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(写真:トヨタ自動車)
男気と優しさ ~スーパーフォーミュラ第5戦~
モタスポコラム その22 2021.9.3
夏休み最後の週末。酷暑に見舞われたレースウィークは、やはり熱く、心に刻まれるシーンがたくさん。いつものようにピットを端から端まで行ったり来たりも、だいぶキツイ環境でしたが、メカさんたちに元気をもらって、頑張りました。では、振り返ります。
搬入日、予選日、パドックを歩いているだけでもクラクラしました。気温は、35度前後、ピット内は場所によってはそれ以上の所も。久しぶりに水分が足りないと思うレースウィークのスタート。エアコンのない中で働くメカさんたちはもっと大変で、かなりの水分が必要。夏のもてぎは、現場に行くのに覚悟して臨まないといけません。各ピットには大量に水分などの準備がしてあります。
またキャンピングカーを用意しているチームもありました。トランスポーターの構造によっては、それで十分なところももちろんありますが、スペースの限られたもてぎで、暑さ対策とコロナ禍でドライバーだけのスペースを確保の為、昨年よりキャンピングカーが登場しています。環境を整え少しでも快適に過ごせるようみなさんもいろいろ考えていらっしゃいます。
36号車宮田莉朋選手に遭遇。今回、エンジンが不調で交換しているので、予選は10グリッド降格とのこと。でも、頑張ります!といつも通り元気。今季、新人くんとは思えないパフォーマンスで、まったく心配をしていない私です。
宮田莉朋選手のチームメイトの中嶋一貴選手の代役参戦のジュリア―ノ・アレジ選手は、第2戦よりスーパーフォーミュラライツ(SFL)とのダブルエントリー。この暑さ、若いけど大丈夫なんだろうかと思っていました。これは予選日の写真ですが、人一倍の汗。ですよね。でもSFLでは、表彰台を獲得していましたよ。
搬入日、9月に2回目のWEC(世界耐久選手権)のテスト参加が決定した平川亮選手がシート合わせをしていました。第4戦は、同じくWECのテストで欠場をした為、実に3か月ぶりの出走となりました。ブランクはあるものの、このもてぎが得意なのも彼。昨年、一昨年と優勝をしていますので、思いは強いことでしょう。チームもここを得意としているので、チームメイトの関口雄飛選手とも併せて、大きな期待を込めたラウンドとなりました。
【INSIDE GR】平川 亮、世界への再挑戦
(https://www.youtube.com/watch?v=wxpU2pZ8vXM)
こちらのYouTubeを見てからもてぎに入りましたので、どんどん逞しくなっていく平川亮選手を見て感慨深かったですね。気づけば、彼が4輪に本格的にデビューするシーンをこれまで見て来たんだなと思ってね。偉そうですみません…。
〇予選
Q3まで進んだ8台の中に、トヨタ勢は4台と健闘しました。ポールポジションのHonda野尻智紀選手は、今季絶好調でシーズンをリードしています。トヨタ勢上位は、トップ3の中へ関口雄飛選手が2番手に入り存在をアピール、彼の今季の好調さも見て取れました。4番手の宮田莉朋選手は、エンジン交換をしているので、10グリッド降格が前提での奮起。頑張りましたねぇ。6番手に平川亮選手、8番手に阪口晴南選手が予選ファイナリストでした。
もてぎは、抜き難いコースですので、予選で少しでも前に行きたいところ。予選が終われば、あとはみなさんのスタートに注目という訳です。
内容につきまして、レースレポートをご覧いただくとして、2番グリッドからスタートの闘志あふれる関口雄飛選手。最後の最後まで諦めない姿、OTSを使ってファイナルラップもプッシュし続けました。予選も決勝も、野尻選手に太刀打ちできないほど彼が速いとコメントする中で、持てるチカラの全てを出し切ったレースだったと思います。
関口選手のご子息がサーキットに来られていて、とても微笑ましくてね。テレビ中継にもお父さんのチームのTシャツを着ている姿が映っておりましたが、しっかり父親の背中を見て…というでしょう。ご子息もレースを始めているようですので、もういろいろわかるお年頃、お父さんの表彰台はかなり刺激になったのではと思います。
