"モンスター・マイル"ドーバーでカップ戦とエクスフィニティ戦が開催。カップ・シリーズではポールポジションのデニー・ハムリンが前半戦をリードしましたが、これをかわしたマーティン・トゥルーエクス・Jr.が後半首位を争い、2位フィニッシュ。トゥルーエクス・Jr.とハムリンを含む4台の"トヨタ カムリ"がトップ10フィニッシュを果たしました。エクスフィニティ・シリーズでは1周目の多重クラッシュで"トヨタ スープラ"2台が脱落。タイトルを争うクリストファー・ベルもトラブルで25位に終わりました。
Monster Energy NASCAR CUP SERIES
第30戦 Drydene 400
4台の"トヨタ カムリ"がトップ10フィニッシュ
2位フィニッシュを果たしたマーティン・トゥルーエクス・Jr.(#19)と前半戦をリードし5位でチェッカーを受けたデニー・ハムリン(#11)
10月6日(日)、米国東部デラウェア州ドーバーのドーバー・インターナショナル・スピードウェイでモンスターエナジー・NASCARカップ・シリーズ第30戦「Drydene 400」が開催されました。
シーズン終盤の10戦で上位ドライバーのポイントがリセットされてタイトルを争う"プレーオフ"は4戦目。前戦で第1ラウンドが終わり、当初の16名から12名へと絞り込まれました。トヨタ勢は3戦中2勝のマーティン・トゥルーエクス・Jr.、レギュラーシーズンチャンピオンのカイル・ブッシュ、デニー・ハムリンの3名がこの第2ラウンドへ進出しました。今大会からの3戦で、この12名が8名へと更に絞られます。
コンクリート路面の難コース"モンスター・マイル"では過去カイル・ブッシュが3勝、マーティン・トゥルーエクス・Jr.が今年の春大会を含む2勝を挙げています。
午後2時50分、1マイルオーバルを120周、120周、160周の3ステージ合計400周(400マイル:約640km)して競われる決勝レースがスタート。自身の記念すべきカップ・シリーズ出場500戦目で、コースレコードを叩き出し今季2度目のポールポジションを獲得したハムリンが順調に首位を逃げ、3番手スタートのトゥルーエクス・Jr.もステージ中盤には2位へポジションアップ。その順位のままステージ1を終え、ハムリンは今季4度目のステージウィンを果たし、10ポイントのボーナスポイントと、1ポイントの"プレーオフ"ポイント(最終戦を除くプレーオフの間リセットされずに持ち越せる)を獲得しました。
トゥルーエクス・Jr.が2位、18番手スタートからトップ10圏内まで浮上したカイル・ブッシュが8位、エリック・ジョーンズが9位に入りました。
せっかくトップ10へと浮上したカイル・ブッシュでしたが、ステージ2スタート前のイエローコーション(何らかの障害による全車スロー走行指示)時、ピットロードでのスピード違反を取られ首位と同一周回最後尾の17位へと後退。
ステージ2も首位でスタートを切ったハムリンが前半は独走。しかし、イエローコーションの出ない展開でロングランが続くと、周回遅れに阻まれ苦戦するハムリンをかわしたトゥルーエクス・Jr.が首位浮上。ステージ2はトゥルーエクス・Jr.がトップ、ハムリンが3位、エリック・ジョーンズが7位となりました。
首位に立ったトゥルーエクス・Jr.でしたが、ステージ3スタート前のピット作業でクルーが滑って転び、タイムをロスして6位へとポジションダウン。
ステージ3もイエローコーションが出ない展開となる中、エンジン不調の兆候に見舞われたハムリンをトゥルーエクス・Jr.がかわし、トヨタ勢最上位の2位へ。一時は6秒以上あった首位との差を、じりじりと詰めていったものの首位攻略ならず、2位でフィニッシュ。全400周のうち前半の218周でレースをリードしたハムリンが5位。カイル・ブッシュが6位。マット・ディベネデットが7位に入り今季7度目のトップ10フィニッシュ。"トヨタ カムリ"は4台がトップ10フィニッシュを果たしました。
次戦第31戦は10月13日(日)、米国南部アラバマ州タラデガのタラデガ・スーパースピードウェイで行われます。
ドライバー マーティン・トゥルーエクス・Jr.:
「ステージ2終盤には首位に立つことが出来、ステージウィンを果たせました。しかしピットストップでトラブルに見舞われ順位を落とし、ステージ3では追い上げを強いられました。最後は首位に追いつき、惜しいところまで行きましたが残念でした。クルーは本当によくやってくれました。パッシングの難しいこのコースで2位に入れて満足です」
リザルト
決勝結果
順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 42 | カイル・ラーソン | シボレー | 400 |
2 | 3 | 19 | マーティン・トゥルーエクス・Jr. | トヨタ カムリ | 400 |
3 | 12 | 88 | アレックス・ボウマン | シボレー | 400 |
5 | 1 | 11 | デニー・ハムリン | トヨタ カムリ | 400 |
6 | 18 | 18 | カイル・ブッシュ | トヨタ カムリ | 400 |
7 | 20 | 95 | マット・ディベネデット | トヨタ カムリ | 400 |
15 | 8 | 20 | エリック・ジョーンズ | トヨタ カムリ | 398 |
ドライバーズ"プレーオフ"ランキング
順位 | ドライバー名 | メーカー | ポイント |
---|---|---|---|
1 | カイル・ラーソン | シボレー | 3063 |
2 | マーティン・トゥルーエクス・Jr. | トヨタ | 3095 |
3 | デニー・ハムリン | トヨタ | 3080 |
4 | カイル・ブッシュ | トヨタ | 3080 |
16 | エリック・ジョーンズ | トヨタ | 2037 |
21 | マット・ディベネデット | トヨタ | 585 |
マニュファクチャラーズポイント
順位 | メーカー | ポイント |
