2017年プレスリリース

モンスターエナジー・NASCARカップ・シリーズ 2017年 第32戦 カンザス
マーティン・トゥルーエクス・Jr.が今季7勝目!
トヨタ勢は3人がプレーオフ第3ラウンドへ

2017.10.24(火)- 19:40配信

"プレーオフ"第2ラウンド最終戦となったカンザスでは、マーティン・トゥルーエクス・Jr.が今季7勝目。デニー・ハムリン、カイル・ブッシュを含めた3人が"プレーオフ"第3ラウンド進出を決めた。エクスフィニティ・シリーズでは、トラック・シリーズのレギュラーで、スポット参戦したクリストファー・ベルが初勝利を挙げた。

Monster Energy NASCAR CUP SERIES
第32戦 Hollywood Casino 400

開催日:10月22日

マーティン・トゥルーエクス・Jr.が今季7勝目!
トヨタ勢は3人が"プレーオフ"第3ラウンドへ

今季7勝目を挙げたマーティン・トゥルーエクス・Jr.
今季7勝目を挙げたマーティン・トゥルーエクス・Jr.

 10月22日(日)、米国中西部カンザス州カンザスシティのカンザス・スピードウェイでモンスターエナジー・NASCARカップ・シリーズ第32戦「Hollywood Casino 400」が開催された。
 全36戦で争われるカップ・シリーズの終盤10戦で、上位ドライバーによりタイトルを争う"プレーオフ"は6戦目を迎え、いよいよ対象ドライバーは12名から8名へと絞り込まれる。トヨタ勢ではマーティン・トゥルーエクス・Jr.が第2ラウンド初戦のシャーロットで勝利を挙げ次ラウンド進出を決めているほか、デニー・ハムリンもランキング5位と進出圏内につけている。カイル・ブッシュとマット・ケンゼスはそれぞれ9,10位と進出圏外に落ちてしまったが、当落ライン上は僅差で4名が争っており、4名揃っての次ラウンド進出へ向け臨んだ。
 2001年よりシリーズ戦が行われている、比較的新しいコースであるカンザスでは、過去にケンゼス2勝(トヨタ移籍以前を含む)、カイル・ブッシュとハムリンもそれぞれ1勝を挙げている。特にカイル・ブッシュは直近の5戦を全てトップ5フィニッシュ、うち1勝と得意としている。

 22日(日)午後2時19分、1.5マイルオーバルを80周、80周、107周の3ステージ合計267周(400.5マイル:約640km)して競われる決勝レースがスタート。今季3度目のポールポジションからスタートを切ったトゥルーエクス・Jr.に、予選3番手から7番手までを占めたトヨタ勢、特にカイル・ブッシュが序盤から好走を見せ、トゥルーエクス・Jr.と共に1-2態勢となった。この序盤の首位走行で、トゥルーエクス・Jr.は、史上12人目の、年間2000ラップリードを達成したドライバーとなった。
 30周目にコンペティション・コーション(主催者によって予定の上で出されるコーション)となり、全車ピットへ。再スタート時、首位のトゥルーエクス・Jr.は、後方車両を抑えようとしてイン側に入り、スタート・フィニッシュラインを越える前にイン側のホワイトラインを割ってしまったとしてペナルティ。大きく順位を落としてしまった。
 しかし、トゥルーエクス・Jr.は47周目にクラッシュ車両によって出されたコーション時、多くの車両がピットへ向かう中、コース上に残る判断で上位に復帰。  ピットインしたカイル・ブッシュは7位での再スタートから一気にポジションアップを果たし、ステージ1を制覇。"プレーオフ"次ラウンド進出へ向け貴重なポイントを獲得した。ハムリンが3位、トゥルーエクス・Jr.が8位、ケンゼスが9位、エリック・ジョーンズが10位でステージ1を終えた。
 ステージ2では、再スタート後まもなく、トップ10圏内につけていたトゥルーエクス・Jr.がホイールの緩みによる異常振動に見舞われグリーン下で予定外のピットイン。周回遅れの32位に落ちてしまった。
 ステージ2はほぼイエローコーションが出ないまま、中盤にグリーンフラッグストップを挟んで推移したが、終了直前にイエローコーション。残り1周での再スタートとなったが、ハムリンがこのバトルを制しステージ2をトップチェッカー。ケンゼスが4位、カイル・ブッシュが5位、エリック・ジョーンズが6位。トゥルーエクス・Jr.は14位までポジションを戻した。
 ステージ3は、首位につけていたハムリンが、ステージ間のコーション時ピットロードでスピード違反。痛恨のペナルティで大きく後退。
 再スタート後はケンゼス、カイル・ブッシュ、エリック・ジョーンズの3台が2-3-4位で首位の車両を追った。
 198周目、ケンゼスと"プレーオフ"次ラウンド進出を争っているライバルのクラッシュで発生したコーションからの再スタート時、エリック・ジョーンズが後続に押される形でスピンを喫し、壁に激しくクラッシュ。直後にいたスアレツを含む14台もの車両が絡む多重クラッシュとなってしまった。
 この多重クラッシュにケンゼスも巻き込まれた。ケンゼスの車両は修復可能なダメージレベルと思われたが、ピットインした際に、規定以上の人数のクルーがピットロードへと降りてしまい、規定によりその場で失格に。この結果、ケンゼスは惜しくも"プレーオフ"次ラウンド進出を逃すこととなってしまった。
 10分ほどの赤旗中断の後にレースが再開されると、首位のカイル・ブッシュに4位で再スタートしたトゥルーエクス・Jr.が襲いかかり、210周目にトゥルーエクス・Jr.が首位浮上。
 終盤、給油すれば最後まで走り切れる周回となった230周目過ぎからグリーンフラッグ下でピット作業が開始されたが、カイル・ブッシュがピットインした直後にイエローコーションが発生。カイル・ブッシュはこれで22位と大きくポジションを落としてしまった。
 243周目、残り25周で再スタート。首位のトゥルーエクス・Jr.は快調に後続との差を広げていき、独走でトップチェッカー。今季7勝目を挙げた。ハムリンは5位。カイル・ブッシュも10位までポジションを戻してフィニッシュし、この3名は"プレーオフ"次ラウンド進出を決めた。

