2018年プレスリリース

全日本F3 2018年 第15,16,17,9戦 SUGO
坪井翔が2018年シーズンのシリーズチャンピオン獲得!
坪井はこの週末の4レース全てでポール・トゥ・ウィンの完全制覇

2018.10.01(月)- 12:00配信

スポーツランドSUGOで行われた全日本F3第7大会は、第9戦の代替戦を加え1大会4レースとして実施。今季圧倒的な強さを見せる坪井 翔(カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S)はこの4レース全てをポール・トゥ・ウィンで完勝。第15戦を勝利で終えた時点で、5戦を残して2018年シーズンのシリーズチャンピオンを獲得しました。宮田 莉朋(カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S)は第15,第16,第9戦で2位フィニッシュを果たし、こちらもランキング2位を確定しました。

全日本F3選手権の第7大会(第15戦、第16戦、第17戦、第9戦)が9月29日(土)、30日(日)の両日、宮城県のスポーツランドSUGOで開催されました。
 今大会はF3単独開催。もともと3レース制で行われる予定でしたが、7月の第4大会で悪天候のため中止となり、再戦が予定された9月の第6大会でも中止を余儀なくされた第9戦の代替戦が今大会に追加され、1大会4レースという忙しいスケジュールで実施されることとなりました。
 今季の全日本F3は、TDPドライバー(トヨタ・ヤング・ドライバーズ・プログラム)としてトヨタの支援を受け、シリーズフル参戦3年目を迎えた坪井が、ここまでの13戦中11勝という圧倒的な強さを見せてシリーズを支配。同じTDPドライバーで、シリーズ2年目にして初優勝を挙げた宮田が2位でこれを追っていますが、ポイント差は大きく広がっており、今大会中のタイトル確定なるかに注目が集まりました。
 また、今大会には、今季トヨタのサポートでFIA-F4シリーズを戦っている小高一斗(HANASHIMA RACING)がF3に初参戦しました。

坪井翔(左)が2018年の全日本F3シリーズチャンピオンを獲得
坪井翔(左)が2018年の全日本F3シリーズチャンピオンを獲得

予選

9月も終盤に入り、肌寒さを感じるコンディションの下、29日(土)午前8時から30分間の予選が開始。ベストタイムで第15戦、セカンドベストタイムで第16戦のスターティンググリッドを決定します。第17戦、第9戦のグリッドは、第15戦、第16戦の決勝結果によって決められることとなり、追い抜きの難しいSUGOだけに、4レース分、重要な予選となりました。
 セッション開始から5分ほどが経ち、各車アタックに入ろうかというタイミングで、接触、コースアウトした車両が出たため赤旗中断に。各車ピットへ戻った際にタイヤを交換。再開後、この2セット目のタイヤでは、宮田がトップにつけましたが、セッション後半には多くの車両が3セット目の新品タイヤを投入。ここで坪井が宮田のタイムを上回り、第15戦、第16戦共にポールポジションを獲得。7月の第4大会岡山から続く連続ポールポジション獲得記録を9に伸ばすこととなりました。
 前日までの専有走行ではトップタイムをマークするなど好調だった宮田は、3セット目の新品を投入しなかったのが響き、両レースともに2番手。小高は初のF3ながら、両レース共に7番手とまずまずのポジションからレースをスタートすることとなりました。

第15戦決勝

予選から2時間ほどと、いつもより短いインターバルで行われた第15戦決勝(18周)は、午前11時25分、曇り空の下、ドライコンディションでスタート。ポールポジションの坪井は、ややホイールスピンをさせてしまったものの首位をキープ。宮田は2位でこれを追う形となりました。
 宮田は大きく離されることなく、逆転のタイミングを伺いましたが叶わず、坪井が7連勝で今季11勝目。宮田は2位。坪井はポール・トゥ・ウィン、ファステストラップも獲得のフルマーク12点を獲得し、ドライバーズランキングで2位の宮田に65ポイントの差がついたことで、5戦を残して2018年のシリーズチャンピオンを決めました。TDPドライバーとしては、5人目のF3タイトル獲得となります。
 小高は他のドライバーが降格を受けた影響で5番手グリッドからスタートを切ることとなりましたが、スタートでエンジンストール。11番手から追い上げを強いられるという、厳しいF3デビュー戦となりました。しかし、着実に前走車をかわしていき、7位でフィニッシュしました。

第16戦決勝

29日(土)2レース目となる第16戦の決勝(18周)は、第15戦を終えてから3時間ほどを経た午後3時40分より開始されました。相変わらず空には雲がかかり、スタート時には僅かに雨を感じるものの、コースはドライ、全車スリックタイヤでスタート。
 ここでもポールポジションの坪井がトップをキープ。宮田は予選で投入しなかった新品タイヤを装着したことで、ほぼ1秒以内の差のまま逆転を狙いましたが、時折雨も落ちてくる難しいコンディションで、ここでも2位のままレースを終えることに。それでも、宮田はファステストラップで坪井を上回り、8戦ぶりに坪井のファステストを阻止することとなりました。
 坪井はポール・トゥ・ウィンでこの日の2レースを終え、翌日の第17戦、第9戦もポールポジションスタートという有利な状況を獲得。 小高はまたしてもスタートで遅れ、10位まで後退。序盤2台をパスしたものの、その後はポジションアップ叶わず、8位でレースを終えました。

