2018年プレスリリース

モンスターエナジー・NASCARカップ・シリーズ 2018年 第11戦 ドーバー
ダニエル・スアレツがオーバルキャリアベストの3位
トヨタ カムリは3台がトップ10フィニッシュ

2018.05.08(火)- 19:20配信

コンクリート舗装のハイバンク"モンスター・マイル"ドーバーで3カテゴリー全てが開催。カップ・シリーズでは前半上位を争ったカイル・ブッシュがトラブルで脱落し、参戦2年目のダニエル・スアレツが自身オーバルキャリア最高位となる3位フィニッシュ。トヨタ勢は3台がトップ10フィニッシュを果たしました。エクスフィニティ・シリーズではパワーステアリングのトラブルに苦しみながらもクリストファー・ベルが34位から追い上げ4位フィニッシュ。トラック・シリーズではレースを通して首位を争ったノア・グラッグソンが残り2周で痛恨のクラッシュ。初の親子出場となったデイビッド・ギリランドが4位、息子のトッド・ギリランドも10位で共にトップ10フィニッシュを果たしました。

Monster Energy NASCAR CUP SERIES
第11戦 AAA 400

開催日:5月6日

ダニエル・スアレツがオーバルキャリアベストの3位
"トヨタ カムリ"は3台がトップ10フィニッシュ

自身オーバルでのキャリアベストとなる3位フィニッシュを果たしたダニエル・スアレツ(#19)
自身オーバルでのキャリアベストとなる3位フィニッシュを果たしたダニエル・スアレツ(#19)

 5月6日(日)、米国東部デラウェア州ドーバーのドーバー・インターナショナル・スピードウェイでモンスターエナジー・NASCARカップ・シリーズ第11戦「AAA 400」が開催されました。
 滑りやすいコンクリート舗装の1マイルハイバンクオーバルで、その難コースぶりから"モンスター・マイル"の愛称を持つドーバー。トヨタは過去に5勝。そのうち3勝をカイル・ブッシュ、1勝をマーティン・トゥルーエクス・Jr.が挙げています。

 6日(日)は天候の悪化が心配されましたが、何とかドライコンディションのまま、午後2時1分に1マイルオーバルを120周、120周、160周の3ステージ合計400周で競われる決勝レースがスタートしました。
 マーティン・トゥルーエクス・Jr.とカイル・ブッシュが2列目の3番手、4番手からひとつずつ順位をアップ。しかし、カイル・ブッシュは序盤から異常振動を訴えながらの走行に。
 10番手スタートのデニー・ハムリンもステージ中盤にはトップ5圏内へ浮上し、トヨタ勢が首位を追う展開となりましたが、序盤に連続したイエローコーションの後は、100周近いグリーンフラッグ下での走行となり、各車無給油で走り切れるかぎりぎりの状態でのステージ終盤戦となりました。
 首位のすぐ後まで追い上げていたトゥルーエクス・Jr.でしたが、96周目に右前タイヤがパンク。イエローコーションは出ず、トゥルーエクス・Jr.は周回遅れとなってしまいました。
 次々に車両がグリーンフラッグ下での給油ピットへ向かう中、何とか最後まで燃料を持たせて走り切ったカイル・ブッシュがステージ1を2位でフィニッシュ。貴重なポイントを獲得しました。ダニエル・スアレツが4位。ハムリンはチェッカー目前に燃料切れでスローダウン。大きく順位を落とすこととなりました。
 ステージ2も、カイル・ブッシュがトップ5,スアレツがトップ10圏内を維持しての走行を続ける一方、ステージ間のイエローコーションで首位と同一周回に復帰したトゥルーエクス・Jr.とハムリンが追い上げを開始。ステージ2はカイル・ブッシュが3位、スアレツが6位、トゥルーエクス・Jr.が7位でポイント獲得。ハムリンも13位までポジションを戻しました。
 ステージ3はカイル・ブッシュが3位で再スタート。しかし、再スタートが切られて間もなく、カイル・ブッシュはレース序盤から苦しめられてきた異常振動の原因となっていた駆動系が破損。ここまでのレースを通してほぼトップ5を守り、トヨタ勢最上位での走行を続けてきたカイル・ブッシュでしたが、惜しくもここでレースを終えることとなってしまいました。
 レースは残り90周を切ったあたりから雨が降り始め、残り80周で赤旗中断。そのまま終了かと思われましたが、まもなく雨は止み、"トヨタ タンドラ"に搭載されたシリーズ公式のコース乾燥システム"エア・タイタン"の活躍でコースは再びドライに。40分ほどの中断を経て、レースは再開されました。
 最後まで走り切れる残り周回のため、一斉にピットへ向かい、トゥルーエクス・Jr.が4位、スアレツが5位で再スタート。ダッシュを決めたスアレツは一気に3位にポジションを上げると、一時は2位を窺う好走。終盤はトゥルーエクス・Jr.との3位争いとなりましたが、凌ぎきって3位でチェッカー。
 2016年にメキシコ人として初めてエクスフィニティ・シリーズのチャンピオンに輝き、最高峰カップ・シリーズフル参戦2年目となるスアレツが、自身オーバルコースではキャリア最高位となる3位でフィニッシュ。シーズン序盤苦戦したスアレツでしたが、ここへ来て3戦連続のトップ10フィニッシュと調子を上げてきました。
 トゥルーエクス・Jr.が4位、ハムリンも7位で"トヨタ カムリ"は3台がトップ10フィニッシュを果たしました。

