2018年プレスリリース

モンスターエナジー・NASCARカップ・シリーズ2018年 第36戦ホームステッド
トヨタ勢2連覇ならず。M.トゥルーエクス・Jr.が2位
トラック・シリーズではチャンピオン獲得

2018.11.20(火)- 16:45配信

 3シリーズ全てでタイトルが決定する最終戦ホームステッド。カップ・シリーズではタイトルを争うカイル・ブッシュとマーティン・トゥルーエクス・Jr.が終盤最前列から再スタートを切りバトルを繰り広げましたが、惜しくもライバルの先行を許し、トゥルーエクス・Jr.が2位フィニッシュ。2年連続でのタイトル獲得はなりませんでした。エクスフィニティ・シリーズでも、孤軍奮闘のルーキー、クリストファー・ベルが終盤まで首位を争いましたがタイヤのパンクで痛恨の脱落。ランキング4位でシリーズを終えることとなりました。トラック・シリーズではブレット・モフィットとノア・グラッグソンによるタイトル争いとなりましたが、これを制したモフィットが見事今シーズンのタイトルを勝ち取りました。

Monster Energy NASCAR CUP SERIES
第36戦 Ford EcoBoost 400

開催日:11月18日

トヨタ勢2連覇ならず。
M.トゥルーエクス・Jr.が惜しくも2位に終わる

残り15周、タイトルを争うカイル・ブッシュ(#18)とマーティン・トゥルーエクス・Jr.(#78)が最前列に並んで最後の再スタートを切りましたが、惜しくも4位、2位に終わり、トヨタ勢による2年連続のタイトル獲得はなりませんでした
残り15周、タイトルを争うカイル・ブッシュ(#18)とマーティン・トゥルーエクス・Jr.(#78)が最前列に並んで最後の再スタートを切りましたが、惜しくも4位、2位に終わり、トヨタ勢による2年連続のタイトル獲得はなりませんでした

 11月18日(日)、米国南東部フロリダ州ホームステッドのホームステッド・マイアミ・スピードウェイでモンスターエナジー・NASCARカップ・シリーズ第36戦「Ford EcoBoost 400」が開催されました。
 2月の「デイトナ500」で開幕してから9か月、全36戦という長いシーズンもいよいよ最終戦を迎えました。終盤選抜された上位ドライバーがタイトルを争う"プレーオフ"もいよいよ最終ラウンド"チャンピオンシップ4"。この最終戦に残った4人は全員一律5000点にリセット。ステージでのボーナスポイントもこの4名には追加されず、最終的に4人のうち最上位でチェッカーを受けたドライバーがチャンピオンとなります。
 この"チャンピオンシップ4"の4名のうち、トヨタドライバーは2名。ディフェンディングチャンピオンのマーティン・トゥルーエクス・Jr.と、2015年チャンピオンのカイル・ブッシュがタイトルを争うべくこの最終戦に臨みました。

