2018年プレスリリース
全日本ラリー選手権第10戦 新城ラリー2018
シーズンの集大成として臨んだ最終戦
ミスなく走り切り、2位表彰台を獲得
2018.11.05(月)-17:00配信
11月2日(金)〜4日(日)、2018年シーズンの全日本ラリー選手権(JRC)第10戦「新城ラリー2018」が、愛知県新城市を起点として行われ、TOYOTA GAZOO Racingの眞貝知志/安藤裕一組(TGR Vitz GRMN Rally) はクラス2位でフィニッシュしました。
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県営新城総合公園内の特設コースで力走を見せるTGR Vitz GRMN Rally
モータースポーツの厳しい環境の下で「人を鍛え、クルマを鍛える」ことを目的に、2018年の全日本ラリー選手権に参戦するTOYOTA GAZOO Racing。久々のターマック(舗装路)ラリー参戦となった第9戦岐阜では、SS(スペシャルステージ:競技区間)ベストタイムを複数回記録するなど、好調なペースで2位表彰台を獲得しました。チームはTGR Vitz GRMN Rallyの足まわりを微調整して、今季最終戦に挑みました。
チームの地元である愛知県で開催される新城ラリーについて、チーフメカニックの宮本昌司は「家族や同僚も応援に来ますが、浮き足立ってしまうことのないよう、メンバーで声を掛けあってフォローし合い、まずはいいかたちでシーズンを締めくくりたいです」と、表情を引き締めました。ターマック路面を得意としている眞貝選手は、「新城ラリーのステージはシーズン全体を通じて突出して低速かつツイスティという特殊性があります。まだその分野への対策が完全ではないことを考えると、無理をせずしっかり走り切り、課題を洗い出したいですね」と、慎重に語ります。
ラリー序盤は慎重に走ってJN5クラス2番手につけた眞貝選手は、サービスでセッティングを調整。午後のSSも安定したタイムを刻み、2番手を維持し初日を終えました。ラリー2日目は未明に降った雨の影響で、場所によって路面状況が変化する難しいコンディションに。コースオフの危険があるなか、眞貝選手はドライビングミスをすることなく走り切り、最終戦を2戦連続の2位表彰台でシーズンを締めくくりました。
■豊岡悟志(チーム監督)
「ドライバーの眞貝選手が安定したタイムを記録して、2位に入ることができました。色々と課題もありましたが、相対的に見ても大健闘のラリーだったと思います。たくさんの方にサービスに来て頂き、メカニックが一生懸命作業している姿を見ていただくことができました。あらためて多くの方からのサポートで、この活動ができていると感謝しています。社内でもラリー活動への理解が一層深まり、様々な部署から『若いスタッフを派遣したい』という声も聞こえています。ラリーは状況を瞬時に判断してチーム一丸となって作業するという、シナリオやマニュアルにはない事を学べる貴重な場で、まさに現地現物の最前線です。この活動を必ずいいクルマづくりに結び付けて参ります。」
■宮本昌司(チーフメカニック)
「大きなトラブルもなく2日間走り切る事ができ、車両もチームも課題に対し有意義なトライをすることができました。車両セッティングもある程度見極めることができ、今後の舗装路ラリーにおけるひとつの土台ができたと思います。しかし上位との差もまだあり、シーズンオフの間にやるべき宿題がたくさん見えてきたのも事実です。チームとしては各スタッフが主体的に動くことが出来るようになり、力をつけてきたと実感しています。将来のいいクルマづくりのために、今後も挑戦を続けていきたいです」
■佐々木良典(GR開発統括部)
「路面状況が刻々と変わるなか、ドライバーが無事にクルマをフィニッシュまで運んでくれました。様々な試行錯誤をしているなかで、ようやくターマックラリーでのクルマの方向性が見えてきたと思っています。クルマが仕上がりつつあるとともに、一方で『勝ちたい』という想いも強くなってきました。今後に向けて多くの課題や、試してみたいアイデアもたくさんありますし、もちろん将来の市販車へフィードバックする構想もあります。SSからラリーカーがサービスに帰ってくると、パーツが語りかけてくれます。あらためて、ラリーの現場は学びの宝庫だと思いますね」
■眞貝知志(ドライバー)
「苦しい展開を覚悟していましたが、何とか食らいついて2位という結果を残すことができました。クルマだけでなく、自分自身のドライビングにも良かったところと改善を要するところの双方があったと感じています。今季は手強いライバルを相手に、当初予想していたよりも早い段階で、いい内容で戦えるようになれました。それもチームの力だと思っています。また、今年からTOYOTA GAZOO Racingに加入しましたが、ドライブに集中できる素晴らしい環境とともに、クルマ開発の苦楽を共に経験出来る場を与えていただき、とても実りの多いシーズンとなりました」
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サービスに戻り、真剣な表情で豊岡監督(右)とディスカッションする眞貝選手
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サービスパークでTGR Vitz GRMN Rallyの下まわりを点検する凄腕技能養成部のメカニックたち
■新城ラリー2018 JN5クラス最終結果
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1 川名 賢/保井 隆宏(シトロエンDS3 R3-MAX)
1:38:30.2
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2 眞貝 知志/安藤 裕一(TGR Vitz GRMN Rally)
+28.9
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3 小濱 勇希/馬場 雄一(シトロエンDS3 R3-MAX)
+1:50.0
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4 鷹野 健太郎/ウシニナ ヤナ(トヨタGT86 CS-R3)
+13:15.1
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※出走5台、完走4台
TOYOTA GAZOO Racingは、「もっといいクルマづくり」のために「人を鍛え、クルマを鍛える」活動の一環としてTGR Vitz GRMN Rallyを投入し、将来のさまざまなGRスポーツ車両の開発に活かしていきます。