KYOJO CUPとは
女性が活躍できる世界をモータースポーツから発信
KYOJO CUPは女性が女性らしく自信をもって競い合える舞台
「KYOJO」とは「競争女子」から派生したもので、「KYOJO CUP」は女性ドライバーが競う国内レースのシリーズです。
KYOJO CUPは、現役時代はトヨタの契約ドライバーとして活躍し引退後はTEAM TOM'S監督や先代のTGR-DCレーシングスクール校長などを通じて後進の指導を行ってきた関谷正徳氏が、一般の方でも参加しやすいモータースポーツとして企画されたインタープロト・シリーズと共に、女性ドライバー限定のレースとして2017年に起ち上げました。
設立時から昨年まではレース専用スポーツカーのVITA-01で行われ、比較的安価な参戦費用と女性のみのレースとなっていました。そして、今や多くの女性たちが参加する人気シリーズに成長しました。
折からジェンダー平等が重視される時代となりましたが、一方で女性のアスリートが身体能力のハンディ、さらに年齢や仕事、それに付随する家庭、育児などを感じることなく、公平なフィールドで競技をするというのは、どのスポーツにおいてもなかなか難しいことです。
その中でモータースポーツの世界において、女性も自信をもって活躍できる場であるのが、KYOJO CUPの大きな目的の一つです。そしてKYOJO CUPは、参加する女性ドライバーに続く女性アスリートたちにおいても、大切なロールモデルとして存在していくでしょう。
2025年のKYOJO CUPは、使用車両をFIA-F4相当のフォーミュラカーに変更します。新たなステージに入ります。KYOJO CUPを、ここで初めて知った皆さまも、今までも応援しているファンの皆さまも、彼女たちの熱戦と共にKYOJO CUPのこれからの発展にぜひご注目ください。
フォーミュラカーに変わり新たなステージへ
下位レースのVITAとカートにKYOJOクラスを設定
KYOJO CUPは競技車両として、昨年まで競技用スポーツカーであるVITA-01を使用して、女性ドライバーの参戦を促し、実際に多くの女性にモータースポーツの楽しさを伝えてきました。
2025年は新たなステージへの発展として、新たにFIA-F4相当のフォーミュラカーレースを競技車両とします。これにより、さらにハイレベルな競技を行い、女性ドライバーの実力向上と彼女たちのアスリートとしての価値を向上させ、スター選手を生み出し、次世代の女性レーシングドライバーにとって重要なロールモデルを創り出すこととなるでしょう。また、海外からも女性ドライバーが参戦する機会もつくり、モータースポーツでの女性の地位向上、さては女性エンジニアやメカニックの進出といった女性人材の育成にもつなげたいとしています。
また、下位カテゴリーとしてレーシングカートと、これまで競技車両として使用していたVITA-01のレースであるFCR-VITAのレースに「KYOJOクラス」が創設されます。このクラス上位者には、KYOJO CUPへのオーディションの機会を設けられます。これによりKYOJO CUPを頂点とした女性レースのヒエラルキーをつくり、相対的に参加人数の少ない女性のモータースポーツ参加を促していきます。
TGRはKYOJO CUPに賛同して参加ドライバーやチームの支援を強化
女性の競技人口およびモータースポーツ参加の拡大や、ダイバーシティの推進を目指すなどとするKYOJO CUPの主旨に共感し、TOYOTA GAZOO Racingは2025年から支援を拡大していきます。参戦ドライバーへの支援と、女性ドライバーがモータースポーツで活躍できる環境づくりに協力していきます。
2025シーズンの開幕前、2月中旬時点で20名のドライバーが参戦を予定しています。
TGRでは下記に挙げる選手9名と所属チームを支援します。
TGR支援ドライバー(各チーム名は一部仮称) | |
平川 真子 | docomo business ROOKIE |
斎藤 愛未 | TOM'S |
ハナ・バートン | TOM'S |
下野 璃央 | ITOCHU ENEX TEAM IMPUL with Dr.DRY |
翁長 実希 | Kids com Team KCMG |
佐々木 藍咲 | Kids com Team KCMG |
富下 李央菜 | CERUMO・INGING |
佐藤 こころ | CERUMO・INGING |
白石 いつも | AIWIN Re-Kobe |
2025年は富士スピードウェイで5大会全10レースを開催
スーパーフォーミュラの富士2大会ではサポートレースに
2025年のKYOJO CUPは、富士スピードウェイを舞台に5つの大会を開催し、各戦で2レースを行います。なお、この5大会は富士スピードウェイで行われるスーパーフォーミュラの2大会のサポートレース、およびインタープロト・シリーズの3大会の共催となります。
レースの進行は土曜日(大会初日)に予選(20分間)を行い、その後に予選で決まったスターティンググリッドで、KYOJO Sprintという短めの10周レースを実施。日曜日にはKYOJO Finalとして決勝レース(12周)を行います。なおKYOJO FinalのスターティンググリッドはKYOJO Sprintの順位で決められます。
そして、全5戦で獲得したポイントをすべて合計し、その最も多い選手がチャンピオンとなり、文部科学大臣賞が授与されます。
各大会のレースの合間やパドックでは、来場の女性や子供に向けたワークショップや体験イベントを実施されます。これにはKYOJO CUPの参戦ドライバーも極力参加して、女性や子供たちのへの交通安全啓発やクルマへの興味・共感を育んでもらいます。
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小山町(静岡県)
第1戦
富士スピードウェイ(インタープロト・シリーズ) -
小山町(静岡県)
第2戦
富士スピードウェイ(スーパーフォーミュラ) -
小山町(静岡県)
第3戦
富士スピードウェイ(インタープロト・シリーズ) -
小山町(静岡県)
第4戦
富士スピードウェイ(スーパーフォーミュラ) -
小山町(静岡県)
第5戦
富士スピードウェイ(インタープロト・シリーズ)
シリーズポイント
・各戦のKYOJO Finalの6位以上、ファステストラップ記録者、ポールポジション獲得者には賞金が与えられる。
・チャンピオンシップは、全5戦で獲得したポイントすべてを合計して、その総ポイントによって順位を決める。
・最終獲得ポイントが同点の場合は、高順位を得た回数の多い順に決定する。それも同じなら最終戦の順位で上位を決める。
・シリーズチャンピオンには、文部科学大臣賞が授与される。
・チャンピオンシップの上位6名の選手には、賞金が与えられる。
予選
順位 | 1位 | 2位 | 3位 |
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ポイント | 3 | 2 | 1 |
KYOJO Sprint
順位 | 1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 | 6位 | 7位 | 8位 |
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ポイント | 10 | 8 | 6 | 5 | 4 | 3 | 2 | 1 |
KYOJO Final
順位 | 1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 | 6位 | 7位 | 8位 | 9位 | 10位 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ポイント | 20 | 15 | 11 | 8 | 6 | 5 | 4 | 3 | 2 | 1 |