 18日(日)午後3時29分、1.5マイルオーバルを80周、80周、107周の3ステージ合計267周(400.5マイル:約640km)して競われる決勝レースがスタート。今季4度目のポールポジションを獲得したデニー・ハムリンが好スタートを切り、レース序盤をリード。2番手スタートのカイル・ブッシュが"チャンピオンシップ4"ドライバー最上位でこれを追いました。
 3番手スタートのトゥルーエクス・Jr.は、スタートでやや遅れたもののトップ5はキープ。首位ハムリンの後に"チャンピオンシップ4"の4人が続く展開となりました。
 ステージ1はイエローコーションが出ず、中盤のグリーンフラッグストップを経て、カイル・ブッシュは3位でフィニッシュ。トゥルーエクス・Jr.はピットで一旦9位まで後退したものの追い上げ、ステージ1は5位。
 ステージ1を6位で終えたハムリンは、ステージ間のコーション時ピットで自分のエリアを行き過ぎてしまい、首位と同一周回最後尾へと後退。カイル・ブッシュもピットでタイムをロスし9位へポジションダウン。ステージ2はトゥルーエクス・Jr.が3位で再スタートを切りました。
 トゥルーエクス・Jr.は上位争いを繰り広げステージ2を4位でフィニッシュ。カイル・ブッシュはハンドリングに苦しみ、中盤の好ピット作業で一時は4位まで上がったものの6位でステージ2を終えました。
 ステージ3前のピットで、トゥルーエクス・Jr.は1つ、カイル・ブッシュも2つ順位を上げ、それぞれ3位、4位で再スタート。"チャンピオンシップ4"の4名がトップ4を占めてステージ3が始まりました。
 再スタートが切られてすぐにトゥルーエクス・Jr.は2位へ。カイル・ブッシュは193周目に出されたコーション時のピットでまたもタイムロス。8位へ後退。
 再スタート後、トゥルーエクス・Jr.が首位を争う間に、カイル・ブッシュは順位を取り戻して行き、再び"チャンピオンシップ4"の4名がトップ4に。
 ライバルのフォード勢に対し、ロングランで速さを発揮しているトヨタ勢はスティント後半にペースが上がり、残り49周でトゥルーエクス・Jr.がついに首位浮上を果たしました。
 残り40周を切ったあたりから、最後の給油とタイヤ交換のためにグリーンフラッグ下で各車ピットへ。首位のトゥルーエクス・Jr.も232周目にピットへ向かいましたが、カイル・ブッシュはここでピットへ向かわず、コーションが出るのを待つ作戦に。
 そして248周目、ダニエル・スアレツが接触によるパンクに見舞われイエローコーション。全車最後のバトルへ向けピットへ向かいました。
 このピット作業では、カイル・ブッシュが首位、トゥルーエクス・Jr.が2位でコース復帰。トヨタ勢が最前列、その後2列目に"チャンピオンシップ4"のフォード勢2台が続き、チャンピオンを決定する最後の15周決戦へ向け再スタートが切られました。
 再スタートではカイル・ブッシュが好ダッシュを決めましたが、翌周トゥルーエクス・Jr.が首位を奪取。しかし、ロングランで好調なトヨタ勢に対し、ショートランで速かったフォード勢が猛追を見せ、254周目にトゥルーエクス・Jr.はライバルの先行を許すこととなってしまいました。
 トゥルーエクス・Jr.は最後まで諦めず首位を追い続けましたが届かず、2位でフィニッシュ。カイル・ブッシュは4位でチェッカーを受け、トヨタ勢の2年連続チャンピオン獲得はなりませんでした。
 惜しくもタイトル獲得は叶いませんでしたが、今季、マーティン・トゥルーエクス・Jr.は4勝を挙げ、20回のトップ5フィニッシュ。カイル・ブッシュも今季の最多タイ、自身のキャリアでも最多となる1シーズン8勝を挙げ、22回のトップ5,28回のトップ10フィニッシュという活躍を見せました。

 これで今季のNASCARは全戦が終了。来季は2019年2月17日(日)に米国南東部フロリダ州デイトナビーチのデイトナ・インターナショナル・スピードウェイで行われる伝統の「デイトナ500」で幕を開けます。

ドライバー マーティン・トゥルーエクス・Jr.:

「最後のコーションは望んでいたものではありませんでした。最後の再スタートがタフなものになることは分かっていました。何とか首位には立ちましたが、それ以上は何もできませんでした。彼(ジョーイ・ロガーノ:フォード)が圧倒的な速さでパスしていき、その後我々にはチャンスはありませんでした。もうちょっと残り周回が欲しかったです。しかし、今年ここまで素晴らしいシーズンを戦うために支え続けてくれたチームを本当に誇りに思います」

リザルト

決勝結果

順位予選No.ドライバー名車種周回
1522ジョーイ・ロガーノフォード267
2378マーティン・トゥルーエクス・Jr.トヨタ カムリ267
3124ケヴィン・ハーヴィックフォード267
4218カイル・ブッシュトヨタ カムリ267
12111デニー・ハムリントヨタ カムリ267
27720エリック・ジョーンズトヨタ カムリ264
301819ダニエル・スアレツトヨタ カムリ262
373866ティミー・ヒルトヨタ カムリ254
383797タナー・ベリーヒルトヨタ カムリ254

ドライバーズポイント

順位ドライバー名メーカーポイント
1ジョーイ・ロガーノフォード5040
2マーティン・トゥルーエクス・Jr.トヨタ5035
3ケヴィン・ハーヴィックフォード5034
4カイル・ブッシュトヨタ5033
11デニー・ハムリントヨタ2285
15エリック・ジョーンズトヨタ2220
21ダニエル・スアレツトヨタ674
40ブレイク・ジョーンズトヨタ21
44タナー・ベリーヒルトヨタ7
48アーロン・デイトヨタ1

マニュファクチャラーズポイント

順位メーカーポイント
1フォード1304
2トヨタ1281
3シボレー1187

NASCAR XFINITY SERIES
第33戦 Ford EcoBoost 300

開催日:11月17日

C.ベルは終盤のパンクでタイトル争いから脱落
R.プリースとB.ジョーンズが6位/8位

終盤まで首位を争うも不運なパンクでタイトル獲得を逃したクリストファー・ベル(#20)
終盤まで首位を争うも不運なパンクでタイトル獲得を逃したクリストファー・ベル(#20)