 次戦第12戦は5月12日(土)、米国中西部カンザス州カンザスシティのカンザス・スピードウェイで行われます。

ドライバー ダニエル・スアレツ:

「これで我々のチームは更に強くなれると思います。シーズン序盤、速さはありましたが結果に繋がらず苦戦しました。しかし、先月あたりからスピードに加えて安定性も出てきて、正しい方向に進んでいると感じています。チームやTRD-USAのエンジニアを本当に誇りに思います。ドーバーは体力的にも、精神的にもとても厳しいコースですが、私はそういうコースで常に限界まで戦う、そんなレースが楽しくて大好きです」

リザルト

決勝結果

順位予選No.ドライバー名車種周回
124ケヴィン・ハーヴィックフォード400
21214クリント・ボウヤーフォード400
3719ダニエル・スアレツトヨタ カムリ400
4378マーティン・トゥルーエクス・Jr.トヨタ カムリ400
71011デニー・ハムリントヨタ カムリ400
181120エリック・ジョーンズトヨタ カムリ399
303523グレイ・ゴールディングトヨタ カムリ386
35418カイル・ブッシュトヨタ カムリ271

ドライバーズポイント

順位ドライバー名メーカーポイント
1カイル・ブッシュトヨタ466
2ジョーイ・ロガーノフォード444
3ケヴィン・ハーヴィックフォード426
8デニー・ハムリントヨタ344
9マーティン・トゥルーエクス・Jr.トヨタ340
13エリック・ジョーンズトヨタ253
17ダニエル・スアレツトヨタ234
33グレイ・ゴールディングトヨタ76
34D.J.ケンニントントヨタ55

マニュファクチャラーズポイント

順位メーカーポイント
1フォード399
2トヨタ393
3シボレー359

NASCAR XFINITY SERIES
第10戦 OneMain Financial 200

開催日:5月5日

トラブルに負けずクリストファー・ベルが4位フィニッシュ

4位フィニッシュを果たしたクリストファー・ベル(#20)と7位に入ったノア・グラッグソン(#18)
4位フィニッシュを果たしたクリストファー・ベル(#20)と7位に入ったノア・グラッグソン(#18)

 5月5日(土)にNASCARエクスフィニティ・シリーズの第10戦「OneMain Financial 200」がドーバー・インターナショナル・スピードウェイで開催されました。

