2017年プレスリリース

スーパーフォーミュラ 2017年 第3戦 富士
石浦宏明が今季初勝利!
ルーキーのF.ローゼンクヴィストが2位で初表彰台

2017.07.09(日)- 19:10配信

 スーパーフォーミュラの第3戦が富士スピードウェイで行われ、2番手グリッドの石浦宏明(P. MU/CERUMO・INGING)がスタートで順位を落とすも、その後追い上げ今季初勝利を挙げた。ポールポジションから圧倒的な速さで前半を支配した国本雄資(P. MU/CERUMO・INGING)はトラブルで無念のリタイア。ルーキーのフェリックス・ローゼンクヴィスト(SUNOCO TEAM LEMANS)が2位で初の表彰台を獲得。12番手スタートから早期ピット、タイヤ無交換作戦を成功させたアンドレ・ロッテラー(VANTELIN TEAM TOM'S)が3位に入った。

 7月8日(土)〜9日(日)の両日、静岡県駿東郡小山町に位置する富士スピードウェイで「2017 全日本スーパーフォーミュラ選手権 第3戦」が開催された。
 前戦岡山大会より1ヶ月半、ル・マン24時間レースという大きなイベントを挟んで、日本最速の4輪レース、スーパーフォーミュラがトヨタのホームコース、富士を舞台に再開。
 今季のスーパーフォーミュラはここまで2戦、3レース(第2戦は2レース制)を終え、3人のウィナーが誕生する混戦となっている。開幕戦鈴鹿は中嶋 一貴(VANTELIN TEAM TOM'S)がポール・トゥ・ウィンで圧勝。第2戦岡山のレース1はロッテラー、レース2では関口 雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)が速さを見せて勝利をつかんだ。
 この結果、ランキングでは上位5人がわずか2ポイントという僅差でこの第3戦を迎えることとなった。
 トヨタの「ホーム」富士での夏のスーパーフォーミュラ/フォーミュラ・ニッポンは、2010年以来、連続勝利が続いており、昨年はトップ7を独占した。今季参戦組では中嶋一貴が2位、そして関口が3位で初表彰台に上り、昨年の快進撃のきっかけを作った一戦でもある。
 この富士大会の後は、8月半ばから2,3週おきの3連戦が待っている。この3連戦に向けて勢いに乗るのは誰かを占うという意味でも、注目の一戦となった。

石浦宏明が今季初勝利!ルーキーのF.ローゼンクヴィストが2位で初表彰台

予選

 7月8日(土)富士スピードウェイは朝から晴れ渡り、午前中に気温は30度を突破。スーパーフォーミュラの予選が行われる午後1時半の時点では、気温が32度、路面温度49度という厳しい暑さの中で、ノックアウト方式の予選が開始された。
 Q1(20分)はセッション開始と共に全車コースインし、タイムを出した後ピットへ。残り7分あまりで各車2度目のアタックに入った。まず石浦が1分23秒台に入れると、チームメイトの国本がこれを0.006秒上回ってトップに。中嶋一貴も好タイムをマークしたが、石浦に1000分の1秒及ばず3番手。
 その後方ではヤン・マーデンボロー(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)、山下 健太(KONDO RACING)、小林 可夢偉(KCMG)、ローゼンクヴィストがコンマ1秒以内の僅差で4番手から7番手で続いた。その後8番手にロッテラー。一本目のアタックではトップにつけていた関口はタイムが伸びず10番手。ニック・キャシディ(KONDO RACING)が13番手につけ、トヨタ勢は11台中10台がQ2進出を果たした。
 大嶋 和也(SUNOCO TEAM LEMANS)はトップとちょうど1秒差のタイムをマークするも最後尾19番手に留まり、Q1敗退となった。
 Q2(7分間)はやや空に雲がかかり、路面温度も若干下がる中で開始。セッション開始前からピットロードに並び、先頭でコースインしていった国本は、計測2周目で1分23秒352という、ライバルを大きく引き離すタイムでトップに。計測3周目で関口がこのタイムにコンマ2秒まで迫るタイムをマークした直後、セッションは残り2分を切ったところで、アタック中だった小林がレクサスコーナーでスピン。ターンしての再発進を試みたがエンジンストールを喫し、セッションは赤旗となってしまった。
 この時点で2度目のアタックを終えておらず、まだQ2突破ラインに達していなかったのは9番手山下、10番手石浦、13番手のロッテラー、14番手のマーデンボロー。セッションは残り3分で再開され、Q2突破を賭けて各車一発アタックに入った。
 このアタックで石浦は4番手、山下が8番手に滑り込みQ3進出を果たしたが、マーデンボローは9番手、タイムアップを果たせなかったローゼンクヴィストがはじき出される形となり10番手、ロッテラーもまさかの12番手でQ2敗退となってしまった。
 Q3(7分間)は予定よりも7分遅れの午後3時24分にスタート。このセッション開始時は一転誰もコースインせず、残り6分を切って中嶋一貴を先頭に各車コースへ。中嶋一貴がまず1分23秒265の好タイムをマークしたが、好調な国本は1分23秒044とコンマ2秒中嶋一貴を上回ってトップへ。その後、石浦、関口も好タイムで中嶋一貴を上回ったが、国本には届かず、国本がトップフォーミュラのシリーズ戦では自身初となるポールポジションを獲得した。
 2番手には0.063秒差でチームメイトの石浦。石浦と0.086秒差の3番手に関口。関口と0.072秒差の4番手で中嶋一貴と、それぞれコンマ1秒以下の僅差でトップ4をトヨタ勢が占めた。
 前戦岡山で速さを示したルーキーの山下、キャシディがそれぞれ6,7番手から明日の決勝レースに臨むこととなった。

