モンスターエナジー・NASCARカップ・シリーズ第7戦テキサス
マーティン・トゥルーエクス・Jr.が8位
エクスフィニティではエリック・ジョーンズが今季初勝利
2017.04.11(火)- 16:00配信
ハイバンクが特徴のテキサスで行われたカップ・シリーズでは、"トヨタ カムリ"勢が新舗装の路面に苦しむ中、マーティン・トゥルーエクス・Jr.が気を吐き8位フィニッシュ。エクスフィニティ・シリーズではテキサスを得意とするエリック・ジョーンズが今季初勝利を挙げた。
Monster Energy NASCAR CUP SERIES
第7戦 O'Reilly Auto Parts 500
新舗装に"トヨタ カムリ"勢苦戦。
マーティン・トゥルーエクス・Jr.が8位
首位を争い、トヨタ勢最上位の8位でフィニッシュしたマーティン・トゥルーエクス・Jr.(#78)
4月9日(日)、米国南部テキサス州フォートワースのテキサス・モーター・スピードウェイでモンスターエナジー・NASCARカップ・シリーズ第7戦「O'Reilly Auto Parts 500」が開催された。
テキサスはまだ開設から20年ほどの比較的新しいコース。NASCARでは標準的な1周1.5マイル(約2.4km)オーバルだが、バンク角が24度と高く、ハイスピードなコースである。このオフシーズン中にコース路面の舗装を一新する工事が行われた。
年に2回カップ戦が行われるここテキサスで、トヨタは2010年にデニー・ハムリンが両レースを制覇。昨年春大会はカイル・ブッシュ、秋はカール・エドワーズと2連勝中。3連勝を目指して臨んだ。
新舗装となったコースでは、事前テストも行われてこなかったため、どのドライバー、チームも今大会が初走行となったが、7日(金)午前中の練習走行からカイル・ブッシュ、エリック・ジョーンズらが練習走行中にクラッシュ、ハムリンもスピンを喫するなど、その洗礼を受けることとなった。
9日(日)午後12時50分に1.5マイルオーバルを85周、85周、164周の3ステージ合計334周(501マイル:約800km)して競われる決勝レースのスタートが切られた。
トヨタ勢では7番手からスタートを切ったマーティン・トゥルーエクス・Jr.がトップ5へ浮上。34番手スタートから目覚ましい追い上げを見せ、ステージ1の中盤にはイエローコーション下での好ピットと、抜群の再スタートでポジションを上げたカイル・ブッシュが一気にトップ10へ。ステージ1はトゥルーエクス・Jr.が2位、カイル・ブッシュが10位で終えた。
しかし、カイル・ブッシュはピットロードでの接触で車両にダメージを負っており、修復のため複数回のピットインを強いられポジションダウン。
ステージ2もトゥルーエクス・Jr.がトップ10を維持し、10位でフィニッシュ。カイル・ブッシュも終盤にはトップ10までポジションを戻して見せたが、ステージ2終盤の再スタート時に車両前部の不調に見舞われ11位となった。
ステージ3でもトゥルーエクス・Jr.が首位争いを展開。イエローコーションの出ない展開の中、グリーンフラッグ下でのピットを終えた228周目に首位に浮上すると、40周以上に渡って独走。一時は2位に3秒以上の大差をつけた。
しかし、270周過ぎあたりから、各車、チェッカーへ向け最後のグリーンフラッグピットを行った際、トゥルーエクス・Jr.は若干タイムをロスし、5位に後退。
残り35周というところで出されたイエローコーションで、1台を除いて全車ピットへ向かったが、トゥルーエクス・Jr.は、この終盤のスティントでもポジションを落とすこととなり、8位でフィニッシュ。
