2017年FIA-F4の第1戦、第2戦が岡山国際サーキットで行われ、トヨタが支援する宮田莉朋が両レース共にポールポジションを獲得するも、第1戦は2位、第2戦はウェット路面でのタイヤグリップ不足に苦しみ6位に終わった。
4月8日(土)、9日(日)の両日、FIA-F4 JAPANESE選手権(以下FIA-F4)の第1大会(第1戦、第2戦)が岡山県の岡山国際サーキットで開催された。
本格的なフォーミュラカーによる入門カテゴリーとして、2015年より国際格式に則った選手権として人気を博しているFIA-F4。初年度はトヨタが支援し、全日本F3へとステップアップした坪井翔がチャンピオンを獲得。昨年は最終戦までもつれ込んだタイトル争いの末に、トヨタが支援する17歳の宮田莉朋がチャンピオンに輝いた。
シリーズ開催3年目となる今年は、ディフェンディングチャンピオンとして参戦する宮田をトヨタは引き続き支援。宮田は同時に全日本F3にもフル参戦の予定となっており、両カテゴリーへの参戦を通じて速さをさらに磨いていく。
8日(土)は、前夜の雨は止んだものの、空は重い雲と霧が残り、朝8時10分から開始された予選の時点では路面は完全なウェットコンディション。30分間の予選ベストタイムで第1戦、セカンドベストタイムで第2戦のスターティンググリッドが決定される。
全車ウェットタイヤでコースイン。乾くまでには至らないものの、徐々に向上していく路面状況と、タイヤに熱が入ることで各車タイムアップを果たしていく中、宮田はトップタイムをマーク。セカンドベストでもトップにつけ、ディフェンディングチャンピオンの意地を見せて開幕2戦連続のポールポジションを獲得した。
予選のあと、併催のSUPER GT公式練習で路面はほとんど乾き、午後1時50分からの第1戦決勝レース(15周)はドライコンディションでスタート。
ポールポジションの宮田はスタートでは首位を守ったが、1周目のバックストレートエンド、ヘアピンの進入でインを突かれ、2位に後退。その後、レース中盤に向けてじりじりと引き離されていく展開となった。
レースが折り返しを過ぎると、宮田もファステストタイムを更新しながら追撃。首位との差を少しずつ削っていったが届かず、2位でチェッカー。しかし、ファステストラップはマークし、ボーナスポイント1点を追加することとなった。
9日(日)も前夜の雨が残り、路面はウェット。しかし、天候は回復しており、路面は回復傾向というタイヤ選択の難しいコンディションで午前9時5分から第2戦決勝(15周)が開始された。
1台をのぞき全ての車両がウェットタイヤを装着してレーススタート。ポールポジションの宮田はスタートで出遅れ、2台に先行を許して3位に後退。その後も2台にかわされ、5位で1周目を終えて戻って来た。
レースは2周目に後方車両のクラッシュでセーフティカーが導入。5周目にレースが再開された後、先行車両が1台コースアウトしたことで、宮田は4位へとポジションを戻したが、その後もタイヤのグリップ不足に苦しみ、防戦を強いられた。
4位のポジションを守るべく懸命の走行を続けた宮田だったが、11周目、12周目に1台ずつかわされ、6位でチェッカー。
ディフェンディングチャンピオンとして連続ポールポジションと幸先の良いスタートを切った宮田だったが、決勝では2戦共に不満の残る結果となり、ランキング3位で次戦以降の巻き返しを図ることとなった。
次戦は5月3日(水)4日(木)に富士スピードウェイで第3戦、第4戦が行われる。