2017年プレスリリース

SUPER GT 2017年 第7戦 Chang SUPER GT RACE
平川/キャシディ組LEXUS LC500が今季2勝目!
最終戦へ向けランキング首位浮上
GT300では中山雄一/坪井組LEXUS RC F GT3が今季2勝目でLEXUSが両クラス制覇

2017.10.08(日)- 23:30配信

 SUPER GT第7戦の決勝レースがタイのチャン・インターナショナル・サーキットで行われ、平川亮/ニック・キャシディ組のKeePer TOM'S LC500 37号車がポール・トゥ・ウィンで今季2勝目。ドライバーズランキングでも首位に浮上し、最終戦に臨むこととなった。大嶋 和也/アンドレア・カルダレッリ組 WAKO'S 4CR LC500 6号車が2位で続き、LEXUS LC500が1-2フィニッシュ。トップ6中5台をLEXUS LC500が占めた。GT300クラスでは中山 雄一/坪井 翔組 JMS P.MU LMcorsa RC F GT3 51号車がこちらも今季2勝目を挙げ、LEXUSが両クラスを制した。

 10月7日(土)、8日(日)の両日、タイの東北部ブリーラムに位置するチャン・インターナショナル・サーキットで、SUPER GT第7戦「Chang SUPER GT RACE」が開催された。
 8月末に行われた前戦鈴鹿1000kmから1か月あまり。SUPER GTはシリーズ唯一の海外遠征戦となる第7戦タイを迎えた。
 今年で4年目を迎えるタイラウンド。昨年も同じ10月第7戦としての開催だったが、昨年は中止となったオートポリスラウンドの代替戦が最終戦もてぎで行われた関係で、フルウェイトハンデで実施された。今年は予定通り最終戦のひとつ前ということで、ウェイトハンデはこれまでの半分、獲得ポイント×1kgで戦われる。
 今季新たに導入された新型車両 LEXUS LC500はシーズン序盤圧倒的な速さを見せ、開幕から4連勝を飾ったが、ウェイトハンデが厳しくなった第5,第6戦では苦戦。ドライバーズタイトル争いでも首位の座を奪われることとなったが、2位以降に5台が続き、残り2戦での逆転を目指しタイラウンドに臨んだ。
 LEXUS LC500参戦初年度でのタイトル獲得へ向け、まずはウェイトハンデ半減の今大会、LEXUS勢の逆襲が期待された。

優勝した平川亮/ニック・キャシディ(右)と2位に入った大嶋和也/アンドレア・カルダレッリ
優勝した平川亮/ニック・キャシディ(右)と2位に入った大嶋和也/アンドレア・カルダレッリ

予選

 7日(土)タイ・ブリーラムのチャン・インターナショナル・サーキットは、朝から降ったり止んだりの不安定な天候。午前中のフリー走行時には一旦ドライになったものの、その後猛烈なスコールに見舞われ、午後3時からの予選は、雨が止んで乾いていくという、難しいコンディションで行われることとなった。
 GT300クラスのQ1を経て、ライン上はやや乾き始めているが、コースの一部にはまだ川のような水が残っている状況で、午後3時20分よりGT500クラスのQ1(15分)開始。いつもであれば、セッション中盤まで誰もコースインせずに待機するが、今回はまたいつ雨が降り出すか分からない状況もあり、全車セッション開始と共にウェットタイヤで一斉にコースへ向かった。
 周回を重ねるごとに路面が向上し、タイムも上がっていく中、8周目にヘイキ・コバライネンのDENSO KOBELCO SARD LC500 1号車が好タイムで2番手に浮上。カルダレッリの駆る6号車が3番手。キャシディの37号車が6番手。石浦宏明の駆るZENT CERUMO LC500 38号車がトップから1秒以内ながらぎりぎり8番手に滑り込んだ。一方で、中嶋一貴のau TOM'S LC500 36号車は9番手で惜しくもQ2進出ならず。昨年このタイでポール・トゥ・ウィンを果たしたWedsSport ADVAN LC500 19号車は国本雄資がアタックを担当したがタイムが伸びず、15番手でQ1敗退となった。
 午後4時5分から行われたQ2(12分)の時点では何カ所か川は残っているもののかなり路面が乾いており、ほぼ全車がスリックタイヤでアタック。序盤前車に引っかかりタイムを伸ばせなかった37号車の平川が、計測4周目あたりからタイムを伸ばしてポール争いを展開。終盤には、ライバル車両と100分の1秒単位でタイムを塗り替えあう激しい予選となったが、この接戦を制した平川が今季初となるポールポジションを獲得。ランキング2位につける平川/キャシディ組が好位置で決勝に臨むこととなった。
 大嶋和也がドライブした6号車はトップから僅か0.172秒差ながら2列目4番手。立川祐路の38号差が5番手、平手晃平の1号車が7番手につけた。
 GT300クラスは、Q1開始時点でまだコースの一部にはかなり水が残っており、水煙が上がる状態。そんな中、タイでのフルウェット走行は初めての坪井が好走を見せ、7周目にその時点でのトップタイムをマーク。その後ライバルにかわされたものの3番手という好結果でQ1通過を果たした。
 嵯峨宏紀がアタックしたTOYOTA PRIUS apr GT 31号車が12番手、佐々木孝太がアタックしたTOYOTA PRIUS apr GT 30号車はぎりぎり14番手でQ2進出。吉本大樹がアタックした SYNTIUM LMcorsa RC F GT3 60号車は21番手でQ1敗退となった。
 午後3時45分からのQ2(12分)は、再び降り始めた小雨により、待たしてもタイヤ選択の難しいセッションに。中山雄一がアタックした51号車は、狙っていたほどにはタイムが伸びず、ピットインして別スペックのタイヤへ交換。最後の一発アタックを見事に決め、中山雄一/坪井翔のコンビとしては過去最上位となる予選2番手を獲得。現在トップと16ポイント差の6位で逆転タイトルを目指す51号車が、最前列という好グリッドを確保した。
 プリウスの31号車は10番手、30号車は13番手グリッドとなった。

