2019年プレスリリース

モンスターエナジー・NASCARカップ・シリーズ2019年 第35戦フェニックス
デニー・ハムリンが今季6勝目!
土壇場での逆転プレーオフ最終戦入りを決める
トヨタ勢は4人中3人を占めてチャンピオン決定の最終戦へ

2019.11.12(火)- 16:00配信

残り2戦となったNASCARは全3カテゴリーで"プレーオフ"最後の4人を決める争いがフェニックスで開催。カップ・シリーズではデニー・ハムリンが起死回生の勝利を挙げ、マーティン・トゥルーエクス・Jr.、カイル・ブッシュと共に3人が"プレーオフ"最終戦へと駒を進めました。エクスフィニティ・シリーズではトヨタ勢は苦戦を強いられましたが、前戦勝利のクリストファー・ベルが最終戦でのチャンピオン争いに挑みます。トラック・シリーズでは若手が2位、3位フィニッシュを果たしましたが、"プレーオフ"最終戦入りは逃す結果となりました。

Monster Energy NASCAR CUP SERIES
第35戦 Bluegreen Vacations 500

開催日:11月10日

デニー・ハムリンが今季6勝目!
土壇場での逆転"プレーオフ"最終戦入りを決める
トヨタ勢は4人中3人を占めてチャンピオン決定の最終戦へ

 今季6勝目を挙げ
 今季6勝目を挙げ"プレーオフ"最終戦進出を決めたデニー・ハムリン(#11)と2位に入ったカイル・ブッシュ(#18)

 11月10日(日)、米国南西部アリゾナ州エイボンデールのISMレースウェイでモンスターエナジー・NASCARカップ・シリーズ第35戦「Bluegreen Vacations 500」が開催されました。
 年間36戦で争われるNASCARカップ・シリーズも今大会を含め残り2戦。終盤に入り、選抜された上位ドライバーによってチャンピオンを争う"プレーオフ"も第3ラウンドの最終戦となりました。今大会の結果、最終戦でチャンピオン獲得権を持つ4人が決定されます。
 8人が争っていたこの第3ラウンド、第1戦でマーティン・トゥルーエクス・Jr.が勝利を挙げ、まず最終戦出場権を確保。第2戦はケヴィン・ハーヴィック(フォード)が勝利したため、残る椅子は2つとなりました。トヨタ勢ではカイル・ブッシュとデニー・ハムリンがこの2つの椅子を争う残り6人の中に留まっています。

 10日(日)午後12時45分、1マイルオーバルを75周、75周、162周の3ステージ合計312周(312マイル:約500km)して競われる決勝レースがスタート。
 昨年の第35戦と今季第4戦、このフェニックスで2連勝中のカイル・ブッシュは今季初のポールポジションから序盤首位をキープ。
 2番手グリッドにはわずか2ポイント差でカイル・ブッシュと"プレーオフ"の順位を争っているジョーイ・ロガーノ(フォード)がつけていましたが、3番手スタートのハムリンはスタートして間もなくロガーノをパス。1-2体制となった"トヨタ カムリ"が序盤から3位以下を引き離して行きました。
 ステージ1は終盤にイエローコーション(何らかの障害による全車スロー走行指示)が出され、残り3周での再スタートが切られると、ハムリンが首位に浮上。ステージ1を制しました。カイル・ブッシュが3位。
 ステージ2では、スタートで出遅れたハムリンがじりじりと順位を取り戻して行き、ステージ終盤にはやはり"プレーオフ"を争うチェイス・エリオット(シボレー)との激しい2位争いを展開。抜きつ抜かれつのバトルの末に、ハムリンは2位でステージ2を終えました。カイル・ブッシュは4位に入りましたが、僅差で最終プレーオフ入りを競うロガーノがこのステージ2を制したため、2人の差はわずか1ポイントとなりました。
 ステージ3も序盤はロガーノが首位を逃げ、その後方でエリオットとハムリンが2位争いを展開。しかし、エリオットはステージ開始早々の165周目にクラッシュにより脱落しました。これで2位に上がったハムリンは、再スタート後にロガーノをパスし首位に立つと、圧倒的なペースで後続を引き離していきました。
 ハムリンがこのレースで勝利すると、残る椅子はひとつ。カイル・ブッシュとロガーノのうち、前でフィニッシュした方がこの最後の席を獲得することとなりました。2位のロガーノを猛追したカイル・ブッシュは187周目にパスし、2位へと浮上。再び"トヨタ カムリ"の1-2体制となりました。
 首位のハムリンは快調なペースで2位カイル・ブッシュとの差を広げていき、残り80周を切っての給油ピットを終えた時には、その差は10秒ほどに。そのままハムリンが独走するかと思われましたが、残り9周というところでクラッシュ車両によりイエローコーションが発生。ハムリンが築いた大きなマージンは無くなり、残り4周で決されることになりました。
 ここで上位勢は一斉にピットへ向かい、ハムリンは2本だけタイヤを交換して首位でピットアウト。4本交換したカイル・ブッシュは、2本交換の他車1台にもかわされ3位で再スタートを切りました。
 ハムリンは絶妙なスタートで首位をキープ。同じく好ダッシュを決めたカイル・ブッシュが2位へとポジションを上げ、ハムリンに追いすがりましたが、抑えきったハムリンがトップチェッカー。今季6勝目を挙げると共に、ポイント的には厳しい状況だった"プレーオフ"最終戦への進出権を大逆転で獲得。カイル・ブッシュも2位に入り、ポイントランキングで"プレーオフ"最終戦を争う4人に入りました。
 この結果、最終戦で年間チャンピオン獲得権を持つ4人のうち、3人がトヨタ勢に。最終戦は、この4人が全員5000ポイントへとリセット。4人のうち最上位でフィニッシュしたドライバーが年間チャンピオンとなります。2015年のカイル・ブッシュ、2017年のトゥルーエクス・Jr.に続き、トヨタにとって3度目のチャンピオン獲得に期待がかかります。
 また、この勝利でトヨタは最終戦を待たずして今季のマニュファクチャラーズチャンピオンを確定。そしてジョー・ギブズ・レーシングはチームとしてNASCAR史上最多タイとなる、年間勝利数18勝目を挙げることとなりました。

