• モタスポコラム その101-サッシャ・フェネストラズ初ポールトゥウィン!レースが見たかったレースウィーク!〜スーパーフォーミュラ第9戦、10戦 富士スピードウェイ〜
    (予選ワンツー、初ポールトゥウィンとなったサッシャ・フェネストラズ選手)

サッシャ・フェネストラズ初ポールトゥウィン!レースが見たかったレースウィーク!
〜スーパーフォーミュラ第9戦、10戦 富士スピードウェイ〜

モタスポコラム その101 2025.10.24

シーズンも佳境に入り、この2連戦はホームコースであるTGR勢にとっては大事な戦い。タイトル争いにも大きく影響します。ここはライバル勢と真っ向勝負と行きたいところ。

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    (富士を含め2大会を残すのみとなった大嶋和也選手)

ところが、対戦相手は「天候」というそんなラウンドでした。サーキットあるあるですが、レース見たかったなあ…。大嶋選手のスーパーフォーミュラでの勇姿も残り2大会、富士と鈴鹿をこの目に焼き付けておきたいと思っているのに…。では、振り返ります!

⚪️金曜日フリー走行

じとっと暑さが残りつつも空を見ていると、やっぱり秋?ようやく秋の陽気を感じ、朝晩の冷えこみはそこまでないけれども、よく眠れる気がしました。前夜に業界の親友とご飯。付き合いは長くなったけれど、いつしかお互い多忙になり…、顔を合わせる機会も減ったと思っていたら、帰り際にお互いちゃんと時間作って会いましょうよと言われてハッとしました。

レースに対する考え方も立場が違うと違いますし、私が持っている思考の誤解を解いてくれたりといろいろ勉強になるのです。また、一個人としても、モノごとの考え方は十人十色ですが、彼女とは意見を戦わせたりすることもあって(笑)、それでもお互いリスペクトしてる?ずっと仲良くしているんです。お互いが好きなお寿司を食べ、ノンアルでお互いのワーカホリック具合を確認し楽しい時間を過ごしました。店内には、業界関係者もいて、昨日居ましたね?と目で合図をしたりと、そんな御殿場レースウィーク。ホテルのチェックインの際には知らない人は居ないくらいで、フロントでも左右、後ろに挨拶しながらホテル入りしました。

―ハロウィン

迎えた金曜日の朝、カメラ持ってピット周り。ハロウィン大会と称するだけあってチームもこだわっているところもあり。これ、気持ち的また物理的にスタッフに余裕のあるチームじゃないと、普段と違うことってなかなかできませんよねって私だけかしら。ルーティンでシーズンをまわすことだけでも忙しそうだし。トムスがこんなことするなんて信じられない…。そして、これをやっていたのが技術の一番トップの山田淳さんだというから驚き。でも、きっとスタッフは忙しいから逆にご自身でやったんでしょう。そういう優しさがあるし。

他のチームの飾り付けを見たのか、うちは地味かな?と気にしていたご様子(笑)。そこはレーシングチーム、負けず嫌いなんだなと後から思いました。あとドライバーのヘルメットのバイザーのデザインまで2種類。どちらが好みか聞かれたのですが、わたしはかぼちゃカラーの方が好きかな。2人のヘルメットに合わせたデザインも芸が細かいという。トムスのステッカーのロゴの切り抜きはナイスすぎますね。でも、翌週のSUPER GTオートポリス(この時点で来週もまだハロウィン前)もまだ間に合うよ?って言ったら、しばらく考えていました(笑)。

― KCMGのピットにて

8月の菅生ラウンドの帰り、タイヤマンの岡本さんが急逝しました。めちゃくちゃショックでね。とても辛い日々がありました。あれから2ヶ月のインターバルを経て今回のラウンドを迎えたわけですが、チームのみなさんは喪章をつけ、そして、マシンのサイドポンツーンに岡本さんのステッカーを貼っていました。

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    (ハロウィンでちょっとデコったピット)

岡本さんのステッカーからもわかるように、とても笑顔が素敵なムードメーカーだったんですよね。このステッカーを見ているだけでもまたいろんなことを思い出しました。SUPER GTなど他のカテゴリーでも活躍されていた大ベテラン。今回は、まともにレースの出来ないレースウィークだったけれど、いつかチームの勝利を捧げたい気持ちは強くてね。昨年は、チーム発足以来初のポールポジションを一緒にピットで狂喜乱舞したのが懐かしいです。優勝を届ける日までずっと見守っていてね。

フリー走行は、ライバル勢が元気すぎてちょっと気になったけど、久しぶりのスーパーフォーミュラを楽しみたい気持ちの方が大きく翌日が待ち遠しい感じで終わりました。

ごちゃごちゃした写真が好きで万人に好まれない撮れ高かもしれませんが、たくさん撮りました。コースサイドに行かなかったけれど。最終戦の鈴鹿も金曜日はたくさん撮れたらいいな。立派なカメラを使わないともったいない…。中の人たち中心で撮れたらいいね。