 5日(土)、夕方に雨の予報があったため、予定よりも早められた午後12時46分に、1マイルオーバルを45周、45周、110周の3ステージ合計200周(200マイル:約320km)して競われる決勝レースのスタートが切られました。
 今季初、キャリア2度目となるポールポジションを獲得したブランドン・ジョーンズと、前日トラック・シリーズで最後の2周まで首位を争い2日連続のレース出場となるノア・グラッグソンが2番手で最前列に並んでスタート。
 昨年のトラック・シリーズチャンピオンで、今季はエクスフィニティ・シリーズフル参戦初年度のルーキーながら既に1勝を挙げ、"プレーオフ"入りを決めているクリストファー・ベルは、トラブルで予選が走れず、34番手と後方からのスタートを余儀なくされた上、決勝ではパワーステアリングのトラブルにも見舞われるという厳しい戦いに。
 ステージ1はブランドン・ジョーンズが3位、グラッグソンが8位、ベルも健闘を見せて追い上げ9位と3台揃ってトップ10でポイントを獲得しました。
 しかし、ブランドン・ジョーンズはステージ2スタート前のピットで作業ミスがありペナルティで後退。ステージ2後半に発生したコーション時には、今度はグラッグソンがピット作業ミスでポジションを落としてしまいました。
 このコーション時、コース上に残ったベルは、ステージ3スタート前にピットへ向かいましたが、こちらもピットでの作業ミスペナルティ。ステージ2終盤にピットインしていたブランドン・ジョーンズとグラッグソンはここでピットに入らない作戦でポジションを取り戻し、それぞれ1位、3位でステージ3の再スタートを切りました。
 その後、ステージ3の中盤戦はイエローコーションが連発し順位が入れ替わり、グラッグソンが7位、ブランドン・ジョーンズが8位、ベルが9位で残り27周の再スタート。
 パワーステアリングのトラブルを抱えながらも、レースを通して速さを見せたベルがトヨタ勢最上位の4位でフィニッシュ。2日連続でのレースを戦ったグラッグソンは7位に入り、エクスフィニティ・シリーズのデビューから3戦連続でのトップ10フィニッシュとなりました。ブランドン・ジョーンズも10位でチェッカーを受け、"トヨタ カムリ"の若手3台が揃ってトップ10フィニッシュを果たしました。

 次戦第11戦は5月26日(土)、米国東南部ノースカロライナ州コンコードのシャーロット・モーター・スピードウェイで行われます。

ドライバー クリストファー・ベル:

「パワーステアリング無しで戦わねばならず、本当にきついレースでした。しかし、我々の"トヨタ カムリ"はとても速かったので、上位に浮上することが出来ました。ただ、フルアタックは出来ませんでした。今日のようなレースでは精神的な強さも試されますし、このようなレースを戦い抜いたという経験が、私自身、そしてチーム全体にとっても必ず役立つ日が来ると思います」

リザルト

決勝結果

順位予選No.ドライバー名車種周回
167ジャスティン・アルゲイヤーシボレー200
241エリオット・サドラーシボレー200
3521ダニエル・ヘムリックシボレー200
43420クリストファー・ベルトヨタ カムリ200
7218ノア・グラッグソントヨタ カムリ200
10119ブランドン・ジョーンズトヨタ カムリ200
253040チャド・フィンチャムトヨタ カムリ198
293145ジョシュ・ビリッキトヨタ カムリ194
334055ステファン・リートトヨタ カムリ149
352213ティミー・ヒルトヨタ カムリ113

ドライバーズポイント

順位ドライバー名メーカーポイント
1エリオット・サドラーシボレー401
2ジャスティン・アルゲイヤーシボレー368
3タイラー・レディックシボレー363
4クリストファー・ベルトヨタ349
7ブランドン・ジョーンズトヨタ304
22ライアン・プリーストヨタ126
32ステファン・リートトヨタ61
35ジョシュ・ビリッキトヨタ58
37チャド・フィンチャムトヨタ38
39カイル・ベンジャミントヨタ34
41シーザー・バカレラトヨタ24
46ライアン・エリストヨタ7

マニュファクチャラーズポイント

順位メーカーポイント
1シボレー366
2フォード344
3トヨタ343
4ダッジ23

NASCAR CAMPING WORLD TRUCK SERIES
第5戦 JEGS 200

開催日:5月4日

首位争いのグラッグソンは残り2周で痛恨のクラッシュ
ギリランド親子が揃ってトップ10フィニッシュ

初の親子出場となったデビッド・ギリランド(#54)とトッド・ギリランド(#4)は一時バトルを繰り広げ、共にトップ10フィニッシュを果たしました
初の親子出場となったデビッド・ギリランド(#54)とトッド・ギリランド(#4)は一時バトルを繰り広げ、共にトップ10フィニッシュを果たしました

