2018年プレスリリース

モンスターエナジー・NASCARカップ・シリーズ 2018年 第22戦ワトキンス・グレン
伝統のロードコースで トヨタ カムリ2-3-4-5フィニッシュ

2018.08.07(火)- 13:30配信

 F1が行われたこともあるニューヨーク郊外のロードコース、ワトキンス・グレンで開催されたNASCARカップ・シリーズでは、"トヨタ カムリ"勢が首位を争いましたが惜しくも2-3-4-5位フィニッシュ。エクスフィニティ・シリーズはレース中に降雨に見舞われ、NASCARでは珍しいウェットタイヤでのレースが展開されましたが、3台の"トヨタ カムリ"がトップ10フィニッシュを果たしました。

Monster Energy NASCAR CUP SERIES
第22戦 GoBowling at The Glen

開催日:8月5日

伝統のロードコースで
"トヨタ カムリ"2-3-4-5フィニッシュ

首位を追い詰めるもファイナルラップに燃料切れに見舞われ2位に終わったマーティン・トゥルーエクス・Jr.(#78)
首位を追い詰めるもファイナルラップに燃料切れに見舞われ2位に終わったマーティン・トゥルーエクス・Jr.(#78)

 8月5日(日)、米国東部ニューヨーク州ワトキンス・グレンのロードコース、ワトキンス・グレン・インターナショナルでモンスターエナジー・NASCARカップ・シリーズ第22戦「GoBowling at The Glen」が開催されました。
 基本的に左コーナーしかないオーバルコースでレースが行われているNASCARですが、年に3戦のみ、右コーナーも持つロードコースサーキットでもレースが行われています。今季の1戦目は6月の第16戦ソノマ。そして今季2戦目のロードコース戦が行われる今大会の舞台が、F1アメリカGPも行われた伝統のコース、ワトキンス・グレンです(今季より第29戦シャーロットのハイブリッドコースが加わります)。
 ここワトキンス・グレンでは、ロードコース戦も得意とするカイル・ブッシュが過去に2勝。また、2016年にはデニー・ハムリン、昨年はマーティン・トゥルーエクス・Jr.が制しています。

