メインビジュアル

GR Supra GT CUP 2019 決勝大会レポート 第49回東京モーターショー2019

世界最速“GR Supra”ドライバーが東京モーターショー2019で決定!!

今年4月からはじまったGR Supra GT CUP は約半年間、9月までの全13ラウンドが開催され、世界各地域にて毎戦、熱くハイレベルなレースが繰り広げられた。
第46回東京モーターショー2019と併催の「FIAグランツーリスモチャンピオンシップ・ワールドツアー第5戦」のなかで開催された、GR Supra GT CUP決勝大会には世界5地域を勝ち抜いた24名(欧州中東アフリカ:10名、北米:3名、中南米:3名、アジア:6名、オセアニア:2名)が10月26日(土)、東京・お台場にある「MEGA WEB」に集結。
名誉ある世界一のGRスープラ使いを決める戦いが繰り広げられた。

ゲームをプレイする選手たち

ワンメイクレースならではの小さなミスが勝敗を左右する厳しいレース

準決勝は、富士スピードウェイ。ワンメイクレースならではの小さなミスが勝敗を左右する厳しいレースとなった。
準決勝A組欧州・中東・アフリカ・オセアニア代表、B組は北米、中南米、アジア代表と2グループに分かれ、それぞれ上位6名が決勝レースに進出する。
A組は、ドイツのヒザル選手がポールポジションからスタートダッシュを決めてレースを先行、そのままスキのない走りでポジションを守りきった。
B組はアジア代表全員が地元日本のトップドライバーで構成され、中でも数々の大会で勝利を収めてきた山中選手、國分選手は決勝進出の可能性が高いドライバーとして紹介されていた。
事前の予選で日本人ドライバーがトップ6を独占し、全員の決勝進出が期待されるなか山中選手を先頭にスタートしたが、レース中盤以降、宮園選手との攻防をきっかけに、川上選手にトップを奪われ、最終ラップの追突によるペナルティで準決勝敗退という結果に。B組は川上選手がトップ通過となった。

ゲームをプレイする選手たち

スタート時のタイヤ選択とレース中のタイヤマネジメントが勝敗を左右する

優勝候補筆頭の山中選手の準決勝敗退という衝撃から間もなく、勝ち残った12名の決勝レースが行われた。舞台はF1、WECなど数々のレースが行われている高速サーキット、スパ・フランコルシャンを6周。今回はスポーツミディアム/ソフト、どちらかのタイヤを最低2周使用しなければならないルールが設定されていた。
タイヤ消耗倍率は14倍とかなり厳しい設定、燃料消耗は3倍。スタート時のタイヤ選択とレース中のタイヤマネジメントが勝敗を左右することは選手の誰もがわかっていた。
スタートポジションは、準決勝のゴールタイムで決定される。ポールはA組トップ通過のヒザル選手。2番手スタートはB組トップの川上選手。以下、タペイ選手、ソリス選手、ビューボア選手と続く。
注目のタイヤ選択は、5番手のビューボア選手、9番手以下のロペス選手、國分選手、ラトコフスキ選手、ボネリ選手がミディアム、残りがソフトでのスタートを選択した。

ゲームをプレイする選手たち

自分の走りに集中することで勝利を引き寄せたヒザル選手

ローリングスタートからヒザル選手が飛び出した。上りの超高速S字のオー・ルージュからケメル・ストレートで2位の川上選手以下に1秒近い差を一気に築き上げた。
ソリス選手がケメル・ストレート終わりのS字で川上選手のインに飛び込むものの切り返しでリアが流れてしまい3番手でコース後半に突入。
後方では宮園選手が4輪脱輪による0.5秒のペナルティを課せられ、その影響を最小限にするためペースアップ。タペイ選手を抜き、最終のバスストップ・シケインで川上選手、ソリス選手のインに飛び込んだが、立ち上がりで押し出され、逆に6番手に後退してしまった。
ヒザル選手は、たった1周で後方に2秒半以上のアドバンテージを獲得。自分の走りに集中することで勝利をグッと引き寄せた。
トップのヒザル選手を追う川上選手は、後方から迫るソリス選手にも警戒しながらのレースとなり、ペースを上げることができずにいた。
宮園選手は、ペナルティを消化しザーガ選手、タペイ選手のハンガリー勢と4番手争いを繰り広げていた。

