スーパーフォーミュラとは

スーパーフォーミュラとは

国内外からドライバーが集う世界的レース
アジア最高峰であるスーパーフォーミュラ

スーパーフォーミュラ スタートシーン  スーパーフォーミュラは、正式名称は「全日本スーパーフォーミュラ選手権」です。F1頂点とするフォーミュラカー・レースにおける、アジア圏で最高峰であるシリーズとなります。

 フォーミュラカーはレース専用の1人乗り車両です。外観の特徴はコックピット上部(運転席)とタイヤ4輪が覆われていません。そして、1人のドライバーが速く走るために作られ、毎走行で細かく調整することが可能です。自動車レースを統括する国際自動車連盟(FIA)は、1950年代に「ドライバーズチャンピオンシップは純然たるレーシングカーであるフォーミュラカーによって競われる」と定義していたほど、ドライバーの技量を問う競技車両です。

 フォーミュラカーによるシリーズ(選手権)は、フォーミュラワン世界選手権(通称F1)が格付けの頂点にあり、次にアメリカを中心に行われるインディカーシリーズ、ヨーロッパ中心のFIA F2選手権、そしてアジアのスーパーフォーミュラが位置しています。それゆえ近年は、欧州や南米などの若手選手もスーパーフォーミュラに注目しており、実際に実力ある選手が多く参戦しています。彼らと日本のトップ・ドライバーたちが競い合うことでレベルが上がり、さらに世界から注目されることとなります。

 スーパーフォーミュラでは、全チームが同じシャシー(車体)を使用します。2023年よりは「SF23」という新型シャシーとなりました。タイヤは今季も横浜ゴムが全チームに供給しますが、新たに開発したカーボン・ニュートラル対応のレーシングタイヤとなります。

 エンジンは2000cc直列4気筒の直噴ターボで、トヨタ/TRD製のエンジン「TOYOTA/TRD 01F」、もしくはホンダ/M-TEC製の「HONDA/M-TEC HR-417E」の2種から選んで使用します。どちらのエンジンもほぼ同等の出力(約550馬力)です。このように車両自体の能力に大きな差がなく、ドライバーの実力とチームの戦略・技術力が勝敗に直結するレースとなっています。

※TRD(TOYOTA Racing Development)は、株式会社トヨタ・カスタマイジング&ディベロップメント内でモータースポーツ事業を担う部門でありブランド名です。TOYOTA GAZOO Racingなどのレース車両やエンジン、モータースポーツ部品の開発と製造を行います。

2023年シーズンは7大会全9戦を予定
予選はQ1、Q2のノックアウト方式に

 2023年のスーパーフォーミュラは、7大会で9戦を行う予定です(4月3日現在)。富士スピードウェイでの第1戦と第2戦、鈴鹿サーキットでの第8戦と第9戦は、土曜と日曜でそれぞれワンデイの開催となります。
 各戦では競技結果によりドライバーおよびチームに選手権ポイントが与えられます。その合計が最も多いドラバーとチームがシリーズチャンピオンとなります。

※開催するサーキットは、富士スピードウェイ(静岡県)、鈴鹿サーキット(三重県)、オートポリス(大分県)、スポーツランドSUGO(宮城県)、モビリティリゾートもてぎ(栃木県)の5個所になります。

 2023年も全9戦のポイントをすべて合計する総ポイント制です。また1大会で2レースを行う場合も、それぞれレースが1大会1レースと同等のポイントとなります。ドライバータイトルは毎戦の予選と決勝のポイントを加算。チームタイトルは毎戦の決勝ポイントを2台まで加算します。

 なお、決勝レースの2周する前に終了または中止の場合はポイントはなし。2周以上で当初レース距離の75%未満で終了した場合は半分に、75%以上ならポイントは当初の通りとなります。

 予選方式は、原則Q1をA組とB組(参加台数の半分ずつで各10分間)に分けて実施し、次にQ2(Q1各組の6台で7分間)を行うノックアウト方式(予選タイムの上位のみ次に進出できる勝ち抜き制)となります。天候等の不可抗力で予定されたプラクティスが中止となった場合や予選の時間が足りなくなる場合は、競技会の審査委員会が別の方式を決定します。

 2023年の決勝レースは最短180kmから最長は196kmで行われ、最大レース時間は各大会によって定められます。

 決勝レース中のタイヤ交換は全戦で義務付けられ、1回で4本すべてを交換します。決勝レースの燃料給油は行いません。

  • 日本小山町(静岡県)

    第1戦 
    富士スピードウェイ

  • 日本小山町(静岡県)

    第2戦 
    富士スピードウェイ

  • 日本鈴鹿市(三重県)

    第3戦 
    鈴鹿サーキット

  • 日本日田市(大分県)

    第4戦 
    オートポリス

  • 日本村田町(宮城県)

    第5戦 
    スポーツランドSUGO

  • 日本小山町(静岡県)

    第6戦 
    富士スピードウェイ

  • 日本茂木町(栃木県)

    第7戦 
    モビリティリゾートもてぎ

  • 日本鈴鹿市(三重県)

    第8戦 
    鈴鹿サーキット

  • 日本鈴鹿市(三重県)

    第9戦 
    鈴鹿サーキット

約50年の歴史を紡ぐ
日本のトップフォーミュラ

 フォーミュラレースとして、日本のみならずアジアの頂点に位置するスーパーフォーミュラ。その原点は、1973年に始まったフォーミュラレースのシリーズです。それ以前、日本のモータースポーツ黎明期の1960年代は、市販乗用車やその改造車・試作車によるレースがほとんど。その中、1964年の第2回日本グランプリで初めてフォーミュラカーによる公式レースが開催されました。この時は外国からの招待選手が大半でしたが、翌年の第3回日本グランプリでは日本人選手が中心となりました。

 そして1973年5月に全日本F2000選手権(全4戦)が開幕し、ここから国内トップフォーミュラの歴史がスタート。以後は車両規定やシリーズ名称の変更に伴い、全日本F2選手権、全日本F3000選手権、全日本選手権フォーミュラ・ニッポンと変遷。2013年にアジア最高峰のシリーズを明確にする意味を込め“スーパーフォーミュラ”と改名とし、現在の「全日本スーパーフォーミュラ選手権」となりました。

 トヨタは、フォーミュラ・ニッポンがワンメイクシャシーの「FN06」を導入した2006年にV型8気筒3000ccのエンジン「RV8J」を供給。その年にドライバーズチャンピオンであるブノワ・トレルイエ選手らの走りを支えました。TOYOTA GAZOO Racingとなってからも、ユーザーチームとドライバーの厳しい要求に適合したエンジンを供給し、2022年までに通算11回のドライバータイトルを獲得してきました。

2023年もTOYOTA GAZOO Racingの
11名がチャンピオンを目指す

TOYOTA GAZOO Racingから参戦する6チーム  2023年シーズンのスーパーフォーミュラでは、12チーム22名が参戦します(4月3日現在)。TOYOTA GAZOO Racingから参戦するのは、6チーム11名となります。今季は全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権で2022年チャンピオンを獲得した小高一斗選手が、レギュラードライバーとして初参戦します。

 TOYOTA GAZOO Racingは供給するエンジン「TOYOTA/TRD 01F」を通じて、この11名のドライバーを支援し、タイトル獲得を目指します。より速く走ることで"いいクルマづくり"を実現するTOYOTA GAZOO Racingのドライバーとチームに、今シーズンも大きなご声援をよろしくお願いします。