第17戦決勝

30日(日)は、西日本に接近してきていた台風の影響こそまだ無かったものの、朝から降ったり止んだりの雨で路面は軽いウェット状態。台風接近を考慮し、この日予定されていた各レースはスタート時間を早め、周回数も若干短縮されて行われることとなりました。
 F3の決勝レースへ向け、各車グリッドに向かう直前には再び降りだした雨により完全なウェットコンディションに。全車レインタイヤで午前11時20分からの第17戦決勝(20周)がスタートしました。
 スタートではポールの坪井が首位をキープする一方で、2番手グリッドの宮田は、ホイールスピンを抑えようとしてやや加速が鈍り、4位へと後退。
 首位の坪井は1周目から後続を一気に引き離して独走。途中黄旗や他車のスピンによりやや差が詰まることもありましたが、最終的に3秒ほどの差をつけてのトップチェッカー。ファステストラップもマークし、この週末3勝目を挙げました。
 宮田はタイヤのグリップに苦しみ、4位のままチェッカー。7番手スタートの小高は、スタート直後の混乱の中、2コーナーを抜けたところで、前で接触、スピンを喫した車両に巻き込まれる形となり、スピンしながらガードレールへと接触。1周目にしてレースを終えることとなってしまいました。

第9戦決勝

2度の悪天候中止から、今大会4レース目として行われることとなった第9戦決勝(15周)は、午後3時5分より開始。スタート直前には霧がかかり始め、またも中止が心配されましたが、無事スタートが切られました。
 このレースもウェットコンディションでの戦いとなりましたが、ポールの坪井が完璧なスタートダッシュから、1周目で2位の宮田に2.4秒もの大差をつけると、その後も周回毎に差を広げていき、独走でこの週末完全制覇となる4勝目を挙げました。これで坪井は10連勝、今季15勝目となりました。
 2番手スタートの宮田は2位のポジションは守りましたが、ウェットコンディションでは坪井について行くことが出来ず、2位でチェッカー。小高は8番手グリッドで、1台前戦でのクラッシュにより出走できなかったことで7番手スタート。このレースではまずまずのスタートを切り、後ろの車両に並びかけられるも7位をキープ。スピン車両により6位にポジションを上げると、そのままの順位で走り切り、6位入賞。F3で初のポイント獲得を果たしました。

第15戦でワンツーフィニッシュを飾った坪井翔(カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S #36)と宮田莉朋(カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S #37)
第15戦でワンツーフィニッシュを飾った坪井翔(カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S #36)と宮田莉朋(カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S #37)
第15戦 決勝のスタートシーン
第15戦 決勝のスタートシーン

リザルト

第15戦

順位No.F3-Nクラスドライバーチーム周回タイム/差予選予選タイムエンジン
136坪井 翔カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S1822'06.69611'11.871TOYOTA TOM'S TAZ31
237宮田 莉朋カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S180.31321'12.058TOYOTA TOM'S TAZ31
312笹原 右京ThreeBond Racing186.54631'12.248ThreeBond TOMEI TB14F3
41金丸 悠B-MAX RACING TEAM188.47861'12.594VOLKSWAGEN A41(0XY)
58片山 義章OIRC team YTB1812.48981'12.827Mercedes-Benz 414
693大湯 都史樹TODA RACING1820.17341'12.483TODA TR-F301
75小高 一斗HANASHIMA RACING1832.51871'12.699TOYOTA TOM'S TAZ31
82阪口 晴南TODA RACING1839.97451'12.533TODA TR-F301
921藤波 清斗B-MAX RACING TEAM1841.46391'12.994VOLKSWAGEN A41(0XY)
1030DRAGONB-MAX ENGINEERING1851.902111'14.093VOLKSWAGEN A41(0XY)
1135河野 駿佑RS FINE1852.1141'25.703Mercedes-Benz 414
1228山口 大陸TAIROKU RACING1853.365131'14.325VOLKSWAGEN A41(0XY)
1314根本 悠生ALBIREX RACING TEAM1853.636101'13.655Mercedes-Benz 414
1410N-1ジェイク・パーソンズNODA RACING171 Lap141'15.604VOLKSWAGEN A18
1513吉田 基良B-MAX ENGINEERING171 Lap151'16.993VOLKSWAGEN A41(0XY)
163三浦 愛B-MAX RACING TEAM171 Lap121'14.238VOLKSWAGEN A41(0XY)