ゲームをプレイする選手たち

最終的に2位に6.395秒という圧倒的な差を付けてヒザル選手が初代王者に

3周目を前にミディアムタイヤ勢は、國分選手を除いてソフトに交換、終盤に向け追い上げに態勢を整えていく。
3周目の終わりに宮園選手がソフトタイヤ勢で一番早くピットに入りミディアムに交換。既にソフトに交換していたビューボア選手の前(7番手)でレースに復帰した。
4周目にトップのヒザル選手が2位以下に4秒近い差を保ったままでピットイン。ポジションをキープしたままレースに復帰した。2番手の川上選手以下も次々とミディアムに交換した。
そしてビューボア選手が宮園選手に肉薄。直後にピットアウトしたロペス選手も交えた4番手争いに発展。
しかしビューボア選手はケメル・ストレート後のS字で痛恨の4輪脱輪。0.5秒のペナルティを課せられてしまった。
代わりにロペス選手が宮園選手を追撃。しかし宮園選手もミディアムながらソフト勢と遜色ないペースで3番手のソリス選手に接近し、 バスストップ・シケインでパスしようとするが、ソリス選手も冷静にラインをクロスさせてポジションを守った。
そしていよいよファイナルラップ。
ソリス選手、宮園選手の争いにロペス選手も接近。
1コーナーの立ち上がりで膨らんだ両者に対してロペス選手がソフトタイヤのグリップでオー・ルージュを前に一気に3番手に。
だが、ヒューボア選手と同じ場所で4輪脱輪をしてしまい0.5秒のペナルティを課せられてしまった。
しかし、0.5秒以上引き離せば3位を守りきれるレース展開の中、必死に逃げるロペス選手。
後方では、宮園選手、ソリス選手、ラトコフスキ選手、ザーカ選手による熾烈なバトルが展開されていた。

そしてトップのミカエル・ヒザル選手は、最終的に2位に6.395秒という圧倒的な差を付けて見事GR Supra GT Cup初代王者となった。
2位は川上選手、そしてゴール寸前で宮園選手がソリス選手を逆転し3位表彰台を得た。

表彰式 上位3名の選手

TOYOTA GAZOO Racing FESTIVALに上位3名を招待、表彰式を開催

「GR Supra GT Cup」決勝でミカエル・ヒザル選手(ドイツ)が優勝し、世界最速のGR Supra乗りの称号を手にした。 2位は川上奏選手(日本)、3位には宮園拓真選手(日本)が入賞。上位3名の入賞者は12月15日(日)富士スピードウェイで行われる「TOYOTA GAZOO Racing FESTIVAL」に招待、表彰式が行われる。

ミカエル ヒザル ミカエル ヒザル
川上 奏 川上 奏
宮園 拓真 宮園 拓真
会場の様子
  • コケ・ロペス コケ・ロペス
  • ダニエル・ソリス ダニエル・ソリス
  • ゾルト・ザーガ ゾルト・ザーガ
  • バディス・ビューボア バディス・ビューボア
  • コディー・ニコラ・ラトコフスキ コディー・ニコラ・ラトコフスキ
  • 國分 諒汰 國分 諒汰
  • 岡田 衛 岡田 衛
  • アダム・タペイ アダム・タペイ
  • ルーカス・ボネリ ルーカス・ボネリ
  • サルバトーレ マルガリーノ サルバトーレ マルガリーノ
  • ピエール レノア ピエール レノア
  • ヴァレリオ ガロ ヴァレリオ ガロ
  • カルロス サラザール カルロス サラザール
  • アンドレス デル リオ アンドレス デル リオ
  • ダリル フェントン ダリル フェントン
  • マーク ピネル マーク ピネル
  • ヴィニシウス ネト ヴィニシウス ネト
  • ニコラス マーティン ニコラス マーティン
  • 山中 智瑛 山中 智瑛
  • 岩田 和歩 岩田 和歩
  • アダム ウィルク アダム ウィルク

RESULT