2019年プレスリリース

全日本ラリー選手権第2戦 新城ラリー2019 Supported by AICELLO
春の開催となった新城ラリーで
TGR Vitz GRMN Rallyが今季2勝目

2019.03.18(月)-17:00配信

3月15(金)~17日(日)にかけて、2019年シーズンの全日本ラリー選手権(JRC)第2戦「新城ラリー2019 Supported by AICELLO」が、愛知県新城市を拠点として行われました。TOYOTA GAZOO Racingの眞貝知志/安藤裕一組(TGR Vitz GRMN Rally)は前戦に引き続きJN2クラス優勝を達成しました。

TGR Vitz GRMN Rallyは、終始JN2クラス首位を守ってゴール。2勝目を挙げた
TGR Vitz GRMN Rallyは、終始JN2クラス首位を守ってゴール。2勝目を挙げた

モータースポーツの厳しい環境の下で「人を鍛え、クルマを鍛える」ことを目的として、2015年から全日本ラリー選手権に参戦するTOYOTA GAZOO Racing。開幕戦として行われた「Rally of Tsumagoi」では、変化を続ける路面コンディションのなかで安定したタイムを刻み、クラス優勝を達成しました。第2戦は、秋から春に開催時期を変更した新城ラリーです。参戦車両のTGR Vitz GRMN Rallyは、サスペンションセッティングの調整や車両重量配分の改善を施され、今季初のターマック(舗装路)ラリーに臨みました。

TGR Vitz GRMN Rallyが参戦するJN2クラスには、LEXUS RC Fなど個性的なライバルが名を連ねました。チーフメカニックの宮本昌司は、「ライバルを意識しすぎることなく、まずは自分たちのすべきことをしっかりと行い、完走を目指します」と、チームの目標を語ります。ドライバーの眞貝選手は「この時季、早朝の気温は氷点下になる場合もありますから、ラリー序盤はタイヤのグリップを探りながらの走行になると思います」と、慎重なコメントを残しています。

ラリー初日は雨の予報もありましたが、路面コンディションはドライに。眞貝選手はこの日に行われた6つのSS(スペシャルステージ:競技区間)すべてでベストタイムを記録するなど、安定した走りを披露。2番手以降の選手を大きく引き離してラリーをリードします。ラリー2日目は、降雨や雪に見舞われる局面もあったものの、眞貝選手はクラス首位を守ってフィニッシュ。開幕戦に続いてJN2クラス優勝を達成しました。

■宮本昌司(チーフメカニック)

「結果に影響はありませんでしたが、今回から2名の新メンバーが加わったこと、また地元のラリーであるということから、チームがやや浮き足立ってしまった点が課題です。ラリー本番を迎える前にもっとしっかり準備する必要があったと感じています。改善すべき点が見つかったことは、今後に向けていい学びのきっかけとなりました。また、今回は豊岡悟志監督が不在という状況での参戦でした。私自身にとってもチーム全体の取りまとめや雰囲気づくりなど、通常のラリーと異なる役割がありましたが、無事にラリーを終え、しっかりと結果を持ち帰ることができて良かったと思います」

■佐々木良典(GRプロジェクト推進部)

「JN2クラスの参加車両が増えたこともあり、厳しい戦いを予想していましたが、良い結果を得ることができました。今回のラリーで得られたデータや事象、そして技術的な課題を、時間をかけて分析したいと思っています。この技術的な課題を克服し、将来に発売される市販モデルにも必ず取り入れていきたいと考えています。また、次戦からはKYB株式会社さんのサスペンションを投入する予定です。とても心強いですし、この先どんな取り組みができるのか、私たちも楽しみにしています」

■眞貝知志(ドライバー)

「新城ラリーはチームの地元であり、特別なラリーです。プレッシャーもありましたが、それでもTGR Vitz GRMN Rallyの速さを発揮し、ぶつけたり壊したりすることなく綺麗なままの姿で優勝できました。3月開催の新城ラリーは、これまでと季節が変わったこともあり、同じラリーでもタイヤ選択の“正解”がガラリと変わりました。勝負の要素が増えたことで、より玄人的な楽しみが増えました。冬の間に施したクルマの改良は、狙い通りに効果が出た部分がある一方、それをキッカケに新たな課題も発生しました。ただチーム全体として、その課題解決に向けてむしろワクワクしているくらいなので、私自身もポジティブに捉えています。JN2クラスも今回から様々なエントラントが増えましたし、今後もさらに盛り上がるとうれしいですね。」

  • 地元小学生たちの声援を受けてスタートするTGR Vitz GRMN Rally
    地元小学生たちの声援を受けてスタートするTGR Vitz GRMN Rally
  • 迅速にサスペンションの変更作業をこなす凄腕技能養成部メカニックたち
    迅速にサスペンションの変更作業をこなす凄腕技能養成部メカニックたち

■新城ラリー2019 Supported by AICELLO JN2クラス最終結果

  1. 1 眞貝 知志/安藤 裕一(TGR Vitz GRMN Rally)

    1:08:21.0

  2. 2 石井 宏尚/寺田 昌弘(LEXUS RC F)

    +3:09.0

  3. 3 中村 英一/大矢 啓太(トヨタ・ヴィッツGRMN)

    +4:22.4

  4. 4 鷹野 健太郎/ウシニナ ヤナ(トヨタGT86CS-R3)

    +5:43.0

  5. 5 竹岡 圭/佐竹 尚子(フォルクスワーゲン・ポロGTI)

    +11:31.7

  6. ※出走6台、完走5台

■次戦の情報

次戦は4月12日(金)~14日(日)、佐賀県唐津市を中心に開催される全日本ラリー選手権(JRC)第3戦 ツール・ド・九州2019 in 唐津に出場予定です。

TOYOTA GAZOO Racingは、「もっといいクルマづくり」のために「人を鍛え、クルマを鍛える」活動の一環としてTGR Vitz GRMN Rallyを投入し、将来的に投入する車両の開発に活かしていきます。