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(写真 日本レースプロモーション)
平川亮2位表彰台!宮田莉朋ランキングトップで最終戦へ ~スーパーフォーミュラ第7戦 モビリティリゾートもてぎ~
モタスポコラム その63 2023.09.01
暑かったなあ…。人生一の暑いサーキットでした。決勝スタート直後に起きた大クラッシュ。多重クラッシュで巻き込まれたクルマが3台。事故というか怖いシーンは、モータースポーツでは次元の高いスピード域で戦っているので、よく起こることでもありますが、続くと少し心配になっちゃいますね。でも、フォーミュラカーに装着されているヘイローが助けてくれたという関口雄飛選手など、安全性も増している訳でね。関口選手がマシンを下りてからあまりに元気にスタスタ歩いているのが映し出されて驚きましたが、アクシデントそのものは命に係わる大きなものでした。みんな無事で良かったです。
まずは大事な我々の強い味方をご紹介。スーパーフォーミュラの開発車両のトヨタエンジンを乗せた通称「赤寅」は、開発ドライバーだった石浦宏明さんが今季14号車の監督に就任されました。次に開発を頑張ってくれる方は、日産陣営の高星明誠選手。2021年チームインパルの平川亮選手が欠場された時にスポットで参戦し、あとちょっとで入賞だったことは記憶に新しく。SUPER GTではライバルとなりますが、おチカラを貸してくれることになったようです。心強い味方! 年内2回、合計3日間の開発テストを担当。第1回:9月11 日(月)・12日(火) モビリティリゾートもてぎ、第2回:11月21日(火) モビリティリゾートもてぎというスケジュール。頑張ってくださいね!
(関連記事 スーパーフォーミュラ公式サイト 【2023年スーパーフォーミュラ開発テスト】ドライバーに塚越広大選手、高星明誠選手を起用|SUPER FORMULA 公式WEBサイト)
では、振り返ります。
この日は、もう暑さで参ってしまってほぼ情報収集だけで早めに撤収。ピット周りはもちろんしていますが暑すぎです。歩いている私が倒れたら運べないからか(笑)、みんなが心配してくれました。昭和生まれは残念ながら強すぎるという話になりましたけどね。ベテランほど倒れないとか、そんな話をしつつ、各ピットの暑さ対策がハンパない。
もてぎのパドックはコンパクトですし、コントロールタワーのみでピットの上に建物がないので、自分たちのエリアにホスピなどを作らないといけません。スタッフの場所も確保して大変です。ゲストさんも来られますが、テントだけだと良い感じに茹であがります、きっと。エアコンを運んできているチームも多く。自宅のエアコンは、エアコン業者がとりつけるものだと思っていた私は、レーシングチームってなんでもできるんだなと尊敬。以前、某関係者の自宅のウッドデッキを手作りした際に、隣のお家の建築業者さんが作ったものよりもメカニックたちが作ったものの方が出来上がりが良かったという笑い話がありましたね。ほんとメカさんは器用で驚きます。
各チーム、エアコンに扇風機(大きなものは組み立てないといけなく…、搬入日は組み立てに時間が取られるチームも)、巨大冷風扇(とても涼しいけど電気代がすごいとか)などを用意。あとファンのついたベストを着用するチームが増えましたね。USBでチーム全員分充電するのも大変だろうなあ…。でも無いとほぼ外で仕事をするスタッフさんたちは大変ですから万全の策で臨んでいました。
スタッフの具合が悪くなってしまった何チームがあったようですが、そもそも現場にはギリギリの人数で来ているので、面倒を見ることができない為、返したチームもあったと伺いました。バテて休んで復活したコもいましたが、これがタイヤ交換担当メカだったりしたら、それはまた大変。そんなチームもあったみたいですけどね。コロナ流行りも夏風邪もありますし、報告義務はもうないけれど、ひとつ前のSUPER GTの富士ではレース後に体調を崩した方もたくさんいたようで現場でもそのお話しが多く驚きでした。高熱を出した方が結構いて大変だったみたい。過酷なこの夏、老い先短い私は、もうね、自分のキャリアの終わりが見えるほどの恐怖が襲いましたよ。メディアセンターもとっとと帰る方が多かったですね、この日は…。
〇予選日
