2019年プレスリリース

モンスターエナジー・NASCARカップ・シリーズ2019年 第14戦ポコノ
レース戦略が功を奏しカイル・ブッシュが今季4勝目!

2019.06.04(火)- 13:00配信

 三角形のロングオーバル、ポコノで行われたNASCARカップ・シリーズでは、前半のピット戦略が功を奏したカイル・ブッシュが後半戦をリードして今季4勝目を挙げました。エクスフィニティ・シリーズではクリストファー・ベルが苦しみながらも5位に入り今季7度目のトップ5フィニッシュを果たしました。

Monster Energy NASCAR CUP SERIES
第14戦 Pocono 400

開催日:6月2日

レース戦略が功を奏しカイル・ブッシュが今季4勝目!

今季4勝目を挙げたカイル・ブッシュ(#18)と3位に入ったエリック・ジョーンズ(#20)
今季4勝目を挙げたカイル・ブッシュ(#18)と3位に入ったエリック・ジョーンズ(#20)

 6月2日(日)、米国東部ペンシルバニア州ロングポンドのポコノ・レースウェイでモンスターエナジー・NASCARカップ・シリーズ第14戦「Pocono 400」が開催されました。
 ここポコノは、3本のストレートをそれぞれ曲率が違う3つのコーナーで繋いだ、独特の3角形をしていることから「トリッキー・トライアングル」の愛称を持っています。1周が2.5マイル(約4km)と長く、グリーンフラッグ下でピットインしても周回遅れになりにくいため、様々なピット作戦が採られるコースです。
 50年の歴史を持つポコノではカップ・シリーズ戦が6月と8月の2回開催されており、デニー・ハムリンがトヨタ移籍以前も含め通算4勝、マーティン・トゥルーエクス・Jr.が2勝、そしてカイル・ブッシュが昨年、一昨年の夏大会を連続で制しています。
 今季ここまでの13戦中8勝と強さを見せるトヨタ勢の更なる活躍に期待がかかりました。

 2日(日)午後2時2分、1周2.5マイルのトライアングルオーバルを50周、50周、60周の3ステージ合計160周(400マイル:約640km)して競われる決勝レースのスタートが切られました。
 トヨタ勢はカイル・ブッシュが2番手、エリック・ジョーンズが4番手、ハムリンが6番手からのスタートで上位争いを展開。20番手と中団スタートを強いられたトゥルーエクス・Jr.もじりじりと序盤から順位を上げていきました。
 ステージ1が残り3周となったところで、カイル・ブッシュとエリック・ジョーンズ、ハムリンの3台がステージ2再スタート時の好ポジションを狙ってピットイン。ステージ1はこの時ピットに入らなかったトゥルーエクス・Jr.が9位となりました。
 ステージ2では作戦通り、再スタート前に上位勢がピットへ向かったため、ここでもピットインを見送ったトゥルーエクス・Jr.が2位、これにカイル・ブッシュ、ハムリン、エリック・ジョーンズと続き、"トヨタ カムリ"が2位から5位を占めて再スタートを切りました。
 再スタートが切られてまもなくマット・ディベネデットがスピン。これ出だされたイエローコーション(何らかの障害による全車スロー走行指示)によりトゥルーエクス・Jr.がピットへ。カイル・ブッシュは3ワイドでの再スタートを制し、この日初めて首位に立ちました。
 首位に立ったカイル・ブッシュは、イエローコーションが出ない展開となったステージ2後半戦で独走。一時は2位に5秒以上もの大差をつけて快走しました。一方、トゥルーエクス・Jr.は91周目に車両トラブルに見舞われ、リタイアを余儀なくされてしまいました。
 ステージ2も終盤にカイル・ブッシュらトヨタ勢はピットイン。ステージ3をカイル・ブッシュが首位、ハムリンが4位、エリック・ジョーンズが6位でステージ3の再スタートを切り、その後はピット作戦の違いはあったものの、カイル・ブッシュが事実上の首位をキープ、2位にエリック・ジョーンズ、ハムリンもトップ5圏内での走行を続けました。
 終盤クラッシュ車両によりイエローコーションが出され、カイル・ブッシュが築いていた後続とのマージンは帳消しとなったものの、カイル・ブッシュは再スタートも決めてトップチェッカー。カイル・ブッシュは昨年夏対からのポコノ2連勝で、今季最多の4勝目への一番乗りを果たすとともに、自身の通算カップ・シリーズ勝利数を史上9位タイとなる55へと伸ばしました。トヨタは今季9勝目。
 レースを通しトップ3を走行し、カイル・ブッシュと一時は首位を争ったエリック・ジョーンズが今季3度目の3位フィニッシュ。トヨタ勢では既に今季複数勝利を挙げているカイル・ブッシュ、マーティン・トゥルーエクス・Jr.、ハムリンが"プレーオフ"進出を決めている中、唯一未勝利のエリック・ジョーンズですが、この3位フィニッシュにより、ドライバーズランキングでも"プレーオフ"圏内(上位16台)となる15位へと浮上しました。

 次戦第15戦は6月9日(日)、米国北東部ミシガン州ブルックリンのミシガン・インターナショナル・スピードウェイで行われます。

ドライバー カイル・ブッシュ:

