身内同士もバチバチに!最後尾までドロップするも38号車KeePer CERUMO GR Supra 4位!
〜SUPER GT 第7戦オートポリス〜
モタスポコラム その102 2025.10.31
ちょっと関東が冷えてしまう予報が出ていたので、暖かい格好をして行ったら…夜も暑い暑い。搬入日は30度超えで、あれ?でした。霧も雨も経験しましたが、決勝は無事に出来ました。良かった!
私は長距離レースが好きですが、このシリーズで貴重な3時間レースですからとても楽しみでした。最後まで何が起こるかわからないじゃない? この世界一速いSUPER GTで耐久のようなレースをやるのだから、見る価値ありなんですよ。結果的に、驚きの最後になったわけですけどね。いやー、何がなんだかわからないレースだったというのが正直なところ。ポジションの変動が途中からわからなくなりました(笑)。各チームの戦略と燃費やピットのタイミング、ピックアップ、コース上のゴミなど、さまざまな要因がからんでのレースでやっぱり3時間レースは読めませんでした。では、振り返ります。
朝起きて天気予報を見たら、軒並み30℃超え。あれ?我が家の周辺は、12月の寒さとのことで、肌感がなかなか暑くならないので秋物の気分。夏物の服は入れずにパッキング。いやーほんと暑かった(笑)。長袖で仕事となり後悔でした。
朝、ホテルの前には出発時間がかぶったようでいろんなチームさんが待機していて挨拶しつつ、道路でもチームスタッフが乗り込んだクルマが隣の車線を通りすぎていく感じでね。ちょっとたくましくヤリスを運転するわたしを見ないでという気分でおりました。
関東のテレビでも紹介されていましたが、熊本県には半導体の会社がたくさん移転して来ていて数年前から市内はガラリと雰囲気が変わっています。今回、菊陽に滞在したのですが、こちらに半導体の会社の新工場ができたので、出勤風景が都内のような雰囲気となったという無人駅を紹介したニュースを見ました。その際に道路の混雑も紹介していました。
街の道路の交差点が、新工場へ向かう左折の車線だけが混雑しているというのも、ニュースで紹介をしていたんです。実はその交差点で混雑に遭遇していたのですが、その時は、みんな朝からどこに行くんだろう?と思いましたが、ニュースのそれだとは気づいていませんでした。地方の広めの3車線の道路でとても走りやすいし、スタバもあって都会の雰囲気。あのニュースの道と気づいたのは帰って来てからです。
熊本のホテルの手配などは、インバウンドのお客様と半導体のお仕事に従事されるみなさまがライバルとそれも変化。とっても熊本は賑わっているんですよね。タクシーもなかなか捕まらないとか、ほんと初めて来た20数年前とは様変わりで時代の流れを感じます。変わらないのは、人の温かさ。これほんとつくづく思いますよ。道を譲ってくれたりもそう、店員さんもどこでも親切だし不快な思いをしたことがないです。いつもありがとうございます。
さて、サーキットについて、今シーズンで引退が発表されたスバルのエンジンEJ20を見に行きました。オートポリス大会直前の発表だったので驚きました。
長年お疲れさまでした。ドライバー二人がたくさん涙を流したクルマでもありとても苦労していた61号車ですが、2021年にシリーズチャンピオンを獲得したこと、それをこの目で見られたことは良かったと思いますね。悲願のタイトルでした。もう4年も経ったんですね。
ボンネットを開けても、エンジンが全て見えるわけではないのですがのぞいてみました。チームさんありがとうございます。GT300クラスの良いところは、市販車と同じエンジンですので堂々とボンネットの中を見られるところでしょうか。ありがとうございました。来季は、新しいエンジンで大暴れですね。楽しみにしています!
