2年ぶりのSUPER GT ただいま九州!
モタスポコラム その25 2021.10.29
さて、怒涛のレースウィーク続きますよ~。4週連続の2ラウンド目、九州へ行って参りました!関係者の多くの滞在先は熊本県、スーパーGT第6戦が開催されるオートポリスは大分県日田市にあります。今回も熊本空港から入りました。ちなみに福岡空港からだと2時間ちょっと、大分空港、熊本空港からだと1時間くらいの場所にサーキットは位置します。ちなみに、この3つの空港からサーキットへ向かった事が過去にあります(笑)。
現在改装中の熊本空港ですが、熊本と言えば…、くまモン。空港でも出迎えてくれますが、業界関係者の脚となるレンタカーもこんな感じでお迎えに来てくださいます。ちなみにタクシーなども。初めて見た時以来、現地入りして笑顔になります。
今回九州入りする前日、奇しくも阿蘇山の噴火があり驚きましたが、レース開催には影響はありませんでした。偉大な自然に成す術はありません…、地域のみなさまにはお見舞い申し上げます。
そう言えば5年前のスーパーGT明けの朝に、やはり阿蘇山が噴火したんです。月曜朝の激混みのフライトがキャンセルになり、業界関係者は福岡へ大移動でした。オートポリスでの開催は、これまで地震や豪雨、昨年のコロナ過の影響も受け、開催できなかった年もあります。2年ぶりに開催されることで、九州のファンのみなさまが待ち焦がれていたのではと思うと感慨深かったですね。では、振り返ります。
風による寒さがちょっとだけあって体の負担にはなりましたが、雨さえなければどうにかなる。ミルクロードを気持ちよく出勤しました。金曜朝から搬入ですが、オートポリスラウンドだけは、チーム関係者は木曜入りします。私も引っ越してから木曜入りじゃないと移動が大変なので、空港ではチーム関係者にたくさん遭遇しました。ひとり移動は心細いですが、頼もしい業界関係者の愛に助けられ出発しました。
オートポリスの光景は、初めての方は逆回り(左回り?)?と感じる方もいらっしゃるでしょう。コースの外側にピットビルがあるので、そう感じてしまうんですよね。
サッシャ・フェネストラズ選手が参戦。37号車KeePer TOM'S GR Supraで今季初走行になりますね(スーパーフォーミュラ第6戦のコラムご参照)。昨年から所属するチームではありますが、チーム内で36号車au TOM'S GR Supraから37号車へ移籍。昼過ぎにサーキット入りしたサッシャくんは、ピットクルーに挨拶してましたが、みんなハローではなくメカニックもハッピーを口にしていました。
山田淳監督は、「Who are you?」と言っていたような?そんなフレンドリーなお出迎えでした。
そのフェネストラズ選手の代役を務めた阪口晴南選手は、GT300クラス96号車K-tunes RC F GT3へ帰還。GT500クラス開幕戦ではポールポジションを獲得するなど、代役だけど初GT500クラス。大活躍で28ポイントも保有しています。彼も所属チームで今季の初戦となる訳ですが、いきなり2位表彰台獲得でした。速かった…。ますますの活躍を期待するばかりですね。
朝の走行は、気温が低いせいかなかなかタイヤが温まらず、赤旗が3度。風も結構吹いていてピット内は12℃くらい。寒っ…。予選時には、どうにか気温14℃、路温26℃でしたが冬の気候でしたね。10月中旬に開催されることの多い九州オートポリスラウンド、寒いのはデフォルトですね。セッション中、ピットでクルマの出入りの様子を見ながら日陰で待機していたら、すっかりカラダが冷えましたがメカさんたちは「俺らは汗だくだ!」です。チームマネージャーの方々にカイロやホットドリンクをいただくなど、こっそりとその愛に助けられました。
各陣営、昨年新車になってからオートポリス初走行、気温の低さや路面がタイヤに厳しいサーキットですので持ち込みセットから、コンディションに合わせてセットを変更したりと練習走行の約2時間は大忙し…。タイヤとにらめっこでした。ちょっと前まで、タイヤかすとフツーに呼んでいましたが、今はデブリと総称でかっこ良く呼んでいますね。タイヤカスを拾ってしまうと大変…は、デブリをピックアップするとトラブルに…と言い変えましょうかね。それがオートポリスのレースですね。
そして、久しぶりに笑顔が見られました。ほんっと久しぶり。予選2位に14号車ENEOS X PRIME GR Supraがつけました。フロントロー獲得とは、サクセスハンデにもかかわらずかなり頑張りましたね。
