MORIZO Challenge Cup第3戦
YUHO Rally 飛鳥 supported by トヨタユナイテッド奈良
様々なコースが待ち受ける難しいラリーで
奥井優介が今シーズン2勝目

2026.05.11(月曜日)- 17:00配信

5月8日(金)〜10日(日)にかけて、2026年シーズン全日本ラリー選手権(JRC)第3戦「YUHO Rally 飛鳥 supported by トヨタユナイテッド奈良」が、奈良県天理市を拠点に開催されました。JN-3クラス内で展開される「MORIZO Challenge Cup(MCC)」において、CUSCO Racingから参戦する奥井優介選手/藤田めぐみ選手が今季2度目となる勝利を飾りました。

13名のクルーが挑んだ今大会。ランキングでは奥井選手が一歩リードし、中盤戦へ。
13名のクルーが挑んだ今大会。ランキングでは奥井選手が一歩リードし、中盤戦へ。

今年で3年目を迎えるMCCは、若手ドライバーの育成とラリー競技の活性化を目的に、2024年からスタート。全日本ラリー選手権JN-3クラスの車両規定をベースに、改造範囲を狭めたGRヤリス/GRヤリスDATで腕を競い合う取り組みとして大きな注目を集めてきました。対象となるのは25歳以下(一部条件付きで28歳以下)の若手ドライバーで、2026年シーズンは全日本ラリー選手権全9戦において開催されます。また、全日本ラリー選手権とは別にMCC独自のポイントが付与され、1位~3位までの上位入賞者、最多SSトップタイム賞、最優秀女性ドライバー賞が表彰されます。

第3戦飛鳥はポイントリーダーの最上佳樹選手、前戦佐賀で初優勝を飾った米林慶晃選手、開幕戦勝者の奥井優介選手をはじめ、長尾綱也選手、三枝聖弥選手、松原周勢選手、山口航平選手、平川真子選手、岩堀巧選手、今橋彩佳選手、兼松由奈選手、伊藤はづき選手、田部井翔大選手という13名がエントリー。田部井選手は今季初参戦となります。

今シーズン3戦目のターマック(舗装路)ラリーとなる飛鳥は、昨年のルートをベースに新たなスペシャルステージ(SS・タイムアタック区間)を導入。既存のSSも距離が延長されるなど、参加者にとっては挑戦しがいのある構成となりました。

ラリーは5月8日金曜日18時、天理市役所前でセレモニアルスタートを実施。多くのギャラリーが集まり、華やかに開催されました。翌9日からは本格的なラリーが始まります。晴れ間が広がったものの、一部に湿った路面が残った初日、SS1から素晴らしいスピードを見せたのが奥井選手。SS1からSS3まで3連続トップタイムをマークし、2番手につける長尾選手に13.8秒、同じく3番手の米林選手に21.8秒差をつけてみせます。また、SS1では岩堀選手がスタートから2.7km地点でコースオフ、クルマのダメージを考慮しラリー続行を断念しました。

路面がほぼドライアップした午後のセクション、SS4でトップタイムをマークした最上選手が、SS6で長尾選手をかわして2番手に浮上。首位の奥井選手はSS5を制するなど安定したペースで走行を続け、最上選手に23.2秒差をつけて初日を折り返しました。27.1秒差の3番手に長尾選手、29.7秒差の4番手に米林選手、34.5秒差の5番手にはSS6でトップタイムを記録した三枝選手が入っています。

前日に続き好天が広がった最終日。SS7でトップタイムをマークした米林選手が、長尾選手と最上選手をかわして一気に2番手に浮上。米林選手は今回最長の11.32kmを走るSS8も制し、前を走る奥井選手に迫ります。しかし、奥井選手は観戦エリアが設けられた名阪スポーツランドのSS9で米林選手に1.5秒差をつけるトップタイムを刻み、米林選手との差を25.4秒に押し戻しました。

