2017年プレスリリース

SUPER GT 2017年 第4戦 SUGO GT 300km RACE
セーフティカー3回導入の大波乱戦
コバライネン/平手組LEXUS LC500が今季初勝利でLEXUS開幕4連勝
大嶋/カルダレッリ組が3位表彰台

2017.07.23(日)- 22:10配信

 SUPER GT第4戦の決勝レースがスポーツランドSUGOで開催。ウェットコンディションでのスタートからセーフティカーが3度も導入される荒れたレースとなったが、7番手スタートのヘイキ・コバライネン/平手 晃平組 DENSO KOBELCO SARD LC500 1号車が今季初勝利。LEXUS LC500は開幕4連勝を飾った。大嶋 和也/アンドレア・カルダレッリ組 WAKO'S 4CR LC500 6号車が3位表彰台を獲得し、ドライバーズランキング首位に立った。

 7月22日(土)、23日(日)の両日、宮城県柴田郡村田町に位置するスポーツランドSUGOでSUPER GTの第4戦「SUGO GT 300km RACE」が開催された。
 5月に行われた第3戦オートポリスから2か月。本格的なモータースポーツシーズンを迎え、SUPER GTはこの第4戦から第6戦まで、7月、8月の6週間で3戦を戦う、「夏の3連戦」を迎える。
 これまでの3戦、今季デビューしたLEXUS LC500が速さを見せ、3戦とも異なる車両ながら、LEXUS LC500が3連勝を飾った。ドライバーズランキングでも上位を占めており、ウェイトハンデが厳しくなる中、中盤戦の戦い方が重要となる。
 「夏の3連戦」初戦は杜の都仙台近郊に位置するスポーツランドSUGO。「魔物が住む」と言われるアップダウンの厳しいマウンテンコースだが、LEXUS勢は2014年に1-2。昨年も勝利こそ逃したが2-3-4-5位フィニッシュと比較的得意とするコース。
 ランキング上位を占めるLEXUS勢のポイント差は僅差であり、どのチームが抜け出すか。また、ライバル勢の巻き返しも必至であり、LEXUS LC500の開幕4連勝なるかにも注目が集まった。

今季初勝利を挙げたヘイキ・コバライネン/平手晃平と3位に入った大嶋和也/アンドレア・カルダレッリ
今季初勝利を挙げたヘイキ・コバライネン/平手晃平と3位に入った大嶋和也/アンドレア・カルダレッリ

予選

 22日(土)午前中の公式練習は好天の下、真夏の暑さの中でのセッションとなったが、その後空は雲に覆われ、予選開始直前にはわずかに雨もぱらついたが、結局路面を濡らすまでには至らず。予選はドライコンディションで行われた。
 GT300クラスの赤旗により、予定よりも6分遅れた午後2時36分にGT500のQ1が開始。15分間のセッションだが、前半はどの車両もコースインせず。セッションが半分を過ぎた7分半あたりからコースへ。
 セッション終盤、タイヤが暖まった車両により目まぐるしくタイムシートが塗り替えられていく中、LEXUS勢ではWedsSport ADVAN LC500 19号車の関口雄飛が好走を見せ2番手タイムをマーク。コバライネンの1号車も6番手。そして昨年のポールシッターであり、SUGOを得意とする6号車のカルダレッリは、重いウェイトハンデをはねのけ8番手でQ2進出。
 一方で、ランキングトップ3のKeePer TOM'S LC500 37号車、ZENT CERUMO LC500 38号車、au TOM'S LC500 36号車はウェイトハンデに苦しみ、11,12,13番手でQ1敗退となった。
 Q2は15分遅れの午後3時半に開始。12分間のセッションながら、こちらも最初の5分は全車コースに出ず。6号車の大嶋を先頭に、19号車の国本、1号車の平手と続いてアタックを開始した。19号車の国本が3周目に1分11秒台に入れその時点でのトップへ。NSX-GT勢にこのタイムは塗り替えられたが、LEXUS勢最上位の2列目4番手グリッドにつけた。
 1号車は7番手、6号車が8番手と4列目に並ぶこととなった。