⚪️第9戦

予選 朝から雨…。サッシャ・フェネストラズ選手が初ポールポジション!優勝の経験は、以前のチームでありますがポールは初ですね。不調だった37号車がまた元気な戦績を残しました。そしてウェットコンディションに自信がなかったという坪井選手が2番手に。タイトル争い筆頭のポジションの坪井くんは安定感。一番時計ではなかったけれど、どうにかしてくれるのではないかと期待です。トムスワンツーは久しぶりでした。

SCランで始まった決勝は、雨量も衰えることなく2度の赤旗の末に終了。75%を満たしていないので、ハーフポイントが付与されることとなりました。まずは、2レースのうちの1レースが終了。SCラン以外何もしていない、全くレースできていないので物足りないけど安全第一ですからこれは仕方ないです…。

レース終了後に、ドライバー全員がポディウムでアピアランスをして、表彰式。翌日にもレースがある為、近藤真彦社長の挨拶とドライバー代表の坪井翔選手の言葉でお開きとなりました。

今季初優勝、ポールトゥウィンとなったサッシャ・フェネストラズ選手。表彰式では、思いっきりシャンパンファイトをしていました。

その光景を37号車担当の大立健太トラックエンジニアと見守りました。「赤旗ばっかり…」というので何のことかと思ったら…。彼の直近の勝利は、コロナ禍の2021年オートポリス、雨で前が全く見えない中でのジュリアーノ・アレジ選手の優勝でした。あの時も赤旗でレースが終了し、ハーフポイントでした。予選は、ポールだったのか。ピットが一番前だったし、運も持ってた気もします。

当時、現役だった中嶋一貴さんの代役として参戦。参戦2戦目での優勝に大喜びで、テレビ中継中にインスタライブでお母様に報告していたんですよね。中継中にそのままスマホのお母様が出演という…覚えております。悪天候のレースは、予選で前にいたもん勝ち。この時はヘビーウェットのレースで視界不良。でも予選で前に居ないことには、優勝を引き寄せるのは難しいです。単に運が良かったということだけでは片付けられない、満を持しての勝利でした。予選も僅差の激戦。そこをすり抜けないと結果はついて来ません。

レースが出来ていたら、同チーム同士の優勝争いになったのか、別のストーリーが待っていたのか、激アツの戦いの結果は神のみぞ知るというところ。しかし、驚いたのが雨でスタンドの下の方にお客様は座っていませんでしたが、雨でもこんなにお客様がいる!という圧を感じました。これはね、盛ってないです。本当にありがたいと感じました。

⚪️第10戦

高速は混雑していて大変でしたという言葉からのスタートでした。最終日は、7月の富士大会で行けなかったので、時間のあるうちにとイベント広場へ向かいました。山下健太選手の実のお母様のママケンのラジオ体操のあとで少し少ないですが、ほんとこの日もたくさんの方がいらしたんですよ。

ありがたいことにお顔を存じ上げるファンの方がたくさんいらして、少しずつお話をしながらパドックに戻ってきた時には、1時間半も経過していました(笑)。ドアtoドアで30分で戻ろうと思っていたのに…。富士はね、自分のホームなのかもしれませんね(笑)。

そうそう、とても懐かしい出会いがありました。懐かしい方はたくさんいるのですが、ファミリーで記憶に残っているので長いこと足を止めました、いや止めさせていただきました。

私が記憶しているのは、こちらの彼が小学生の頃。イベントにも全て取材に行っていたので、ほんとたくさんのファミリーと触れ合う時間がありました。よくお話をしていたので、お母様も覚えております。過去に書いていたブログのために写真を撮っていたので、お顔をあまり忘れなかったりします。忘れてしまった方、ごめんなさいだけど。写真の編集をするので結構記憶に残っているのかも。

また、以前はTMSF(トヨタモータースポーツフェスティバル)やTGRF(トヨタガズーレーシングフェスティバル)もありましたので、シーズンの最後はファンの方にお礼を言える機会がありました。すでに20年くらいサーキットでご挨拶するファンの方も多くて、親戚より会ってる!などと良く言っていた(何万回も書いているかも)ものです。

声をかけてくださってありがとうございました。当時の写真があるとスマホの中を探してくれてね。いただいてきました。そこには、当時トムス広報していた時の写真がありました。わたしの顔は小学生の頃からほとんど変わってないのですが、現在かなりウェイトを積んでいるという自分の人生の外郭も振り返らせていただきました(笑)。

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    (仁嶺くんに状況を伝える可夢偉くん)

そんなほっこりな朝からの第10戦公式予選!坪井くん、大湯くん、仁嶺くん、晴南くん、大嶋くんがQ1突破に喜んでおりましたが、上位はHonda勢のお祭り。TGR勢最上位は、7番手の坪井くんという厳しい予選でした。ここまで差がつくのか?と正直驚きました。

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    (SUPER GT 1号車の伊藤エンジニアがお子様と遊びに来てましたよ 連休だしね)

