2016 SUPER GT チャンピオン獲得記念 スペシャルインタビュー
~3人の強者が起こした化学変化~
終盤戦は例年にも増して厳しいシーズンとなった2016年のSUPER GTのGT500クラス。
そこで最終戦に見事なポール・トゥ・ウインを決めて、ドライバーズとチームのチャンピオンを獲得したのが、No.39 DENSO KOBELCO SARD RC Fのヘイキ・コバライネン選手と平手晃平選手でした。
これはLEXUS TEAM SARDにとっても嬉しい初タイトルでした。
このタイトル獲得の第一歩は、2015年オフに3人の"強者"が揃った時でした。キーマンとなる彼らが、何に苦しみ、何を得て、どんな"化学変化"を経て、栄冠を掴むに至ったのか?
2人のドライバーとチーフエンジニアの田中耕太郎氏に、この2年間を振り返ってのお話を伺います。
前編 「強者3人が揃うも経験不足が露呈した2015年シーズン」
2015年シーズンを前にLEXUS TEAM SARDは、悲願のSUPER GTタイトルを獲得するためにチーム体制を一新。3人の"強者(つわもの)"を揃えた2015年シーズンでしたが、思わぬ苦戦のレースが続きました。しかし、それは2016年シーズンへの大いなる財産になったのです。
後編「チーム全員が同じベクトルに向かった2016年シーズン」
後編では、LEXUS TEAM SARDの2016年の戦いを振り返ってもらいます。苦戦した2015年の課題をどう対応したのか? チャンピオンへの手応えを掴んだレースは? そこにはどんなドラマが、そして戦略があったのでしょうか? コバライネン選手と平手選手、田中エンジニアが今季をどう戦ったのかを語っていただきます。
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プロフィール
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ヘイキ・コバライネン
(Heikki Kovalainen)1981年10月19日生まれ/フィンランド出身
10歳からカートをはじめ、2001年から本格的なレースに参戦。欧州のフォーミュラレースを経て、2007年からF1世界選手権に参戦。その年に初表彰台を獲得し、翌年は1勝を上げる。F1参戦は2013年までの7シーズンに渡り、1勝1ポールポジションの結果を残した。2015年からはSUPER GTのGT500クラスにLEXUS TEAM SARDから参戦。翌年、2シーズン目にしてチャンピオンを獲得した。 -
平手 晃平
(ひらて・こうへい)1986年3月24日生まれ/愛知県出身
13歳でカートデビューし、以後多くの勝利を挙げる。15歳でフォーミュラトヨタ・レーシング・スクール(FTRS)を受講してスカラシップを獲得。2003年から5年間に渡り欧州でレース活動を行う。その後帰国し、2009年からSUPER GTのGT500クラスで活躍し、2013年にはLEXUS TEAM ZENT CERUMOでタイトルを獲得。2015年にLEXUS TEAM SARDに移籍し、翌年2度目のチャンピオンとなる。 -
田中 耕太郎
(たなか・こうたろう)1957年10月8日生まれ/広島県出身
子供のころからクルマが大好きで、クルマに関わる職業を目指す。大学の理工学部を卒業後はレーシングカーの設計/製造を行う企業に就職。その後、国内、イギリスのレーシングカーメーカーやチームで腕を磨き、1996年から全日本GT選手権(現SUPER GT)の車両に携わり、複数のチームで勝利を挙げ、2010年にはGT500タイトル獲得に貢献。2015年からはLEXUS TEAM SARDに所属する。