FIA-F4の第7大会(第13戦、第14戦)がツインリンクもてぎで行われ、ディフェンディングチャンピオンである18歳の宮田莉朋(TOM'S SPIRIT)が第13戦で勝利、第14戦も3位表彰台を獲得し、2年連続でのFIA-F4チャンピオンを獲得した。
11月11日(土)12日(日)の両日、栃木県のツインリンクもてぎでFIA-F4選手権の第7大会(第13戦、第14戦)が開催された。前大会から約2ヶ月半ぶりと長いインターバルをおいての開催。
同シリーズにはトヨタの支援で18歳の宮田がフル参戦。昨年同シリーズのチャンピオンを獲得した宮田は、今年は全日本F3にステップアップすると共に、FIA-F4の参戦も継続し、両シリーズを掛け持ちで戦い、更なる速さを磨いている。宮田は第3戦、第4戦で勝利を挙げたものの、その後ライバルの巻き返しを受け苦戦。しかし、前戦鈴鹿の第12戦で3勝目を挙げ、タイトル争いでは首位と13ポイント差の2位で逆転タイトルを目指し今大会に臨んだ。
また、今大会は来年度のFTRS(フォーミュラトヨタ・レーシングスクール)スカラシップを獲得した18歳の小川颯太(TOM'S SPIRIT)がスポットながらFIA-F4にデビューすることとなった。
11日(土)は午前8時から30分間の予選が行われた。空は重い雲が覆い、部分的には軽い雨もぱらつきだしていたが、それ以上強くなることはなく、ドライコンディションでセッションは実施。ベストタイムで第13戦、セカンドベストタイムで第14戦のグリッドが決定された。
低い気温条件の中、各車徐々にタイヤを暖め、タイムの向上に伴って順位が入れ替わっていったが、宮田は5周目のタイムでトップに立つと、その後も更にタイムを縮めていき、ベスト、セカンドベスト共にトップタイムをマーク。両レースでポールポジションを獲得し、逆転タイトルへ向け好調なスタートを切った。
フォーミュラでの初レースとなった小川は第13戦は10番手、第14戦は7番手とこちらもデビュー戦としては好位置につけた。
その後天候は回復、好天の下で午後1時10分より第13戦の決勝レース(12周)がスタート。ポールポジションの宮田はまずまずのスタートを切り首位をキープ。序盤は後方から攻められるシーンもあったが、3周目にはファステストラップを更新。4周目には、2位で追っていた車両がコースオフを喫し脱落したため、後続との差は4秒近くまで広がった。
宮田はその後、じりじりと後続との差を広げていき、ポール・トゥ・ウィンで今季3勝目。タイトルを争うライバルが5位に終わったこともあり、一気に逆転してランキング首位に浮上、とはいえその差は2ポイントと、最終戦は前でフィニッシュした方がチャンピオンという状況で迎えることとなった。
小川は10番手グリッドから1周目に6位までポジションアップ。その後レースを通して6位前後でのバトルを繰り広げ、6位でチェッカー。デビュー戦でシングルフィニッシュし、初ポイントを獲得。
12日(日)も好天。朝8時15分と早い時間から今季の最終戦となる第14戦(12周)のスタートが切られた。
ポールポジションの宮田は、タイトルを決めるこの大一番でスタートをミスし、3位へ後退。4番手スタートのタイトルを争うライバルに並びかけられたが、これは何とか抑えきり、3位で周回を開始した。
その後は再三にわたって前の車両を追い詰めた宮田だったが、パスするまでには至らず。3位のままチェッカー。タイトルを争うライバルは5位に終わったため、宮田は2年連続でのシリーズチャンピオンを獲得することとなった。
小川はスタートで10位に後退したが、終盤1台をパスし、9位フィニッシュ。2戦連続でのトップ10フィニッシュを果たした。