2か月半ぶりのSUPER GTは東北・SUGOが舞台
テストでも好調なLEXUS RC Fの活躍に期待
7月23日(土)、24日(日)の両日、宮城県柴田郡村田町に位置するスポーツランドSUGOでSUPER GTの第4戦「SUGO GT 300km RACE」が開催される。
昨年は9月後半に第6戦として行われたSUGOラウンドだが、今年は2014年以前と同じ、7月の開催に戻った。第3戦のオートポリスラウンドが中止となったことで、ゴールデンウィークの第2戦以来、約2ヶ月半ぶりのSUPER GT開催となる。
SUGOでは6月半ばに合同テストが行われた。LEXUS RC Fはこのテスト2日間の総合でトップ2を占めるなど好調ぶりを示しており、活躍に期待がかかる。また、この第4戦SUGOから2週間のインターバルで第5戦富士、そして3週間空けて第6戦鈴鹿と、真夏の3連戦が待ち構えている。この3連戦の初戦となるSUGOラウンドは、シーズン中盤の戦いを占う意味でも重要な一戦となりそうだ。
東北の山間に位置するテクニカルコース
舞台となるスポーツランドSUGOは宮城県の南側山間部に位置し、ロケーションを上手く利用したアップダウンの激しいテクニカルコースとして知られる。高低差は約70m。
バックストレートまでの前半はテクニカルなセクション。バックストレートを下って馬の背コーナーをクリアした先は、中高速コーナーが続き、最終コーナーからメインストレートへは、10%勾配という急な上りの名物コーナー。レーシングカーがその大馬力を見せつけるかのように一気に駆け上ってくるシーンは大迫力だ。観客席からも比較的近く、迫力の走りを身近に味わえる。
1周3.704kmと短く、比較的コース幅が狭いこともあり、特に出走台数の多いSUPER GTでは周回遅れの処理もレースを左右する重要な要素となる。コース幅やアップダウン、そして山間部ならではの天候の変わりやすさなどからアクシデントも多く、「魔物が住む」と言われるコースでもある。
東北の自然や味覚を存分に味わえる
自家用車、レンタカーであれば、東北道の村田インターからわずか15分と、アクセスは容易。北側からのアクセスなら仙台南インターでもそれほど時間はかからない。
近郊には駅がないため、公共交通機関でのアクセスの場合は、JR仙台駅西口から出ている、宮城交通の臨時バスを利用することになる。空路の場合は仙台空港から仙台駅へのバスもあるが、空港の方がサーキットに近いので、直接タクシーで行ってしまうのも手だ。
宿泊などは、東北最大の都市、仙台が近いのでそちらを利用するのが便利。自然を満喫するなら蔵王周辺の温泉や、日本三景の一つである松島との観光を組み合わせるのもいいだろう。仙台名物の牛タンや三陸の海の幸など、グルメも楽しみたい。
事前のテストではLEXUS RC Fが1-2。
得意のSUGOで今季初勝利を目指す
昨年のSUGO大会は、秋開催ということでウェイトハンデの重さもあり、LEXUS RC F勢は4位、5位フィニッシュという結果に終わった。しかし、LEXUS RC Fのデビューイヤーとなった2014年のSUGOでは1-2フィニッシュを飾っており、コースとの相性は悪くない。
今年ここまでの2戦では、LEXUS RC F勢は未勝利ながらも、ジェームス・ロシター/平川 亮組 KeePer TOM'S RC F 37号車が2位、3位と連続表彰台でランキング2位につけている。今季、SUPER GTとかけ持ちでELMS(ヨーロピアン・ル・マン・シリーズ)に参戦している平川は、初出場となったル・マン24時間レースでは自身の担当で首位を走るなど好走を見せたが、チームメイトのクラッシュにより無念のリタイア。しかし、ELMSでは、第2戦で勝利、7月17日に行われたばかりの第3戦でも勝利と勢いに乗っており、直前のスーパーフォーミュラ富士ラウンドで好走を見せたロシターとのコンビは、やや重いウェイトハンデをものともしない走りを見せてくれるはずだ。
目下37号車に続くランキング3位につけるのは、前戦富士で3位表彰台を獲得したヘイキ・コバライネン/平手 晃平組 DENSO KOBELCO SARD RC F 39号車。SUPER GT参戦2年目にして初表彰台を獲得したコバライネンと、2014年にここSUGOで勝利を挙げている平手にとって、次の目標はもちろん表彰台の頂点だ。
ランキング5位、6位につける大嶋 和也/アンドレア・カルダレッリ組 WAKO'S 4CR RC F 6号車、伊藤 大輔/ニック・キャシディ組 au TOM'S RC F 36号車の2台も期待は大きい。伊藤と大嶋は2012年にSUGOで勝利、カルダレッリも2年連続2位と、SUGOは得意としており、ウェイトハンデがそれほど重くないことからも優勝争いに絡んでくるだろう。
そして、前戦富士で上位を争いながらも、まさかの燃料切れでレースを終えた立川 祐路/石浦 宏明組 ZENT CERUMO RC F 38号車は、6月のテストで最速タイムをマークしており、ウェイトハンデの軽さも相まって、今大会優勝候補の筆頭と言えそうだ。
また、関口 雄飛/国本 雄資組 WedsSport ADVAN RC F 19号車もテスト2番手と好調。直前のスーパーフォーミュラでファイト溢れる走りを見せ、初表彰台獲得を果たした関口と、不運なトラブルでレースを終えるも速さを見せた国本のファイティングスピリット溢れる走りに期待したい。