SUGO
SUPER GT 2023年 第6戦 SUGO
GT500 予選/決勝
SUPER GT第6戦「SUGO GT 300km RACE」が9月16日(土)、17日(日)の両日、宮城県のスポーツランドSUGOで開催されました。
全8戦で競われている今季のSUPER GTも残すところ3戦となりました。次の第7戦はサクセスウェイト半減、そして最終戦はサクセスウェイト無しとなるため、今大会が最も重いサクセスウェイトで戦うレースとなります。
TOYOTA GAZOO Racing(TGR)勢は、第2戦で優勝、第3戦で2位、第4戦、第5戦も入賞を果たしてポイントを伸ばした36号車がランキング2位につけています。一方、1レースで最大21ポイントが獲得可能なSUPER GTでは、まだ全てのチームにタイトルの可能性が残っており、これまでポイントを稼げなかったチームにとっては、有利なサクセスウェイトでの大量得点のチャンスでもあります。久々の300kmレースとなる今大会、終盤戦でのタイトル争いへ向け各チーム必勝態勢で臨みました。
東北唯一のSUPER GT開催となる今大会、サーキット内イベント広場には、TGRブースが設置され、今季限りでのGTドライバー引退を発表したZENT CERUMO GR Supra 38号車の立川祐路が通算3勝を挙げているSUGOでのメモリアル展示として、2005年ZENT CERUMO Supra、2013年ZENT CERUMO SC430、そして2014年~2016年シーズンを戦ったZENT CERUMO RC F GT500を展示。加えて秘蔵のギアなども展示され、東北のファンの皆様の注目を集めていました。2013年にシリーズチャンピオンを獲得した立川と特別出演頂いた平手晃平のトークショーには多くのお客様が集まり、会場が大いに盛り上がりました。
16日(土)は前夜までの雨で、午前中の公式練習はウェットで開始され、徐々に乾いていく状況で行われました。公式練習中に路面は乾き、その後も雨は降りませんでしたが、午後2時40分からの予選が開始される少し前に雨が降り始め、GT300クラスのQ1 A組はウェット宣言の中で始められました。その後、雨は止み、セッションが進むごとに路面は乾いていき、GT500クラスのQ1が開始される頃にはほぼドライ。気温26度/路面温度28度のコンディションで、全車スリックタイヤでアタックに臨みました。
曇り空で路面温度が低めだったこともあり、各車じっくりとタイヤを暖めてアタック開始。前戦鈴鹿で2位表彰台を獲得した39号車の関口が2番手タイムをマーク。石浦宏明の38号車が5番手、笹原の37号車が7番手でTGR勢は3台がQ2へと進出。
トップから14台が0.8秒の中に入るという接戦となったこのQ1、前戦鈴鹿で3位表彰台を獲得し、ランキング4位につける14号車は、64kgのサクセスウェイトながら山下が健闘を見せましたが、僅か0.031秒及ばず9番手。国本の19号車は11番手、宮田の36号車は12番手でグリッドが確定しました。
Q2では、ライバル勢よりやや早めにコースインしたTGR勢は、39号車の中山が、残り1分半ほどでその時点でのトップタイムをマーク。しかし、コースレコードを更新する速さを見せたライバル勢に上回られ4番手。立川の38号車が5番手、アレジの37号車は6番手グリッドを獲得しました。
17日(日)空は雲がかかり、気温28度、路面温度33度のコンディション。午後1時半、グランドを埋め尽くす多くのお客様が見守る中、宮城県警の白バイとパトカー先導によるパレードラップ、フォーメーションラップを経て、84周、300kmで争われる決勝レースのスタートが切られました。
スタートは大きな順位変動なく周回が開始されましたが、10周目に5番手スタートの38号車立川が4番手スタートの39号車関口をパス。4位へとポジションを上げました。
レースはドライバー交代義務を消化できる3分の1を過ぎ、徐々にピットへ。28周を終えて19号車、翌周には37号車と14号車、31周目を終えたところでTGR勢最上位を走行していた38号車もピットへ向かい、SUGOでの最後の走りを終えた立川から石浦へとドライバーを交代しました。
しかし38号車は35周目にギアボックストラブルに見舞われ緊急ピットイン。無念のリタイアとなってしまいました。
ほとんどの車両がドライバー交代のピットを終える中、39号車はピットインを遅らせる作戦で首位に浮上し、先にピットを終えた車両との見えない首位争いになるかと思われましたが、37周目に最終コーナー立ち上がりで2台の接触による激しいクラッシュが発生。レースは数周のセーフティカー走行の後に赤旗中断となりました。
50分ほどの中断を経てセーフティカー先導で走行再開。45周目に再スタートが切られました。
ピットイン前のセーフティカー導入でマージンを失った39号車でしたが、先にピットを終えた車両の上位3台以外を周回遅れにしていたことにより、52周を終えたところでピットインした39号車は4位でコースへ復帰しました。
39号車の中山は60周目に最終コーナーでGT300クラス車両をかわそうとしてコースオフ、5位へとポジションを落とすも、再び抜き返して4位へ復帰。その後はポジションを守り抜き、TGR勢最上位の4位でチェッカーを受けました。
その後方では山下の14号車が7位、36号車の宮田と19号車の阪口は最後まで激しいバトルを繰り広げ、これを凌ぎきった36号車が8位、19号車が9位でチェッカーを受けました。
しかし、レース後の車検でトップチェッカーの車両が失格となったため、39号車は3位を獲得。14号車が6位、36号車が7位、19号車が8位、37号車が10位となりました。
この結果、36号車は首位と2ポイント差の2位をキープ。14号車は首位と14ポイント差の5位、39号車は首位と17ポイント差の6位へと浮上しました。
順位 | No. | 車名 | ドライバー | 周回 | 所要時間/差 | グリッド | SW |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 8 | ARTA MUGEN NSX-GT | 野尻 智紀/大湯 都史樹 | 84 | 2:45'00.838 | 1 | 22 |
2 | 23 | MOTUL AUTECH Z | 松田 次生/ロニー・クインタレッリ | 84 | 0.529 | 2 | 50 |
3 | 39 | DENSO KOBELCO SARD GR Supra | 関口 雄飛/中山 雄一 | 84 | 51.658 | 4 | 46 |
4 | 1 | MARELLI IMPUL Z | 平峰 一貴/ベルトラン・バゲット | 84 | 55.693 | 14 | 48 |
5 | 24 | リアライズコーポレーション ADVAN Z | 佐々木 大樹/平手 晃平 | 84 | 1'02.479 | 7 | 10 |
6 | 14 | ENEOS X PRIME GR Supra | 大嶋 和也/山下 健太 | 83 | 1 Lap | 9 | 64 |
7 | 36 | au TOM'S GR Supra | 坪井 翔/宮田 莉朋 | 83 | 1 Lap | 12 | 90 |
8 | 19 | WedsSport ADVAN GR Supra | 国本 雄資/阪口 晴南 | 83 | 1 Lap | 11 | 48 |
9 | 3 | Niterra MOTUL Z | 千代 勝正/高星 明誠 | 83 | 1 Lap | 8 | 98 |
10 | 37 | Deloitte TOM'S GR Supra | 笹原 右京/ジュリアーノ・アレジ | 83 | 1 Lap | 6 | 16 |
38 | ZENT CERUMO GR Supra | 立川 祐路/石浦 宏明 | 35 | 49Laps | 5 | 36 |