 5日(日)好天の下、午後3時6分に2.45マイルロードコースを20周、20周、50周の3ステージ合計90周(220.5マイル:約350km)して競われる決勝レースがスタート。
 今季初のポールポジションを獲得したハムリンを、2番手スタートのカイル・ブッシュがかわし首位に浮上すると、後続を引き離し独走。ハンドリングに苦しむハムリンをかわしたトゥルーエクス・Jr.がカイル・ブッシュを追う展開に。 カイル・ブッシュはこのステージ1の間に、NASCAR史上におけるロードコース戦最多首位走行周回記録を更新しました。
 首位のカイル・ブッシュは2位のトゥルーエクス・Jr.に3秒以上の大差をつけ独走していましたが、ステージ1終了間際の18周目、ステージ2でのスタート順位を考慮しグリーンフラッグ下でピットイン。ステージ1はトゥルーエクス・Jr.が制し、今季7度目のステージウィンを果たしました。
 カイル・ブッシュはステージ1を14位で終えましたが、その前でフィニッシュした全車が、ステージ2前のイエローコーションでピットへ。コース上に残ったカイル・ブッシュは首位に浮上。ハムリンが2位、エリック・ジョーンズが4位、10位にダニエル・スアレツ。そしてピットイン組最上位のトゥルーエクス・Jr.は12位でステージ2の再スタートを切ることに。
 最前列からカイル・ブッシュとハムリンが再スタートを切りましたが、シボレーの若きホープ、22歳のチェイス・エリオットの先行を許し、ステージ2はカイル・ブッシュが2位、ハムリンが3位、エリック・ジョーンズが4位、そして12位スタートから追い上げたトゥルーエクス・Jr.が5位、スアレツが10位となりました。
 ステージ2が終わり、ステージ3へ向けてのコーションラップでは、上位勢はピットインせず。燃料消費を抑え、フィニッシュまでもう1回だけの給油で最後まで走り切る作戦に出ました。
 ステージ3の再スタートが切られると、2位のカイル・ブッシュがすぐに首位を奪還。3位以下を引き離し、カイル・ブッシュとエリオットの首位争いが展開されました。
 最後1回給油作戦の車両が、まもなくピットのタイミングかと思われた52周目、トラブルでコース上に停まってしまった車両によりイエローコーション。絶好のタイミングで、全車一斉にピットに向かいましたが、ここで首位のカイル・ブッシュは作業時のアクシデントにより燃料が完全に入りきっておらず、再度のピットイン。7位でピットに向かったハムリンも、混乱の中で完全に作業が終わる前にピットアウトしてしまいペナルティ。共に大きく順位を落とすこととなってしまいました。
 燃料的にはぎりぎりの残り32周で再スタート。トゥルーエクス・Jr.が4位、エリック・ジョーンズが5位、スアレツが6位、ハムリンとカイル・ブッシュは30位以下からの追い上げを強いられることとなりました。
 再スタートが切られて間もなくトゥルーエクス・Jr.は2位へと浮上。共にフル参戦2年目のエリック・ジョーンズとダニエル・スアレツが3,4番手へとポジションを上げ続きました。
 その後方では、カイル・ブッシュが猛烈な追い上げ。再スタートから10周に満たない間に、トップ10圏内へと返り咲きました。
 トゥルーエクス・Jr.は、当初2秒以上あった首位の車両との差をじりじりと詰めていき、残り10周の時点ではほぼテール・トゥ・ノーズに。終盤、トゥルーエクス・Jr.は若手のミスを誘うべくプレッシャーをかけ続けました。
 首位のエリオット、トゥルーエクス・Jr.共に燃料が厳しい中で、息を呑むような接近戦が終盤まで続きましたが、ファイナルラップ、チェッカーまであとコーナーを幾つか残したところでトゥルーエクス・Jr.は痛恨の燃料切れ。何とかチェッカーまでは走り切りましたが、2年連続勝利はならず、2位フィニッシュ。首位のエリオットも、チェッカー後のクールダウンラップ中に燃料切れに見舞われるという、互いにぎりぎりのレースでした。
 ピットトラブルで30位以下に落ちながら、最後の32周で素晴らしい追い上げを見せたカイル・ブッシュが3位。スアレツが4位、エリック・ジョーンズが5位でフィニッシュし、"トヨタ カムリ"は惜しくも勝利はなりませんでしたが、2位から5位までを占める速さを見せました。

 次戦第23戦は8月12日(日)、米国北東部ミシガン州ブルックリンのミシガン・インターナショナル・スピードウェイで行われます。

ドライバー マーティン・トゥルーエクス・Jr.:

「彼(チェイス・エリオット:シボレー)に追いつくまでは出来たのですが、近づくとオーバーステア症状に見舞われ、それ以上は無理でした。彼の初勝利を祝福します。ファイナルラップで私は燃料切れに見舞われてしまいましたが、それが無かったとしても結果はどうだったか分かりません。チームと彼らの努力を誇りに思いますし、ロードコースでのレースは最高です」

リザルト

決勝結果

順位予選No.ドライバー名車種周回
139チェイス・エリオットシボレー90
2478マーティン・トゥルーエクス・Jr.トヨタ カムリ90
3218カイル・ブッシュトヨタ カムリ90
42119ダニエル・スアレツトヨタ カムリ90
5920エリック・ジョーンズトヨタ カムリ90
13111デニー・ハムリントヨタ カムリ90
242796パーカー・クリガーマントヨタ カムリ90
353423スペンサー・ギャラハートヨタ カムリ73

ドライバーズポイント

順位ドライバー名メーカーポイント
1カイル・ブッシュトヨタ934
2ケヴィン・ハーヴィックフォード864
3マーティン・トゥルーエクス・Jr.トヨタ813
9デニー・ハムリントヨタ650
13エリック・ジョーンズトヨタ572
18ダニエル・スアレツトヨタ434
46ブレイク・ジョーンズトヨタ4

マニュファクチャラーズポイント

順位メーカーポイント
1トヨタ810
2フォード775
3シボレー715

NASCAR XFINITY SERIES
第20戦 Zippo 200 at the Glen

開催日:8月4日

史上5度目の降雨走行もあったロードコース戦。
"トヨタ カムリ"は3台がトップ10フィニッシュ

トヨタ勢最上位の4位フィニッシュを果たしたライアン・プリース(#18)
トヨタ勢最上位の4位フィニッシュを果たしたライアン・プリース(#18)