平川選手、決勝は良いペースで周回していました。ルーティンのピットを消化し暫定トップの野尻選手と、ピットに入らず引っ張る作戦で中盤トップとなった平川選手。野尻選手との目に見えないギャップを追う戦いでしたね。野尻選手の後ろでピットアウトし、最後にバトルという展開も可能ではありました。ただ、ピット作業で2秒ロス。この2秒が、接近戦のトップ争いではなく、4位ピットアウトで3位争いを繰り広げることになりました。
3番手のHonda松下信治選手を果敢に追い続けOTSでバトルを仕掛けます。松下選手もF2で優勝経験もある海外帰りの大物ドライバー。一瞬前に出るも、OTSでパワーアップしているので、おっとっと…。2回仕掛ける姿にレースの醍醐味を味わうことができました。見応えあったねえ。
あの次元での二人のバトル…、平川選手、前に出ることは叶いませんでしたが、拍手を沢山送ります。闘志を戦うスタイルで表現するのがドライバー、シビレました。
チェッカー後、2位の関口選手のクルマはパルクフェルメ、4位の平川選手のクルマはピットに戻って来ますが、監督とお話をしていたら、平川選手のクルマがやって来ました。
まだまだアドレナリンが出まくっている最中ですので、クルマから降りた平川選手はしばし深呼吸。しばらく言葉を発しないし、エンジニアも声をかけない。落ち着くまで待っていました。久しぶりにそんなシーンを見て、チェッカー後は勝者ばかり追いかけていた自分に気づきました。もちろんそれがセオリーだけれど、自分らしいなと思いながらその場で一通りの空気を感じて、関口選手を称える為、表彰式へと向かいました。
監督にコメントをお願いしたところ、「優勝したチームには、クルマが負けているので見直す必要はある」と語り、それぞれのドライバーに関しては、「本当に頑張っているよ」と。そして今回は、「うちのクルマのポテンシャルを全部引き出してくれて、出来ることは全部やったレースだった」と語ってくれました。クルマを降りた平川選手に一言声をかけ、モーターホームへお戻りになりました。いつもいろいろお話をしてくださるので、星野さん詣ではかかせません。レースが終わってしまえば余計なことは言いませんし、かっこいいんですよね。ありがとうございました。
今回、決勝で、39号車、阪口晴南選手のピットクルーが迅速なピット作業で、1台ピットで抜くことに成功しました。チェッカー後に、阪口選手から無線でピットクルーへ御礼の言葉があったそうです。今季デビューした阪口選手は、コメントの語彙力がとても多く、その都度その表現力に感心させられます。ちなみに、チームメイトの坪井翔選手も同様のタイプ。
以前ピットでミスがあった時に、改善する為に協力も惜しまないし、一緒に頑張っていきたいという主旨のコメントをくれたことがありました。レース直後でしたが、とても思慮深いコメントをされたことで驚いたんです。ミスがあったという事実より先の展開まで考えていました。
その後、チームも頑張って改善。第4戦のSUGOラウンドでピット作業がスムーズに早く出来た事を知ったときも、阪口選手はピットクルーのグループLINEに感謝のメッセージを送ったとのこと。良好な関係を構築していくとご自身の強みにもなりますよね。そんな見えないレースの一コマを知ることが出来、ほんわかして帰って参りました。
暑い中、メカさんたちもお疲れさまでした。真夏のレースで3キロも痩せるというメカさんもいらっしゃいましたね。しっかり食べて倒れないようにしているとのこと。シーズンは、まだまだ続きますが、現場でまたよろしくお願いします。
タイトル争いは、トップの野尻選手にだいぶ水を開けられてしまいましたが、トヨタ勢、どうにか最後まで食らいついて行って欲しいですね。わたしも頑張るみなさんの姿を切り取っていければと思います。残り2戦も応援よろしくお願いいたします!
大谷幸子の近況
もてぎから帰ってきた途端、秋雨です。夏も終わりで9月を迎えましので、春に種を蒔いたひまわりもすっかりおじいちゃんになりました。種を取りたいのですが、タイミングがわかりません(笑)。早咲きコスモスも一緒に種を蒔いたのですが、先月からポツポツ咲き始めて秋を先取りです。ええ、慣れない庭いじりですので、書いていて少し恥ずかしいです。コスモスも種の袋に書いてあったように、ちゃんとソーシャルディスタンス、距離を取りました(笑)。だから、畑っぽくなっていないです。庭を囲むように並んでひまわりもコスモスも咲いているのですが、次回は少しレイアウトを考えたいと思います。来年は見栄えの良いお花畑になりますように!では、また!