TOYOTA GAZOO Racing ダカールラリー2021 レポート No.3 TOYOTA GAZOO Racingのハイラックス
マラソンステージ2日目に5度目のステージウィン

2021.1.12(火)- 18:00配信

ダカールラリー2021は、前半の6ステージを終え、ハイルでの中間休息日をとったあと、後半戦最初のステージ7,ステージ8の「マラソンステージ」に挑みました。この2日間はテクニカルクルーによるサポートが受けられず、競技者は自らの手で整備や修理をしなくてはならないため、より慎重な走行が求められます。
TOYOTA GAZOO Racingのハイラックスは、このマラソンステージ2日目となるステージ8でナッサー・アル-アティヤ/マシュー・ボーメル組が今大会4度目、チームにとっては5度目となるステージウィンを飾り、僅差で追う総合首位との差を詰めました。ジニエル・ド・ヴィリエール/アレックス・ハロ組はタイヤのパンクに苦しみながらも総合トップ10をキープ。シャミア・ヴァリアワ/デニス・マーフィ組も着実な走りで総合28位へと順位を上げました。

【ステージ7】
7日目となる1月9日(土)は伝統的にとられる休息日。競技者はつかの間の休息をとり、車両はメカニックの手によって完全に整備されて、さらなる激戦の待つ後半戦に挑みました。
1月10日(日)のステージ7はハイルからサカカへと向かうマラソンステージの1日目で、競技区間は453km。アル-アティヤ/ボーメル組は序盤タイヤパンクに見舞われたものの、その後は慎重な走りでトップから2分48秒遅れの4位でフィニッシュしました。
ヴァリアワ/マーフィ組もパンク1回でこのロングステージを走り切り、ステージ15位。ド・ヴィリエール/ハロ組は4回に渡るパンクに見舞われ、他の車両からスペアタイヤを分けて貰うためにタイムロス。48分遅れの22位でこのステージを終えました。

【ステージ8】
マラソンステージ2日目となった1月11日(月)は、ステージ7終了後、競技者が自分たちだけで整備をし、サカカからネオムへの競技区間375kmに挑みました。砂の路面だけでなく、岩場も現れるバリエーション豊富な舞台で、アル-アティヤ/ボーメル組が好走を見せ、自身今大会4度目、チームにとっては5度目となるステージウィン。総合での首位との差を5分以内まで縮めることに成功しました。
ド・ヴィリエール/ハロ組は前日に続きこの日も4回にわたるパンクに見舞われ19位でフィニッシュ。総合では9位とトップ10圏内を守りました。ヴァリアワ/マーフィ組はパンクなしでこの難コースを7位で走り切り、自身初となるステージトップ10フィニッシュを果たしました。この結果、ヴァリアワ/マーフィ組は総合でも28位とトップ30圏内へ浮上しました。

ダカールラリー2021 ステージ8終了時点の総合結果:

総合順位 ドライバー/コ・ドライバー(車両/チーム) 首位との差
2位 #301 ナッサー・アル-アティヤ/マシュー・ボーメル
(TOYOTA GAZOO Racing)
4分50秒
9位 #304 ジニエル・ド・ヴィリエール/アレックス・ハロ
(TOYOTA GAZOO Racing)
3時間26分50秒
28位 #330 シャミア・ヴァリアワ/デニス・マーフィ
(TOYOTA GAZOO Racing)
7時間21分50秒

ステージ8終了時のコメント:

チーム代表 グリン・ホール:
今日はナッサーとマシューがステージを制し、首位との差を縮めることができて良い一日でした。残り4ステージ、逆転へ向け絶好の位置につけています。シャミアとデニスも今日はステージ7番手と素晴らしい走りをしてくれました。ジニエルとアレックスは4回のタイヤパンクに加え、ステージ終盤ナビゲーションでも苦戦しました。とはいえ彼らのペースは悪くなかったですし、3台がマラソンステージを無事に走り切ってくれたことに満足しています。

ナッサー・アル-アティヤ(No.301):
昨日今日と大きなトラブル無く走り切れて良かったです。トラブルらしいトラブルは、昨日1回、今日1回のタイヤパンクだけでした。ただ、我々の車両で上位を争うのは容易ではありません。ライバルのバギー勢に対し、4輪駆動車でトップを争っているのは我々の1台だけですので、残る5日間、全力を尽くして挑戦し続けます。

ジニエル・ド・ヴィリエール(No.304):
本当に残念です。今日も4回のパンクに見舞われてしまい、最後の10kmはパンクしたタイヤで走ることになりました。今大会はずっとタイヤに苦しめられており、昨日は4回、今日の4回、スタートしてからは合計18回のパンクに見舞われています。残り4ステージもどうなるか分かりません。このような状況で良いポジションを目指し戦うのはとても難しいです。今日は終盤とても美しい峡谷の中を走る素晴らしいステージでした。ゴール手前のウェイポイント(各ステージに設けられた、必ず通過しなければならない地点)を探すのにタイムをロスしてしまいましたが、タイヤの問題もあったので仕方ありません。

シャミア・ヴァリアワ(No.330):
今日はパンクもなく、良い走りができました。ギアボックス内のオイルポンプの一部が破損し、最後までもってくれるか心配でしたが、ハイラックスは頑丈で、最後まで走り切ることができました。結果的にギアボックスのダメージがどうだったかはわかりませんが、好タイムでステージをフィニッシュできて良かったです。ヤジード・アル・ラジ(オーバードライブ・トヨタ)がスペアタイヤを使い切り、彼に1本渡すために数分止まったのと、ステージ終盤に峡谷内のウェイポイントを探すために数分を失いました。正直なところ、自分たちが総合順位でどのあたりにいるのかも分かりませんが、着実に走ることを心掛けて行きます。パンクに見舞われた車両、レースからリタイアした車両も多いです。それだけに、残りのステージも気を引き締めて戦います。

TOYOTA GAZOO Racingのダカールラリー2021活動は、パートナー企業の皆さまによって支えられています。