搬入日は、タイヤ交換の大好物の動画をたくさん撮って退散。地元のネタがいっぱいのお寿司で〆ました。そう言えば今年もお肉に行ってないですね。某大きなメディアのみなさんも常連のお寿司の美味しいネタ情報を入手してしっかりオーダーしました。〆のソフトクリームもね。2個も食べたとか内緒ですけど。
天気が雨予報でしたが、朝はどうにか。公式練習の終わりの方でウェットに。サーキットサファリの時間帯は雨で、途中であがりました。オートポリスウェザー、読めませんね。サーキット周辺だけ天候がピンポイントで変わるので、雨雲レーダーに頼るしかないのかな。
サファリバスに乗りましたが、ジェットコースターストレートのところが、写真だと再現できなくてね、あの10%勾配が…。動画でも意外に再現できなくて悩みましたね。あの勾配は、体感して欲しいものです。オートポリスのレイアウトは好きです。景色も美しいですね。それはサーキットに到着する前からのミルクロードで、気持ちが盛れてるからなおいっそうかな。何回来ても霧も多いけど、他のサーキットと全く違ったムードで迎えてくれますので、高揚感が増します。
TGRドライバートークショーをちょっと見学に。
その前に、GT300クラスの52号車Green Brave GR Supra GT吉田広樹選手が、今回で100戦目を迎えていました。おめでとうございます!いじられキャラの彼も気づけば大ベテランです。仲良しのレースダイレクターの服部尚貴さん、元GT500クラス、トヨタ陣営のワークスドライバーですが、服部さんからいじりの入ったメッセージが届いていました。オフィシャルステージでお祝いがあったのですが、服部さんはFIA-F4のレースがあるので来られないとのことで、愛弟子のためにメッセージを届けておりました。
上がったはずの雨も予選が始まる直前で雲行きが怪しくなり…。降り始めたかな?ドライからウェットに。コースインのぎりぎりにタイヤをスリックからウェットに変えるチームが多かったですね。そして、降り始めた雨で、その後強くなることも予想されたため、早めのアタックを敢行するチームも。この天候のいたずらがハプニングを引き起こしました。
ここまで、シーズン好調なTGR勢。予選は前につけたいところ。早めにアタックを敢行したクルマに37号車Deloitte TOM’S GR Supraをドライブしていた笹原右京選手が、気づかず予選アタック中の同陣営のクルマを妨害してしまうという事態が発生しました。もちろん故意ではありません。
39号車DENSO KOBELCO SARD GR Supraは、15位と不本意すぎるQ1となりました。38号車は間合いを取ってアタックをし直し、Q1突破Q2へと進みました。予選後の37号車のピットをカメラが捉えていましたが、そこに駆けつける他チーム。ピットが、重い空気に包まれていました。スタッフはいつも通り仕事してましたけどね。
右京くんご本人が一番気持ちの行き場を失っていたかもしれませんね。これは、もちろん予選を満足にアタックできなかったチームにも同情しますが、右京くんも頑張れと言いたい出来事でしたね。
仲間ですから、その後のことは心配はしてませんでしたが、そんなこと心配ご無用のエピソードが関口雄飛選手のXに投稿されていました。そこには、右京くん、雄飛、石浦宏明選手の笑顔を写真がありました。右京くん、スーパー耐久が行われているサーキットに、雄飛と石浦くんを訪ね謝罪にわざわざサーキットに訪れたとのこと。やっぱりちゃんと仲間でほっとしました。電話でも謝罪していたと書かれていました。良かった!
GT300のポールポジションは、7号車CARGUY Ferrari 296 GT3の小林利徠斗選手!絶好調!アタックドライバーでもあったしね、来季が楽しみ。ここは、GT500へステップアップと予想しておきます。
天候が常に心配なオートポリス。サーキットが真っ白な世界となることは多々ありますが、夜は帰りが霧で怖かったです。レンタカーのヘッドライトが暗くて先が全く見えない。ここで道から外れても遅い時間だったので、誰も気づかないかと思うとますます恐怖でした。
以前は、10月開催のSUPER GTは雪がちらつくこともあったんですけどね。最近は、やっぱり暖かいですね。ブルゾンが不要で仕事ができますしね。にしても、霧は平衡感覚が奪われるので用心しないと、クルマ酔いもすごかったです。
霧からのスタートです。
朝、FIA-F4のグリッドに行ってみました。応援しているのは、TGRドライバー・チャレンジ・プログラム(TGR-DC)育成ドライバー鈴木斗輝哉、梅垣清選手! 梅垣選手は、スーパーフォーミュラの開幕戦で初めてお目にかかり、鈴木選手はついこの前のSUGOでこのドライバーさんかな?とお見かけしたばかり。今シーズンももう終わりに近く、そして2年目なのにね。遅くなってすみません!
