2018年プレスリリース

モンスターエナジー・NASCARカップ・シリーズ2018年 第24戦ブリストル
大荒れのショートオーバル戦で
エリック・ジョーンズが5位

2018.08.21(火)- 11:00配信

ショートオーバルでは屈指のハイバンクを誇る「世界最速のハーフマイル」ブリストルで3シリーズ全てがナイトレースとして開催。カップ・シリーズではスタートしてすぐの多重クラッシュで2周遅れとなったカイル・ブッシュが追い上げを見せるも、再度のクラッシュで後退。大荒れのレースを走り抜いたエリック・ジョーンズが5位でフィニッシュ。エクスフィニティ・シリーズでは序盤を圧倒的な速さで支配したカイル・ブッシュがクラッシュでリタイアしたあとは、クリストファー・ベルが上位を争い2位フィニッシュ。トラック・シリーズでは急遽代役として今季初のシリーズ参戦となったクリストファー・ベルが上位を争うも無念のトラブルで後退。18歳のトッド・ギリランドが5位フィニッシュを果たしました。

Monster Energy NASCAR CUP SERIES
第24戦 Bass Pro Shops NRA Night Race

開催日:8月18日

大荒れのショートオーバル戦で
エリック・ジョーンズが5位

大荒れとなったブリストル戦でトヨタ勢最上位の5位フィニッシュを果たしたエリック・ジョーンズ(#20)
大荒れとなったブリストル戦でトヨタ勢最上位の5位フィニッシュを果たしたエリック・ジョーンズ(#20)

 8月18日(土)、米国南部テネシー州ブリストルのブリストル・モーター・スピードウェイでモンスターエナジー・NASCARカップ・シリーズ第24戦「Bass Pro Shops NRA Night Race」が開催されました。
 「世界最速のハーフマイル」と呼ばれるブリストル。このコースはカイル・ブッシュが得意としており、トヨタ移籍以前も含め、カップ・シリーズで通算7勝。直近の、昨年夏大会と今年の春大会も連続で制しており、3連勝に期待がかかりました。

 18日(土)空にはまだ明るさの残る午後6時49分、0.533マイルショートオーバルを125周、125周、250周の3ステージ合計500周(266.5マイル:約430km)して競われる決勝レースがスタート。
 カイル・ブッシュがトヨタ勢最上位の3番手でスタートを切りましたが、2周目、いきなりそのカイル・ブッシュが接触によりスピンを喫し、後方隊列が大混乱となって多重クラッシュ。マーティン・トゥルーエクス・Jr.、デニー・ハムリン、ダニエル・スアレツらを含む15台が巻き込まれる大きなアクシデントとなってしまいました。
 車両にダメージを負ったカイル・ブッシュでしたが、レギュラーシーズンでのタイトル獲得へ向け少しでも多くのポイントを獲得すべく、数回にわたってのピットインを繰り返し、懸命に修復。2周遅れでレースに復帰しました。
 ステージ1は、このアクシデントに巻き込まれなかったエリック・ジョーンズがトヨタ勢では唯一トップ10圏内で孤軍奮闘し7位。マーティン・トゥルーエクス・Jr.はステージ終盤に周回遅れになってしまいましたが、ステージ1終了時のコーションで"ラッキー・ドッグ"(コーション発生時の周回遅れ最上位車両が1周取り戻せる救済措置)を獲得。首位と同一周回に復帰しました。
 カイル・ブッシュは通常であればピットインして交換するタイヤと燃料を出来る限りセーブ。上位勢がコーションでピットインしている間にピットインせずに1周し、1周遅れに。ステージ2の終盤には、周回遅れの最上位"ラッキー・ドッグ"を争う位置まで復帰すると、ステージ2終了後のコーションで見事これを獲得。応急処置での車体のダメージも痛々しいまま走り続け、一時は3周遅れになりかけていたカイル・ブッシュが見事首位と同一周回に復帰しました。
 一方、トゥルーエクス・Jr.はトップ10圏をうかがえる位置まで復帰。ショートオーバルで勝ったことのないトゥルーエクス・Jr.にとって、初の勝利へ向け更なる追い上げを目指しました。
 ステージ3を首位と同一周回最後尾の19位で再スタートしたカイル・ブッシュは、じりじりとポジションアップ。車体に負ったダメージのため、ピットでの給油時にタイムロスを強いられる状況ながら、140周目にはトップ10へ。残り100周を切るあたりには、トップ5まで復帰しました。
 トゥルーエクス・Jr.もトップ争いに加われるまでにポジションアップ。412周目には3位へと浮上したカイル・ブッシュとの2位争いになりましたが、ここでトゥルーエクス・Jr.とカイル・ブッシュが軽く接触。スピンを喫したトゥルーエクス・Jr.に後続車が突っ込み、トゥルーエクス・Jr.は激しくクラッシュ。惜しくもここでレースを終えることとなってしまいました。
 カイル・ブッシュはピットインし、ややポジションを落としたものの、トップ10圏内で再スタート。しかし、狭いコース内でのバトルで他車と接触した際にタイヤをパンク。壁にクラッシュし、再び修復のために2周遅れとなってしまいました。
 接触によるアクシデントが多発した大荒れのレースで、これらのアクシデントに巻き込まれることなく最後まで走り抜いたエリック・ジョーンズがトヨタ勢最上位の5位でフィニッシュ。ハムリンが14位、スアレツが18,カイル・ブッシュは20位でレースを終えました。