決勝

 8日(日)は朝から好天に恵まれたが、決勝レーススタートの僅か30分ほど前に突然のスコールに見舞われ、コースはあっという間にフルウェットに。すぐに雨は止んだが、空にはまだ雲が残っており、ウェットタイヤで行くか、スリックに賭けるか、非常に難しい状況でスタートを迎えた。
 午後3時、気温30度、路面温度33度というコンディションで、セーフティカーランにより決勝レース(66周)がスタート。3周目から本格的な戦いが開始された。ポールポジションの37号車ニック・キャシディはウェットタイヤで順調に首位をキープ。序盤はウェットタイヤを装着した上位勢が予選順位のまま周回を重ねていった。
 路面は徐々に乾いていき、スリックでスタートした車両とのラップタイムが逆転し始めた10周目過ぎから、上位勢もピットへ向かいスリックタイヤへと交換。
 13周目にスリックタイヤに交換したキャシディの37号車はウェットタイヤのまま走り続ける車両を次々にパスし、23周目に首位に復帰。カルダレッリの6号車も3位へとポジションを上げた。
 37号車のキャシディは首位をキープし34周目終了で平川へとドライバーチェンジ。中盤続々と上位勢もピットへ向かったが、2位を走行していたライバル車がピットで大きくタイムロス。これにより6号車が2位にポジションを上げ、LEXUS LC500の1-2となった。
 天候は回復し、路面は完全にドライに。夕方4時を回っても気温33度、路面温度38度まで上がる熱い戦いとなる中、他のLC500勢では、38号車と36号車が5,6位、そして後方からはスリックタイヤでのスタートを選択し、一時はほぼ最後尾、1周遅れとなっていた1号車が、コバライネンの猛追で順位を上げてきた。
 レースは残り2周で3位を走行していた車両がコース脇にストップ。これにより4位以下の順位がひとつずつ繰り上がることに。
 首位の37号車平川は、ずっと後続との差を10秒以上に保ったままトップでチェッカーを受け、ポール・トゥ・ウィンで開幕戦に続く今季2勝目を挙げた。この勝利で平川/キャシディ組はドライバーズランキングでも首位に浮上した。
 2位には大嶋/カルダレッリ組の6号車。6号車もランキングで37号車に6ポイント差の2位へとポジションを上げることとなった。
 立川・石浦組の38号車が4位、中嶋一貴/ロシター組の36号車が5位、猛追を見せた1号車が6位でフィニッシュし、LEXUS LC500はトップ6のうち5台を占める活躍を見せた。

 GT300クラスでは、中山雄一がスタートを担当した51号車は序盤2位をキープ。その後路面は乾き始め、ウェットタイヤで走り続ける51号車は厳しい状況となる中、懸命な走りを続け、最低限となる周回を終えたところでピットイン。坪井へ交代すると共に、スリックタイヤに履き替えた。残り40周近い周回を任されることとなった22歳、GTではルーキーの坪井だが、タイヤをマネージメントしながらもハイペースで着実にポジションアップ。
 各チーム様々な作戦が採られる中、24番手と後方位置からのスタートを強いられた60号車が、スタートで一気に14位までジャンプアップすると、吉本がギリギリまでピットインしないまま走り続け、41周目には首位に浮上。翌周ピットへ向かい、7位でコースに復帰した。
 60号車がピットインしたことで、51号車が首位に浮上。その後は後続との差をコントロールしながら走り抜き、トップチェッカー。第2戦富士に続く今季2勝目を挙げた。この勝利で、中山雄一/坪井組はランキングでも首位に9ポイント差の2位に浮上した。
 60号車は6位でチェッカーを受け、今季4度目のシングルフィニッシュ。プリウスは31号車が11位。30号車が16位で完走を果たした。

