MOTEGI
SUPER GT 2022年 第8戦(最終戦)もてぎ
GT500 予選/決勝
2022年シーズンのSUPER GT最終戦となる第8戦「MOTEGI GT 300km RACE GRAND FINAL」が11月5日(土)、6日(日)の両日、栃木県のモビリティリゾートもてぎで開催されました。
全8戦で競われている2022年シーズンのSUPER GTもついに最終戦を迎えました。例年SUPER GT最終戦の舞台として恒例となっていたもてぎですが、ここ2年は変則的なスケジュールもあり、他サーキットで最終戦が行われていました。今季、3年ぶりにもてぎに戻って来ました。
この最終戦はサクセスウェイトがゼロになるため、ノーハンデでの争いとなります。
今季のGRスープラ勢は、開幕で14号車がポール・トゥ・ウィン、第4戦で37号車が勝利を飾ったものの、中盤戦以降は苦戦を強いられ、最終戦の今大会では、ランキング5位の37号車、同6位の14号車が、逆転タイトルの可能性を残して臨むこととなりました。他のチームも、最終戦を好成績で締めくくり、少しでも上位のランキングでシーズンを終えるべく、今大会に臨みました。
この週末のもてぎは好天に恵まれ、多くのモータースポーツファンの皆様が集結。イベント広場ではTGRブースも開設され、1年間の応援への感謝を表現した特設ブースの展示など、多くのファンの注目を集めていました。
5日(土)午前中はやや雲があったものの、昼過ぎには晴れ渡り、気温16度、路面温度27度のコンディションの下、午後2時20よりノックアウト方式の予選が行われました。
Q1では、今季4度のポールポジションを獲得している19号車の国本が3番手タイムをマークし、上位8台が進出するQ2へと進出。しかし、他のGRスープラ勢はタイムが伸びず、山下14号車が11番手、関口雄飛のDENSO KOBELCO SARD GR Supra 39号車が12番手、石浦38号車が13番手、宮田の37号車が14番手、坪井の36号車が15番手と、5台がQ1で敗退。決勝レースは後方からの追い上げを余儀なくされることとなりました。
Q2では、孤軍奮闘の19号車を駆る阪口晴南が、これまでのコースレコードを破るタイムを叩き出し、今季5度目のポールポジション獲得かと思われましたが、最後にSTANLEY NSX-GT 100号車にコンマ1秒上回られ、それでも最前列2番手グリッドを獲得しました。
6日(日)は快晴となり、気温16度路面温度27度のコンディション。午後1時に栃木県警の白バイとパトカーの先導によるパレードラップ、フォーメーションラップを経て、63周で争われる決勝レースのスタートが切られました。
最前列2番手グリッドからスタートを切った国本の19号車は、1周目から抜きつ抜かれつのバトルを展開。後方では、11番手スタートの14号車大嶋が9位へ、最後尾15番手スタートの36号車坪井も11位へとジャンプアップを果たしました。
9周目には、前を走る車両の接触によるペナルティなどもあり、14号車は一気に5位へとポジションアップ。
その後方では、周回遅れとなるGT300クラスの集団に追いついたGT500クラスの車両が接触し、多重クラッシュが発生。スピンした車両を避けきれず、中山雄一がドライブしていた39号車はこれに巻き込まれ、レースを終えることとなってしまいました。
このクラッシュによりフルコースイエロー、その後セーフティカーが導入。この間にストレート上では大クラッシュが発生し、長いセーフティカー走行となりました。
ほぼレースの3分の1を消化する20周を終えたところでセーフティカーが退去し、レースは再開。ドライバー交代が可能となる翌周から次々に各車がピットインしていきました。
早めにピットインする作戦を採った14号車は、素晴らしいピット作業にも助けられてポジションアップ。実質3位でコースへと復帰すると、首位争いの集団に加わりました。
最後までピットインを遅らせていた坪井の36号車が37周を終えたところでピットイン、全車がピットを終えたところで、14号車が3位、19号車が6位。36号車は7位で復帰。