サービスを挟んだ午後のセクション、奥井選手は残されたSSも安定したペースで走行。最後のSS12をトップタイムで締めくくり、今シーズン2勝目を飾りました。長尾選手はSS10、SS11と連続トップタイムを刻み、2番手の米林選手に8.2秒差まで迫りますが、一歩届かず。首位奥井選手から15.4秒差の2位に米林選手が入り、長尾選手は28.4秒差の3位でラリーを終えました。なお、ポイントランキング首位の最上選手はSS11スタート前にリタイアしたため、今回優勝した奥井選手がランキング首位となりました。

第4戦は、6月19日(金)〜21日(日)に愛媛県上浮穴郡久万高原町を拠点として行われるターマック(舗装路)ラリー「久万高原ラリー」です。コースの高いところでは標高1400mにも達する山岳路を舞台に、各選手が繰り広げる接近戦にご注目ください。

■奥井優介(MCC1位/最多SSトップ賞)
今回は1日目に大きくリードできたことが勝因です。自分でもまだ十分な分析はできていませんが、初日の林道SSで以前より良い走りができた点が大きかったと思います。最終日は、初日に積み上げたマージンを使いながら、タイム差を見てペースを調整することができました。今回のラリーでポイントリーダーに立ちましたが、その座にふさわしい走りができるよう、次戦の久万高原も、今季3勝目を目指して頑張りたいです。

■米林慶晃(MCC2位)
最終日に4番手から2番手まで、ふたつ順位を上げることができました。自分でもまずまず良いドライビングができたと感じています。初日は苦手なコースが多く、苦しい思いをしました。得意ではないSSでも上位の選手に食らいつき、得意なSSで圧倒的なタイムを出して突き放すのが、僕の理想です。ただ、まだその域には達していないので、これからさらに努力していきたいです。

■長尾綱也(MCC3位)
最終日の午前中に米林選手に抜かれてしまい、午後のSSでなんとか巻き返そうとしましたが、惜しくも届きませんでした。初日の中間サービスで行ったセットアップの変更が、完全に裏目に出てしまいました。そこで大きくタイムロスしたことが自信喪失につながり、流れが悪くなった点は反省です。それでも最終日に向けてセットアップを戻したことで、悪くないタイムで走れた点は収穫でした。

■山口航平(MCC4位)
最終日の段階で、前後にかなりタイム差があったので、あまり無理をせず、確実に走り切ることを意識しました。今回、ハイスピードコーナーが多いSSで上位と差が開いていると感じました。そういったセクションでもしっかり攻めていけるように、ペースノートの精度をさらに高めることや、ハイスピードコーナーを意識したドライビングの練習が必要だと考えています。

■松原周勢(MCC5位)
今回はタイムを意識しすぎず、楽しく走ることができました。自分の持てる力は出せたと思います。MCCのトレーニングに参加したことで、セッティングの方向性やクルマの動かし方に成長を感じています。ただ、それがタイムに反映できていないことが課題です。自分としっかり向き合いながら課題を見つけて、今後どうレベルアップするか考えていきたいです。

■平川真子(MCC6位/最優秀女性ドライバー賞)
最終日の中間サービスでチームと話し合って、セッティングを少し変えたことで、かなりいい方向に持っていくことができました。ドライビング面での課題はありますが、さらにセッティングを詰めていくことができれば、さらに良い結果が見えてくると思います。MCCのトレーニングでは、同じコースを繰り返し走行しながら、ペースノートを比較し、ビデオを見直すなど大いに勉強になりました。インカットによる泥を想定してレッキできたのも、トレーニングの成果だと感じています。

■兼松由奈(MCC7位)
なかなかタイムを出すことができず、ドライビングに課題を感じています。特にハイスピードコーナーで上位の選手と差がついているので、楽しむだけでなく確実にタイムも出していきたいです。それでも、最終日の中間サービスでセッティングを変えたことで、最後のセクションはややペースを上げて走ることができました。

■田部井翔大(MCC8位)
今シーズン初ラリーということもあり、序盤はかなりスリリングに感じましたが、焦らずまずは実戦の感覚を取り戻すことから始めました。そのおかげで、最終日の午後は気持ち良く走ることができました。課題は、自分の感覚とタイムがまだ一致しない点です。自分としても『なぜだろう』と考えながらモヤモヤした気持ちでラリーを終えました。