「レース序盤はコース上の混雑に阻まれました。5位、6位あたりを走行している状況ではどうしようもありませんでした。しかし、ピットクルーの素晴らしい働きで順位を上げ、クルーチーフの良い判断もあってトップに浮上することが出来ました。ここで勝てるのは最高です」

リザルト

決勝結果

順位予選No.ドライバー名車種周回
1218カイル・ブッシュトヨタ カムリ160
252ブラッド・ケゼロウスキーフォード160
3420エリック・ジョーンズトヨタ カムリ160
6611デニー・ハムリントヨタ カムリ160
172295マット・ディベネデットトヨタ カムリ160
352019マーティン・トゥルーエクス・Jr.トヨタ カムリ91

ドライバーズポイント

順位ドライバー名メーカーポイント
1カイル・ブッシュトヨタ568
2ジョーイ・ロガーノフォード564
3チェイス・エリオットシボレー511
6デニー・ハムリントヨタ465
7マーティン・トゥルーエクス・Jr.トヨタ452
15エリック・ジョーンズトヨタ343
26マット・ディベネデットトヨタ188

マニュファクチャラーズポイント

順位メーカーポイント
1トヨタ524
2フォード502
3シボレー468

NASCAR XFINITY SERIES
第12戦 Pocono Green 250

開催日:6月1日

クリストファー・ベルが5位フィニッシュ

5位フィニッシュを果たしたクリストファー・ベル(#20)
5位フィニッシュを果たしたクリストファー・ベル(#20)

 6月1日(土)にNASCARエクスフィニティ・シリーズの第12戦「Pocono Green 250」がポコノ・レースウェイで開催されました。
 エクスフィニティでのポコノ戦は2016年に初めて行われ、今年が4回目の開催。昨年はスポット参戦したカイル・ブッシュが勝利を挙げています。

 1日(土)午後1時19分に2.5マイルオーバルを25周、25周、50周の3ステージ合計100周(250マイル:約400km)して競われる決勝レースがスタート。7番手からスタートを切った22歳のシリーズレギュラードライバー、ブランドン・ジョーンズがスピンを喫し、車体後部から壁に激しくクラッシュ。ブランドン・ジョーンズは無事でしたが、車両のダメージは大きくレースはここで終えることとなってしまいました。
 17周目には最前列2番手からスタートを切り首位を争っていたクリストファー・ベルがスピン。こちらは大きなダメージはなかったもののピットインを強いられ、28位へと大きくポジションを落としてしまいました。
 しかし、ステージ1が終盤に入っていたこともあり、ベルはステージ2の再スタート前にピットインせずにポジションを取り戻し、4位で再スタートを切ると再スタートで一気に首位を奪いました。
 この日はハンドリングに苦しんだベルでしたが、首位争いを続け、ステージ2を3位で終えました。
 ステージ3でもベルが上位争いを展開。一方でトップ10圏内へと浮上したジェフリー・アーンハートは残り7周というところで他車との接触によってスピンを喫し、上位争いからは脱落してしまいました。
 トヨタ勢で唯一上位に残ったベルは苦しみながらも5位でチェッカー。今季8度目のトップ5フィニッシュを果たしました。

 次戦第13戦は6月8日(土)、ミシガン・インターナショナル・スピードウェイで行われます。

ドライバー クリストファー・ベル:

「一日を通して速さが足りませんでしたし、望んでいた結果とは言えません。最後、イエローコーションが出なければ2位でフィニッシュ出来たと思いますが、不運にもコーションが出てしまいました。私はイン側からの再スタートを強いられ、何も出来ないまま、チェッカーを受けるしかありませんでした。残念ですが、前戦シャーロット(クラッシュでリタイア)からの流れを断ち切るという意味では5位は悪くない結果です」

リザルト

決勝結果

順位予選No.ドライバー名車種周回
1100コール・カスターフォード103
262タイラー・レディックシボレー103
31298チェイス・ブリスコーフォード103
5220クリストファー・ベルトヨタ スープラ103
192166ティミー・ヒルトヨタ スープラ102
221018ジェフリー・アーンハートトヨタ スープラ102
30385マット・ミルズトヨタ スープラ65
313613ジョン・ジャクソントヨタ カムリ36
331935ジョーイ・ゲイストヨタ スープラ34
372642チャド・フィンチャムトヨタ スープラ10
38719ブランドン・ジョーンズトヨタ スープラ6

ドライバーズポイント

順位ドライバー名メーカーポイント
1タイラー・レディックシボレー572
2クリストファー・ベルトヨタ495
3コール・カスターフォード473
12ブランドン・ジョーンズトヨタ320
21ジェフリー・アーンハートトヨタ166
27ジョーイ・ゲイストヨタ119
28ティミー・ヒルトヨタ115
29チャド・フィンチャムトヨタ94
31トミー・ジョー・マーティンズトヨタ70
37ライリー・ハーブストトヨタ50
42マックス・タルマントヨタ26
45ジョン・ジャクソントヨタ21
48コディ・ウェアトヨタ16
52コリン・ギャレッットトヨタ11
56D.J.ケンニントントヨタ4
57スタン・マリストヨタ3

マニュファクチャラーズポイント

順位メーカーポイント
1トヨタ437
2シボレー431
3フォード410