• モタスポコラム その16-スーパーGT開幕戦2021
    (写真:トヨタ自動車)

スーパーGT開幕戦2021

モタスポコラム その16 2021.4.19

まず、残念なお知らせを。日本のモータースポーツ界に多大な功績を残された土屋春雄氏が、開幕戦の決勝の直前、4月11日に他界されました。このコラムで言えば、JGTC全日本GT選手権に参戦し、GT500クラスで80スープラを走らせていた2005年に初優勝。2006年、ご子息の土屋武士さんがトムスから移籍。2008年がGT500クラス最後のシーズンとなり活動を休止しました。最後のドライバーは、武士さんと石浦宏明選手でした。よく覚えております。その後、武士さんがまたチームを復活させ頑張っています。

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    (2007年の土屋親子 写真:トヨタ自動車)

私も、土屋親子にはお世話になりましてね。頑固おやじ…職人が居なくなってさみしいかぎりです。ご冥福をお祈りいたします。春雄さん、お元気で!

さて、絶好の観戦日和となった開幕戦!晴れの国「岡山」、今回は存分に発揮してくれ青空いっぱいでした。決勝は名勝負となりましたよ。
そうそう今回、サーキット入りするにあたり、関係者(わたしの場合はメディアとして)がスーパーGTを運営するGTアソシエーション様のご配慮で事前にPCR検査を受けました。みなさん、頑張ってこのカテゴリーを守って仕事をしております。

移動の飛行機や新幹線はさすがに注意が必要で、少し憂鬱。昨年は、安全を鑑み自走で行けるサーキットでの開催だったので。今回は新幹線移動を選択。移動の道中は、自己防衛で凌ぐしかないですね。では開幕戦は、最初ですので時系列で振り返りましょうか。

〇搬入日

お昼前に到着しましたが、岡山国際サーキットのゲート前には、マシンを下ろしたトランスポーターとヘッドたちがいました。朝からまずトランポを無線でパドックに入れ、チームのみなさんはクルマや機材を下ろしたり、留め置きのトランポの位置をキレイに詰めながら搬入を進めていきます。チームスタッフさんたち、仕事は手慣れたもので速いです。

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    (パドックに留め置かれたトランポたち)

コロナ禍2シーズン目、パドックやピット周りはお客様、関係者も人数の制限がございまして入れない状況が続いておりますので、パドックの様子もプラス。私のようにトランポ大好きなコアなファンの為にも(笑)。

トークショーなどイベントブースも復活しておりますが、イベント広場側には行けなくてね、感染防止の為に動線を分けているので。ですので、あちら側の写真はございません。ご容赦を。トヨタくま吉が、魔法がとけたようでいたようですね、会いたかったな。

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    (チャンピオンカー、ゼッケン「1」STANLEY NSX-GT、昨年の最終戦の戦いを思い出します)

クルマを近くで撮影できる搬入日は、わたしには貴重。猛スピードで駆け抜けるマシンたちも、手で押されていてミニじゃないけど、1/1スケールのミニカー感があります。どこかにコロナ禍の影響はあるはずですが、いつも通りシーズンがスタートしたことには感激。台数が減るなどなかったのは、驚きです。

GT500クラスは、昨年と車両が同じ。3年ルールで新車を投入しますが、今季はその2年目となります。美しいね。

公式車検の時間は事前に決められており、車検場から遠いピットからいつもだいたい行ってますね。ちなみに、車検場は撮影禁止です。チームの工場を出る時と同じく健康診断(笑)、車重など点検しますよ。

ピットロードでクルマに夢中になっておりましたが、コントロールタワーではプロフィール撮影を行ったりと、シーズン最初の準備が進められていきます。

パドック側では、何のお話かな?データの共有をしているGT500クラスは、メーカー同士の戦い。戦略はチームごとに分かれますが、きっとこれはレースのお話ですね。手前は、今回優勝した14号車ENEOS X PRIME GR Supra阿部和也エンジニア。39号車DENSO KOBELCO SARD GR Supra脇阪寿一監督のスイッチがめちゃ入ってましたね。

セーフティカーも準備。手前がサーキットさんのSC。後ろがGTAさんのSC。共にGRスープラです。でも、これ活躍して欲しくないクルマですよね~。今回は忙しかったけどね。

サーキットは、朝晩は冷えますが、この日は、お昼を過ぎるとドンドン気温が下がっていきました。半そでしか持ってきてないと若いメカさん。息子ほどの年齢のコたちだと母さん心配になりますね(笑)。きっと大丈夫と勝手に決めて帰路につきました。

〇予選日

朝、走行前のサーキットはとても静か。救出訓練から始まります。マシンがアクシデントにより走行できなくなった際、クルマからドライバーを救出する為の訓練ですね。いつもならオープンピットでお客様がご覧になる機会があったのですが、今は実施されていなく。訓練は毎戦チームとGTAのドクターやオフィシャルさんたちで行われています。写真は訓練が終わってお戻りになる時ですね。私、今回は見ていないので写真がなく。昨年から救出されるドライバーの代わりをアダムくん(抱かれている彼)が、勤めています。ドクターが昨年夏休みの自由研究として作ったと言ってましたが、ソーシャルディスタンスで、訓練もマネキンを使用ということですね。

レースクィーンさんたちもご出勤。お疲れさまです。昨年の開幕戦にはなかった光景。少しずつ華やかになっておりますが、コロナ禍ですので油断は禁物です。

フリー走行からスタート。一斉にコースインで、本当に開幕したんだなと実感。Honda勢が速かったですね。これはオフシーズンのテストもそうでした。
しかし公式予選結果は5位までをGRスープラが占め、8位までに6台がおさまりGRスープラ祭り。え?と、想定外…、少しびっくりしました。