前半上位を争ったカイル・ブッシュも後半に入るとハンドリング不調に見舞われ後退。15位でチェッカー。他のトヨタ勢もトップ20入りに苦しむ状況が続き、ケンゼスが16位、スアレツが19位、エリック・ジョーンズが22位、ハムリンが25位と厳しい結果に終わった。
NASCARは来週1週間のインターバルを挟んで、次戦第8戦は4月23日(日)、米国南部テネシー州ブリストルのブリストル・モーター・スピードウェイで行われる。
ドライバー マーティン・トゥルーエクス・Jr.:
「浮き沈みの激しいレースだった。我々の"トヨタ カムリ"は、あるときは好調で、またあるときはそうではなかった。我々は再スタートとその後のダッシュであまり速くなかったので、何度かポジションを落とし、それを取り戻す、の繰り返しだった。再舗装された路面と、硬いタイヤが問題だった。本当にぎりぎりの、難しいドライビングを強いられた。トップ10フィニッシュを果たせ、全体的に見ればまずまずの一日だったが、再スタート後のダッシュでの速さをつかまなくてはならない」
リザルト
決勝結果
順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 24 | 48 | ジミー・ジョンソン | シボレー | 334 |
2 | 32 | 42 | カイル・ラーソン | シボレー | 334 |
3 | 4 | 22 | ジョーイ・ロガーノ | フォード | 334 |
8 | 7 | 78 | マーティン・トゥルーエクス・Jr. | トヨタ カムリ | 334 |
15 | 34 | 18 | カイル・ブッシュ | トヨタ カムリ | 334 |
16 | 8 | 20 | マット・ケンゼス | トヨタ カムリ | 334 |
19 | 20 | 19 | ダニエル・スアレツ | トヨタ カムリ | 334 |
22 | 36 | 77 | エリック・ジョーンズ | トヨタ カムリ | 333 |
25 | 17 | 11 | デニー・ハムリン | トヨタ カムリ | 333 |
32 | 23 | 83 | コリー・ラジョイ | トヨタ カムリ | 326 |
34 | 29 | 23 | グレイ・ゴールディング | トヨタ カムリ | 322 |
37 | 40 | 55 | デリック・コープ | トヨタ カムリ | 313 |
ドライバーズポイント
順位 | ドライバー名 | メーカー | ポイント |
---|---|---|---|
1 | カイル・ラーソン | シボレー | 315 |
2 | チェイス・エリオット | シボレー | 298 |
3 | マーティン・トゥルーエクス・Jr. | トヨタ | 275 |
7 | カイル・ブッシュ | トヨタ | 211 |
14 | エリック・ジョーンズ | トヨタ | 159 |
16 | デニー・ハムリン | トヨタ | 151 |
22 | マット・ケンゼス | トヨタ | 126 |
23 | ダニエル・スアレツ | トヨタ | 125 |
34 | コリー・ラジョイ | トヨタ | 39 |
36 | マイケル・ウォルトリップ | トヨタ | 29 |
38 | グレイ・ゴールディング | トヨタ | 17 |
39 | デリック・コープ | トヨタ | 9 |
41 | D.J.ケンニントン | トヨタ | 1 |
マニュファクチャラーズポイント
順位 | メーカー | ポイント |
---|---|---|
1 | シボレー | 258 |
2 | フォード | 255 |
3 | トヨタ | 234 |
NASCAR XFINITY SERIES
第6戦 My Bariatric Solutions 300
エリック・ジョーンズが今季初勝利!