 シーズンの最終戦となる次戦第36戦は11月17日(日)、米国南東部フロリダ州ホームステッドのホームステッド・マイアミ・スピードウェイで行われます。

ドライバー デニー・ハムリン:

「このコースでは様々な思い出があります。2010年にはランキング首位でここに来ながらもチャンピオンを取り逃しました。そして10年後、私はまた戻って来ました。今日は私にとってとても大事なレースでした。この"トヨタ カムリ"は私のキャリアの中でも最高のクルマの1台です。ただもちろん、私自身も全力を尽くして戦いました。チーム、そしてマニュファクチャラーズタイトルを決めたトヨタを本当に誇りに思います」

リザルト

決勝結果

順位予選No.ドライバー名車種周回
1311デニー・ハムリントヨタ カムリ312
2118カイル・ブッシュトヨタ カムリ312
31012ライアン・ブレイニーフォード312
6419マーティン・トゥルーエクス・Jr.トヨタ カムリ312
7920エリック・ジョーンズトヨタ カムリ312
131695マット・ディベネデットトヨタ カムリ312
383866ジョーイ・ゲイストヨタ カムリ170

ドライバーズポイント

順位ドライバー名メーカーポイント
1デニー・ハムリントヨタ5000
2ケヴィン・ハーヴィックフォード5000
3マーティン・トゥルーエクス・Jr.トヨタ5000
4カイル・ブッシュトヨタ5000
16エリック・ジョーンズトヨタ2157
21マット・ディベネデットトヨタ682

マニュファクチャラーズポイント

順位メーカーポイント
1トヨタ1278
2フォード1235
3シボレー1193

NASCAR XFINITY SERIES
第32戦 Desert Diamond Casino West Valley 200

開催日:11月9日

クリストファー・ベルが
"プレーオフ"最終戦でチャンピオン争いへ

11位、16位に終わったブランドン・ジョーンズ(#19)とクリストファー・ベル(#20)のトヨタ スープラ
11位、16位に終わったブランドン・ジョーンズ(#19)とクリストファー・ベル(#20)の"トヨタ スープラ"

 11月9日(土)にNASCARエクスフィニティ・シリーズの第32戦「Desert Diamond Casino West Valley 200」がISMレースウェイで開催されました。
 同シリーズの"プレーオフ"では、トヨタ勢として唯一残っているクリストファー・ベルが前戦テキサスで勝利。既に最終戦での年間チャンピオン獲得権を持つ4人に入ることが確定しています。

