// 2021 season

スーパーフォーミュラとは

スーパーフォーミュラとは

アジア圏の最高峰であるスーパーフォーミュラ
欧州からも高みを目指してドライバーが集う

 全日本スーパーフォーミュラ選手権(以下、スーパーフォーミュラ)は、日本のみならずアジア圏での最高峰に位置するフォーミュラカーによるレースのシリーズ(選手権)です。

 フォーミュラカーとはレース専用の1人乗り車両、純粋なレーシングカーです。外観の特徴はコックピット上部(運転席)とタイヤが覆われていません。そして、1人のドライバーが速く走るためだけに、細かく調整することが可能です。自動車レースを統括する国際自動車連盟(FIA)は、1950年代に「ドライバーズチャンピオンシップは純然たるレーシングカーであるフォーミュラカーによって競われる」と定義していたほど、ドライバーの技量を問う競技車両です。

 フォーミュラカーによるシリーズ(選手権)では、フォーミュラワン世界選手権(通称F1)が格付けの頂点にあります。次にはアメリカを中心に行われるインディカーシリーズ、ヨーロッパ・中東中心のFIA F2選手権、そしてアジア圏を代表するスーパーフォーミュラが位置しています。そのため、スーパーフォーミュラは欧州からも若手を中心に高みを目指すドライバーが参戦を希望しており、さらには日本の有力なドライバーたちも、ここで走ることはステータスであり、このチャンピオンを目標としており、それだけに競技レベルが高くなっています。もちろんアジアのみならず、世界からも注目されています。

 スーパーフォーミュラでは、全チームが「SF19」というシャシー(車体)を使用し、タイヤは横浜ゴムのワンメイク(同一品を全チームが使用)です。エンジンは2000cc直列4気筒の直噴ターボで、トヨタ/TRD製のエンジン「TOYOTA/TRD 01F」、もしくはホンダ/M-TEC製の「HONDA/M-TEC HR-417E」の2種から選んで使用します。どちらのエンジンもほぼ同等の出力(約550馬力)です。このように車両自体の能力に大きな差がなく、ドライバーの実力とチームの戦略・技術力が勝敗に直結するレースとなっています。

※ TRD(TOYOTA Racing Development)は、株式会社トヨタ・カスタマイジング&ディベロップメント内でモータースポーツ事業を担う部門でありブランド名です。TOYOTA GAZOO Racingなどのレース車両やエンジン、モータースポーツ部品の開発と製造を行います。

2021年シーズンは全7戦を開催予定

 2021年のスーパーフォーミュラは、全7戦を国内5個所のサーキットを行う予定です。
 各戦では競技結果によりドライバーおよびチームに選手権ポイントが与えられ、全7戦の内、1大会のポイント上位5戦の合計が最も多いものが、それぞれの年間チャンピオンとなります。開催レースが5戦に満たない場合はすべてのレースを合計します。
※:富士スピードウェイ(静岡県)、鈴鹿サーキット(三重県)、オートポリス(大分県)、スポーツランドSUGO(宮城県)、ツインリンクもてぎ(栃木県)。
(2021年4月12日現在の内容です)

  • 日本小山町(静岡県)

    第1戦 
    富士スピードウェイ

  • 日本鈴鹿市(三重県)

    第2戦 
    鈴鹿サーキット

  • 日本日田市(大分県)

    第3戦 
    オートポリス

  • 日本村田町(宮城県)

    第4戦 
    スポーツランドSUGO

  • 日本茂木町(栃木県)

    第5戦 
    ツインリンクもてぎ

  • 日本茂木町(栃木県)

    第6戦 
    ツインリンクもてぎ

  • 日本鈴鹿市(三重県)

    第7戦 
    鈴鹿サーキット

日本トップフォーミュラとして
50年に迫る歴史を紡ぐ

 ドライバーズレースとして、アジア圏の頂点に位置するスーパーフォーミュラ。そのルーツは、1973年から始まる日本最高峰のフォーミュラレースシリーズにあります。日本モータースポーツ黎明期の1960年代は、市販乗用車やその改造車・試作車によるレースがほとんどでした。その中、1964年の第2回日本グランプリで初めてフォーミュラカーによる公式レースが開催されます。この時は外国からの招待選手が大半でしたが、翌年の第3回日本グランプリでは日本人選手が中心となりました。

 そして、1973年5月に全日本F2000選手権(全4戦)が富士スピードウェイで開幕。ここから国内トップフォーミュラの歴史が始まります。以後は車両規定やシリーズ名称の変更に伴い、全日本F2選手権、全日本F3000選手権、全日本選手権フォーミュラ・ニッポンと変遷。2013年にアジア最高峰のシリーズを明確にする意味を込め「全日本選手権スーパーフォーミュラ」の名称となりました。

 トヨタは、フォーミュラ・ニッポンがワンメイクシャシーの「FN06」を導入した2006年にV型8気筒3000ccのエンジン「RV8J」を供給。その年にドライバーズチャンピオンであるブノワ・トレルイエ選手らの走りを支えました。以来、そのときどきの要求に適合したエンジンを供給し、2020年までに通算11回のドライバータイトルを獲得してきました。

2021年シーズンは11名が王座奪還を目指す

 そして2021年シーズンのスーパーフォーミュラは、昨年同様に11チーム20名が参戦する予定です(3月現在)。TOYOTA GAZOO Racingからは、6チーム11名が参戦します。このドライバー・ラインナップには、新たに阪口晴南選手と宮田莉朋選手の2名が加わります(レギュラー参戦として)。ルーキーふたりの成長と活躍にも注目してください。

 今シーズンもTOYOTA GAZOO Racingは供給するエンジン「TOYOTA/TRD 01F」を通じて11名のドライバーを支援し、タイトル獲得を目指します。より速く走ることで"いいクルマづくり"を実現するTOYOTA GAZOO Racingのドライバーとチームに、今シーズンも大きなご声援をよろしくお願いします。

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