 8月4日(土)にNASCARエクスフィニティ・シリーズの第20戦「Zippo 200 at the Glen」がワトキンス・グレン・インターナショナルで開催されました。

 4日(土)午後3時22分、20周、20周、42周の3ステージ合計82周(200.9マイル:約320km)して競われる決勝レースがスタート。
 ステージ1は、8番手からスタートを切った、今季6戦目の出場となるライアン・プリースがポジションを上げ5位。シリーズにフル参戦しているクリストファー・ベルは、ステージ1終盤に、ステージ2でのスタートポジションを考慮しグリーン下でピットへ向かいましたが、ピットクルーが車両到着前にピットレーンに降りてしまいペナルティ。また、同じくシリーズレギュラーのブランドン・ジョーンズはステージ1終盤にスピンを喫し、車両にダメージを負うと共に、周回遅れとなってしまいました。
 ドライでスタートした今大会ですが、ステージ2は恐れていた雨が降り始めました。通常、オーバルでのNASCARレースは雨が降った場合は走行しませんが、ロードコース戦ではレインタイヤ、そしてワイパーと点滅するブレーキランプも装備し、ウェットコンディションでもレースを行います。エクスフィニティシリーズでは2016年のミッドオハイオ戦以来となる、史上5度目のウェット走行となりました。
 一旦イエローコーションが出され、各車レインタイヤへ交換。かなり強い雨によるヘビーウェットコンディションとなり、水煙を上げての再スタートが切られましたが、直後にクラッシュが発生し、レースは赤旗中断。しかし、雨はすぐに止み、赤旗中断の間に路面もあっという間に乾き、ドライコンディションでの本格戦が再開されました。
 ステージ2はベルが4位、プリースが10位、ブランドン・ジョ-ンズが15位で終えました。
 ステージ3は無給油では走り切れない周回数なため、戦略が分かれました。プリースはスタート前のコーションでピットに入らず2位で再スタート。ロードコース戦を得意とする、カップ・シリーズのレギュラードライバーと首位争いを展開し、4位でチェッカー。今季6戦の出場で、5度目のトップ10、4度目のトップ5フィニッシュを果たしました。
 ブランドン・ジョーンズは7位、ベルは9位でチェッカーを受け、"トヨタ カムリ"は3台がトップ10フィニッシュを果たしました。

 次戦第21戦は8月11日(土)、米国北部オハイオ州レキシントンのロードコース、ミッドオハイオ・スポーツカー・コースで行われます。

ドライバー ライアン・プリース:

「私はロードコースを専門とするレーサーではありませんが、その私がトップ5でフィニッシュ出来たのは本当に嬉しいです。良いレースを見せられましたし、この勢いを次に出場するインディアナポリスにも活かしたいです」

リザルト

決勝結果

順位予選No.ドライバー名車種周回
1122ジョーイ・ロガーノフォード82
2423A.J.アルメンディンガーシボレー82
3107ジャスティン・アルゲイヤーシボレー82
4818ライアン・プリーストヨタ カムリ82
72019ブランドン・ジョーンズトヨタ カムリ82
91120クリストファー・ベルトヨタ カムリ82
293540チャド・フィンチャムトヨタ カムリ74
323845ジョシュ・ビリッキトヨタ カムリ69
403078トミー・ジョー・マーティンズトヨタ カムリ3

ドライバーズポイント

順位ドライバー名メーカーポイント
1クリストファー・ベルトヨタ737
2コール・カスターフォード715
3ダニエル・ヘムリックシボレー714
6ブランドン・ジョーンズトヨタ609
23ライアン・プリーストヨタ208
32チャド・フィンチャムトヨタ119
33ジョシュ・ビリッキトヨタ110
37カイル・ベンジャミントヨタ78
41ステファン・リートトヨタ62
44シーザー・バカレラトヨタ28
54ライアン・エリストヨタ7
56ピーター・シェパード三世トヨタ6

マニュファクチャラーズポイント

順位メーカーポイント
1シボレー726
2フォード689
3トヨタ688
4ダッジ40