ABOUT DAKAR RALLY
ダカールラリー
ダカールラリーは、1978年12⽉、フランスの⻘年でオートバイレーサーのティエリー・サビーヌの発案により冒険の扉が開かれました。パリをスタートし、サハラ砂漠を超えて、アフリカ⼤陸のセネガルの⾸都ダカールをゴールするルートであったため、パリ・ダカールラリー(通称『パリ・ダカ』)と呼ばれ広く親しまれました。 その後、開催地域の政情不安により、2009年から2019年は南⽶開催に。そして、2020年には新たな冒険の地を求めて、中東・サウジアラビアでの開催に舞台を移しています。 始まりの場所『パリ・ダカール』から離れた今も、⼤会名には『ダカール』の名が引き継がれました。
ダカールラリーは、砂漠から泥濘地、山岳地帯まであらゆる路面を走破して競い合う「クロスカントリーラリー」「ラリーレイド」と呼ばれる競技の中でも、世界一過酷なイベントとして知られています。一日の走行距離は厳しい暑さの中で800kmを越えることもあり、ドライバー・車両ともこのような過酷な状況に立ち向かわなくてはなりません。約2週間にわたるラリー中、ドライバー達はその運転テクニックだけでなく、精神的かつ肉体的な強靱さ、競技中のトラブルに対処するためのメカニックとしての知識、そしてコースナビゲーションの知識や経験までもが限界まで試されます。
ダカールラリーでは、「ラリーを完走した全ての者が勝者である」とまで言われており、完走率が50%ほどというこれまでの結果がその厳しさを物語っています。その名に「“世界⼀過酷なラリー”の⾃負」と「絶え間ない冒険精神」を宿し、尚多くの⼈々を魅了し続けています。
FIA(国際自動車連盟)とFIM(国際モーターサイクリズム連盟)がそれぞれのフォーマットで開催されていた世界選手権を統合。2022年より年間5戦の新フォーマットで開催されています。
ダカールラリーは、この世界ラリーレイド選手権の開幕戦であり、その距離の長さと走行環境の過酷さにより、他のラウンドよりも多くのポイントが獲得できます。その後、第2戦はアブダビ・デザートチャレンジ、第3戦はポルトガルをスタートするBPアルティメイト・ラリーレイド、第4戦はアルゼンチンを舞台とするデサフロ・ルータ40。そして、第5戦ラリー・モロッコとシリーズが続きます。
TOYOTA RALLY RAID HISTORY
トヨタ車は、ダカールラリーがはじめて開催された1979年から、多くの参加者に出場車両として選ばれており、この年の完走車両全74台の内の13台を占めました。以降、トヨタ車はダカールラリーの重要な一員として参戦を続けると共に、品質、耐久性、そして信頼性の高さを証明し続けてきました。特に市販車ベースのカテゴリーにおいては、厳格な車両規則により改造できる範囲が非常に限られており、市販車に極めて近い状態でも競技者の要求に応えられるだけのパフォーマンスを持っていなくてはなりません。このような理由から、現在のダカールラリーでも、トヨタ車はプライベート参戦チームに非常に高い人気を誇っています。
現地ローカルチームとして活動してきたTOYOTA GAZOO Racing South Africa(TGRSA)は、2012年に初めてT1(スーパープロダクション)クラスにトヨタ・ハイラックスで参戦を開始し、以降、TGRSAのハイラックスは毎年総合トップ10に入る好成績を記録し、2019年にはトヨタ車として初の総合優勝に輝きました。そして2020年からは、TOYOTA GAZOO Racingのワークスチームとして、新体制による活動を続け、2023年は2022年に続き2連覇を達成。3度目の総合優勝を果たしました。
また、ダカールラリーを開幕戦とするFIA世界ラリーレイド選手権(W2RC)としても、マニュファクチャラーズ/ドライバーズ/コ・ドライバーズ部門の3冠を達成。W2RCの3部門を2連覇しました。
ランドクルーザーを生産するトヨタ車体(株)は、チームランドクルーザー・トヨタオートボデー (TLC)として、1995年の初参戦から25年以上にわたり、ランドクルーザーでT2カテゴリー(市販車部門)に参戦しています。T2とは、安全装備の追加などラリー仕様に変更が必要な箇所以外は市販車に近い状態で走行することを前提にした部門です。TLCが目指すのは、『ランドクルーザーを極限の環境で鍛え、更にタフなクルマへと高めていくこと』。そのこだわりが実を結び、2023年はトヨタ ランドクルーザー300 GR SPORTで初参戦し、2021年から3年連続でワン・ツーフィニッシュ、市販車部門の10連覇を達成しました。