---|---|---|
1 | トヨタ | 1093 |
2 | フォード | 1058 |
3 | シボレー | 1027 |
NASCAR XFINITY SERIES
第29戦 Use Your Melon Drive Sober 200
クリストファー・ベルはトラブルで25位
"プレーオフ"次ラウンドで巻き返し
トラブルで25位に終わったクリストファー・ベル(#20)と"トヨタ スープラ"勢最上位の19位でフィニッシュしたステファン・パーソンズ(#99)
10月5日(土)にNASCARエクスフィニティ・シリーズの第29戦「Use Your Melon Drive Sober 200」がドーバー・インターナショナル・スピードウェイで開催されました。
エクスフィニティ・シリーズの"プレーオフ"は終盤7戦、3ラウンドで戦われ、今大会が第1ラウンドの最終戦。今大会で当初の12名から8名へと絞り込まれます。トヨタ勢ではクリストファー・ベルとブランドン・ジョーンズが"プレーオフ"に進出。ベルは"プレーオフ"初戦のリッチモンドで勝利を挙げ、次ラウンド進出を決めていますが、ブランドン・ジョーンズは当落ラインぎりぎりのランキング9位。次ラウンド進出のための好結果を目指し、今大会に臨みました。
5日(土)午後3時18分、1マイルオーバルを45周、45周、110周の3ステージ合計200周(200マイル:約320km)して競われる決勝レースがスタート。今大会もスポット参戦として、トラック・シリーズのレギュラードライバーである18歳のハリソン・バートンが出場。トヨタ勢では最上位となる5番手からスタートを切りましたが、スタート直後にスピンを喫し、直後にいたブランドン・ジョーンズが追突。1周目にして2台の"トヨタ スープラ"が線戦を去るという大波乱のレースとなりました。このリタイアにより、ブランドン・ジョーンズは"プレーオフ"第2ラウンドへの進出権を失うこととなりました。
スタート早々チームメイト2台を失ったベルは、4位で再スタートを切りましたが、僅か15周で車両トラブルに見舞われ緊急ピットイン。メカニックの懸命な修復作業でコースへと復帰しましたが、13周遅れとなってしまいました。
トヨタの有力ドライバーが早々に脱落することとなってしまった今レース、トヨタ勢の最上位は今季5戦目のスポット参戦となったステファン・パーソンズで、19位フィニッシュ。
25位で完走を果たしたベルは、"プレーオフ"初戦での勝利もあり、第2ラウンドへ進出。唯一のトヨタ勢として、今季最多タイの7勝を挙げて、リセット後のポイント首位で"プレーオフ"第2ラウンドを争います。
次戦第30戦は10月19日(土)、米国中西部カンザス州カンザスシティのカンザス・スピードウェイで行われます。
ドライバー クリストファー・ベル:
「残念なレースでした。正直なところ何が起こったのか分かりません。フロントストレート突然パワーが無くなり、ピットに戻るしかありませんでした。修復してレースに復帰し、その後は好調でしたが、その時点で10周以上遅れとなってしまい、為す術がありませんでした」
リザルト
決勝結果
順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 3 | 00 | コール・カスター | フォード | 200 |
2 | 8 | 7 | ジャスティン・アルゲイヤー | シボレー | 200 |
3 | 2 | 22 | オースティン・シンドリック | フォード | 200 |
19 | 23 | 99 | ステファン・パーソンズ | トヨタ スープラ | 196 |
22 | 37 | 35 | ジョーイ・ゲイス | トヨタ カムリ | 194 |
25 | 6 | 20 | クリストファー・ベル | トヨタ スープラ | 166 |
27 | 27 | 66 | ティミー・ヒル | トヨタ スープラ | 62 |
28 | 32 | 13 | カール・ロング | トヨタ カムリ | 56 |
31 | 30 | 61 | チャド・フィンチャム | トヨタ スープラ | 33 |
37 | 9 | 19 | ブランドン・ジョーンズ | トヨタ スープラ | 2 |
38 | 5 | 18 | ハリソン・バートン | トヨタ スープラ | 2 |
ドライバーズポイント
順位 | ドライバー名 | メーカー | ポイント |
---|---|---|---|
1 | クリストファー・ベル | トヨタ | 3062 |
2 | コール・カスター | フォード | 3050 |
3 | タイラー・レディック | シボレー | 3044 |
12 | ブランドン・ジョーンズ | トヨタ | 2063 |
24 | ジョーイ・ゲイス | トヨタ | 300 |
26 | ティミー・ヒル | トヨタ | 237 |
27 | チャド・フィンチャム | トヨタ | 210 |
28 | ジェフリー・アーンハート | トヨタ | 187 |
29 | トミー・ジョー・マーティンズ | トヨタ | 186 |
35 | シェイン・リー | トヨタ | 133 |
40 | ステファン・パーソンズ | トヨタ | 92 |
54 | スコット・ヘッカート | トヨタ | 34 |
55 | ジャック・ホークスワース | トヨタ | 32 |
56 | ライアン・エリス | トヨタ | 30 |
57 | スタン・マリス | トヨタ | 29 |
60 | ジョン・ジャクソン | トヨタ | 27 |
73 | コリン・ギャレッット | トヨタ | 11 |
75 | カール・ロング | トヨタ | 10 |
78 | ディック・カース | トヨタ | 7 |
マニュファクチャラーズポイント
順位 | メーカー | ポイント |
---|---|---|
1 | シボレー | 1041 |
2 | フォード | 1028 |
3 | トヨタ | 1016 |