ピットウォークで気分を変えてと思ったら、人だらけでしたね。おとなしくしておりました。激混みでほんとに大変でした。

KYOJOの決勝レースが終わったあたりから、急激に霧が出始めレコノサンスラップすら始まらない状況に陥りました。こうなると、霧が晴れるのを待つしかなく。視界不良も当然ながらドクターヘリが飛べないので天候回復を祈るしかないのです。霧が晴れると雨が降る…でもレースはスタートできるかもと僅かな可能性に期待を込めます。

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    (第10戦決勝キャンセルの会見を行うJRP上野禎久社長)

1時間半待ちましたが、結果、決勝はグリッドにつくことなく霧でキャンセルとなりました。昨日に引き続き残念すぎました。記者会見では、予選の結果も含め、第10戦については、何も決まっておらずこの日のレースがキャンセルというアナウンスがされました。その他のことはこれ以降のアナウンスを待つということに。

キャンセルとなった第10戦の行方については、ミックスゾーンでも話題になっていました。最終ラウンドで1レース増やす案は、体力的にキツイ、タイヤは?3レース分を運べるのか?とか実際どんな量なのか想像もつきませんけどね。

逆転して巻き返しをはかりたいドライバーは、もちろん3レース頑張りたいし、このまま逃げ切りたいチームはこのままでもOKだしね。富士スピードウェイでレースを開催するというのは現実的ではなくキビシイのかなとか、まあ好き勝手に議論をすることも含め、スーパーフォーミュラの余韻です。

今回、アドバイザーをつけてレースに臨んだドライバーさんたちがいました。野中誠太選手もそのひとり。KDDI TGMGP TGR-DCには、笹原右京、国本雄資の昨年まで現役だったドライバーがアドバイザーにつきました。

エンジニアと話すのも大事だけれど、アドバイザーも実際に走っていましたから的確なアドバイスがとても参考になるとのことでした。練習時間も少ないので、そこでスキルをあげていくのはプロとは言えなかなか大変。先輩たちのお力を拝借して頑張っていましたよ。

2日間、結局レースをしていないので、さて書くことがなく…。2レース制だったからこそ、ほんと倍楽しめるとファンの方同様にワクワクしていました。2レースやるから忙しいとかこれはいつしか慣れてしまっている自分がいて、貪欲にレースが見たい!と思う気持ちでいっぱいでした。11月の最終ラウンドまで我慢…します。

そうそうもう一つ思い出しました。TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamからカッレ・ロバンペラ選手が、スーパーフォーミュラへ転向することが、このレースウィーク直前に発表されました。これについても、富士では話題でしたね。どこのチームに行くんだろう?って。ラリーからの転向は行くならハコのレースだと思っていたので意外でしたが、ワールドチャンピオンのチャレンジは楽しみですね。オーディションからスタートすると思うのですが、そちらの動向も楽しみにしたいと思います!

このあと、大湯選手のアレ…がありました!気分を上げて向かいました!

⚪️アフターレースグリッドパーティー

終わりまで見たわけではないのですが、少しレポートします。公式スケジュールが全て終わったあと、ホームストレートを使用してドライバーのみなさんが集まってパーティーがありました。本来ならレースの余韻を楽しむものであるべきなのかもしれませんが、レースがなかったからこそ、楽しめるイベントであったかもしれませんね。

ドライバーのみなさんのアピアランスとプレゼントの配布など、豪華リムジンで登場したドライバーのみなさんと触れ合う時間がありました。

それが終わると、大湯都史樹選手のドリフト走行のデモンストレーションと、DJがありました。ゲストには、EXILEのMAKIDAIさん。ガチのDJ登場でプロの音楽のミックスを披露。No Music No Lifeのわたしなので年甲斐もなく大好き。洋楽が好きだけど、2人のセトリも欲しいくらいでしたね。全部は聞けませんでしたが、良い時間でした。大湯くんは始まる前、7月もそうでしたが緊張していましたね。始まってしまえばノリで切り抜けられます、きっと。

他のドライバーさんもDJ始まってからも残っていた方も居て、ファンサービスをされていました。これ尊敬。ファンの方もドライバーもお互い近くに感じることができるのは、ピットウォークもありますが、それともまた違ったオフ感で接することができるから、ファンの方もうれしかったのではと思います。

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    (KYOJO のドライバーさんたちも楽しんでいましたよ!)

レースが見られなかったにも関わらず、SNSで文句を見かけないのは珍しいですね。原因が悪天候ではあるので仕方ないというのもありますけど、こういうの中々ないよ。

最終戦は、11月の下旬と初めてこの時期に設定されましたね。鈴鹿サーキットで、11月22日(土)、23日(日、祝日)と3連休に開催されます。シーズンの終盤ですが日本の気候もだいぶ変わりましたので、厳寒ではないかも?いやわかりませんが、チャンピオンが決定します!楽しみ! 

では、また!

(写真 トヨタ自動車、日本レースプロモーション、大谷幸子  テキスト 大谷幸子)