もうね、雨予報とか見事に裏切られました。少し降って欲しいくらいですよね、こんなに暑いと。日陰の重要さがわかりますが、ほとんど無いので大変。グランドスタンド側に久しぶりに行きましたが、地面からの照り返しがハンパないのですよ。パドックより暑い。そして屋根も少ないので、逃げ場を探す感じでね。災害的な暑さとはまさにこのことと思いましたね。
お!70スープラ!歴代のスープラの展示がありました。キレイすぎる復刻モデル。左ハンドルの70スープラですね。これミラーを折りたたむ機能がないそうで(愚息に聞いた…)。車両開発をされている方々が手掛けたそうですが、さすがメーカーですね、新車レベルでピカピカでした。“ガワ”をこんなに綺麗に復刻できるなんてね、素晴らしい。
ステッカーを頂いてまいりました。これきっと欲しい方、沢山いそうですね。
ご来場に感謝しかないです。ほんとパドックよりすんごい暑い…。宮田莉朋選手がこの時はトークショーに出演されていました。オフィシャルステージはコンテンツが毎戦、いろいろ満載でずっとこっち側にいても楽しいだろうなあと思っております。
ピットウォークは暑さに負けず楽しむ方も多く、ドライバーも積極的に応対。併催の二輪車もあってにぎやかでした。バイクに跨がれるので、夕方のキッズピットウォークの時間は特に大人気でした。ライダーのみなさんが子どもたちを抱っこして乗せてあげるのは、夢があります。このキッズピットウォークの時間だけスーパーフォーミュラのドライバーがちょっとだけ暇にしていました。スーパーフォーミュラのマシンはその時間、メンテナンスの時間でもありますが、きっとマシンがあると大人でも目が輝きますので、何かあればいいなあとか思ってみたり。まあ外野が言うのは簡単ですがね、準備は大変な訳で…失礼。
朝からイケメンを見て、目の保養でしたが、立川祐路監督です。SUPER GT富士で引退会見をされてからの次の現場は、監督という立場。リラックスモード。サインガードがめちゃくちゃ暑いという事で、セッション始まった頃はピットにいらっしゃいましたね。ここは監督さんだからいると勝手に思っておりますが、来年もSUPER GTの現場にいてくださいよ~と、伝えておきました。ドライバーという立場ではなくなりますが、必要な方ですものね。酷暑だというのにさわやかなのなーぜなーぜですな。立川さん、さすがです。
SFgoアプリの画面の待ち受けというか写真のところは、チームで設定ができるそうで、楽しい画像になっていたルーキーレーシング。真剣な部分とまだ走り始めの時と、少し変えていると村上マネが教えてくださいました。お楽しみ画像をしっかりチェックしてくださいね。石浦宏明監督、ありがとうございます。
〇予選チームインパル
では、予選振り返り。前戦で、20番手から4番手まで追い上げた平川亮選手。予選が良ければ優勝の向こう側に行ってそう、と言ったような。そして今回の予選に関して、話してなくても星野一樹監督が気にしているのをわかっているくせに、何かこう自分の思いを何も考えず私インスタグラムに書いてしまいました。予選頑張れ!的な感じでね。そうしたら、現場でやって来て、「そうなんですよね~」と。チームのみんな頑張っているのに余計なことを書いたかもしれない。一番わかっているのはチームだしね。
でも今回、予選結果がとても良かったから、それはそれでカズキング(星野一樹監督)がまた声をかけてくださいました。いつもありがとうございます。チームが得意なサーキットでとても期待の持てる予選結果。ちょっとココで安堵しました。
〇予選日 宮田莉朋選手
タイトル争い真っただ中の宮田選手。取りこぼしなく最終ラウンドに向かうにあたり、この直近のもてぎで、上位フィニッシュで終わりたいですよね。しかし(接続詞の逆接を使うほどダメな訳でないけれど)、予選結果は8番手となりました。トヨタ勢だけの順位で言えば悪くないのですが、予選上位にチーム無限の2人、野尻智紀選手とリアム・ローソン選手とタイトル争い有力候補がいます。抜きどころのないサーキットで、ちょっと苦労するかな?と思っちゃいますね。
宮田選手はもてぎが苦手ということで、予選後のメディアミックスゾーンで発する言葉がちょっとネガティブでした。ほんとそこまでと思うくらい投げやり。わかります、わかりますよ~でも諦めてはいけません。キッズピットウォーク終わりちょっといろいろ話しましたが、それはまた最終戦が終わってからということにします。とにかく頑張って!