 GT300クラスでは、午後2時10分のQ1(15分)開始時はワイパーを動かす車両も見られたが、結局それ以上雨は強くならず、路面も濡れずにドライタイヤのままセッションは進行した。
 セッション開始5分でコースオフ車両により赤旗中断。残り10分でセッションが再開されると、JMS P.MU LMcorsa RC F GT3 51号車の坪井翔が5番手タイムをマーク。SYNTIUM LMcorsa RC F GT3 60号車の飯田章も8番手につけ、60号車としては初となるQ2進出を決めた。TOYOTA PRIUS apr GT 31号車がぎりぎり14番手でQ2進出。TOYOTA PRIUS apr GT 30号車はトラブルに見舞われタイムを伸ばせず。25番手でQ1敗退となった。
 Q1での赤旗の影響により、予定よりも6分遅れの午後3時1分からQ2(12分)開始。好調な60号車の吉本が計測2周目にその時点でのトップタイムをマークした直後、残り7分でクラッシュ車両によりまたもセッションは赤旗中断。
 再開後、既にタイヤのピークは過ぎたと思われた60号車だったが再アタックに入り、タイムを更新。しかし、マザーシャシー車両2台が60号車のタイムを上回り、60号車はコンマ2秒差で惜しくも3番手。しかし、GT3勢では最上位、そしてLEXUS RC F GT3で3年目の挑戦となる60号車にとって過去最高のグリッドとなった。
 嵯峨宏紀がアタックした31号車が6番手。中山雄一がアタックした51号車も最後までアタックを続け、7番手につけた。

決勝

 23日(日)は朝からの雨で、11時45分からの併催レースFIA-F4は完全なウェットコンディションで行われ、午後12時55分からのウォームアップ走行時も、ほぼ雨は止んでいたものの路面はウェット。しかし、その後も雨は降らずに路面は乾いていき、スタート時のタイヤ選択に悩まされる状況で午後2時30分に、宮城県警のパトカー先導による交通安全パレードに続き、81周の決勝レースがスタートした。
 スタート前ライン上はやや乾きかけていたが、フォーメーションラップ中に雨が強くなり、スリックタイヤでのスタートを選択した車両は大きく後退。LEXUS勢では最上位グリッドの4番手につけていた19号車、後方グリッドから逆転を狙った38号車は共にスリックタイヤを選択したが、ウェットタイヤを履いたGT300クラスの車両に飲み込まれてしまった。
 序盤はNSX-GTが上位4台を占め、7番手スタートの1号車コバライネン、8番手スタートの6号車カルダレッリがこれを追う展開に。
 5周目、GT300車両のクラッシュによりセーフティカーが導入。11周目にレースが再開されると、1号車コバライネンと6号車カルダレッリが前の車両を激しく追走。NSX-GTはトラブルとスピンで2台が脱落したため、1号車、6号車は3位争いを繰り広げることとなった。
 レースも折り返し近くなった39周目、クラッシュ車両によりこの日2度目のセーフティカー。これで独走していた首位と2位以下のマージンは帳消しとなった。
 その頃には雨も止み、ライン上は乾いてきていたため、ピットロード進入禁止であるセーフティカーランが明けたと同時に6号車、翌周に1号車がピットへ。
 1号車がコースへ復帰した直後、3度目のセーフティカーが導入。
 このセーフティカーが幸運に働いたのが1号車。平手に交代した1号車は、再スタート後に前を行く4台がピットインしたため首位に浮上した。
 終盤は2位のGT-Rから猛追を受け、次々に現れる周回遅れの処理で2位との差は広がったり詰められたりが続いたが、残り10周を切ったあたりでまた雨が降り始め厳しい戦いに。
 最後の数周はテール・トゥ・ノーズでのバトルとなり、ファイナルラップに入ったストレートから1-2コーナーではサイド・バイ・サイドのバトルに。しかし、抑えきった1号車平手は首位を堅守。最終コーナー手前では雨が強くなり、濡れた路面で1号車はわずかにコースアウト。しかし、追走するGT-Rもコースオフ。同時にコースに復帰した2台は、接触しながらのバトルを繰り広げたが、堪えきった1号車がトップでチェッカー。
 開幕戦で3位に入り、第2戦、第3戦も上位を争いながら結果に結びつかなかった1号車がようやく今季初勝利を挙げ、LEXUS LC500は開幕から4連勝を飾った。
 周回遅れになったものの、3位以下も激しいバトルが繰り広げられた。このバトルを制した大嶋の6号車が3位表彰台。今季3度目の表彰台獲得で、未勝利ながらドライバーズランキングでは首位に立った。
 終盤中嶋一貴が猛烈な追い上げで観客を沸かせた36号車は7位。最も重いウェイトハンデで健闘を見せた37号車も10位でフィニッシュし、貴重なポイント獲得を果たした。