きっと来年は、スーパーフォーミュラ・ライツにステップアップするでしょうから、楽しみです。そこからますます掴み取ったレールをしっかり歩むと思いますしね。でもあっという間に会えないドライバーになったりしちゃいます。それはそれで幸せだけどね。
育成初代の片岡龍也選手、平中克幸選手や、小林可夢偉選手に中嶋一貴さんを見てきた自分としては、ふと…ですが、ふと若手を忘れたらいかんと思い立って、グリッドに行ったという訳です。
以前のように、ドライバー育成活動も活発となった今、若手もたまには追いかけたいですね。残しておきたいですね。とにかくおばさんを覚えていただいたようなこともあって光栄です。最終戦も楽しみにしてますね!ガンバだ!
日曜は、ゆったりスケジュール。福岡県在住の福住仁嶺選手(14号車 ENEOS X PRIME GR Supra)のご子息が遊びに来られていて周囲もほっこり。癒されますよね、お子様って。自分が子育てに忙しい頃は、全く子どもの癒しに気づいていませんでしたけどね。ほんとかわいい。そんなひとときのあとは、ピットウォークの時間。その時間にGTアソシエイションの坂東代表の定例会見がありましたので、大事なトピックが気になり行ってみました。
最初、定例記者会見の冒頭は今季のチャンピオンへの賞典の発表がありました。石垣島のホテルへチーム30名ご招待。プライベートジェットも8名様分付くとのことでした。ドライバーやチームのみなさんが素敵なバカンスを過ごすことでファンの憧れの存在でいて欲しいという願いを込めた、スポンサーさまからの賞典とのことでした。チャンピオンになったチームのみなさんが、3泊4日ゴージャスに過ごしてほしい!頑張ったご褒美にね。私もそう思いました。
その後発表されたのが、2027年からタイヤがワンメイクになるということでした。GT500クラスはブリヂストンタイヤ。GT300クラスはこれから入札で決めると。これかなり大きな衝撃ですよね。全貌が明らかに。
チームの経費負担を軽くするのが目的とのこと。昨今の物価高でレースから撤退しても悲しいですしね。マルチメイクが“ウリ”だったこのカテゴリーでも変更が必要になった訳ですね。ブリヂストンタイヤ以外を使う意味というのもチームによってはあったはず(GT500クラスのお話)。常勝チームが使用しているからと言ってすぐ右に習え…でシフトするという選択肢はそのチームにはなく、苦戦をしてもここまでの長い取引などもあって変更せずに戦って来たはず。しかし、今回はタイヤを変更せざるを得ないということになりますね。さまざまなタイヤ事情があるようですが、決定です。その準備期間を一年設けたということになりますね。
GT300クラスもタイヤが決まれば、新しいタイヤを履くチームは忙しくなることでしょう。再来年の新たな出発をまた応援できたら良いなと思いますし、楽しみにしています。
おやっ…。
ピットウォークに行ったら、38号車のピットにドライバーが石浦くんしかいなくて、あれれ?でした。遊びに行ってしまったのかな?大湯選手…と思っていたら、目の前にちゃんといました(笑)。レース結果も良かったので、大湯都史子ちゃん写真、載せますね。都史子ちゃんと女性になったら、「子」をつけてくれたみなさま、昭和生まれはうれしいです(そっち?)。ありがとう!
今回、現地で行われるドライバーズアピアランスがスケジュールの都合で、録画で行われていて、ファンのみなさまを楽しませることができないということで、大湯選手、量販店に走ったそうですが(通常営業)、ちょっと斜め上をいく仕上がりで驚きですほんとに。エンターテイナーだね。2号車HYPER WATER INGING GR86 GTの堤優威選手からは、まゆげが〜とかツッコまれていましたが、そこ精度を上げてどうする?と思って聞いてました。いつも楽しませてくれてありがとう!