予選は、Honda勢の圧倒的な強さに成す術のないトヨタ勢でした。トヨタ勢最上位が関口雄飛選手の5番手。今季、予選が課題だったチームインパルの2台が、ようやくトンネルを抜け出した感ありで素直にうれしかったです。過去にここもてぎでは、昨年もですが2台で優勝争いもしているので、クルマもSF23になりタイヤも仕様が若干変わってもここは得意ということで…。ここでチームのムードを一気に変えないとね!
〇予選日 KCMG
そしてこちらのチーム。朝の走行から上位に来ました!前戦で、次のもてぎはきっとダメでしょうと初サーキットに対しては、改善を必要とする事がいっぱいあって上位争いどころの騒ぎではないという感じでしたが、それが良い意味裏切ってくれたのです。小林可夢偉選手3番手、国本選手7番手と2台共に上位にいました。予選でダメになってしまうこともあり、少し心配ではありましたが、可夢偉選手の7号車が、予選6番手と3列目につけました。国本選手はトラフィックにひっかかり…。可夢偉選手期待大。予選結果は良かったけれども、だからと言って優勝とかそういうものは見えない状況と予選後話していました。今季は見ている限り、1勝への想いが強いのを感じます。チームも体制を整えていますので、そんなつもりで開幕から見て来ました。なので、こちらも力が入ります。チームメイトの国本雄資選手は、タイトルを過去に獲っていますし、この辛いシーズンをどうにか打破したい気持ちも強いはず。少し元気のない姿を見るのが辛いですね。ですので、どうにか表彰台に乗って欲しい。そんな気持ちで予選日のサーキットを去りました。
〇決勝日
少し雲で陰ることもあり、少し生きた心地のするサーキット。しかし、決勝スタートあたりで降るかも?という予報の雨雲はどんどん逸れていきスコール(にわか雨か…)が降ることはなく、猛暑の中のレースがスタートしました。もうレースの事を振り返りますが、オープニングラップの2コーナー立ち上がりで、大クラッシュが発生しました。立て続けに起こったアクシデントに少しショックでしたね。みんなが無事で良かったですが、チームメイト同士の戦い(否定していませんよ)からの多重クラッシュ。レースですから引く必要もないし、よくあるバトル…と軽く捉えられると困りますけど、それです。
ここで怪我がなかったから良かったけれど、巻き込まれた今季の関口雄飛選手の運の無さはランキングトップですね。お祓いに行けと言われるそうですが、自分はそんなの信じないとおっしゃっていました。信じなくとも、ここまでこんな事が続くと何かしたくなります、私ならね。レースをしてないレースが多すぎて悲しくなるね…。
その後、リスタートしてからは、また素晴らしいレースが展開されました。再開しない理由はないけれど、再開して良かったと心底思いました。だってレースおもしろいんだもん。そして決勝で頑張ったんですよ、トヨタ勢。長くなったのでインスタで振り返れたら…。
決勝結果の詳細はレポートなどを見ていただくとして、平川亮選手は2位に入りました。ファミリーが応援する中で結果を残しました。今季優勝がないのが少し寂しいですね。Honda山本尚貴選手とのバトルは、緊張しました。レース後のコメントでそこ入る?と、行くときは行く!という感覚の違いこそありましたが、力の入るものでした。
宮田莉朋選手は4位フィニッシュ!これがとても大きなリザルトとなりました。ポイントは、宮田選手94pt、ローソン選手86pt、野尻選手84pt。最終ラウンドはHondaのホームコースで2レースですので最後の最後まで厳しい戦いが待っています。でも、このもてぎで離されてしまったらと心配でしたので、8ポイント差が出来たのはびっくりでした。それこそ本人も驚きでしたね。苦手な8番手からスタートで、アンチストールシステムが入ってしまい加速できず。つまりスタートが失敗したんです。最後尾まで落ちました。しかし、この失敗が大きなアクシデントに巻き込まれないという状況となりました。