 次戦第33戦は10月29日(日)、米国東部バージニア州マーティンズビルのマーティンズビル・スピードウェイで行われる。

ドライバー マーティン・トゥルーエクス・Jr:

「勝てたなんて信じられない。幾つかのハプニングに見舞われ、何度も勝つのは無理だと思った。最初の再スタートでのペナルティは驚いたしショックだった。しかしそれだけでは終わらなかった。ホイールの緩みに見舞われグリーン下でピットインせざるを得ず、周回遅れになってしまった。何とか続くコーションでコース上に残って周回遅れから脱したが、まだ後方グループであり、望みは薄かった。その後、何度かのコーションから良い再スタ-トを切り、上位争いに復帰できた。ピット時での調整も上手く行き、最後は最高の"トヨタ カムリ"と共に走ることが出来た。勝利できて本当に嬉しい。次ラウンド進出はもちろん嬉しいが、まずは次戦マーティンズビルに集中する」

リザルト

決勝結果

順位予選No.ドライバー名車種周回
1178マーティン・トゥルーエクス・Jr.トヨタ カムリ267
21541カート・ブッシュフォード267
34021ライアン・ブレイニーフォード267
5411デニー・ハムリントヨタ カムリ267
10718カイル・ブッシュトヨタ カムリ267
273423コリー・ラジョイトヨタ カムリ261
283355グレイ・ゴールディングトヨタ カムリ259
313283ブレット・モフィットトヨタ カムリ238
35677エリック・ジョーンズトヨタ カムリ197
36519ダニエル・スアレツトヨタ カムリ197
37320マット・ケンゼストヨタ カムリ197

ドライバーズポイント

順位ドライバー名メーカーポイント
1マーティン・トゥルーエクス・Jr.トヨタ4069
2カイル・ブッシュトヨタ4042
3ブラッド・ケゼロウスキーフォード4026
6デニー・ハムリントヨタ4014
10マット・ケンゼストヨタ2184
19エリック・ジョーンズトヨタ757
20ダニエル・スアレツトヨタ709
34コリー・ラジョイトヨタ212
39マイケル・ウォルトリップトヨタ29
43D.J.ケンニントントヨタ6
45アーロン・デイトヨタ5
46ステファン・リートトヨタ5

マニュファクチャラーズポイント

順位メーカーポイント
1トヨタ1137
2シボレー1123
3フォード1116

NASCAR XFINITY SERIES
第30戦 Kansas Lottery 300

開催日:10月21日

クリストファー・ベルがシリーズ初勝利!