前戦から今回エンジンを交換している3台がおりまして、GRスープラ勢は決勝で5秒のドライブスルーペナルティを受けることになっていまして、この14号車もそうです。だからこそ予選は上位につけたい。ノーポイントのレースもありましたので、ここは勢いよく!というチームのやる気に火をつけてくれました。
こちら、Q1で39号車DENSO KOBELCO SARD GR Supra中山雄一選手が山下健太選手にラインを譲ったそうですが、邪魔になったのかもと気にされていたようでごめんとすぐセッション終わったあと謝りに行ってらっしゃいました。大丈夫だけど?みたいな表情の山下選手だったのですが、たぶんその話の続きをしていたのかなと。Q1突破して良かったと中山選手おっしゃっていましたが、もちろんご自身も突破しましたよ。
サクセスウェイト、最大で戦うラウンド。ここは、やはり比較的軽いクルマが制圧することが多いです。ここはタイヤに厳しいコースで、予想だにしていない波乱も多々起こります。なかなか苦しいラウンドが続くGRスープラ勢ですが、ペナルティはあれど何か期待を残して予選日を終えました。
GT500クラスは、GRスープラ、NSX、GT-Rと、Honda、日産、トヨタの3メーカーの戦いでもあるのはご存じの方も多いはず。団体戦でもあります。レギュレーションで大きく手を加えことはできませんが、クルマとエンジンは、各メーカーが万全の体制で戦えるようレースウィークもサポートし、現場ではメーカー、TCD、タイヤメーカー、チームと共に戦っています。
チーム付きのスタッフ(エンジンエンジニア、エンジンメカニック、シャーシメカニック)が各チームのクルマの様子をヒアリングしデータを持ち帰り、全チームを管理し司令塔として機能しています。
現場には、トランスポーターがTOYOTA GAZOO Racingのトランスポーターが来ていますが、そちらでみなさん作業をしています。中にクルマが入っている訳ではないんですよ。全員が中から出て来ている訳ではないので、ほんの一部のメンバーになりますが、雄姿を掲載しておきますね。
縁の下の力持ちは、現場だけではなく、もろもろの設計などレースの導入部分に携わる人間は150人ほど。前戦でエンジントラブルに泣いたGRスープラ勢だったので、多忙だったのではと推測します。良い時もなかなか笑顔の出ない時も頑張ってない人などいないですよね。常に勝つことを念頭に置いて仕事をしているのは、どの立場でも一緒。タイトルを獲って、彼らを称えるコラムを書くことを楽しみにしたいと思います。チャンピオンおめでとうのTCDメンバーの集合写真は、近いうちにお願いしますよ!
予選で、来るかな~と思っていた38号車ZENT CERUMO GR Supraがあれ?来ない?と、とてもさみしく思っていました。石浦宏明選手のブログによると、決勝セットだったみたいですね。でも、勢い感じましたので残り2戦期待しています。今季、少し元気のない38号車が心配だったのでまずは安堵です。
残り2戦を残して、約20ポイントの逆転が必要ですね。手強い相手ばかり。次戦ではサクセスウェイトが半減。最終戦ではガチンコ勝負。レースは最後まで何が起こるかわからないですね。チャンピオン鉄壁ですが諦めず頑張りましょう!
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SUPER GT 2021年 ポイントランキング | 2021年 | SUPER GT | TOYOTA GAZOO Racing
大谷幸子の近況
現場から戻り仕事して、現場へ行く。我が家の庭にすら出ない。スーパーに買い物にも行けない。いや、行きなさい。美容院の予約はキャンセル。ぼさぼさ頭で今週末はスーパーフォーミュラ最終戦、シーズンが終盤に入りもうフツーの生活は諦めた。嗚呼、阿蘇外輪山のミルクロードを走りながら眺めた月はキレイだった。夜は怖かったけど。
写真も撮りすぎたし月末事務もあるし、やることいっぱいで、ひとりぼっちの「ぼっち飯」がさみしくなかった。いやさみしいけど仕方ない。もうね、ひとり旅で九州に来たと思うことにしてた(笑)。次のレースのメディア申請やらキャンセル待ちしかない宿泊手配やらPCR検査に検温。忘れないようにするのが大変。ミスすると取材が出来ないので変な緊張感。
オートポリスは霧が出てたらサーキットへの往復アウト。前に進めない。平衡感覚をマジで失う。夜の霧はほんと最悪。ミルクロードでコースアウトした関係者何人かいる。しかし、霧はナシ!セーフ…。今回はセーフだけどほんとこの先どうしようと真剣に悩む…。暗いの怖いを克服する方法を知りたいです。鈴鹿サーキット以外サーキットは山の中…。情けないけど、真剣に夜が怖い。今までよく現場に行ってたなと。あれれ?どした?では、また…。