2017年プレスリリース

　全日本F3選手権の第9大会(第19戦、第20戦)が9月23日(土)と24日(日)の両日、宮城県のスポーツランドSUGOで開催された。
　明日のトップドライバーを目指し若手ドライバーがしのぎを削る全日本F3。全9大会20戦で戦われている今季の全日本F3も最終大会を迎えた。トヨタはTDP（トヨタ・ヤング・ドライバーズ・プログラム）ドライバーとして、シリーズにフル参戦している22歳の坪井と18歳の宮田を支援している。
　F3参戦2年目の坪井は、シーズン前半こそ苦戦を強いられたものの、第10戦で初勝利を飾ったあとはシリーズを支配。9戦中8勝、直近は6連勝中と圧倒的な強さを見せている。
　しかし、シーズン前半でのポイント差が響き、最終大会は2戦を残してトップと19ポイント差のランキング2位となっており、最終大会での逆転タイトルを目指し臨んだ。

　23日（土）、前夜から朝まで降っていた雨は止み、路面は直前に行われたスーパーフォーミュラのフリー走行によりライン上が乾いている状況。ほとんどの車両がスリックタイヤでアタック開始。
　まずは坪井がトップタイムをマークするも、ライバルと宮田がこれを上回り3番手へ後退。セッション後半にはコースオフ車両による赤旗中断があり、残り3分で再開されたが、坪井は更なるタイムアップはならず。ベストタイムの第19戦、セカンドベストタイムで決定される第20戦共に、宮田が最前列2番手、坪井は2列目3番手からスタートを切ることとなった。

　予選のあと、午後2時55分に18周で争われる第19戦の決勝レースがスタート。最前列2番手グリッドの宮田がやや出遅れ、坪井が2位へ浮上。1周目で首位からコンマ8秒ほど離された坪井だったが、毎周コンマ1秒ずつ詰めて行き、6周目あたりにはテール・トゥ・ノーズに。
　パスするまでには至らないものの、坪井は数周にわたって首位の車両にプレッシャーを与え続けると、首位の車両は11周目のSPコーナーでコースオフを喫し、その直後にスピンからクラッシュ。坪井が首位に浮上した。
　レースはセーフティカーが導入され、残り3周で再スタート。坪井はこの再スタートも決め、首位を快走。ポイントリーダーが4位につけていることで、坪井はファステストラップを獲得しなければ第20戦での逆転タイトルの可能性が消失するため、残り3周でファステストタイムを更新出来るかに注目が集まった。
　残り2周で坪井がファステストタイムを更新。しかし、その後方から追い上げてきた宮田が、ファイナルラップで坪井のタイムを上回ってチェッカー。坪井は7連勝で今季9勝目を上げたが、逆転タイトルは叶わなかった。
　宮田が2位で続き、今季3度目のTDPドライバーによる1−2フィニッシュを飾った。

　24日（日）は朝から好天に恵まれ暖かな陽気の下、正午に今季の最終戦となる第20戦（25周）のスタートが切られた。またも最前列2番手の宮田がスタートで出遅れ、4位に後退。3番手グリッドの坪井が2位に浮上した。
　坪井は1周目から首位の車両後方にぴたりとつけ、コンマ5秒程の差を維持してプレッシャーをかけながら周回。
　一方、4位に落ちた宮田は、前を行く3位の車両を1秒以内の差で追っていたが、11周目のS字コーナーでコースオフ。5位へとポジションを落としてしまった。
　19周目、スピンした車両がコース中央に止まってしまったためにセーフティカー導入。残り3周での再スタートとなった。
　再スタートでも坪井は首位の車両に迫り、1コーナー進入で仕掛けるが、逆転はならず。最後まで首位を追い続けたが、0.226秒及ばず2位でチェッカー。ランキングは8ポイント差の2位でシーズンを終えることとなった。。
　4位を走行していた宮田は、ファイナルラップ、ゴール前のストレートで前車に並び、チェッカー目前で逆転。3位表彰台を獲得した。