 NASCARキャンピング・ワールド・トラック・シリーズ第5戦「JEGS 200」が5月4日(金)にドーバー・インターナショナル・スピードウェイで開催されました。
 今大会、あと10日ほどで18歳の誕生日を迎えるものの、それまでは規則により1.25マイル以上のオーバル戦には出場出来ない17歳のトッド・ギリランドが今季2戦目の出場。同時に、カップ・シリーズで10年以上にわたって活躍した実父のデイビッド・ギリランドも自分がオーナーを務めるチームから出場することとなり、親子対決に注目が集まりました。

 午後5時9分、好天の下、1マイルオーバルを45周、45周、110周の3ステージ合計200周(200マイル:約320km)して競われる決勝レースがスタート。19歳のノア・グラッグソンが今季初のポールポジションから一度も首位の座を譲ることなくステージ1を制覇。今季3度目のステージ制覇となりました。
 ステージ1はトッド・ギリランドが2位、デイビッド・ギリランドが8位に入りました。
 ステージ2は終了直前にイエローコーションが出され、そのまま終了。トヨタ勢は再スタート後にライバルの先行を許し、グラッグソンが4位。そしてこちらもカップ・シリーズの名ドライバー、ジェフ・バートンの息子の17歳、ハリソン・バートンが今季2戦目の出場で17番手スタートから徐々にポジションを挙げ、ステージ2で7位に。トッドとデイビッドのギリランド親子が8,9番手に入りました。
 ステージ3は後半に入ってイエローコーションが続き、順位が激しく入れ替わることに。中盤までトッドとの親子バトルを繰り広げていたデイビッド・ギリランドは残り40周でのコーション時、タイヤ2本交換作戦で一旦首位に立ったかに見えましたが、ピットでの作業ミスにより痛恨のペナルティ。
 再スタート後は2位に浮上したグラッグソンと、3位のトッド・ギリランドが首位を追いましたが、トッド・ギリランドはバッテリトラブルに見舞われ、コーション時のピット作業でタイムロス。
 この日はレースを通してトヨタ勢最速で上位を争ってきたグラッグソンが、残り11周で首位を奪還。そのまま逃げ切るかと思われましたが、ベテラン、ジョニー・ソーター(シボレー)とのサイド・バイ・サイドでの激しい首位争いの末に、2台は残り2周というところで接触。グラッグソンは壁にヒットし、首位争いから惜しくも脱落することとなってしまいました。
 レースは延長され、最後の2周の"オーバータイム"に。最後はベテランらしい走りで順位を取り戻したデイビッド・ギリランドがトヨタ勢最上位の4位。ハリソン・バートンが5位。トッド・ギリランドも10位でチェッカーを受け、初の親子出場となった2台は、揃ってトップ10フィニッシュを果たしました。

 次戦第6戦は5月11日(金)にカンザス・スピードウェイで開催されます。

ドライバー デイビッド・ギリランド:

「息子のトッドと一緒にレースに出るというのは夢でした。今日はトッドと戦うこと、そしてレースを楽しむことの2つが目標でしたが、どちらも望みが叶いました。彼とのバトルは本当に楽しかったです。練習走行の時点では、彼の"トヨタ タンドラ"が非常に速かったので、バトルができるか分かりませんでした。私の"トヨタ タンドラ"を素晴らしい速さに仕上げてくれたチームを誇りに思います」

リザルト

決勝結果

順位予選No.ドライバー名車種周回
1221ジョニー・ソーターシボレー210
21088マット・クラフトンフォード210
3424ジャスティン・ヘイリーシボレー210
4954デイビッド・ギリランドトヨタ タンドラ210
51751ハリソン・バートントヨタ タンドラ210
1034トッド・ギリランドトヨタ タンドラ209
121216ブレット・モフィットトヨタ タンドラ209
20118ノア・グラッグソントヨタ タンドラ198
21237コービン・フォリスタートヨタ タンドラ197
252733ジョシュ・リアムトヨタ タンドラ124

ドライバーズポイント

順位ドライバー名メーカーポイント
1ジョニー・ソーターシボレー238
2ベン・ローズフォード187
3ノア・グラッグソントヨタ180
4ブレット・モフィットトヨタ175
17スペンサー・デイヴィストヨタ94
20デイビッド・ギリランドトヨタ72
21トッド・ギリランドトヨタ71
23ハリソン・バートントヨタ66
24コービン・フォリスタートヨタ61
33ボー・リマスタストヨタ27

マニュファクチャラーズポイント

順位メーカーポイント
1シボレー189
2トヨタ178
3フォード165