 GT300クラスでは、LEXUS RC F GT3の2台、プリウスの2台は全車ウェットタイヤを選択し、順調にレースを開始した。
 3番手スタートの60号車は飯田がスタートを担当。序盤のポジションを守り切れず、徐々に順位を落とすことに。一方好調だったのが中山雄一の駆る51号車。1度目のセーフティカーランからの再開後、12周目には3位、翌周には2位へとポジションを上げた。
 また、6番手スタートから6位、7位前後で好走を見せていた久保の31号車は17周目にコースオフ。ポジションを落としてしまった。
 その後も2位をキープし続けた51号車だったが、セーフティカーとピットのタイミングが合わず順位を落とし、13位でフィニッシュ。
 逆にこのセーフティカーが上手く働いた60号車、31号車はそれぞれ5位、6位へとポジションを上げ、チェッカー。60号車は初となるトップ5フィニッシュを果たした。

今季初勝利を挙げたDENSO KOBELCO SARD LC500 1号車
今季初勝利を挙げたDENSO KOBELCO SARD LC500 1号車
3位フィニッシュを果たしたWAKO'S 4CR LC500 6号車
3位フィニッシュを果たしたWAKO'S 4CR LC500 6号車

DENSO KOBELCO SARD LC500 1号車 ドライバー ヘイキ・コバライネン:

クレイジーなレースだった。路面コンディションは完全に濡れているわけでも、乾いているわけでも無い、微妙な状況でのスタートだった。こういう時は常に戦略とタイヤチョイスがキーになる。我々はハードのウェットタイヤを選択したが、それが上手く行った。また、レース中も常にレーダーをチェックして、細かく路面の状況を確認するなど、タイヤ交換でのタイムロスを最小限にすべく努力したのが効を奏したし、ウェイトハンデを考えても車両のバランスは良かった。セーフティカーのタイミングもラッキーだった。今回はタイヤチョイス、車のパフォーマンス共に満足行くもので、上位を争って勝つことが出来て嬉しい。

DENSO KOBELCO SARD LC500 1号車 ドライバー 平手晃平:

難しい状況でのスタートで、最後の最後までエンジニアとドライバーでどっちのタイヤでスタートするかで相談し、結果的にウェットタイヤの選択が良い方向に働いて、ヘイキも力強い走りをしてくれた。ピットインはエンジニアと決めていたタイミングがものすごく良い方向に働いて、おかげで46号車と2台で首位を争う形になったが、このコンディションだとタイヤの傷みが早いので、後との間隔を見ながら走った。残り1周に入ってからのバトルを何とか制し、そのままゴールかと思ったのだが、馬の背に突入したあたりから雨脚が強まっており、最後はドライブするのが大変だった。ただ、同じタイヤのLEXUS勢の中ではペースも最も良かったし、チームが毎戦本当に良いクルマを作ってくれている。第2戦富士、第3戦オートポリスと2回勝てる力が合ったのに結果に繋げられなかったので、今回こうしてチャンピオンシップに争いに戻ってこられて良かったと思う。このSUGOは僕にとっての第二の故郷とも言える場所なので、ここで勝てたのは特別で、今日は良いお土産を持って帰れる。

WAKO'S 4CR LC500 6号車 ドライバー 大嶋和也:

1号車が入ったタイミングの方が良かったかも知れないが、あのタイミングで選べた作戦としては最善だったと思う。セーフティカー明けにピットアウトしてきた3位争いの集団が前に4台入ってきてしまい、彼らをその周にパスできない限りチャンスは無かったので、そこに勝負を賭けて攻め、なんとか抜いてこられたのがポイントだったと思う。あとは終盤タイヤが辛くなったところに8号車、次に23号車が結構いいペースで追いついてきて、そして最後の2周はコース後半セクションで雨も降ってくるなど厳しかったが、なんとか抑え切れて良かった。次戦以降は更にハンデがキツくなるが、今回のレースなどを上手く生かして、しぶといレースを戦い、シリーズをリードできるように頑張りたい。

