2025 Rd.7 AUTOPOLIS

SUPER GT 2025年 第7戦 オートポリス

    最後尾から追い上げ4位フィニッシュを果たした石浦宏明/大湯都史樹組 KeePer CERUMO GR Supra 38号車

    GT500 予選/決勝

    石浦/大湯組GRスープラが4位、国本/阪口/小高組が5位

     2025年シーズンSUPER GTの第7戦「AUTOPOLIS GT 3Hours RACE」が10月18日(土)、19日(日)の両日、大分県のオートポリスで開催されました。
     全8大会で戦われている今季のSUPER GTも残すところ2戦。TOYOTA GAZOO Racing(TGR)のGRスープラ勢はこれまでの6戦中4勝をあげ、ランキングでもトップ5を占める強さをみせています。
     残り2戦となった今大会は、サクセスウェイトは半減、3時間の長丁場で戦われます。毎年サバイバル戦となるオートポリスラウンドですが、チャンピオン争いに残るためにも重要な一戦。GRスープラ勢も生き残りをかけて挑みました。
     SUPER GT唯一の九州開催戦でもあり、週末を通して26,000人の熱心なモータースポーツファンがオートポリスに集結しました。

    予選

     18日(土)、午前中の練習走行は好天から雨天へと変わるコンディションで行われました。その後、雨はやんで路面は乾いたものの、午後2時45分、気温21度、路面温度23度、再び雨がまじり始めた判断の難しいコンディションの中で、ノックアウト方式の予選が行われました。
     Q1は、全15台が出走し、上位10台がQ2へと進出。まだウェットタイヤを履くほど濡れていない状況で、全車ドライタイヤでコースイン。阪口の19号車が3番手。山下健太のau TOM'S GR Supra 1号車は最も重いサクセスウェイトを科されながらも5番手。笹原右京のDeloitte TOM'S GR Supra 37号車が6番手、大嶋の14号車が7番手、石浦の38号車が10番手に入り、GRスープラ勢は5台がQ2へと進出を決めました。
     Q2は雨量が増し、全車ウェットタイヤでコースイン。セッションが進んで行くにつれて水煙も高くなる状況の中で、福住の14号車がTGR勢最上位の3番手グリッドを獲得しました。

    TGR勢最上位の3番手グリッドを獲得したENEOS X PRIME GR Supra 14号車(大嶋和也/福住仁嶺)
    TGR勢最上位の3番手グリッドを獲得したENEOS X PRIME GR Supra 14号車(大嶋和也/福住仁嶺)

    4番手グリッドを獲得したKeePer CERUMO GR Supra 38号車(石浦宏明/大湯都史樹)
    4番手グリッドを獲得したKeePer CERUMO GR Supra 38号車(石浦宏明/大湯都史樹)

    6番手グリッドを獲得したDeloitte TOM'S GR Supra 37号車(笹原右京/ジュリアーノ・アレジ)
    6番手グリッドを獲得したDeloitte TOM'S GR Supra 37号車(笹原右京/ジュリアーノ・アレジ)

