LEXUS GAZOO Racing

SUPER GT 女性チームマネージャー座談会

女子力でモータースポーツを支える 前編(1/2)

SUPER GT 女性チームマネージャー座談会 ?女子力でモータースポーツを支える? 前編(1/2)

前編「そのきっかけは様々だけど、仕事はやりがいを感じます」

今回、集まってくれたチームマネージャーは、
No.6 LEXUS TEAM LEMANS WAKO'Sの吉牟田智子さん、
No.19 LEXUS TEAM WedsSport BANDOHの村野正美さん、
No.36/37 LEXUS TEAM TOM'Sの吉川沙希さん、
No.38 LEXUS TEAM ZENT CERUMOの桃原美奈さん
の4人です。

そこに私、聞き手の今井優杏も加わって、ドリンクも来ましたので、さあ女子会...、じゃないマネージャー座談会をスタートしましょう!
※LEXUS TEAM SARDのマネージャーは都合により欠席。
※本文中は敬称略で失礼します。

吉川 沙希マネージャー No.36/37 LEXUS TEAM TOM'S 吉川 沙希(よしかわ・さき)

「メカニックになりたかったんですが、
今はやりがいを感じています」
吉川 沙希(よしかわ・さき)さん
No.36/37 LEXUS TEAM TOM'S

au TOM'S RC F 36号車 / KeePer TOM'S RC F 37号車

―― モータースポーツというと"男の職場"という雰囲気がありますが、皆さん女性として、レーシングチームの仕事をするようになったきっかけを教えてください。

CERUMO 桃原 私の場合、レースクイーンという仕事があってレースに出逢いました。初めて行った時から、チームが一丸となってひとつの目標に向かって戦っているのがステキだなと思ったんです。青春っぽい、部活というか!(笑) その情熱に惹かれてしまって、その中で仕事をしたいなとずっと思っていました。そうしたら、今の会社(TEAM CERUMO)が求人していたので応募しました。

TOM'S 吉川 私はNATSという自動車整備を学ぶ専門学校出身で、メカニック志望でした。学生時代に、授業の一環でメカとしてお手伝いをしていたこともあり、チームに入るのは念願でした。就職するなら、大ファンだったTEAM TOM'Sに、と思っていましたが、TOM'Sはメカニックに女性を採らない方針で。それでマネージャーとしての採用となったんです。

―― 女性でメカニック志望は珍しいですね! まだその目標は捨てていないのですか?

TOM'S 吉川 はい、クルマが大好きだったので。この仕事を初めたころは、そういう気持ちもありましたけど、今はマネージャーの仕事にやりがいを感じています。実際に働いてみて、"女性メカニックを採らない"という意味が解りました。メカニックというのは、体力的な面でやっぱり女性には厳しい世界だと思います。

BANDOH 村野 私は以前、自分でレースに出ていたんです。フレッシュマンレースなどで、富士を走っていました。そんな中で自然とプロのモータースポーツを知って、その魅力にハマりました。そうしていると、知人からの紹介があって。最初はスーパー耐久からスタートしたんですが、いくつかのチームを経て今はRacing Project BANDOHに、という感じですね。

―― 村野さんはドライバー経験があるのですか、すごいですね。レースに出場していたからこそ、ドライバーやチームの気持ちがわかる、ということはありますか?

BANDOH 村野 いや、トッププロとほぼアマチュアのレースは何もかもが違いますから。まったくサーキットを知らない人からすればゼロではないとは思いますけど、共通点はほとんどないと思います。

チームマネージャー座談会の様子
村野 正美マネージャー No.19 LEXUS TEAM WedsSport BANDOH 村野 正美(むらの・まさみ)

「ドライバーがヘタレなこと言ってたら、
ビシっと厳しくしますよ!」
村野 正美(むらの・まさみ)さん
No.19 LEXUS TEAM WedsSport BANDOH

WedsSport ADVAN RC F 19号車

―― でも、たとえばドライバーがドリンクを欲しいタイミングなんかは、ご自身の経験が役立ちそうですね。

BANDOH 村野 わかるからこそ、あんまりやらないですね。『それくらいでヘタっててどうする!?』って(笑)。まあもちろん、ドリンクを欲しがるときはあげますけど、ウチのふたりは若いのでヘタレなこと言ってたら、ビシっと厳しくしますよ!

全員 (爆笑)

BANDOH 村野 むしろ、元ドライバーとして"触らないほうがいいタイミングがわかる"というほうがメリットかもしれません。"話しかけないで"とか"踏み込んで来ないで"っていうシーンや心理状態はよくわかります。あ、でもこれはマネージャーとして培った部分でもありますけれど。

―― 確かに。成績やトラブルなどで、ナーバスなときもありますよね。

BANDOH 村野 そういうとき、BANDOHは長く同じスポンサー様とパートナーシップを築いているという部分にも助けていただいていますね。チームが本当にファミリーみたいな雰囲気で、暖かいんです。

LEMANS 吉牟田 私も知人の紹介でチームに入りました。その時もTEAM LEMANSは外国人ドライバーが所属していて、英語のコミュニケーションも含め「金、土、日のレースウイークだけ手伝ってほしい」という相談を受けました。

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