 次戦第25戦は9月2日(日)、米国南東部サウスカロライナ州ダーリントンのダーリントン・レースウェイで行われます。

ドライバー エリック・ジョーンズ:

「我々の"トヨタ カムリ"は、勝てるレベルにはちょっと足りませんでした。今夜ずっと努力を続け、かなり近いところまでは行ったのですが、惜しくもトップを争うまでには至りませんでした」

リザルト

決勝結果

順位予選No.ドライバー名車種周回
1941カート・ブッシュフォード500
2142カイル・ラーソンシボレー500
329チェイス・エリオットシボレー500
51420エリック・ジョーンズトヨタ カムリ500
14711デニー・ハムリントヨタ カムリ500
182119ダニエル・スアレツトヨタ カムリ499
20318カイル・ブッシュトヨタ カムリ497
274023ブレイク・ジョーンズトヨタ カムリ485
283766ティミー・ヒルトヨタ カムリ481
301778マーティン・トゥルーエクス・Jr.トヨタ カムリ431
353396ジェシー・リトルトヨタ カムリ59

ドライバーズポイント

順位ドライバー名メーカーポイント
1カイル・ブッシュトヨタ1003
2ケヴィン・ハーヴィックフォード960
3マーティン・トゥルーエクス・Jr.トヨタ849
10デニー・ハムリントヨタ707
13エリック・ジョーンズトヨタ635
18ダニエル・スアレツトヨタ479
41ブレイク・ジョーンズトヨタ21

マニュファクチャラーズポイント

順位メーカーポイント
1トヨタ876
2フォード855
3シボレー783

NASCAR XFINITY SERIES
第22戦 Food City 300

開催日:8月17日

クリストファー・ベルが2位フィニッシュ
序盤を支配したカイル・ブッシュは無念のクラッシュ

シリーズレギュラー最上位の2位フィニッシュを果たし、ランキング首位をキープしたクリストファー・ベル(#20)
シリーズレギュラー最上位の2位フィニッシュを果たし、ランキング首位をキープしたクリストファー・ベル(#20)