第16戦

順位No.F3-Nクラスドライバーチーム周回タイム/差予選予選タイムエンジン
136坪井 翔カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S1822'25.40511'12.040TOYOTA TOM'S TAZ31
237宮田 莉朋カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S180.58821'12.121TOYOTA TOM'S TAZ31
312笹原 右京ThreeBond Racing183.15631'12.495ThreeBond TOMEI TB14F3
493大湯 都史樹TODA RACING1810.30151'12.665TODA TR-F301
52阪口 晴南TODA RACING1810.95541'12.557TODA TR-F301
68片山 義章OIRC team YTB1812.62981'12.881Mercedes-Benz 414
71金丸 悠B-MAX RACING TEAM1813.27761'12.682VOLKSWAGEN A41(0XY)
85小高 一斗HANASHIMA RACING1824.67171'12.848TOYOTA TOM'S TAZ31
935河野 駿佑RS FINE1824.7761'27.511Mercedes-Benz 414
1014根本 悠生ALBIREX RACING TEAM1836.826101'13.702Mercedes-Benz 414
1130DRAGONB-MAX ENGINEERING1841.773111'14.396VOLKSWAGEN A41(0XY)
1228山口 大陸TAIROKU RACING1842.333121'14.488VOLKSWAGEN A41(0XY)
133三浦 愛B-MAX RACING TEAM1843.211131'14.507VOLKSWAGEN A41(0XY)
1421藤波 清斗B-MAX RACING TEAM1845.49191'13.411VOLKSWAGEN A41(0XY)
1510N-1ジェイク・パーソンズNODA RACING181'08.302141'15.829VOLKSWAGEN A18
1613吉田 基良B-MAX ENGINEERING171 Lap151'17.122VOLKSWAGEN A41(0XY)

第17戦

順位No.F3-Nクラスドライバーチーム周回タイム/差グリッドエンジン
136坪井 翔カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S2029'26.4741TOYOTA TOM'S TAZ31
212笹原 右京ThreeBond Racing202.9233ThreeBond TOMEI TB14F3
31金丸 悠B-MAX RACING TEAM2012.8934VOLKSWAGEN A41(0XY)
437宮田 莉朋カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S2015.6932TOYOTA TOM'S TAZ31
58片山 義章OIRC team YTB2038.1555Mercedes-Benz 414
614根本 悠生ALBIREX RACING TEAM2048.46413Mercedes-Benz 414
721藤波 清斗B-MAX RACING TEAM2053.5999VOLKSWAGEN A41(0XY)
835河野 駿佑RS FINE201'09.84411Mercedes-Benz 414
910N-1ジェイク・パーソンズNODA RACING201'30.46814VOLKSWAGEN A18
103三浦 愛B-MAX RACING TEAM201'31.43916VOLKSWAGEN A41(0XY)
1128山口 大陸TAIROKU RACING191 Lap12VOLKSWAGEN A41(0XY)
1213吉田 基良B-MAX ENGINEERING191 Lap15VOLKSWAGEN A41(0XY)
30DRAGONB-MAX ENGINEERING713 Laps10VOLKSWAGEN A41(0XY)
93大湯 都史樹TODA RACING119 Laps6TODA TR-F301
5小高 一斗HANASHIMA RACING020 Laps7TOYOTA TOM'S TAZ31
2阪口 晴南TODA RACING020 Laps8TODA TR-F301

第9戦

順位No.F3-Nクラスドライバーチーム周回タイム/差グリッドエンジン
136坪井 翔カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S1522'09.8401TOYOTA TOM'S TAZ31
237宮田 莉朋カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S158.7712TOYOTA TOM'S TAZ31
312笹原 右京ThreeBond Racing1511.0063ThreeBond TOMEI TB14F3
42阪口 晴南TODA RACING1518.7385TODA TR-F301
51金丸 悠B-MAX RACING TEAM1519.7057VOLKSWAGEN A41(0XY)
65小高 一斗HANASHIMA RACING1534.0048TOYOTA TOM'S TAZ31
721藤波 清斗B-MAX RACING TEAM1535.29814VOLKSWAGEN A41(0XY)
835河野 駿佑RS FINE1536.5319Mercedes-Benz 414
98片山 義章OIRC team YTB1555.8176Mercedes-Benz 414
1028山口 大陸TAIROKU RACING151'03.59612VOLKSWAGEN A41(0XY)
1130DRAGONB-MAX ENGINEERING151'16.45711VOLKSWAGEN A41(0XY)
123三浦 愛B-MAX RACING TEAM151'16.51413VOLKSWAGEN A41(0XY)
13吉田 基良B-MAX ENGINEERING105 Laps16VOLKSWAGEN A41(0XY)
14根本 悠生ALBIREX RACING TEAM015 Laps10Mercedes-Benz 414
10F3-Nジェイク・パーソンズNODA RACING15VOLKSWAGEN A18
93大湯 都史樹TODA RACING4TODA TR-F301

ドライバーズポイント

順位ドライバー名エンジンポイント
1坪井 翔TOYOTA TOM'S TAZ31190
2宮田 莉朋TOYOTA TOM'S TAZ31
3笹原 右京ThreeBond TOMEI TB14F358
12小高 一斗TOYOTA TOM'S TAZ311