いよいよ2025年のモータースポーツシーズンも最終盤。今月のLEXUS CUSTOMER RACING マンスリーレポートは、勝利でシーズンを締めくくったFIA世界耐久選手権(WEC)と国内SUPER GT、スーパー耐久の最終戦の模様をお送りします。
世界耐久選手権(WEC)第8戦 バーレーン
バーレーン8時間
FIA世界耐久選手権(WEC)の今季最終戦となる第8戦「バーレーン8時間」が11月6日(木)から8日(土)にかけて、中東バーレーンのバーレーン・インターナショナル・サーキットで開催されました。
今季の同シリーズには、アコーディスASPチームから2台のLEXUS RC F GT3がLMGT3クラスにフル参戦しています。
6日(木)の公式練習から2台のLEXUS RC F GT3は好調。7日(金)の公式練習3回目まで全てのセッションでトップ3を争う速さを見せました。
7日(金)午後の予選では、アーノルド・ロビンの78号車が2番手、ラズヴァン・ウンブラレスクの87号車が5番手で2台揃って上位10台が争うハイパーポールへと進出。
ハイパーポールでは、78号車のフィン・ゲルシッツが2番手に0.3秒もの大差をつける圧倒的なタイムでポールポジション。第3戦スパに続き2度目のポール獲得となりました。クレメンス・シュミットの87号車も4番手につけ、2列目グリッドの好位置を確保しました。
8日(土)午後2時、晴天の下、気温は30度近く、路面温度も38度と高いコンディションで8時間レースのスタートが切られました。
ポールポジションの78号車は、ロビンが好スタートからトップをキープ。4番手スタートの87号車ウンブラレスクもトップ3で走行を続けました。
首位を快走していた78号車でしたが、2時間を迎える前にテレメトリーシステムの故障に見舞われ、レースの続行は不可能に。無念のリタイアとなってしまいました。
一方で、87号車はシュミットへと交代して追い上げを開始。2時間経過時には首位に浮上するとその後も快走を続けて首位の座を守り、一時は2位との差を30秒以上にまで広げました。
しかし、何度かセーフティカーが導入され、そのたびにマージンは帳消しに。それでも87号車は首位を堅守し続けました。
最後のスティントはホセ・マリア・ロペスが担当。残り1時間を切ったところで停止車両によるバーチャル・セーフティカーからセーフティカー導入となり、残り30分程で再スタートとなりました。首位の87号車ロペスは、アストンマーティン27号車とメルセデス61号車の猛追を受けるも凌ぎ切り、トップチェッカー。第5戦サンパウロに続く今季2勝目を挙げました。
この勝利で、アコーディスASPチームは今季のチーム選手権で3位、87号車の3人のクルーもドライバーズ選手権3位でシーズンを終えることとなりました。
リザルト(LMGT3クラス)
| 順位 | グリッド | No. | ドライバー | チーム | 周回 | トップとの差 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1位 | 4番手 | 87 | ホセ・マリア・ロペス クレメンス・シュミット ラズヴァン・ウンブラレスク | アコーディスASP | 216 | |
| リタイア | 1番手 | 78 | ベン・バーニコート フィン・ゲルシッツ アーノルド・ロビン | アコーディスASP | 50 | 166 Laps |
AUTOBACS SUPER GTシリーズ第8戦 もてぎ
MOTEGI GT 300km RACE GRAND FINAL
AUTOBACS SUPER GT第8戦「MOTEGI GT 300km RACE GRAND FINAL」が11月1日(土)、2日(日)の両日、栃木県のモビリティリゾートもてぎで開催されました。
前戦オートポリス大会からわずか2週間。全8大会で戦われている今季のSUPER GTも最終戦を迎えました。今季のSUPER GTには、2台のLEXUS RC F GT3がGT300クラスに参戦しています。
3連休中の開催でもあり、好天に恵まれたモビリティリゾートもてぎには、週末を通して50,000人のモータースポーツファンが集まり、シーズン最後の熱戦を満喫しました。
1日(土)の予選では、2台共にQ1はB組で出走。高木真一がアタックを担当したK-tunes RC F GT3 96号車はB組3位でQ2へと進出。イゴール・オオムラ・フラガがアタックしたANEST IWATA RC F GT3 26号車は、上位9台がQ2進出となる中で、僅差の10番手に終わり、Q1敗退となりました。