 11月17日(土)にNASCARエクスフィニティ・シリーズの第33戦「Ford EcoBoost 300」がホームステッド・マイアミ・スピードウェイで開催されました。
 エクスフィニティ・シリーズも最終戦"チャンピオンシップ4"の4名がタイトルを争います。トヨタ勢では、ルーキーながら今季最多の7勝、前戦起死回生の勝利を飾ったクリストファー・ベルがこの"チャンピオンシップ4"に残り、チャンピオンを目指し今大会に臨みました。

 17日(土)午後3時50分、1.5マイルオーバルを45周、45周、110周の3ステージ合計200周(300マイル:約480km)して競われる決勝レースがスタート。ベルは最前列2番手グリッドを確保していましたが、スタートでホイールスピンさせ4位に後退。その後もベルはグリップ不足に苦しみポジションダウン。ステージ1は6位で終えました。
 ステージ間のピットで3つポジションを上げたベルは、3位でステージ2の再スタートを切り、2位争いを展開。3位でステージ2を終えました。
 ステージ3を2位で再スタートしたベルは、"チャンピオンシップ4"のライバルと4台での2位争いを展開。ハンドリングに苦しむベルは141周目、残り周回ではかなりぎりぎりのタイミングで先陣を切ってグリーンフラッグ下でピットへ。その後、ライバル勢も次々にピットへ入っていき、前車がピットを終えた時点でベルは首位と1秒差の2位につけました。
 ハイペースで追い上げたベルは、"チャンピオンシップ4"のライバルである首位の車両を残り46周でかわし、この日初めて首位に浮上。更に後続との差を広げていきました。
 一時2位との差は1秒以上に広がりましたが、その後再び後続の猛追を受け、ライバルよりも早めにタイヤを交換したため摩耗が進んでいたベルは3位へと後退。
 ベルの終盤の追い上げに期待がかかりましたが、残り11周、ベルは右リアタイヤのパンクに見舞われスローダウン。緊急ピットを強いられ、タイトル争いからは脱落してしまいました。
 レースを通してトップ10圏内での走行を続けたライアン・プリースが6位、ブランドン・ジョーンズが8位でチェッカーを受け、"トヨタ カムリ"は2台がトップ10フィニッシュ。ベルは11位でレースを終え、最終ドライバーズランキングは4位となりました。

 来季のエクスフィニティ・シリーズは、2019年2月16日(土)デイトナ・インターナショナル・スピードウェイで開幕。同シリーズには来季より、2007年の参戦以来使用してきた"トヨタ カムリ"にかわり、注目の"トヨタ スープラ"を投入します。

ドライバー クリストファー・ベル:

「望み通りの夜にはなりませんでした。それは確かです。しかし、振り返って見れば、最高のシーズンでした。我々は最速の"トヨタ カムリ"と共に毎週戦い続けました。残念ながら、今夜は最高のレースにはなりませんでしたが、最速の"トヨタ カムリ"を作り続け支えてくれたチーム、そしてショップの全てのクルーに感謝します」

リザルト

決勝結果

順位予選No.ドライバー名車種周回
149タイラー・レディックシボレー200
2100コール・カスターフォード200
3342ジョン・ハンター・ネメチェクシボレー200
61218ライアン・プリーストヨタ カムリ200
8819ブランドン・ジョーンズトヨタ カムリ199
11220クリストファー・ベルトヨタ カムリ199
312566チャド・フィンチャムトヨタ カムリ187
353113ティミー・ヒルトヨタ カムリ54

ドライバーズポイント

順位ドライバー名メーカーポイント
1タイラー・レディックフォード4040
2コール・カスターシボレー4035
3ダニエル・ヘムリックシボレー4033
4クリストファー・ベルトヨタ4026
9ブランドン・ジョーンズトヨタ2186
21ライアン・プリーストヨタ483
33ジョシュ・ビリッキトヨタ202
40カイル・ベンジャミントヨタ102
56ジェームズ・デイヴィソントヨタ29
70ボビー・デイル・アーンハートトヨタ13
75ピーター・シェパード三世トヨタ6
79尾形明紀トヨタ4
82ジェームズ・フレンチトヨタ1

マニュファクチャラーズポイント

順位メーカーポイント
1シボレー1214
2フォード1138
3トヨタ1110
4ダッジ85

NASCAR CAMPING WORLD TRUCK SERIES
第23戦 Ford EcoBoost 200

開催日:11月16日

ブレット・モフィットが最終戦を制しチャンピオン獲得!