決勝

 9日(日)気温32度、路面温度44度という相変わらずの暑さの下、午後2時10分に第3戦決勝レース(55周)のスタートが切られた。ポールポジションの国本は順当に首位を守ったが、2番手の石浦が出遅れ、3,4番手の関口と中嶋一貴が2,3位へ。石浦は4位へとポジションを落としてしまった。
 その後方では、12番手スタートのロッテラーが7位へと一気にジャンプアップ。7番手スタートのキャシディは他車と接触し、フロントウィングを破損。2周目にコースオフを喫し、戦線離脱。
 首位の国本がハイペースで逃げる一方で、2位に上がった関口のペースが上がらず、その差はどんどん開くことに。
 7位に上がっていたロッテラーが、給油すれば最後まで走り切れるぎりぎりのタイミングである、9周終了時点で早くもピットに向かい、タイヤ無交換、給油のみでコースへ復帰。誰もいなくなった空間でハイペースで周回を重ね始めた。
 13周目終了時には、関口のすぐ後につけていた中嶋一貴もピットへ。その翌周には関口もピットへ向かった。関口、中嶋一貴はロッテラーの前でコースに復帰。関口の後に2台のトムス勢が連なる形となった。
 関口、中嶋一貴がいなくなったことで2位へ浮上し、前が空いた石浦は猛プッシュを開始。首位国本も負けじとハイペースで周回し、セルモ・インギングの2台が他の車両を大きく引き離す展開となった。
 他の中団グループ車両も次々にピットへ向かう中、セルモ・インギングの2台に続き、ピットインを遅らせたのはローゼンクヴィストと山下、小林可夢偉。特に3位に上がったローゼンクヴィストは、上位2台と遜色ないペースで周回を重ねていった。
 29周目、ローゼンクヴィストに次ぐ4位を走行していた山下の左リアタイヤがパンク。スローダウンを余儀なくされ、大きくポジションダウン。
 31周目を終えたところで、2位の石浦に5秒差、3位のローゼンクヴィストには15秒もの大差をつけて首位を独走していた国本がピットイン。給油と共にタイヤを交換し、コースへ復帰したが、国本はサスペンショントラブルに見舞われており、翌周にも再度ピットイン。複数回のピットで復旧を試みたが、修復ならず。予選から圧倒的な速さで今大会の前半までを支配していた国本だったが、無念のリタイアとなってしまった。
 国本のリタイアにより、石浦が首位に浮上。その10秒ほど後にローゼンクヴィスト。更に16秒ほど空けて、14番手スタートから粘り強く走行してきた小林が3位までポジションを上げた。
 後方、先にピットを終えたグループでは、ペースの上がらない中嶋一貴をかわしたロッテラーが、37周目には関口もパス。しかし、35周目にピットインしていたローゼンクヴィストには届かず、ローゼンクヴィストから10秒ほど後方の4位となった。
 最後までピットインを遅らせた小林は、42周終了時点でピットへ。5,6位あたりでコース復帰できるかと思われたが、ピットでまさかのエンジンストール。再始動にも手間取り、大きく順位を落としてしまった。
 首位の石浦、2位のローゼンクヴィスト、3位のロッテラーはそれぞれ10秒近い差での単独走行に。その後方10秒ほど離れて4位につける関口は、タイヤ無交換で厳しい中、タイヤを交換した後続からの激しい追撃を受けることに。
 首位の石浦は最終的に7秒差をつけてトップチェッカー。昨年の第2戦岡山大会以来1年ぶりとなる通算4勝目、富士では初となる勝利を飾り、ドライバーズランキング争いでも首位に立った。
 2位はルーキーのローゼンクヴィスト。スーパーフォーミュラデビュー3戦目にして初の表彰台獲得となった。
 3位にはロッテラー。12番手スタートから9つポジションを上げての表彰台で、ランキングは石浦と2.5ポイント差の2位につけている。
 ファイナルラップまで4位の攻防戦を繰り広げた関口は、0.035秒差で逃げ切り4位でチェッカーを受けた。

今季初勝利を挙げた石浦 宏明(P. MU/CERUMO・INGING #2)
今季初勝利を挙げた石浦 宏明(P. MU/CERUMO・INGING #2)
デビュー3戦目にして初の表彰台を獲得したフェリックス・ローゼンクヴィスト(SUNOCO TEAM LEMANS #7)
デビュー3戦目にして初の表彰台を獲得したフェリックス・ローゼンクヴィスト(SUNOCO TEAM LEMANS #7)

