2018年プレスリリース

全日本ラリー選手権第9戦 第46回M.C.S.C.ラリーハイランドマスターズ2018 supported by Sammy
前戦の大ダメージを修復し
JN5クラスの2位表彰台を獲得

2018.10.15(月)-17:00配信

10月12日(金)〜14日(日)、2018年シーズン全日本ラリー選手権(JRC)第9戦「第46回M.C.S.C.ラリーハイランドマスターズ2018 Supported by Sammy」が、岐阜県高山市を起点として行われ、TOYOTA GAZOO Racingの眞貝知志/安藤裕一組(TGR Vitz GRMN Rally) はJN5クラス2位でフィニッシュしました。

濡れて滑りやすい路面で安定した走行を見せるTGR Vitz GRMN Rally
濡れて滑りやすい路面で安定した走行を見せるTGR Vitz GRMN Rally

モータースポーツの厳しい環境の下で「人を鍛え、クルマを鍛える」ことを目的に、2018年の全日本ラリー選手権に参戦するTOYOTA GAZOO Racing。前戦の第8戦「RALLY HOKKAIDO」ではラリー2日目にコースオフから横転を喫し、車両へのダメージが大きくリタイアを余儀なくされました。しかしチームは短いインターバルで車両を修復し、第3戦以来となるターマック(舗装路)のSS(スペシャルステージ:競技区間)用に、サスペンションなど足まわりに改良を施して今回の第9戦に挑みました。

第3戦丹後以来となるターマックラリーに向けて、チームはラリー前日に短いテストを実施。ドライバーの眞貝選手は「北海道でのクラッシュの後、ラリーカーを修復してくれたチームに感謝しています。天候は晴れましたが、前日までの雨で路面は濡れているでしょうし、まずは慎重に走ります」とコメントし、ラリーをスタートしました。

初日、好ペースでスタートした眞貝選手は、昼のサービスで足まわりを調整。SS5では今大会初のベストタイムを獲得し、JN5クラス3番手につけます。ラリー2日目、路面の一部が湿った滑りやすい状態でも、眞貝選手は安定したペースで走行。SS7でベストタイムを記録し、SS8を終えた段階でクラス2番手にポジションアップを果たします。その後はSS9も制し、最後まで順位を守り切って2位表彰台を獲得しました。

■豊岡悟志(チーム監督)

「前回のラリー北海道で横転していたので、今大会への参戦は時間的に厳しいかもしれないと思っていました。しかしチーフメカニックの宮本を先頭に、臨機応変な修理体制を組むなどの対応をとり、今回のラリーにしっかり間に合わせることができました。実際の走行においても車両に大きなトラブルはなく、次戦の新城ラリーに向けた課題もいくつか見つかり、良いラリーになったと思います。眞貝選手もクルマの様子を見ながら、あれだけの速さを見せてくれました。予想以上の結果です。今年もトヨタ工業学園高等部の訓練生がチームに加わりましたが、一生懸命学ぼうという高い意識を持っていました。チーム側もそんな彼をサポートしながら、整備作業を行うことができていたと思います」

■宮本昌司(チーフメカニック)

「ラリーが無事に終わって、まずは安堵しています。今回、まずはスタートラインに立つことが目標でした。そしてシーズン中盤のグラベル連戦で得た車両特性を把握し、ターマックに向けて眞貝選手の好みも反映したセッティングを織り込んでいます。すべてのSSを走り切ることができましたし、なおかつある程度の速さを見せることもできました。強力なライバルと対等に戦えるラリーカーにしようと、さらに課題を洗い出しています。次戦の新城ラリーはトヨタの地元でもありますし、職場の仲間たちも応援にきてくれるラリーです。チームとしての“完成形”を見せて、良い成績を残し、いいかたちで今シーズンを終えたいですね」

■佐々木良典(GR開発統括部)

「クラッシュからの復帰戦ですが、思っていた以上に順調な走行ができました。セッティングもよい方向に行っていると思います。色々と試したいこともありましたが、まずはクルマを最後まで走らせることが目標でした。冷却系に関しては、一番暑かった福島でも問題はありませんでしたし、今回のラリーでも当初の狙いどおりの力を発揮していると思います。次戦の新城ラリーは、今年最後の一戦です。きっちり走り切ったうえで、良い戦績を持ち帰りたいですね。今回の仕様の発展形として、さらにクルマを煮詰めていきたいと思っています」

■眞貝知志(ドライバー)

「今回のラリーに向けて、短期間でラリーカーを修復してくれたチームに感謝しています。走り始めてすぐにクルマが完璧な状態に戻っていることを肌で感じることができましたし、丹後ラリーで洗い出された課題に対するセットアップ変更も当たり、無理せず走らせていても良いタイムを出すことができました。ターマック路面でもライバルのR規定車両と十分に戦えることがわかり、あらためてTGR Vitz GRMN Rallyの高いポテンシャルを感じています。細かい部分で改善すべき点はまだたくさんありますが、クルマは確実に良くなっていますので、次戦の新城ラリーが本当に楽しみです」

  • 一丸となって整備作業に臨む凄腕技能養成部メカニックたち
    一丸となって整備作業に臨む凄腕技能養成部メカニックたち
  • 第3戦以来の舗装路ラリーで2位表彰台を得た眞貝選手(左)と安藤選手
    第3戦以来の舗装路ラリーで2位表彰台を得た眞貝選手(左)と安藤選手

■第46回M.C.S.C.ラリーハイランドマスターズ2018 Supported by Sammy JN5クラス最終結果

  1. 1 川名 賢/保井 隆宏(シトロエンDS3 R3-MAX)

    1:09:05.7

  2. 2 眞貝 知志/安藤 裕一(TGR Vitz GRMN Rally)

    +32.8

  3. 3 小濱 勇希/馬場 雄一(シトロエンDS3 R3-MAX)

    +44.2

  4. 4 横嶋 良/木村 裕介(プジョー 208 GTi)

    +2:10.2

  5. ※出走5台、完走4台

■次戦の情報

次戦は11月2日(金)~4日(日)、愛知県新城市を中心に開催される全日本ラリー選手権(JRC)第10戦新城ラリー2018に出場予定です。

TOYOTA GAZOO Racingは、「もっといいクルマづくり」のために「人を鍛え、クルマを鍛える」活動の一環としてTGR Vitz GRMN Rallyを投入し、将来のさまざまなGRスポーツ車両の開発に活かしていきます。