エクスフィニティ・シリーズ参戦5戦目にして初勝利を挙げたクリストファー・ベル
エクスフィニティ・シリーズ参戦5戦目にして初勝利を挙げたクリストファー・ベル

 10月21日(土)にNASCARエクスフィニティ・シリーズの第30戦「Kansas Lottery 300」がカンザス・スピードウェイで開催された。
 エクスフィニティ・シリーズは"プレーオフ"第2ラウンドの初戦。対象ドライバーは12名から8名へと絞り込まれたが、トヨタ勢ではルーキーのマット・ティフトがこの中に残っている。
 今大会は、この週末開催のないトラック・シリーズにフル参戦し、目下ランキングトップにつけるクリストファー・ベルと、一昨年のトラック・シリーズチャンピオン、昨年のエクスフィニティ・シリーズのルーキー・オブ・ザ・イヤーで今季はカップ・シリーズを戦っているエリック・ジョーンズがスポット参戦した。

 21日(土)午後2時3分に1.5マイルオーバルを45周、45周、110周の3ステージ合計200周(300マイル:約480km)して競われる決勝レースがスタート。予選2番手のエリック・ジョーンズがスタートで首位に立つとそのままステージ1を支配し、トップで制した。4番手からスタートを切ったベルが5位。8位で通過した予選後、規定外の調整を行ったために最後尾からの追い上げを余儀なくされたティフトは16位までポジションを戻してステージ1を終えた。
 ステージ2もエリック・ジョーンズが制覇。ベルは4位。ステージ3では、ピットタイミングをずらした車両が上位に浮上したが、再スタートが切られてまもなくエリック・ジョーンズが首位を奪還。そのまま圧勝するかと思われたが、終盤に入ると、レースを通してトップ5での走行を続けていたベルが猛追。197周目のターン3でエリック・ジョーンズをパスすると、逆転しようとしたエリック・ジョーンズは、ターン4立ち上がりでベルに追突。姿勢を崩して壁にクラッシュしてしまった。
 この接触でベルは車両後方にダメージを負いながらもそのまま首位での走行を続け、トップチェッカー。来季エクスフィニティ・シリーズでのステップアップが発表されているベルが、シリーズ参戦5戦目にして初勝利を飾った。
 ティフトは"プレーオフ"ドライバーでは4番目となる8位でレースを終え、僅差の争いながらランキングでは次ラウンド進出圏内の5位につけている。

 次戦第31戦は11月4日(土)、米国南部テキサス州フォートワースのテキサス・モーター・スピードウェイで行われる。

ドライバー クリストファー・ベル:

「私にとって初のエクスフィニティでの勝利で、最高の気分だ。我々の"トヨタ カムリ"は最高の仕上がりだった。エリック(ジョーンズ)には陳謝したい。2台共にタイヤがかなり摩耗した状態で、車両が不安定になりながらターン3でインに飛びこんで彼をパスしたが、その後アウトにはらんだところで接触してしまった。2人で最後までレースを続けられなかったのは残念だ。とはいえ、エクスフィニティ・シリーズで勝利を挙げるという子供の頃からの夢が叶い、本当に興奮している」

リザルト

決勝結果

順位予選No.ドライバー名車種周回
1418クリストファー・ベルトヨタ カムリ200
2142タイラー・レディックシボレー200
3322ライアン・ブレイニーフォード200
8819マット・ティフトトヨタ カムリ200
15220エリック・ジョーンズトヨタ カムリ199
161924ディラ・ンラプトントヨタ カムリ199
202314J.J.イェリートヨタ カムリ198
343355ジョシュ・ベリートヨタ カムリ182

ドライバーズポイント

順位ドライバー名メーカーポイント
1ジャスティン・アルゲイヤーシボレー3066
2ウィリアム・バイロンシボレー3064
3エリオット・サドラーシボレー3055
5マット・ティフトトヨタ3033
14J.J.イェリートヨタ535
15ダコダ・アームストロングトヨタ521
29ディラン・ラプトントヨタ181
30ライアン・プリーストヨタ157
31カイル・ベンジャミントヨタ152
36ジェブ・バートントヨタ99
45ジェームス・デイヴィソントヨタ52
49ドリュー・ヘリングトヨタ35
61マーク・トンプソントヨタ17
67ベニー・ゴードントヨタ10
73ケール・コンリートヨタ5
81アーニー・フランシス・Jr.トヨタ1

マニュファクチャラーズポイント

順位メーカーポイント
1シボレー1087
2トヨタ1023
3フォード1022
4ダッジ183