P. MU/CERUMO・INGING 2号車 ドライバー 石浦 宏明:

それほど久しぶりだとは感じていなかったが、1年ぶりに勝てて良かった。今シーズン、早いうちに一回は勝たないとシリーズを争うのは厳しいと思っていたが、今大会は予選から流れが国本選手の方にあって、決勝でもスタートを失敗してしまい、その時は厳しいかなと一瞬思った。その後、思いのほか早く前がピットに入ってくれて、国本選手と良いレースがしたいなと思い全力で走ったが、彼は残念な結果になってしまった。チームとしては1-2が見えていたので残念だが、チームが本当に速いクルマを作ってくれて、自分も精一杯走った結果がこの優勝に繋がったと思うので、自分の力を出し切れたという意味ではすごくすっきりしている。

SUNOCO TEAM LEMANS 7号車 ドライバー フェリックス・ローゼンクヴィスト:

予想外の結果だ。2位でフィニッシュ出来るとは思っていなかった。前戦岡山でとても良いクルマを作ってくれたが、今回予選であまり良い結果にならず、その点は次のレースへ向けての課題だ。序盤はブレーキにトラブルを抱えていて、大きくタイムをロスしてしまったが、その後はライバルとは異なる戦略で走り続け、後半、車が軽くなってからは調子も良くなった。ピットアウト後は前の石浦選手とは11秒あり、最初はタイムを詰めようとトライもしてみたが、届かなかった。それでも10番手からスタートして、2位という結果は望外だ。日本に来て初めての表彰台獲得はとても嬉しい。

VANTELIN TEAM TOM'S 36号車 ドライバー アンドレ・ロッテラー:

楽しいレースだった。12番手スタートから3位ということで、フェリックスには届かなかったが、多くのポジションアップを果たせて良かった。2位と3位の違いは重要だし、あと一つ上を狙っていたが届かなかった。早めのピット作戦でポジションアップを狙ったが、一貴選手と関口選手が同じ作戦で前に出てしまい、彼らのペースがあまり良くなかったので、少しタイムをロスしてしまった。その後、彼らをかわしてからはハイペースで追い上げた。チームが良くやってくれて、クルマはとても速かった。タイヤ交換をしなかったが、2位は狙えると思っていた。とはいえ、12番手スタートから3位という結果には満足しているし、チャンピオンシップを戦う上でも良いポイントが稼げたと思う。

リザルト

決勝

順位No.
ドライバー
チーム周回タイム/差予選予選タイムエンジン
12石浦 宏明P. MU / CERUMO・INGING551:20'09.04621'23.107TOYOTA RI4A
27フェリックス・
ローゼンクヴィスト
SUNOCO TEAM LEMANS557.269101'24.093TOYOTA RI4A
336アンドレ・ロッテラーVANTELIN TEAM TOM'S5522.842121'24.202TOYOTA RI4A
419関口 雄飛ITOCHU ENEX TEAM IMPUL5541.78631'23.193TOYOTA RI4A
515ピエール・ガスリーTEAM MUGEN5541.82181'23.902Honda HR-417E
641伊沢 拓也DOCOMO TEAM DANDELION RACING5543.384131'24.308Honda HR-417E
737中嶋 一貴VANTELIN TEAM TOM'S5544.06741'23.265TOYOTA RI4A
820ヤン・マーデンボローITOCHU ENEX TEAM IMPUL5544.36191'24.081TOYOTA RI4A
910塚越 広大REAL RACING5544.910171'24.802Honda HR-417E
1040野尻 智紀DOCOMO TEAM DANDELION RACING5546.192111'24.173Honda HR-417E
1164中嶋 大祐TCS NAKAJIMA RACING551'03.847151'24.612Honda HR-417E
128大嶋 和也SUNOCO TEAM LEMANS551'04.549191'24.855TOYOTA RI4A
1350小暮 卓史B-Max Racing team551'06.517181'24.821Honda HR-417E
1465ナレイン・カーティケヤンTCS NAKAJIMA RACING551'14.505161'24.781Honda HR-417E
1518小林 可夢偉KCMG551'21.174141'27.969TOYOTA RI4A
4山下 健太KONDO RACING469Laps61'23.516TOYOTA RI4A
1国本 雄資P. MU / CERUMO・INGING3619Laps11'23.044TOYOTA RI4A
16山本 尚貴TEAM MUGEN2530Laps51'23.478Honda HR-417E
3ニック・キャシディKONDO RACING154Laps71'23.785TOYOTA RI4A

ドライバーズポイント

順位ドライバー名エンジンポイント
1石浦 宏明TOYOTA RI4A20.5
2アンドレ・ロッテラーTOYOTA RI4A18
3関口 雄飛TOYOTA RI4A15
4中嶋 一貴TOYOTA RI4A13
5フェリックス・ローゼンクヴィストTOYOTA RI4A10.5
7国本 雄資TOYOTA RI4A7
9小林 可夢偉TOYOTA RI4A4.5
11ニック・キャシディTOYOTA RI4A3
13山下 健太TOYOTA RI4A2.5
14ヤン・マーデンボローTOYOTA RI4A2.5