 9日(土)午後1時46分、1マイルオーバルを45周、45周、110周の3ステージ合計200周(200マイル:約320km)して競われる決勝レースがスタート。今季6度目のポールポジションを獲得したクリストファー・ベルが序盤から独走で逃げ、ステージ1,ステージ2共に制覇。
 前々戦、同シリーズでのキャリア初勝利を挙げたブランドン・ジョーンズは8番手スタートからステージは7位で終えましたが、その直後のピット時にスピード違反ペナルティを取られポジションダウン。今季9度目の同シリーズ出場で、来季フル参戦が決定しているライリー・ハーブストは11番手からスタートを切るも14周目にスピン。車両にダメージを負い、修復のために周回遅れとなってしまいました。
 ステージ2も制したベルでしたが、その直後のピット時にスピード違反。17位で再スタートを切り、トップ10圏内までポジションを戻しましたが、116周目にスピンを喫し、周回遅れとなってしまいました。
 ペナルティで大きく遅れながら順位を取り戻して行ったブランドン・ジョーンズがトヨタ勢最上位となる11位でフィニッシュ。ベルは16位に終わりましたが、次戦でのチャンピオン争いに挑みます。

 シーズン最終戦となる次戦第33戦は11月16日(土)、ホームステッド・マイアミ・スピードウェイで行われます。

ドライバー クリストファー・ベル:

「チャンピオン争いの中に残ってホームステッドを迎えられることをとても嬉しく思っています。今日も素晴らしい働きをしてくれたチームを誇りに思います。彼らは本当に速い"トヨタ スープラ"を仕上げてくれました。彼らとともにチャンピオンを争えることを本当に頼もしく思っています」

リザルト

決勝結果

順位予選No.ドライバー名車種周回
157ジャスティン・アルゲイヤーシボレー200
2200コール・カスターフォード200
342タイラー・レディックシボレー200
11819ブランドン・ジョーンズトヨタ スープラ199
16120クリストファー・ベルトヨタ スープラ199
172761トミー・ジョー・マーティンズトヨタ カムリ199
233299ジョシュ・ビリッキトヨタ スープラ197
242235ジョーイ・ゲイストヨタ カムリ196
283866ボビー・デール・アーンハートトヨタ カムリ193
301118ライリー・ハーブストトヨタ スープラ163
323413チャド・フィンチャムトヨタ スープラ58

ドライバーズポイント

順位ドライバー名メーカーポイント
1ジャスティン・アルゲイヤーシボレー4000
2クリストファー・ベルトヨタ4000
3タイラー・レディックシボレー4000
10ブランドン・ジョーンズトヨタ2173
24ジョーイ・ゲイストヨタ329
26チャド・フィンチャムトヨタ248
27ティミー・ヒルトヨタ239
28トミー・ジョー・マーティンズトヨタ206
30ジェフリー・アーンハートトヨタ187
35シェイン・リートヨタ133
56スコット・ヘッカートトヨタ34
57ジャック・ホークスワーストヨタ32
58ライアン・エリストヨタ30
60スタン・マリストヨタ29
63ジョン・ジャクソントヨタ27
69ボビー・デール・アーンハートトヨタ16
74コリン・ギャレッットトヨタ11
76カール・ロングトヨタ10
79ディック・カーストヨタ7

マニュファクチャラーズポイント

順位メーカーポイント
1シボレー1151
2フォード1131
3トヨタ1122

NASCAR GANDER OUTDOORS TRUCK SERIES
第22戦 Lucas Oil 150

開催日:11月8日

"トヨタ タンドラ"の若手が2-3位フィニッシュ
"プレーオフ"最終戦への進出は叶わず

スポット参戦ながらトヨタ勢最上位の2位でフィニッシュしたブランドン・ジョーンズ(#51)
スポット参戦ながらトヨタ勢最上位の2位でフィニッシュしたブランドン・ジョーンズ(#51)

 NASCARガンダー・アウトドアズ・トラック・シリーズ第22戦「Lucas Oil 150」が11月8日(金)にISMレースウェイで開催されました。
 最終戦でチャンピオンを争う"プレーオフ"は、トラック・シリーズでは現在の6人から4人へと今大会で絞られます。トヨタ勢ではオースティン・ヒルと18歳のタイラー・アンクラムがこの6人の中に残っており、最後の4人入りを目指します。