 8月17日(金)にNASCARエクスフィニティ・シリーズの第22戦「Food City 300」がブリストル・モーター・スピードウェイで開催されました。

 17日(金)午後7時30分、0.533マイルショートオーバルを85周、85周、130周の3ステージ合計300周(159.9マイル:約260km)して競われる決勝レースがスタート。
 同シリーズでのブリストルで過去9勝(うちトヨタで8勝)を挙げているカイル・ブッシュが、今季7度目のスポット参戦で今季初ポールを獲得。ポールからのスタートを切ったカイル・ブッシュは、好スタートで序盤戦首位を快走。
 最前列2番手で並んでスタートを切ったシリーズレギュラーのクリストファー・ベルは一旦3位に後退したものの、すぐに2位のポジションを取り戻し、"トヨタ カムリ"勢の1-2体制となりました。
 カイル・ブッシュは2位のベルも大きく引き離し、50周を過ぎた頃にはその差は5秒以上、首位と同一周回は僅か12台という速さで首位を独走。しかし、そのカイル・ブッシュは首位独走中の60周目に壁に軽くヒット。ダメージは小さいかに見えましたが、変形したボディがタイヤに当たっていたのか、70周目にパンクに見舞われ壁にヒット。ダメージはサスペンションにまで及んでおり、序盤戦を圧倒的な速さで支配したカイル・ブッシュはここでレースを終えることとなってしまいました。
 これでトヨタ勢を引っ張ることとなったベルは、トップ10圏内でのレースを続け、ステージ2を7位で終えると、ステージ間のコーションでピットに入らず、3位で再スタート。185周目には首位を奪い、終盤戦は首位争いを繰り広げました。
 カップ・シリーズのトップドライバーを含めた数台でのトップ争いは、残り2周でのクラッシュにより最後の2周"オーバータイム"で決されることに。2列目4番手から再スタートを切ったベルは、最後のスプリントでポジションを上げ、シリーズレギュラーでは最上位となる2位フィニッシュ。今季4勝を挙げ、既に"プレーオフ"進出を決め、ランキングでも首位につけているベルにとって、残り4戦となったレギュラーシーズンでのタイトル獲得へ向け、好位置でレースを終えました。

 次戦第23戦は8月25日(土)、米国北部ウィスコンシン州エルクハートレイクのロードコース、ロードアメリカで行われます。

ドライバー クリストファー・ベル:

「レース中、ヘルメットの中でずっと笑顔でした。本当に素晴らしいレースで、真のブリストルでのレースというのを初めて体験できました。これこそがストックカーレースの醍醐味です」

リザルト

決勝結果

順位予選No.ドライバー名車種周回
1342カイル・ラーソンシボレー310
2220クリストファー・ベルトヨタ カムリ310
3107ジャスティン・アルゲイヤーシボレー310
273855ベイリー・カリートヨタ カムリ288
29719ブランドン・ジョーンズトヨタ カムリ260
303040チャド・フィンチャムトヨタ カムリ195
353745ジョシュ・ビリッキトヨタ カムリ102
36118カイル・ブッシュトヨタ カムリ74
383113ティミー・ヒルトヨタ カムリ22

ドライバーズポイント

順位ドライバー名メーカーポイント
1クリストファー・ベルトヨタ810
2ジャスティン・アルゲイヤーシボレー797
3エリオット・サドラーシボレー793
7ブランドン・ジョーンズトヨタ634
24ライアン・プリーストヨタ208
32チャド・フィンチャムトヨタ134
33ジョシュ・ビリッキトヨタ129
35カイル・ベンジャミントヨタ102
44シーザー・バカレラトヨタ28
60ライアン・エリストヨタ7
62ピーター・シェパード三世トヨタ6
68ディラン・マーコットトヨタ1

マニュファクチャラーズポイント

順位メーカーポイント
1シボレー806
2フォード757
3トヨタ749
4ダッジ42

NASCAR CAMPING WORLD TRUCK SERIES
第16戦 UNOH 200

開催日:8月16日

2台の"トヨタ タンドラ"がトップ10フィニッシュ
B.モフィットとN.グラッグソンが「プレーオフ」進出

5位フィニッシュを果たしたトッド・ギリランド(#4)
5位フィニッシュを果たしたトッド・ギリランド(#4)

 NASCARキャンピング・ワールド・トラック・シリーズ第16戦「UNOH 200」が8月16日(木)にブリストル・モーター・スピードウェイで開催されました。
 年間23戦で争われるトラック・シリーズは、終盤の7戦、上位8名のドライバーが"プレーオフ"でタイトルを争います。今大会は、"プレーオフ"前のレギュラーシーズン最後のレース。"プレーオフ"進出への残った椅子とレギュラーシーズンタイトルを賭け、激戦が展開されました。

