- Round6
- スーパー耐久 第6戦 オートポリス
レポート
まだ何かが足りない
最後まで速さを見せ付けたもののトラブルにより6位
大分県のオートポリスで行なわれた、スーパー耐久シリーズ2016第6戦「TKUスーパー耐久レースinオートポリス」。シリーズ最終戦であると同時に、4月の熊本地震から見事に復興を遂げて、10月から営業を再開したオートポリスでは、本年唯一のメジャーレースであり、早朝から多くの観客が集まった。今回もエントリー台数が多いので、ST-X、ST1~ST3クラスの「グループ1」、ST4/5クラスの「グループ2」に分けての2レース開催である。
マシンは86の入念な整備と合わせて、今回も今年8月にモデルチェンジしたKOUKI 86用のエンジン関係のアイテムが投入された。18日(金曜日)の練習走行からオートポリス特有の時々刻々と変わる天候に悩まされたものの、マシンのセットアップ自体は満足できる結果となった。
19日(土曜日)は朝から霧が立ち込め、午前中の走行はほぼキャンセルされフリー走行なしでの予選となった。13時10分、バケツをひっくり返すほどの雨でヘビーウエットとなった予選だが、86号車はセットアップが決まらず、Aドライバーの松井孝允選手は2分14秒343でクラス3位、Bドライバーの井口卓人選手は2分12秒846でクラス3位となり、合計タイムによりクラス4位。ちなみに予選のクラストップは13号車ENDLESS ADVAN 86が獲得、この時点で13号車のシリーズタイトルが決定した。
20日(日曜日)、ST4クラスが属する「グループ2」の決勝は8時30分のスタート。スタートドライバーは九州出身の井口選手が担当。昨晩降り続いた雨はやみ、ストレートは乾き始めているもコース大半はウエットと言う状況。86勢は13号車(エンドレス)、52号車(埼玉トヨペット)、55号車(オートファクトリー)などはレインタイヤをセレクトしたが、86号車は「天候は回復する」と言う判断からスリックタイヤを選択。
スタート直後は路面の乾きが予想よりも遅く10位まで順位を落としたものの、予想通り路面はドライになり一気にペースアップ。井口選手はファステストラップを更新しながら追い上げ3位まで浮上しLAP22で蒲生選手にドライバー交代。チームも迅速かつ正確にピット作業を行ない、僅かなロスタイムでコースへ復帰させた。
ピットアウト後は5位まで落ちるも3位に順位を戻し、これからと言うLAP41で蒲生選手が「駆動系のトラブルでシフトができない」と緊急ピットイン。トラブル修復し松井選手にドライバーチェンジしてコースに復帰するも、1分半以上のタイムロスが大きく響き、順位は15位まで転落。その後、松井選手はファステストを更新しながら激走するも6位でゴール。86号車の2016シーズンはこのような形で終了した。
ポールポジション4回、優勝1回、表彰台獲得率66%ではあるものの、まだ“何か”が足りなかった。悔しい気持ちがないと言えば嘘になるが、まずは同じ86ユーザーである13号車のシリーズタイトル獲得を祝福したいと思う。また2012~14年にST4クラス3連覇の名門トレーシースポーツの41号車S2000が意地をみせた2位表彰台を獲得している。
松井孝允選手
「厳しい状況ではあったので“挑戦者”の気持ちで挑んだ最終戦でした。途中で表彰台は行けると思っていましたが、予想外のトラブルで叶わなかったのが残念でした。来季はリベンジできるように頑張りたいと思います。」
井口卓人選手
「スタートはスリックを選んで正解でいい流れでしたが、トラブルが出てしまいました。セットアップもよく松井選手が終盤にファステストを記録しましたが、速さがあっても歯車が上手くかみ合わない…と言う今年1年を象徴するレース展開になってしまいました。チャンピオンを獲れず残念ですが、地元九州のお客さんがたくさん来てくださって感謝しています。」
蒲生尚弥選手
「駆動系のトラブルでシフトができなくなってしまいました。残念ですがこれもレースです。今年は小さなトラブルやミスも多かったので、チャンピオンになるにはコンスタントに走れるようになる必要があります。僕自身もスッキリしないのでまた挑戦したいです。」
影山正彦監督
「チャンピオンを取るには「勝てる時に勝つ」、そうでないときでも「最良の結果」を残す必要がありますが、今年はそれができませんでした。速くても強さが足りなかったのが残念です。」
ライバルチームピックアップ
インタビュー「86で競い合うライバルたち」
●18号車 浅野レーシングサービス
浅野 武夫 選手(チームオーナー兼ドライバー)
浅野 武夫:N1耐久時代から参戦を行なっていますので、もう20年近くになります。スプリントレースはある意味一人でもできますが、耐久レースは多くの人の協力がないと成立しません。つまりドライバーだけでなくチーム全体の力が大事な事が魅力だと思っています。
●27号車 牧口エンジニアリング
牧口 規雄 代表/小林 且雄 選手/YUUKI 選手/伊橋 勲 選手
牧口 規雄:牧口エンジニアリングは、代表 牧口規雄が40年前にTRDのKP47スターレットで、富士フレッシュマンレースに初出場し、当時ニッサン サニーが占める中スターレット一台出場し、いきなりの3位入賞がレースのスタートです。
以後、TRD及びヨコハマタイヤのサポートによりKP47スターレット(3K-R16バルブ搭載)で富士グランドチャンピオンレース・マイナーツーリング、KP61スタレート.AE86カローラレビンでトヨタワンメイクレース出場後、AE86カローラレビンでJSS(ジャパン・スーパースポーツ・セダンレース)にも出場、約10年間TRDにお世話になり、その後、BMW M3でグループA(全日本ツーリングカー選手権)JGTC(全日本GT選手権)86年からBMWでS耐の前身であるN1耐久レース→S耐と参戦してきましたが、当社が、スバルショップ店の為、昨年からスバル BRZでの挑戦を始めました。
理由は、トヨタ86に挑戦したいからです。
小林 且雄:以前、インプレッサWRXでGTにも参戦していたのでスバル車への想いは強いですね。なかなか足のセットアップが出ませんが、走る毎に進化をしています。
YUUKI:プライベーターなのでなかなか開発は進まない部分もありますが、今年は大きくレベルアップしたと思っています。目標はもちろんワークスに勝つことですよ。
伊橋 勲:今年は岡山で4位、フリー走行でも上位に入るなど進化はしていますが、86で戦うライバルチームもどんどん進化しているので負けられませんね。
●40号車 TRACYSPORTS
藤田 竜樹 選手/浜野 彰彦 選手
藤田 竜樹:これまではS2000で参戦してチームとして2012/2013/2014年にST4クラスでチャンピオンを獲得しましたが、86の参戦が増えたこともあり新たな挑戦…と言うことで今年から1台をS2000から86に変更しました。S耐はワークスもプライベーターも同じ条件で勝負ができるのが魅力です。今年は開発の年なので序盤は結果が出ませんでしたが、岡山くらいから戦えるセットが見つかったので、来年の目標はもちろん『打倒ワークス』ですね。
●216号車 ニールレーシング
玉江 浩明 選手(チームオーナー兼ドライバー)
玉江 浩明:新流(ニール)と言う会社のレーシングチームで3年前に発足しました。我々の会社は時計のセレクトショップですが、腕時計もクルマと同じく若者離れが深刻な状況です。そのため、モータースポーツに参戦することで、若者にもっと時計とクルマの楽しさを伝えられたらいいなと思っています。
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