結果4位フィニッシュで、オーバーテイクも力強くて見ていて安心できました。良い時は、すべてが味方してくれるもの。今回はそれでしたね。レース後は、ご機嫌です。もちろん次の鈴鹿で決まりますから、身の引き締まる思いだと思います。何度も書きますが、胸を借りるつもりで頑張ってくださいな。
そして、小林可夢偉選手。今回は、レース中からもうかわいそうなくらい耐えられない状況であるのがわかりました。無線を聞いていた方はわかりますよね。ピット作業でミス…。ペースが良く作戦も早めのピットを選択し、優勝争いに加われる可能性があるタイミングで、ピットに滑り込んで来ました。
ナットが外れずピット作業が遅れるのですが、まだ作業が終わっていないのにも関わらずロリポップも上がってしまっていたので、アンセーフリリースのペナルティをレース後受けました。罰金…。このタイミングのミスは過去にも犯したことを記憶している方も多いかな。
2017年スーパーフォーミュラ第4戦もてぎ。ここでピット作業のミスで優勝を逃しています。優勝したのは、現在F1ドライバーのピエール・ガスリー選手。可夢偉選手が2位でフィニッシュ。あの時はまだ明るい表情でした。隠していたのかわかりませんが、メディア対応しながら、俺のレース人生はこんなもんやとサバサバしていたのをよく覚えています。
今回は…。毎戦ピットでミスがあることは私も気になっていました。なぜなんだろうと。練習ももちろんされていますし、メカの体制も今年強化をしています。だから頑張ってしかないのです…。
ミックスゾーンに来られた可夢偉選手からは、厳しい言葉が発せられました。憧れのナスカーへのスポット参戦から帰ったばかりでうれしそうな表情で話を伺った金曜日とは全く違います。お疲れですし、暑いし、イライラはマックス。今季も走るためにスポンサー営業もされ新しいスポンサーを見つけ…。今回、チームのスポンサーブースでコーヒーを提供するサービスに使用している燃料電池車(FCEV)のタンドラを、国内で四輪のレースが走っているだけでも4レースが重なっている為、ドライバーさんが足りなかったようで自ら運転して来られたそうですなんです。金曜日にトレーラーが止まっているのは見かけたんですよね。そんな裏方の仕事、ドライバーがやらないようなこともチームの為に、そして多忙なのに自らなんでもやって頑張っています。見えない部分はもっとだと思いますが。
次の鈴鹿でどうにか納得できるものを残して欲しいです。最後の最後で見ていてとても辛い現場となりました。これもレース…と納得できるものであって欲しい。それに尽きます…。
残すところ、もうスーパーフォーミュラは最終ラウンドのみとなりました。二か月ほど先になります。レース、本当にバトルもあっておもしろいです。最後までこのレース本来のおもしろさで盛り上がりましょう!
大谷幸子の近況
現場でペットボトルを一日何本飲んでいるんだろう。麦茶の650ml 2本、糖分が入ったもの500mlのものを2本は飲んじゃいます。カフェラテとかも朝飲むし、外に行ってメディアセンターに戻ってくるとゴクゴクいっちゃってます。追加もしています(笑)。カラダの面積が広いとこんなに飲むの?と自分で驚きます。昭和の夏は、30度で充分に酷暑でした。32度なんて猛暑だと思っていました。扇風機でも乗り越えられる夏がありました。実家では、玄関に打ち水をして風鈴がちりんと風にたなびく度に音を奏でていました。
最近の夏は、風情…どころではありません。サーキットに行く度、みんなが暑さ対策の新兵器を持っています(笑)。モノを持つと絶対置き忘れるので、私は持てません(笑)。
そして、シーズン折り返しを迎え前半戦で失くしたものの記憶を辿ると、USBやイヤホンを入れたポーチがない(被害けっこう大)。パーカー、トレーナー、洗面セットなど。気づいたのがすぐだったらホテルなどに連絡するのですが、現場と仕事に追われどこで何がなくなったか気づいていなく。代替品もたくさんあって切り抜けることが多く、あとから、それもかなりだいぶあとから無いことに気づくという。春のスケジュールはきつかったですね。来年は余裕のあるスケジュールのようですけどね。ま、寄る年波には勝てず…。嗚呼…。では、また!
(写真 日本レースプロモーション、大谷幸子 テキスト 大谷幸子)