 16日(木)午後8時49分、0.533ショートオーバルを55周、55周、90周の3ステージ合計 200周(106.6マイル:約170km)して競われる決勝レースがスタート。体調不良のために欠場となったハリソン・バートンに代わり、急遽出場することとなった、昨年のシリーズチャンピオン、クリストファー・ベルが、昨年末以来のトラック・シリーズ戦ながらポールポジションを獲得し、序盤首位を快走。ステージ1を4位で終えました。
 その後は各チームが様々なタイヤ、給油選択を取ったことで順位が目まぐるしく入れ替わる展開に。ステージ2はブレット・モフィットが3位、ベルが5位。ギリランドは序盤のスピンとピット時のペナルティで周回遅れになっていましたが、ステージ2と3の間のコーションで首位と同一周回に復帰しました。
 ステージ2終了時にはトップ10圏内に入っていなかったノア・グラッグソンが2本交換作戦で一気にポジションを挙げ、再スタートも決めてトップに浮上。これにモフィットが3位、ベルが6位で続き、更に上位を狙いましたが、ベルは残り35周というところでパワーステアリングのトラブルに見舞われ緊急ピットイン。修復作業で大きく順位を落とすこととなってしまいました。
 このステージ3で速さを見せたのはギリランド。20位からの再スタートながら、レース中のファステストラップをマークする速さで次々に前車をパスし、終盤にはトップ10に浮上。トヨタ勢最上位となる5位でチェッカーを受けました。18歳のギリランドは、今季3度目のトップ5フィニッシュを果たしましたが、惜しくも"プレーオフ"進出はなりませんでした。
 グラッグソンが9位に入り、"トヨタ タンドラ"は2台がトップ10フィニッシュ。序盤苦戦しながらも、後半戦はトップ10圏内まで浮上していたブレット・モフィットは終盤のピットでホイールが緩んでしまいポジションダウン。18位に終わりました。
 次戦からの"プレーオフ"には、トヨタ勢からはブレット・モフィットとノア・グラッグソンが進出し、タイトルを争います。

 3シリーズの先陣を切っていよいよ「プレーオフ」の開幕となる次戦第17戦は8月26日(日)にカナダ・オンタリオ州ボウマンヴィルのカナディアン・タイヤ・モータースポーツ・パークで開催されます。

ドライバー トッド・ギリランド:

「いきなりのスピンで、私のプライドは粉々になってしまいました。(チームオーナーの)カイル(ブッシュ)からは、(プレーオフ進出のためには)勝つしかないんだぞ、と無線で伝えられていました。実際に彼がそれをやってきたのを数多く見ていましたが、今日はやや運が足りなかったか、勝利には届きませんでした。ペナルティなどで大きく順位を落としたあとは、どんどん前車をパスすることが出来、これまで戦ってきたトラック・シリーズ戦の中では最も楽しいレースでした。更にトップ5フィニッシュを続け、毎週毎週上位との差を詰めていかなくてはなりません」

リザルト

決勝結果

順位予選No.ドライバー名車種周回
1421ジョニー・ソーターシボレー200
21352スチュワート・フリーゼンシボレー200
338ジョン・ハンター・ネメチェクシボレー200
584トッド・ギリランドトヨタ タンドラ200
9718ノア・グラッグソントヨタ タンドラ200
152054ライリー・ハーブストトヨタ タンドラ198
181416ブレット・モフィットトヨタ タンドラ198
27277コービン・フォリスタートヨタ タンドラ188
28151クリストファー・ベルトヨタ タンドラ184
312230スコット・レガセイ・Jr.トヨタ タンドラ24

ドライバーズポイント

順位ドライバー名メーカーポイント
1ジョニー・ソーターシボレー2042
2ブレット・モフィットトヨタ2027
3ノア・グラッグソントヨタ2022
11トッド・ギリランドトヨタ403
23コービン・フォリスタートヨタ142
24スペンサー・デイヴィストヨタ141
26ボー・リマスタストヨタ133
27ハリソン・バートントヨタ113
29デイビッド・ギリランドトヨタ107
33クリス・イグルストントヨタ73
35クリスチャン・イクストヨタ53
36ライリー・ハーブストトヨタ51
37ローガン・シーヴェイトヨタ46
43クリス・ウィンダムトヨタ36
47ゼイン・スミストヨタ32
50タイラー・ディッペルトヨタ30

マニュファクチャラーズポイント

順位メーカーポイント
1シボレー587
2トヨタ576
3フォード532