Q2では96号車は18番手グリッドを獲得しました。
2日(日)午後1時、曇り空、気温22度、路面温度22度のコンディションの中、63周で争われる決勝レースがスタートしました。
18番手からスタートを切った高木の96号車は、1周目の第5コーナー進入時、並んでいたイン側の2台が接触した影響を受けて押し出される形でコースアウト。なんとかコースへは復帰したものの、最後尾へと順位を落としてしまいました。
26号車は安田裕信がスタートを担当。20番手スタートから18位あたりでの周回を続け、18周目にピットイン。しかし、このピット作業中に工具トラブルが発生しタイムロス。大きく順位を落とすこととなりました。
96号車は1周目の接触によりハンドリングの不調に見舞われるも着実に順位を上げていき、36周目にピットイン。新田へと交代し、11位でコースへ復帰しました。
タイヤが暖まる前のアウトラップで2台に先行を許したものの、96号車はその後も粘り強い走りを見せ13位でチェッカー。ポイント獲得を果たしました。
26号車は後半を担当したフラガが追い上げ、20位でフィニッシュしました。
リザルト(GT300クラス)
| 順位 | グリッド | No. | ドライバー | 車両名 | 周回 | トップとの差 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 13位 | 18番手 | 96 | 新田 守男/高木 真一 | K-tunes RC F GT3 | 58 | 1 Lap |
| 20位 | 20番手 | 26 | イゴール・オオムラ・フラガ/安田裕信 | ANEST IWATA RC F GT3 | 58 | 1 Lap |
ENEOS スーパー耐久シリーズ2025 Empowered by BRIDGESTONE
第7戦 富士
S耐FINAL大感謝祭
11月15日(土)と16日(日)の両日、静岡県の富士スピードウェイでENEOS スーパー耐久シリーズ2025 Empowered by BRIDGESTONE の第7戦「第7戦 S耐FINAL大感謝祭」が開催されました。
今シーズンの同シリーズには、ST-XクラスにaprからDENSO LEXUS RC F GT3 31号車が参戦しています。今大会31号車は、永井宏明/蒲生尚哉/小林利徠斗/嵯峨宏紀のドライバーラインナップで4時間レースに挑みました。
15日(土)の予選は、A/Bドライバーの合算で争われ、31号車は低い路面温度と短い予選セッション時間の中でタイヤを暖めるのに苦労し、クラス6番手グリッドを獲得しました。
16日(日)午後1時15分より4時間で争われる決勝が開始されました。スタートを担当したのはジェントルマンドライバーの永井。6番手グリッドから2台パスしてクラス4位へと上がると、上位チームが先にピットインしたことで2位へ浮上。その後も安定したペースで周回を重ね、1時間のドライブを終えて小林へと交代しました。
クラス2位のままコースへ復帰した31号車の小林は、首位との差をじりじりと詰めて行きましたが、1時間43分を経過した58周目、足回りのトラブルに見舞われ緊急ピットイン。長時間の修復を余儀なくされ、上位争いからは脱落することとなってしまいました。
しかし、チームは諦めずに修復作業を続け、40分ほどで31号車はコースへ復帰。蒲生が猛烈なペースで周回を重ねました。
その後、ライバル車両がリタイアしたこともあり、最後を嵯峨がドライブした31号車は、クラス4位でフィニッシュ。今季の31号車は、第5戦で優勝、第6戦で2位表彰台の活躍を見せ、ランキングは3位でシーズンを終えることとなりました。
リザルト(ST-Xクラス)
| 順位 | グリッド | No. | ドライバー | チーム | 周回 | トップとの差 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 4位 | 6番手 | 31 | 永井宏明/蒲生尚哉/小林利徠斗/嵯峨宏紀 | apr | 107 | 28 Laps |
今季のLEXUS CUSTOMER RACING マンスリーレポートは今回で終了となります。 1年間応援ありがとうございました。