■今橋彩佳(MCC9位)
特に最終日の午後は、ハイスピード区間での課題を整理できたことで、良いイメージで走ることができました。フィーリングだけでなくタイムにも反映されたことが嬉しかったです。これまで高速コーナーでは不安定な操作をしていたことがあらためてわかりました。MCCのトレーニングで走る前に良いイメージを作れたことも、成長につながったと考えています。

■伊藤はづき(MCC10位)
今回、新しいコ・ドライバーの鶴巻駿介選手と組んでいます。鶴巻選手はドライバーとしての経験も豊富ですし、走り方を教わったり、SSごとに課題を設定してそれをクリアするよう取り組んでいます。今回はマシンを無傷でフィニッシュまで持ち帰れた点は、自分の成長を実感しています。

■最上佳樹(リタイア)
SS7を走り切った時点で駆動系のトラブルが発生し、残りの2本はスロー走行でサービスへ戻りました。午後に向けてクルマを直していただきましたが、同じトラブルが再発し、さらにSS11ではスタート前にエンジンが止まってしまいました。初日はトラブルなく良い走りができていただけに、本当に残念です。まずはしっかりクルマを直して、次こそ優勝を狙います。

■三枝聖弥(リタイア)
SS7のスタートから4km地点でクラッシュしました。泥で滑りやすい路面で、そのまま立ち木に当たり、左フロントにダメージを負いました。それまでは良いペースで走れていたのでペースノートに泥を記載していなかったことが悔やまれます。

■岩堀巧(リタイア)
激しくコースオフしたことでフロントに大きなダメージを負いました。損傷がかなり深刻なため、次戦の久万高原までに直せるか、これからチームと相談して決めたいと思っています。今回の飛鳥ラリーに向けたMCCのトレーニングでは、新井大輝選手から様々なアドバイスをいただきました。最初のSSから攻めることの難しさを改めて感じましたが、一つずつ課題をクリアしていきたいです。

大勢の観客が集まった名阪スポーツランドは 奥井選手/藤田選手が2度とも制する強さを発揮
大勢の観客が集まった名阪スポーツランドは
奥井選手/藤田選手が2度とも制する強さを発揮
金曜日、天理市役所でラリーが開幕 観客に見守られ、今橋選手/槻島選手がスタート
金曜日、天理市役所でラリーが開幕
観客に見守られ、今橋選手/槻島選手がスタート

全日本ラリー選手権第3戦 YUHO Rally 飛鳥 supported by トヨタユナイテッド奈良

MORIZO Challenge Cup最終結果

  1. 1 奥井優介/藤田めぐみ(CUSCO GRG水戸けやき台 DL WMヤリス)

    1:03:31.1

  2. 2 米林慶晃/菅野総一郎(KTMS NRS GRヤリス)

    +15.4

  3. 3 長尾綱也/尼子祥一(DL WPMS GRヤリス)

    +28.4

  4. 4 山口航平/佐々木裕一(AQTEC-Wolf DL GR Yaris)

    +1:51.1

  5. 5 松原周勢/市橋真由子(RECARO NRS GRヤリス)

    +2:18.4

  6. 6 平川真子/冨本諒(TGR-WRJ GR YARIS DAT)

    +2:43.2

  7. 7 兼松由奈/坂井智幸(大東建託 ロッソモデロ GRYarisDAT)

    +3:10.1

  8. 8 田部井翔大/宮本大輝(CUSCO WM DL GR YARIS)

    +4:44.6

  9. 9 今橋彩佳/槻島もも(CUSCO tomica GR YARIS)

    +4:55.8

  10. 10 伊藤はづき/鶴巻駿介(WinmaX CUSCO DL GR Yaris)

    +8:11.0

  11. R 最上佳樹/小藤桂一(FIT-EASY ZEAL GR YARIS)

  12. R 三枝聖弥/木村裕介(IMSF DL GRヤリス 零号機)

  13. R 岩堀巧/相原貴浩(一六RACING GRYARIS)

  14. 参戦13台、出走13台、完走10台