2019年プレスリリース
TOYOTA GAZOO Racing ラリーチャレンジプログラム
勝田貴元、小さなミスで大きな代償を払う
TOYOTA GAZOO Racingラリーチャレンジプログラムに参加中の勝田貴元が、8月1日(木)から4日(日)にかけてフィンランド中部のユバスキュラを中心に開催された、FIA世界ラリー選手権(WRC)第9戦ラリー・フィンランドのWRC 2に、コ・ドライバーのダニエル・バリットと共に参戦。金曜日にはカテゴリー3位につけるなど健闘しましたが、土曜日の最初のステージでクラッシュ。リタイアでラリーを終えました。
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勝田・バリット組
勝田にとって、今回は4回目のラリー・フィンランド出場でした。フィンランドに住み、プログラムの一環としてこれまで多くのフィンランド国内ラリーにも参戦してきた勝田は、ハイスピードなグラベルステージを得意としています。そして今回は、新たに開発されたフォード・フィエスタR5のWRCデビュー戦を担うことになりました。そのテストの目的もあって出場したラリー・エストニアでは、僅か3ステージしか走ることができず、充分な経験を得られないままラリー・フィンランドに臨みました。
それでも勝田は良好なスタートを切り、ミスのない走りで金曜日のステージを走破。もう1台の新型フィエスタR5よりも速いタイムを刻み、WRC 2カテゴリー3位につけました。しかし、土曜日最初のステージの最初のコーナーで、道の外側に設置されていたマーカーフラッグに接触。その際、フラッグの裏側に置かれていた大きなコンクリート製のブロックに当たり、クルマに大きなダメージを受けてしまいました。損傷は制限時間内にサービスで修理できるレベルではなく、勝田とチームは競技続行を断念。日曜日のステージを走ることなくリタイアとなりました。
勝田貴元: ラリー・エストニアでは、この新しいクルマで充分走行できなかったので、学習すべきことが多くありました。開発をしながら走るのは非常に難しかったですが、全てのステージでプッシュし、金曜日のいくつかのステージではトップの選手達に近いタイムを刻むことができました。金曜日のパフォーマンスには概ね満足できたので、土曜日に関しても同じアプローチで臨みました。しかし、最初のステージの最初のコーナーで、コースサイドのマーカーフラッグの裏側にあった大きなコンクリートブロックに当たってしまいました。ただの旗だと思ってコーナリングラインを変えなかったのですが、非常に大きな衝撃を受けました。小さなミスではありましたが、僕らのラリーはそこで終わってしまいました。とても残念ですが、この経験から多くを学び次のチャレンジに活かしたいと思います。
ヤルッコ・ミエッティネン(インストラクター): タカとダンは、小さなミスによりリタイアとなってしまい本当に残念です。金曜日は良い1日で、タカは慣れないクルマを上手に操り、力強く走りました。将来のために、全てのステージを競争力のあるスピードで走り切ることが重要でしたが、不運にもこのような結果に終わってしまいました。最初のコーナーであろうと、最後のコーナーであろうと、このようなことが起こるので、ラリーは本当に難しいスポーツです。
■ラリー・フィンランドWRC 2の結果(h:時間、m:分、s:秒)
1 Nikolay Gryazin/Yaroslav Federov (Skoda Fabia R5)
2h41m09.0s
2 Jari Huttunen/Mikko Lukka (Hyundai i20 R5)
+14.0s
3 Johan Kristoffersson/Stig Rune Skjaermoen (Volkswagen Polo R5)
+2m03.8s
4 Pierre-Louis Loubet/Vincent Landais (Skoda Fabia R5 Evo)
+6m44.5s
5 Henning Solberg/Ilkor Minor (Skoda Fabia R5 Evo)
+10m46.8s
R Takamoto Katsuta/Daniel Barritt (Ford Fiesta R5)
■次回のイベント情報
勝田の次戦は、8月22日(木)から25日(日)にかけて開催される、WRC第10戦ラリー・ドイチェランドです。勝田はこれまでR5カーでWRC 2に出場してきましたが、ドイチェランドではヤリスWRCで出場します。今シーズンはフィンランド・ラリー選手権の2戦にヤリスWRCで参戦し、いずれも総合優勝を飾りましたが、WRCイベントにヤリスWRCで出場するのはドイチェランドが初となります。また、勝田にとってドイチェランドは初めて出場するラリーでもあります。ドイチェランドは今シーズン2回目のフルターマック(舗装路)ラリーですが、一般的な峠道だけでなく、ブドウ畑の農道や軍事演習場内のトリッキーな道など、様々なステージを走行します。フルターマックラリーの中ではもっとも難易度が高いともいわれており、出場経験がない勝田にとっては大きなチャレンジになるでしょう。
TOYOTA GAZOO Racing ラリーチャレンジプログラムはパートナー企業の皆さまによって支えられています。
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