この時点で9位につけていた宮田の37号車が終盤追い上げを見せ、39周目に8位、50周目にはチームメイトの36号車アレジをパスして7位へ。残り3周となった61周目には阪口晴南の19号車もかわして6位へとポジションを上げました。
GRスープラ勢の最上位を走行する山下の14号車は、再三にわたって1秒以内の差で2位の車両を追撃しましたが、逆転には至らず。3位でチェッカー。11番手スタートからの追い上げで開幕戦以来今季2度目の表彰台を獲得し、GRスープラ勢では最上位となる、ランキング5位でシーズンを終えることとなりました。
逆転タイトルの可能性を残した37号車も、14番手スタートから8ポジションアップの6位でフィニッシュ。19号車が7位、36号車が9位、38号車が10位に入り、後方グリッドからのスタートを余儀なくされたGRスープラ勢でしたが、大荒れとなった決勝では粘り強い追い上げで5台がポイント獲得を果たしました。
最終戦もてぎ、なんとか11番手から3位まで追い上げてゴールすることができました。1年間応援ありがとうございました。前半の僕のスティントで、車のフィーリングが昨日から激変して非常に良くなっていたので、これは追い上げられるんじゃないかなと思っていましたが、展開にも恵まれて5位までポジションを上げられました。そこからピットのタイミングとかも上手くいって、(山下)健太がコースに戻ったときは3位に上がれたので、これは上手くいったら勝てるかなとも思ったんですが。とはいえ後半は健太が燃費もセーブしながら頑張ってくれて、3位でフィニッシュできたので良かったです。
僕個人は順位を上げられたわけでもなかったんですが、大嶋先輩と、ピット作業が早かったおかげで、ピットを出て行った時点で12号車の後ろにつけられました。その時点で実質3番手につけており、走り出してすぐに車のフィーリングが良いなと感じながらトップ2台に追いついていく展開だったので、もしかしたら勝てるかも知れないなと思ったんですが、燃費との関係とか、他の車両の後ろにつくと自分のペースで走れないところもあって、3位で終わりました。それでも11番手スタートから3位フィニッシュというのを考えると、最後にいいレースができたと思います。来年に繋がるレースができて良かったです。1年間応援ありがとうございました。
順位 | No. | 車名 | ドライバー | 周回 | 所要時間/差 | グリッド | SW |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 100 | STANLEY NSX-GT | 山本 尚貴/牧野 任祐 | 63 | 2:04'58.929 | 1 | |
2 | 12 | カルソニック IMPUL Z | 平峰 一貴/ベルトラン・バゲット | 63 | 1.212 | 3 | |
3 | 14 | ENEOS X PRIME GR Supra | 大嶋 和也/山下 健太 | 63 | 1.888 | 11 | |
4 | 3 | CRAFTSPORTS MOTUL Z | 千代 勝正/高星 明誠 | 63 | 2.795 | 4 | |
5 | 17 | Astemo NSX-GT | 塚越 広大/松下 信治 | 63 | 16.005 | 10 | |
6 | 37 | KeePer TOM'S GR Supra | サッシャ・フェネストラズ/宮田 莉朋 | 63 | 26.476 | 14 | |
7 | 19 | WedsSport ADVAN GR Supra | 国本 雄資/阪口 晴南 | 63 | 33.939 | 2 | |
8 | 8 | ARTA NSX-GT | 野尻 智紀/福住 仁嶺 | 63 | 40.295 | 6 | |
9 | 36 | au TOM'S GR Supra | 坪井 翔/ジュリアーノ・アレジ | 63 | 45.265 | 15 | |
10 | 38 | ZENT CERUMO GR Supra | 立川 祐路/石浦 宏明 | 63 | 50.036 | 13 | |
39 | DENSO KOBELCO SARD GR Supra | 関口 雄飛/中山 雄一 | 8 | 55 Laps | 12 |