今季初勝利を挙げたエリック・ジョーンズ
4月8日(土)にNASCARエクスフィニティ・シリーズの第6戦「My Bariatric Solutions 300」がテキサス・モーター・スピードウェイで開催された。
同シリーズのテキサスでは、カイル・ブッシュが2008年秋からの5連勝を含む8勝と圧倒的な強さを見せているが、今大会は不出場。今季からカップ・シリーズにフル参戦している20歳のエリック・ジョーンズにとっては、2015年にシリーズ初勝利を挙げた記念すべきコースであり、過去出場4レース全てトップ5フィニッシュと得意のコースである。
8日(土)午後12時47分に1.5マイルオーバルを45周、45周、110周の3ステージ合計200周(300マイル:約480km)して競われる決勝レースがスタート。
最前列2番手スタートのエリック・ジョーンズは、20周目に首位に浮上すると、そのままステージ1を制覇。昨年のシリーズチャンピオンであり、今季はカップ・シリーズにフル参戦しているメキシコ人ドライバー、ダニエル・スアレツは、15番手スタートからポジションを上げ、6位でステージ1を終えた。
ステージ2では、再スタートしてまもなくスアレツが首位を奪取したが、その直後に単独スピン。どこにもぶつからなかったが、ポジションを大きく落としてしまった。
ステージ2は、エリック・ジョーンズらが他車とピット戦略を変え、終盤にピットインしたためエリック・ジョーンズは6位フィニッシュ。しかし、ステージ3スタート前のコーション時、ライバルがピットへ向かう中エリック・ジョーンズはコース上に残り、ステージ3の再スタートを首位で切った。
ステージ3はイエローコーションが全く出ない展開となり、中盤ライバルの先行を許したが、グリーンフラッグ下でのピットを終えた時点で、エリック・ジョーンズが首位に復帰。一時は2位に3秒以上の大差をつけて独走した。
レースが残り5周を切ったあたりで2位の車両から追い上げを受けるも、充分なマージンを持って逃げ切り、エリック・ジョーンズが今季初勝利を挙げた。
今季シリーズにフル参戦しているマット・ティフトはレースを通してハンドリングの不調に苦しんだが着実に走り切り、今季ベストリザルトとなる9位でフィニッシュ。スピンで順位を落としながらも追い上げたスアレツは12位でレースを終えた。
次戦第7戦は4月22日(土)、ブリストル・モーター・スピードウェイで行われる。
ドライバー エリック・ジョーンズ:
「クルーチーフが昨夜素晴らしいセッティングを見つけてくれたおかげで、レース中我々はあまりセッティング変更を行わなかった。路面再舗装により、レースウィークの最初は手探りだったが、ヴィクトリーレーンに上ることが出来て最高の気分だ。まだシーズンの先は長いが、勝てたのは嬉しい。ステージ3の途中、22号車(ライアン・ブレイニー:フォード)にかわされたが、その後、出来るだけ早くポジションを取り戻すべく、混雑するコース上を可能な限りアグレッシブに攻めた。最後の数周では彼らの方がちょっと速かったようだが、多くの周回遅れにも助けられ、逃げ切ることが出来た」
リザルト
決勝結果
順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 20 | エリック・ジョーンズ | トヨタ カムリ | 200 |
2 | 4 | 22 | ライアン・ブレイニー | フォード | 200 |
3 | 14 | 41 | ケヴィン・ハーヴィック | フォード | 200 |
9 | 19 | 19 | マット・ティフト | トヨタ カムリ | 200 |
12 | 15 | 18 | ダニエル・スアレツ | トヨタ カムリ | 199 |
17 | 23 | 28 | ダコダ・アームストロング | トヨタ カムリ | 198 |
22 | 27 | 14 | J.J.イェリー | トヨタ カムリ | 197 |
29 | 21 | 24 | ジェブ・バートン | トヨタ カムリ | 192 |
39 | 39 | 13 | カール・ロング | トヨタ カムリ | 24 |
ドライバーズポイント
順位 | ドライバー名 | メーカー | ポイント |
---|---|---|---|
1 | エリオット・サドラー | シボレー | 225 |
2 | ウィリアム・バイロン | シボレー | 219 |
3 | ライアン・リード | フォード | 183 |
6 | マット・ティフト | トヨタ | 139 |
11 | ダコダ・アームストロング | トヨタ | 121 |
16 | J.J.イェリー | トヨタ | 85 |
27 | ドリュー・ヘリング | トヨタ | 35 |
30 | スコット・レガセイ・Jr. | トヨタ | 31 |
38 | ベニー・ゴードン | トヨタ | 10 |
41 | ジェブ・バートン | トヨタ | 8 |
45 | カール・ロング | トヨタ | 2 |
マニュファクチャラーズポイント
順位 | メーカー | ポイント |
---|---|---|
1 | フォード | 220 |
2 | シボレー | 217 |
3 | トヨタ | 203 |
4 | ダッジ | 14 |