TOYOTA GAZOO Racing、ニュルブルクリンク24時間耐久レースに向け本格始動
―LEXUS LCがニュルブルクリンク耐久シリーズの初戦を完走―

ニュル24時間レースは、TGRが目指す「もっといいクルマづくり」に向けた活動の原点であり、初参戦から13年目を迎える今年も、ニュルへの挑戦を通じて人とクルマを鍛え、市販車開発につながる活動を追求していきます。

今年の初戦となるVLN1には157台が出場。TGRのLCは、6月の24時間レースに向け着実にクルマの熟成を進めるべく、開発ドライバーを務める蒲生尚弥選手にTGRチームの先輩格である石浦宏明、大嶋和也の両選手が加わり、計３選手がステアリングを握りました。

レースは早朝から発生した霧の影響でスタートが大幅に遅延。レース時間も当初予定の４時間から２時間45分に短縮され、現地時間の23日午後３時過ぎ、蒲生選手のドライブでスタートしました。「昨年より、乗りやすくする方向でクルマをつくってきた」と蒲生選手。シーズン初戦とあって車両トラブルやクラッシュが相次ぎ、コースのあちこちで速度規制が設定されるなど難しいコンディションの中、LCは昨年のベストラップタイムを上回りながら周回を重ねます。ゴールまで残り40分を切ったところで、最終ドライバーの石浦選手に交代すると、タイヤが冷えた中でも８分40秒台のラップタイムを刻みながら走り切り、午後６時５分のチェッカーを迎えました。

３年ぶりの走行となった大嶋選手は、12周目にチーム最速となる８分29秒台を記録。「走り出したら体がコースを覚えていて、楽しく走ることができた。クルマはよく曲がるほうが速いが、24時間レースを考えるとアクセルを安心して踏める方がいいので、そういう（クルマづくりの）アドバイスをしていきたい」と語りました。石浦選手も「国内からずっとテストをし、24時間に向けて良いフィードバックができたと思う」と述べ、クルマの熟成に期待を寄せていました。

昨年のニュル24時間レースでは、パワートレーンやブレーキ、電気系統など、本戦までのテストで発生しなかったトラブルに悩まされたLCですが、チーフメカニックを務める関谷利之（凄腕技能養成部）は「トラブルを出さないことはもちろん、性能アップにも力を入れてきた。大量のデータが取れたので良い初戦だった」と語り、今年のマシンの仕上がりに手応えを感じていました。

TGRのLCは今後、4月27日のVLN第3戦への参加を予定しており、５月18～19日に行われる予選レースを経て、６月20～23日のニュル24時間レースを迎える予定です。