    決勝

     19日(日)午後1時10分、曇り空、気温22度、路面温度25度、路面はほぼ乾いているコンディションの中、3時間レースのスタートが切られました。
     4番手グリッドからスタートした大湯の38号車は1コーナー進入で他車に接触されてスピンを喫し、GT500クラスの最後尾まで順位を落とすこととなってしまいました。
     序盤は福住の14号車が3位、笹原の37号車が5位、山下の1号車が6位で周回を重ねていきました。
     12周目に接触からコース脇に停車した車両が発生し、フルコースイエロー(FCY)からセーフティカー(SC)導入となり、それまでのマージンは帳消しに。スピンにより差が開いていた38号車にとっては上位に接近する好機となりました。
     17周目に再スタートが切られると、笹原の37号車が素晴らしい走りを見せ、19周目に14号車をかわして3位へ。
     一方、38号車は21周を終えたタイミングでピットイン。ドライバーは大湯のままコースへ復帰し、新しいタイヤでの追い上げを図りました。
     速いペースで走る笹原の37号車はさらに前を行く2台に追いつき、25周目に2位へ上がると、28周目の1コーナーで前車を抜き、首位に立ちました。
     1時間を経過するとまだピットしていない多くの車が1回目のピットへ向かい、3位走行中の14号車は33周目に福住から大嶋へとドライバーチェンジ。14号車を追っていた1号車も翌周にピットへ向かい、山下から坪井翔へと交代しました。
     35周目にはトップの37号車らもピットイン。しかし、先にピットインを終えていた車両の後方でコース復帰し先行を許すこととなりました。
     37号車はタイヤが暖まると39周目には一気に3台をごぼう抜き。全車が1回目のピットを終えた時点で、大湯の38号車がトップ、2位に国本の19号車、3位に笹原の37号車。レースが折り返しを過ぎた45周目には1号車の坪井も4位へと順位を上げ、トップ4をGRスープラ勢が占めることとなりました。
     レースは残り1時間を前に、各車2回目のピットイン。38号車は大湯から石浦へ、37号車は笹原からアレジへと交代。ピット戦略の違いもあり、全車が2回目のピットを終えた時点で38号車は4位、37号車が5位に。
     残り1時間を切ったところで突然37号車がスローダウン。続いて1号車もペースが落ち、共に予定外のピットイン。一旦はコースへ復帰しましたが、吸気系のトラブルのためすぐに2台ともピットへ戻り、リタイアを余儀なくされました(1号車は周回数により完走扱い)。
     終盤は石浦の38号車と阪口の19号車が4位を争いましたが、そのままの順位でチェッカー。TGR勢最上位はスタート直後に最後尾に落ちながら追い上げた38号車の4位。10番手スタートの19号車が5位。14号車が9位でポイントを獲得。タイトル争いでは、ノーポイントに終わった1号車は首位をキープしたものの差は詰まり、GRスープラ勢5台を含む6台がタイトルの可能性を残して最終戦に臨むこととなりました。

    決勝レーススタートシーン
    決勝レーススタートシーン

    スタート直後に最後尾に落ちながら追い上げ4位フィニッシュを果たしたKeePer CERUMO GR Supra 38号車(石浦宏明/大湯都史樹)
    スタート直後に最後尾に落ちながら追い上げ4位フィニッシュを果たしたKeePer CERUMO GR Supra 38号車(石浦宏明/大湯都史樹)

    5位フィニッシュを果たしたDeloitte TOM'S GR Supra 37号車(笹原右京/ジュリアーノ・アレジ)
    5位でフィニッシュしたWedsSport ADVAN GR Supra 19号車(国本雄資/阪口晴南/小高一斗)

    9位でフィニッシュしたENEOS X PRIME GR Supra 14号車(大嶋和也/福住仁嶺)
    9位でフィニッシュしたENEOS X PRIME GR Supra 14号車(大嶋和也/福住仁嶺)

    SUPER GT 2025年 第7戦 オートポリス 決勝結果:GT500
    順位No.車名ドライバー周回所要時間/差グリッドSW
    1100STANLEY CIVIC TYPE R-GT山本尚貴/牧野任祐1023:01'16.9961232
    264Modulo CIVIC TYPE R-GT伊沢拓也/大草りき10225.94489
    316ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16大津弘樹/佐藤蓮10230.6531118
    438KeePer CERUMO GR Supra石浦宏明/大湯都史樹10254.990443
    519WedsSport ADVAN GR Supra国本雄資/阪口晴南/小高一斗10256.8921013
    623MOTUL AUTECH Z千代勝正/高星明誠10257.523229
    73Niterra MOTUL Z佐々木大樹/三宅淳詞10258.725117
    817Astemo CIVIC TYPE R-GT塚越広大/小出峻10259.5871423
    914ENEOS X PRIME GR Supra大嶋和也/福住仁嶺1021'00.946353
    108ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8野尻智紀/松下信治1021'03.3521325
    1239DENSO KOBELCO SARD GR Supra関口雄飛/サッシャ・フェネストラズ1021'18.7571544
    131au TOM'S GR Supra坪井翔/山下健太7626 Laps761
    37Deloitte TOM'S GR Supra笹原右京/ジュリアーノ・アレジ7032 Laps644

    ※SW:サクセスウェイト(kg)