ポール・トゥ・ウィンで今季2勝目を挙げたKeePer TOM'S LC500 37号車
ポール・トゥ・ウィンで今季2勝目を挙げたKeePer TOM'S LC500 37号車
2位に入り、ランキングも2位に浮上したWAKO'S 4CR LC500 6号車
2位に入り、ランキングも2位に浮上したWAKO'S 4CR LC500 6号車
今季2勝目を挙げた中山 雄一(左)と坪井 翔(右)
今季2勝目を挙げた中山 雄一(左)と坪井 翔(右)
今季2勝目を挙げたJMS P.MU LMcorsa RC F GT3 51号車
今季2勝目を挙げたJMS P.MU LMcorsa RC F GT3 51号車

KeePer TOM'S LC500 37号車 ドライバー 平川 亮:

最高の結果になった。正直スタート前はかなりナーバスになっていて、タイヤ選択にすごく悩んだが、雨の中でのペースも良かった。レースを決めたのは、ドライに交換するタイミングだった。運も味方してくれたのかすごく良いタイミングで入れて、アウトラップも良く、ニックが更に差を広げてくれた。その後僕に交代するときのピット作業も早く、アウトラップもクリーンにまとめられた。それからは全く後ろを見ずに、常に前を向いて、ミスをしないように、順位をキープできるように頑張った。とても良いレースが出来たし、最終戦に向けて良いペースに乗れたと思う。次のもてぎはハンデがなくなるので、開幕戦のようなレースがしたい。

KeePer TOM'S LC500 37号車 ドライバー ニック・キャシディ:

信じられないような一日となった。最高の結果で終われたと同時に、私自身にとっても、これまでに戦ってきたGTレースの中で最高の一戦になった。チームや関係者の皆様に感謝したい。ウェットタイヤでスタートし、乾いていく難しいコンディションだったが、タイヤの温度を低く保つために留意しながらも、後とのギャップを維持するように走った。周回遅れの処理などでリスクを負わないように注意したが、クルマは本当に好調で、ペースも良かった。ピット作業も素晴らしかった。(平川)亮はシーズンを通していつも素晴らしい走りをしてくれるが、予想通りにトップを快走してくれた。次のもてぎは重要なレースになるが、この好調を維持して戦えると思うので、楽しみにしている。

WAKO'S 4CR LC500 6号車 ドライバー 大嶋 和也:

予選4番手ということで、優勝も欲しいところだったが最低限の結果は出せて、LEXUSの1-2の一翼を担うことが出来たのは良かったかなと思う。チャンピオン獲得はまだ諦めるわけにはいかない。最終戦はなんとしても優勝を狙う。我々が優勝しても37号車が2位だと向こうがチャンピオンということになるが、まずLEXUSのチャンピオン獲得のために頑張りたい。僕らに優勝できるポテンシャルがあるとすれば、向こうが2位に入ってくる可能性というのはかなり高い。でもレースなので何があるか分からないし、諦めずに最後まで戦う。クルマは速いし、最終戦はノーハンデで軽くなる。もてぎは毎年得意としているレースなので、もちろん勝ちに行く。

WAKO'S 4CR LC500 6号車 ドライバー アンドレア・カルダレッリ:

非常に難しいレースだった。ウェットコンディションで始まって、目標とする37号車が先頭なのに対し、我々は2列目スタートで、前車の巻き上げる水もあり、最初はとても難しかった。また、タイヤ選択も完璧ではなかった。しかしその後プッシュを続け、タイヤ交換後も可能な限りハードにアタックした。クルマのパフォーマンスもよく、2位にポジションを上げることが出来た。更に上を狙ったが、ラインを外すとまだ濡れているところが多く、車のコントロールを失いタイムをロスしてしまうので、2位キープに徹した。ポイント争いでは首位に6ポイント差とちょっと離されてしまったが、レースでは何が起こるか分からない。私自身、2014年にも追う立場で最終戦のもてぎに臨んだことがあるが、あの時は2位でフィニッシュしたがわずか2点足りずにチャンピオンを逃した。それだけに、今年はなんとしてもタイトルを狙いたいし、そのためには勝つだけだ。

JMS P.MU LMcorsa RC F GT3 51号車 ドライバー 中山 雄一:

スタート前の雨ですごく難しいコンディションになったが、どちらでもタイヤの性能が発揮出来た。昨日の予選も雨に見舞われたが、自信を持って臨み、坪井選手も僕も良いタイムを出して良いポジションからスタートを切れた。今日も、最初路面はしっかり濡れていたので、昨日と同じタイヤでスタートした。予想以上に路面が早く乾いたが、なんとか最低限の周回まで頑張って走り、残りを坪井選手に託した。40周も走らせることになったが、タイヤを持たせて最後まで良いペースで走ってくれた坪井選手の頑張りに感謝したい。今大会、首位と16点差で臨んで、優勝しかない状況で勝てたのは良かったが、9点差での最終戦は厳しい状況であることには変わらない。もてぎも勝つしかないので頑張っていきたい。

JMS P.MU LMcorsa RC F GT3 51号車 ドライバー 坪井 翔:

本当に長いスティントだった。でも苦しい前半のウェットタイヤでの戦いで中山選手が耐えて走ってくれた。僕は後半40周ほど走ることとなり、見えない敵との戦いで、ペースも大切だがタイヤも持たせなくてはならず、プッシュしながら、タイヤと相談しながら、という走りだった。それで前車がピットインしたときには2番手だったので、ひたすらブッシュした。トップに立ってからは後とのギャップと相談しながら、タイヤを保って走った。良いタイヤと、序盤頑張ってくれた中山選手に感謝したい。初めてのタイでのレースだったが、シーズン2勝目を上げることが出来、流れは良いと思う。最終戦のもてぎはノーハンデで、条件はみんなイコールだが、僕たちに出来ることはあると思うし、最後まで諦めずに優勝を狙っていけば何か起きると信じて戦う。

リザルト

GT500

順位No.ドライバー名車名周回所要時間/差グリッドWH
137KeePer TOM'S LC500平川 亮/ニック・キャシディ661:42'48.674148
26WAKO'S 4CR LC500大嶋 和也/アンドレア・カルダレッリ6612.121448
317KEIHIN NSX-GT塚越 広大/小暮 卓史6630.12318
438ZENT CERUMO LC500立川 祐路/石浦 宏明6641.028543
536au TOM'S LC500中嶋 一貴/ジェームス・ロシター661'08.598947
61DENSO KOBELCO SARD LC500ヘイキ・コバライネン/平手 晃平661'13.029736
7100RAYBRIG NSX-GT山本 尚貴/伊沢 拓也661'14.7121335
864Epson Modulo NSX-GTベルトラン・バゲット/松浦 孝亮661'27.292828
923MOTUL AUTECH GT-R松田 次生/ロニー・クインタレッリ651 Lap1159
1046S Road CRAFTSPORTS GT-R本山 哲/千代 勝正651 Lap1423
118ARTA NSX-GT野尻 智紀/小林 崇志651 Lap635
1219WedsSport ADVAN LC500関口 雄飛/国本 雄資651 Lap1523

GT300

順位No.ドライバー名車名周回所要時間/差グリッドWH
151JMS P.MU LMcorsa RC F GT3中山 雄一/坪井 翔611:43'41.391236
24グッドスマイル 初音ミク AMG谷口 信輝/片岡 龍也615.121450
333D'station Porsche藤井 誠暢/スヴェン・ミューラー6132.4191522
455ARTA BMW M6 GT3高木 真一/ショーン・ウォーキンショー6132.629338
588マネパ ランボルギーニ GT3織戸 学/平峰 一貴6139.95722
660SYNTIUM LMcorsa RC F GT3飯田 章/吉本 大樹601 Lap2119
718UPGARAGE BANDOH 86中山 友貴/川端 伸太朗601 Lap172
811GAINER TANAX AMG GT3平中 克幸/ビヨン・ビルドハイム601 Lap1238
93B-MAX NDDP GT-R星野 一樹/高星 明誠601 Lap614
107Studie BMW M6ヨルグ・ミューラー/荒 聖治601 Lap1117
1131TOYOTA PRIUS apr GT嵯峨 宏紀/久保 凜太郎601 Lap1017
1630TOYOTA PRIUS apr GT永井 宏明/佐々木 孝太601 Lap13

ドライバーズポイント(GT500)

順位No.ドライバー名ポイント
137平川 亮/ニック・キャシディ69
26大嶋 和也/アンドレア・カルダレッリ63
323松田 次生/ロニー・クインタレッリ61
436ジェームス・ロシター53
538立川 祐路/石浦 宏明51
636中嶋 一貴47
71ヘイキ・コバライネン/平手 晃平41
1319関口 雄飛23
1419国本 雄資22
1719小林 可夢偉10
1936伊藤 大輔6
2019山下 健太1

チームポイント(GT500)

順位No.チーム名ポイント
137LEXUS TEAM KeePer TOM'S87
26LEXUS TEAM LEMANS WAKO'S81
323NISMO80
436LEXUS TEAM au TOM'S72
538LEXUS TEAM ZENT CERUMO67
61LEXUS TEAM SARD58
1119LEXUS TEAM WedsSport BANDOH40