 8日(金)午後6時38分、1マイルオーバルを45周、45周、60周の3ステージ合計150周(150マイル:約240km)して競われる決勝レースがスタート。今季3度目のポールポジションからスタートを切ったオースティン・ヒルは、徐々にポジションを落とすも7位でステージ1を終え、4ポイントを獲得しました。
 今季エクスフィニティ・シリーズにフル参戦しているブランドン・ジョーンズが今大会トラック・シリーズにもスポット参戦。7番手からスタートを切るも、2周目にスピン。最後尾まで後退を余儀なくされました。
 今季4戦目の出場となる17歳のチャンドラー・スミスが6番手スタートから順位を上げ首位争いを展開。ステージ1を2位で終えました。前戦シリーズ初勝利を挙げた19歳のトッド・ギリランドが6位。15番手スタートのアンクラムは11位でステージ1を終えましたが、セッティングに苦しみ、調整のために何度かピットインしたために周回遅れとなってしまいました。
 ステージ2では、ブランドン・ジョーンズが目覚ましい追い上げを見せて65周目に首位浮上。そのままトップでステージ2を終えました。スミスが3位。オースティン・ヒルは6位。この時点で、オースティン・ヒルは当落ラインと僅か1点差まで迫りました。
 逆転での"プレーオフ"最終戦進出を目指したオースティン・ヒルはステージ3序盤、トップ10圏内での走りを続けましたが、100周目に出されたイエローコーションからの再スタートで、前を行くアウト側隊列先頭の車両が出遅れ、行き場を失う形でポジションダウン。上位車両を捕まえるためにイエローコーション発生を待ちましたが、その後最後までコーションは出ず、オースティン・ヒルは13位でチェッカー。6ポイント及ばず、26位に終わったアンクラムと共に"プレーオフ"最終戦の4人に入ることは叶いませんでした。
 レースは後半戦上位争いを繰り広げたブランドン・ジョーンズが2位、スミスが3位でフィニッシュ。19歳のハリソン・バートンが7位に入り、若手勢が速さを見せました。

 シーズン最終戦となる次戦第23戦は11月15日(金)にホームステッド・マイアミ・スピードウェイで開催されます。

ドライバー ブランドン・ジョーンズ:

「惜しいですが優勝には届きませんでした。トラックレースで勝ちたかったです。もちろんこの先も、再びこの様なチャンスが来るかもしれません。チームは最高の"トヨタ タンドラ"を仕上げてくれました。こんな素晴らしいチームで走ることができて嬉しいですし、今年はとても楽しい1年でした」

リザルト

決勝結果

順位予選No.ドライバー名車種周回
1252スチュワート・フリーゼンシボレー150
2751ブランドン・ジョーンズトヨタ タンドラ150
3646チャンドラー・スミストヨタ タンドラ150
73218ハリソン・バートントヨタ タンドラ150
13116オースティン・ヒルトヨタ タンドラ150
1494トッド・ギリランドトヨタ タンドラ150
16165ディラン・ラプトントヨタ タンドラ150
17207ターナー・グレイトヨタ タンドラ149
223054ナタリー・デッカートヨタ タンドラ149
241315アンソニー・アルフレッドトヨタ タンドラ148
252934カイル・プロットトヨタ タンドラ148
261517タイラー・アンクラムトヨタ タンドラ144
272730ダニー・ボーントヨタ タンドラ144
303133カーソン・ウェアトヨタ タンドラ37
312319デレック・クラウストヨタ タンドラ28

ドライバーズポイント

順位ドライバー名メーカーポイント
1スチュワート・フリーゼンシボレー4000
2ロス・チャステインシボレー4000
3ブレット・モフィットシボレー4000
5オースティン・ヒルトヨタ2238
8タイラー・アンクラムトヨタ2164
10トッド・ギリランドトヨタ694
12ハリソン・バートントヨタ683
18ブレナン・プールトヨタ300
19ナタリー・デッカートヨタ264
21クリスチャン・イクストヨタ235
22チャンドラー・スミストヨタ231
24アンソニー・アルフレッドトヨタ171
28ラファエル・レサールトヨタ135
34コービン・フォリスタートヨタ107
41デレック・クラウストヨタ64
42ライリー・ハーブストトヨタ61
44デイビッド・ギリランドトヨタ56
50グレッグ・ビッフルトヨタ45
52ダニー・ボーントヨタ41
55アレックス・タグリアーニトヨタ38
56ターナー・グレイトヨタ37
59ライアン・リードトヨタ31
62カイル・ストリックラートヨタ27
74ティム・ワードトヨタ21
84カイル・プロットトヨタ12
86クリス・フォンテイントヨタ10
93カーソン・ウェアトヨタ7

マニュファクチャラーズポイント

順位メーカーポイント
1トヨタ820
2シボレー811
3フォード724