ピットウォーク前、マサ監督(19号車 WedsSport ADVAN GR Supra)と64号車Modulo CIVIC TYPE R-GT大草りき選手。大草選手が通りかかり話をしていたら、マサ監督がいらっしゃいました。そして昨日の予選の振り返りを。ヨコハマタイヤとダンロップタイヤ、期待大のラウンド。この時点でお互いポールポジションを競うはずがアクシデントによりセッションがストップしてしまった為、そんな展開にはならず残念だったねえというお話に。でも本番は今日!ってことでバイバイ。
決勝で、お二人のクルマ19号車は予選10位から5位、64号車は8位から2位表彰台と頑張ったんですよね。ほんとレースって何が起こるかわかりません。そして、諦めてはいけない!とレースが終わってからこのシーンを思い出しました。
37号車決勝直前のピット。さて、どう戦おう?のミーティングが終わったあとかな。
こちら1号車au TOM’S GR Supraも決勝直前、ウォームアップ走行が終わったあと、タイヤメーカーさんのヒアリングに答えているところですね。
グリッドウォークとレース中の写真です。14号車もタイトル争いにしっかり名乗り出ているランキング2位!
19号車のピット。チェッカー直前、ピットも力が入りますね。どうにか1つでもポジションをあげたい。そう願っているところですね。
決勝は、Honda陣営の表彰台独占という結果となりました。TGR勢は、4位の38号車が最上位、前述ですが5位に19号車が入りました。4位の38号車ですが、レース序盤で他車との接触により最下位まで落ちたにもかかわらず粘り強く追い上げました。
注目のチャンピオン1号車は、チームリリースによると最後はエンジンパワーの落ちる症状が出てクルマをガレージに入れたということですね。最終戦も同じエンジンで戦うのでここは仕方ない。規定周回は満たしているので、13位チェッカー。37号車も同様の症状に見舞われた模様ですがリタイアと。14号車は9位。39号車は、12位チェッカーでした。
タイトルの可能性は、TGR勢では5台。とにかく最終戦もてぎに全力投球です!最後まで何が起こるかわからない!
このコラムが公開になる時には、すでに現地入りの最終戦! 11月1日(土)公式予選、2日(日)決勝!モビリティーリゾートもてぎに集合です! では、また!
大谷幸子の近況
ちょうどタイトルの決まる時期ですので、そこに合わせた近況を。2019年WAKO’S 4CR LC500が、SUPER GT GT500クラスでタイトルを獲得しました。ドライバーは、大嶋和也選手と山下健太選手。
もう6年前というのが信じられません。このチームを切り盛りしていたチームマネージャーのともちゃん。写真の向かって左側の後ろの方にいますが(手前から6番目?)、先日、一年ぶりに再会しました。
そして、オートポリスから帰ってすぐ、ともちゃんと金沢へ女子旅(女子とかいうのも恐縮ですが)に行って来ました。業界仲間がバラバラのところに住んでいる為、ピックアップしながらのクルマ旅。わたしのクルマで、一泊2日往復1400kmの旅となりました。えっと、一人で運転頑張りました。なんか交代するタイミングを逸し、話すことに夢中で道を間違えながらですけどね。
他には、TGRチームサードの親友とドライバーマネージメントとフランス語通訳の業界の先輩と4人での旅となりました。ずっとレースがらみのお互いの近況報告というか、何を話していたのか?ずっと運転しながらしゃべりっぱなし。ともちゃんともタイムラグがないのですが、ラグがないというかひょっとしたら、毎年同じことを話しているのかもしれないけど(笑)。
上の写真のみなさんがとても懐かしいですが、チームルマンは、このあと、ルーキーレーシングのルーツとなりました。チームルマン本体そのものは、現在もGT300クラスで参戦しています。たった6年でチームの形態も大きく変わり、またスタッフが移籍したりもありますが、それぞれがチームは違えどめちゃくちゃ頑張っています。今も現場でお目にかかる笑顔がいっぱい。そんな業界の皆さんを見ていると、この先もみなさんに幸あれ!と心から思いますよ。私は、レースを核とした仲間たちに混ぜてもらって人生楽しんでいるのかもね? さあ、最終戦だっ!もてぎ行って来ます!
(写真 トヨタ自動車、大谷幸子 テキスト 大谷幸子)