レース車両
昨年はau TOM'S GR Supraが史上初の3連覇を達成!2026年も同一メーカー初のタイトル4連覇に挑む
GAZOO Racingは、2020年から「GR Supra GT500」をGT500クラスに参戦させています。2021年にau TOM'S GR Supraが初チャンピオンに輝くと、2023~2025年にはau TOM'S GR Supraと坪井翔選手、そしてTGR TEAM au TOM'Sが史上初の3連覇を達成しました。
2025年はNo.1 au TOM'S GR Supraが3勝、No.38 KeePer CERUMO GR SupraとNo.37 Deloitte TOM'S GR Supra、No.14 ENEOS X PRIME GR Supraがそれぞれ1勝と全9レース※中で6勝を挙げることができました。
※2025年は全8大会でしたが、第4戦富士は2レース大会で行われ、それぞれ優勝はじめ順位が与えられたので全9レースとしました。
2026シーズンもGAZOO Racingは、さらにアップデートさせたGR Supra GT500を昨季と同じ6チームに供給。そして各戦の優勝と共にSUPER GT史上初となるシリーズチャンピオン4連覇、もしくは同一車種では初めての4連覇、そして坪井選手の単独最多チャンピオン5回を支援していきます。
GR Supraの先代にあたるスープラ(JZA80型)は、SUPER GTの前身である全日本GT選手権(JGTC)の1994年第4戦※から2006年までで、通算で27勝(シリーズ外1勝も含む)、ドライバー部門では4回のチャンピオンを獲得という結果を残しています。
※TOYOTA/TRDが主体的に開発・製造する車両として。
そして2019年には、栄光ある名を引き継いだGR Supraが一般販売を開始します。その翌年には、このGR Supraをベースにした「GR Supra GT500」でGT500クラスへ参戦を開始しました。
GR Supra GT500は、GR Supraの流麗なボディシルエットを反映させた上で、GT500クラスの車両規定に沿って開発されています。規定に適合したGT500クラス共通のカーボンモノコックや一部の空力パーツ、ミッションなどを使用し、エンジンもGT500クラスの共通仕様に則った2000ccの直列4気筒直噴ターボの「RI4AG」を搭載しています。
先代のGT500車両であるLC500はユーザー(GAZOO Racingのドライバーやチーム)の要望を積極的に採り入れ、彼らと共に開発・改善を行い、優れたドライバビリティ(操縦安定性)や整備性を長所としてきました。そして参戦した3シーズン24戦で14勝、ポールポジションは6回を記録して、2017年と2019年にチャンピオンカーとなっています。
このGR Supra GT500もLC500の開発コンセプトを引き継いでおり、ユーザーが扱いやすい車両として2020~25年の5シーズンで22勝、ポールポジションは23回を数えています。さらに2021年と2023~25年にはチャンピオンカーに輝きました。
GR Supra GT500はレース専用のRI4AGを搭載
優れたドライバビリティと耐久性に優れる
GAZOO RacingのGT500クラス車両である「GR Supra GT500」には、2000cc直列4気筒直噴ターボのエンジンの「RI4AG」が搭載されています。
このRI4AGは「ニッポン・レース・エンジン(NRE)」に基づく仕様となっています。このNREは、GAZOO RacingをはじめとするGT500クラスに参戦の3メーカーが策定したGT500車両とスーパーフォーミュラで使用するレース専用エンジンの規格です。NREはレース専用ですが、競技性を高めるだけでなく、市販車開発にも活用できる熱効率(燃焼効率)を引き上げる技術・開発においても意義があるものです。
GAZOO RacingはNREとして「RI4AG」を開発し、2014年からGT500車両に搭載しています。現在も規定が許される範囲で改善を重ね、進化を続けています。特にRI4AGでは、ユーザーであるドライバーが意のままに操れるドライバビリティを追求しており、それゆえGR Supra GT500のドライバーたちから"レースに強いエンジン"との高評価を得て、それに加え2024、25年と連続で年間最多ポールポジションと"速さ"の面でも結果を残しました。
また、GT500クラスでは車両1台が1シーズンで使用できるエンジン数に制限があり、2025年までは年間2基でした。
それが2026シーズンは年間1基と極限まで絞られ、これまで以上の耐久性、性能の持続性を求められることになりました。したがってライバル社のエンジンに匹敵するハイパワーに併せ、よりトラブルが少ないという耐久性の両立を目指しています。
※やむを得ず2基目を使用する場合は、その決勝レースでペナルティを課せられます。なお自過失でないアクシデントで交換せざるを得ない状況と判定された場合は交換が認められます。
さらにSUPER GTでは、2023シーズンから海外製のカーボンニュートラル燃料(CNF)が導入されました。
そして2026シーズンには、ENEOS製の低炭素ガソリン「E10」がGT500車両に使用されます(GT300車両は従来の市販ハイオクガソリンを使用)。
そのため、GR Supra GT500が搭載するRI4AGも、その新燃料でも各性能がダウンしないよう対応されていました。このような低炭素燃料や自然由来のバイオ燃料は、今後は一般社会でも常用されることも十分に考えられるため、この試みは市販車のエンジン開発に大きなデータを残し、当然モータースポーツの脱炭素化にも貢献することになります。
主要諸元
| シャシー&ボディ | |
|---|---|
| ベース車両名称 | GR Supra GT500 |
| ボディサイズ | 4955×1950×1150mm(全長×全幅×全高) |
| 最低車両重量 | 1020kg以上 |
| ホイールベース | 2750mm |
| トランスミッション | 6速シーケンシャル 後退1速 |
| クラッチ | ZF製 |
| サスペンション形式 | F:ダブルウィッシュボーン R:ダブルウィッシュボーン |
| ブレーキ | F:AP Racing 6ポッド R:AP Racing 4ポッド |
| エンジン | |
| エンジン型式 | RI4AG |
| エンジン仕様 | 水冷直列4気筒シングルターボ |
| 排気量 | 2000cc |
| 最高出力 | 550ps以上 |