WAKO'S 4CR LC500 6号車 ドライバー アンドレア・カルダレッリ:

とても難しいコンディションだった。レース中、何度もコンディションが変わり、GT300クラスの車両をかわしながらペースを維持するのも、タイヤをセーブするのも大変だった。しかし、チームが素晴らしい仕事をしてくれて、僕と和也もミス無く走れたし、ピットストップも良かった。ただ、セーフティカーのタイミングがアンラッキーで、自分たちが予定していた1周前にセーフティカーが出てしまった。その点はアンラッキーだったが、表彰台に乗れたのは良かったし、チャンピオンシップ的にも多くのポイントを獲得出来たので満足している。

リザルト

GT500

順位No.ドライバー名車名周回所要時間/差グリッドWH
11DENSO KOBELCO SARD LC500ヘイキ・コバライネン/平手 晃平812:09'13.878730
246S Road CRAFTSPORTS GT-R本山 哲/千代 勝正811.0221516
36WAKO'S 4CR LC500大嶋 和也/アンドレア・カルダレッリ801Lap860
423MOTUL AUTECH GT-R松田 次生/ロニー・クインタレッリ801Lap1436
58ARTA NSX-GT野尻 智紀/小林 崇志801Lap16
616MOTUL MUGEN NSX-GT武藤 英紀/中嶋 大祐801Lap54
736au TOM'S LC500中嶋 一貴/ジェームス・ロシター801Lap1364
864Epson Modulo NSX-GTベルトラン・バゲット/松浦 孝亮801Lap10
9100RAYBRIG NSX-GT山本 尚貴/伊沢 拓也792Laps234
1037KeePer TOM'S LC500平川 亮/ニック・キャシディ792Laps1172
1219WedsSport ADVAN LC500関口 雄飛/国本 雄資774Laps418
1338ZENT CERUMO LC500立川 祐路/石浦 宏明765Laps1260

GT300

順位No.ドライバー名車名周回所要時間/差グリッドWH
111GAINER TANAX AMG GT3平中 克幸/ビヨン・ビルドハイム772:10'06.4961730
250Ferrari 488 GT3都筑 晶裕/新田 守男777.26916
325VivaC 86 MC松井 孝允/山下 健太761Lap158
44グッドスマイル 初音ミク AMG谷口 信輝/片岡 龍也761Lap854
560SYNTIUM LMcorsa RC F GT3飯田 章/吉本 大樹761Lap36
631TOYOTA PRIUS apr GT嵯峨 宏紀/久保 凜太郎761Lap62
765LEON CVSTOS AMG黒澤 治樹/蒲生 尚弥761Lap946
83B-MAX NDDP GT-R星野 一樹/高星 明誠761Lap522
961SUBARU BRZ R&D SPORT井口 卓人/山内 英輝761Lap430
109GULF NAC PORSCHE 911ジョノ・レスター/峰尾 恭輔761Lap1524
1351JMS P.MU LMcorsa RC F GT3中山 雄一/坪井 翔761Lap756
2330TOYOTA PRIUS apr GT永井 宏明/佐々木 孝太6116Laps24

ドライバーズポイント(GT500)

順位No.ドライバー名ポイント
16大嶋 和也/アンドレア・カルダレッリ41
237平川 亮/ニック・キャシディ37
336ジェームス・ロシター36
41ヘイキ・コバライネン/平手 晃平35
538立川 祐路/石浦 宏明30
636中嶋 一貴30
1219関口 雄飛9
1319国本 雄資8
1636伊藤 大輔6

チームポイント(GT500)

順位No.チーム名ポイント
16LEXUS TEAM LEMANS WAKO'S50
237LEXUS TEAM KeePer TOM'S47
336LEXUS TEAM au TOM'S47
41LEXUS TEAM SARD45
538LEXUS TEAM ZENT CERUMO39
1019LEXUS TEAM WedsSport BANDOH18