最終戦を制し初のドライバーズチャンピオンに輝いたブレット・モフィット(#16)
最終戦を制し初のドライバーズチャンピオンに輝いたブレット・モフィット(#16)

 NASCARキャンピング・ワールド・トラック・シリーズ第23戦「Ford EcoBoost 200」が11月16日(金)にホームステッド・マイアミ・スピードウェイで開催されました。
 トラック・シリーズも最終戦で"チャンピオンシップ4"に残った4人によるタイトル争いに。トヨタ勢では今季5勝を挙げているブレット・モフィットと,今季1勝ながら着実に好成績を重ねて来たノア・グラッグソンがこの4人の中に残り、タイトルを争うこととなりました。

 16日(金)午後8時14分、1.5マイルオーバルを30周、30周、74周の3ステージ合計134周(201マイル:約320km)して競われる決勝レースがスタート。
 タイヤ交換、給油の必要が無い30周という短いステージ1,2はイエローコーションが出ないまま推移し、ステージ1は3番手スタートのグラッグソンが2位、5番手スタートのモフィットが3位。
 ステージ2は再スタート後まもなく首位に立ったモフィットが一度もその座を譲ることなく制覇。グラッグソンが2位で続きました。
 ステージ3では2番手のグラッグソンが絶好のスタートダッシュを決めモフィットをかわして首位浮上。30周以上に渡って首位を快走しましたが、モフィットも猛追。99周目にモフィットが首位を奪い返しました。
 ステージ3もイエローコーションは出ず、100周を過ぎたあたりから各車最後の給油とタイヤ交換のためにグリーンフラッグ下でピットイン。全車がピットを終えた時点でモフィットが首位、タイヤの不調に見舞われたグラッグソンは3位から追い上げる形に。
 首位のモフィットは後続とのギャップをコントロールしながら終盤の29周を走り切り、トップチェッカー。トラック・シリーズの2018年ドライバーズチャンピオンに輝きました。トヨタ勢にとっては、昨年のクリストファー・ベルに続き2年連続、2004年にトラック・シリーズに参戦して以来、8度目のドライバーズタイトル獲得となりました。今季のトヨタ勢は合計9勝、14ポールポジションを獲得する活躍を見せ、2004年の参戦以来、同シリーズでの通算勝利数を179まで増やしました。
 また、モフィットと共にチャンピオンとなったチーム、ハットリ・レーシング・エンタープライズのオーナーは、CARTやインディカー、トラック・シリーズにもドライバーとして参戦した服部茂章。服部は日本人として初めて、NASCARナショナルシリーズ(トップ3カテゴリー)でのオーナータイトルを獲得しました。

 来季よりトラック・シリーズはタイトルスポンサーが変わり、ガンダー・アウトドア・トラック・シリーズとして2019年2月15日(金)、デイトナ・インターナショナル・スピードウェイで開幕戦が開催されます。

ドライバー ブレット・モフィット:

「最後の2,30周は私の人生で最も長く感じられた時間でした。コーションが出ないままホワイトフラッグ(最終周を示す)が振られるのを見たときはホッとしましたし、その後も着実に走りきることが出来ました。我々の"トヨタ タンドラ"はレースを通して素晴らしい仕上がりでした。チームとスポンサー、チームオーナーのシゲ(服部茂章)、TRD-USAに感謝します。特にTRD-USAのスタッフは、この最後の1か月、本当にハードワークで支えてくれました。彼らが全力で用意してくれた最速の"トヨタ タンドラ"によって勝ち、タイトルを獲得することが出来て本当に最高の気分です」

リザルト

決勝結果

順位予選No.ドライバー名車種周回
1516ブレット・モフィットトヨタ タンドラ134
2198グラント・エンフィンジャーフォード134
3318ノア・グラッグソントヨタ タンドラ134
111451ハリソン・バートントヨタ タンドラ134
13154トッド・ギリランドトヨタ タンドラ133
182130ジェブ・バートントヨタ タンドラ132
192335ブレナン・プールトヨタ タンドラ132
241054クリス・ウィンダムトヨタ タンドラ130

ドライバーズポイント

順位ドライバー名メーカーポイント
1ブレット・モフィットトヨタ4040
2ノア・グラッグソントヨタ4034
3ジャスティン・ヘイリーシボレー4029
10トッド・ギリランドトヨタ590
18ハリソン・バートントヨタ277
23コービン・フォリスタートヨタ188
27ボー・リマスタストヨタ168
29デイビッド・ギリランドトヨタ152
30スペンサー・デイヴィストヨタ141
35クリスチャン・イクストヨタ110
36クリス・イグルストントヨタ100
39ライリー・ハーブストトヨタ81
42タイラー・アンクラムトヨタ54
44クリス・ウィンダムトヨタ49
46ローガン・シーヴェイトヨタ46
49ブレナン・プールトヨタ43
59ゼイン・スミストヨタ32
62デレック・クラウストヨタ30
63オースティン・テリオートヨタ29

マニュファクチャラーズポイント

順位メーカーポイント
1シボレー847
2トヨタ822
3フォード776