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    (上は、Q2に向かう坪井翔選手と阪口晴南選手 真ん中メカニックが坪井選手を送り出すところ 下はブリヂストンさんが、阪口晴南選手を送り出すところがたまたま撮れていました)
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    (さあ、行ってらっしゃいというシーンですね ピットはとにかく見守るだけです)

Q1、Q2をそれぞれトップで通過しポールポジションを獲得した37号車KeePer TOM'S GR Supraの二人。代役という言い方が全くふさわしくない堂々の活躍を阪口晴南選手がしました。

ポールポジション記者会見へ出席。岡山は、二人にとってここで育ったと言っても過言ではないホームコース。広島県出身の平川選手はここも得意で、朝、FACEBOOKの私の過去の想い出に4年前優勝した時のことが表示され、もしやと思っていたのですがポール。阪口選手も大阪ご出身で二人とも誰よりもよく知る舞台が用意されたみたいですね。見えない秘密のレコードラインが2人には見えていたのでしょう。堂々ポールポジションです。

〇決勝日

快晴!サーキットへ到着した頃にはコースサイドにも既にお客様が。決勝までまだ時間がかなりあるというのに、お客様がいっぱいです。気持ち良いだろうなあ…とみなさまを横目に見ながらメディアセンターへ急ぎました。

荷物置いてカメラ持って早めにピットに行き、日曜も挨拶まわり。2時間ほどあっという間に経過していたようで、ドライバーアピアランスの時間になりました。たくさんの方とお話をしましたね。阪口選手がいらして、寝られた?と聞いたら、何の問題もなく「よく寝ました」と返事が返ってきて、愚問だったかと(笑)。

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    (ドライバーズアピアランス時の写真です 写真:トヨタ自動車)
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    (ドライバーアピアランス もしやサングラスはスポンサーさんかしら)

予選結果を受け、TCDさんエンジン頑張ったねというチーム関係者の声。TCDさんに話したら、チームの頑張りですよと。メーカー、タイヤメーカー、チーム、それぞれが頑張らないと結果が出ないスポーツですので、何かとても結束を感じて気持ち良かったです。ただ良い時ばかりではないので、結果が出ない時の方が勝負ですね。

オープニングセレモニーが始まり、これが終わればウォームアップ走行。スタートに向け一気に時間が動きます。

ウォームアップ走行後の36号車au TOM'S GR Supraの2人。坪井選手は、移籍後の初のレースは、F3時代を過ごしたトムス。慣れたチームと、先輩という環境。

グリッドウォークは、当然久しぶりですので写真を撮ってまわりながら挨拶。後ろから誰かがと振り返ったら、トムス舘信秀会長でした。いつも気さくに相手してくださるんですよ。とてもご機嫌でした。近年の2台体制の2台ともにエースという強みは天晴れとしか言い様がないです。

14号車 ENEOS X PRIME GR Supraの後半のスティントを走るのは、山下健太選手。またドラマが生まれるのかと。GRスープラが前方のグリッドにずらり。前に行くのも同門同士の戦い。そして、チームオーナーがモリゾウさんとの事でこれは気合が倍増。いつも通りの健太で見事優勝でした。

チームメイトの大嶋和也選手と、前の週に開催されたスーパーフォーミュラ開幕戦の結果が良くなく、ストレスたまりまくりだったとのことで、こちらで発散というのも変ですが頑張ったそうですよ。今月またスーパーフォーミュラ第2戦があるので、そちらにも良い影響があるといいですね。チームづくりも頑張っていますね。

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    (写真:トヨタ自動車)
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という訳で決勝結果は、もうご存じだと思います。表彰台独占、4位までGRスープラが占めました。ピット戦争で順位が変動しました。レース中のスピン、セーフティカー導入の予測の判断、ピットへGOの構図でバタバタしてしまったのと、ピットが若干狭いサーキットだった為に混乱してしまいました。テレビに映っていたことだけでは事実がわからず。この話をレース後聞いてまわり書いてみたら800文字もあったので削除。仕方ないねあの状況では…とこの言葉しかありません。

後半の素晴らしいバトルの行方は、山下健太選手が守り切りました。何度も果敢に挑む坪井翔選手も素晴らしかった。2人ともまだ25歳。これから日本のモータースポ―ツ業界を背負って立つ男たちです。かっこ良かったね。ベテランたちも頑張っています。まずは、開幕戦終了!次は、昨年なかったゴールデンウィークの富士ラウンドですよ!まずは、健康で頑張りましょう!

大谷幸子の近況

春到来。中途半端に桜を愛で、いや時間なかったです。桜が散ったらツツジが満開。え?我が家のツツジが草にしか見えない問題。咲きません…。あれ?
クルマの鍵を失くしまして、約8万円ほどかけて1本カギを作りました。スマホから鳴らして行方を捜す小さなアイテムを家人がポチっとしてくれて、鍵にもお財布にもつけこれで大丈夫!となりました。おばあちゃんがお財布につけている「鈴」状態ですね。世の中、便利グッズがいろいろあるもので、もう恥ずかしいくらい大人の階段、一段ぬかしで上っております。
と思ったら、10日後、別の探しものをしているときに袋からポロンと鍵が出てきまして、8万円と思わず叫びました。これだけ探してないんだから、絶対捨てちゃったとまで言い切った鍵が出て来たんですよ(笑)。これだけの範囲が狭い狭い。見つけたことで嘘をつく訳にもいかず、あった!と家族がたまたまテレワークでいたので、見せました。良かったねと息子。主人はびっくりしてました。捨てたと思ってたか、やっぱりに3千点。
だいたい世のなか、こんなもんですね(ヲイ)。ピコピコ鳴るやつは、お財布とクルマの鍵につけて家の鍵にもつけたいけど、家の鍵がカードでね。これも時間の問題のような…???