2018年プレスリリース

全日本F3 2018年 第18,19戦 富士
新チャンピオン坪井翔が最終大会も完全制覇で有終の美
12連勝、シーズン17勝のシリーズ新記録も達成

2018.10.14(日)- 18:15配信

全日本F3の最終大会となる第8大会(第18戦、第19戦)が富士スピードウェイで行われ、前大会既にシリーズチャンピオンを決めている坪井 翔(カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S) が、両レースともにポール・トゥ・ウィン、ファステストラップ獲得の完全勝利。加えて坪井は12連勝、シーズン17勝というシリーズの新記録を達成し、チャンピオン獲得に花を添えました。

全日本F3選手権の2018年最終大会となる第8大会(第18戦、第19戦)が10月13日(土)と14日(日)の両日、静岡県の富士スピードウェイで開催されました。
 全19戦という長い戦いとなった2018年シーズンの全日本F3も、最終大会を迎えました。タイトル争いは、今季圧倒的な強さを見せた、TDP(トヨタ・ヤング・ドライバーズ・プログラム)ドライバーの坪井が前大会の1レース目を終えた時点で5戦を残してチャンピオンを決定。今季F3の2年目にして初勝利を挙げたチームメイトの宮田 莉朋(カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S)もランキング2位の座は確定となりました。
 タイトルは決まりましたが、今大会はFIA世界耐久選手権(WEC)富士6時間レースのサポートレースとして行われるということもあり、世界中から集まったチームの見守る前で、速さをアピールする良い機会ともなります。また、坪井はここまでの17戦中15勝、そして目下10連勝中であり、どちらも全日本F3での最多記録タイ。坪井が新たな記録を打ち立てるか、宮田がこれを阻むかにも注目の集まる最終大会となりました。

最終大会も両レース制覇でシリーズ新記録を打ち立てた坪井 翔(カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S)
最終大会も両レース制覇でシリーズ新記録を打ち立てた坪井 翔(カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S)

予選

13日(土)は曇り、気温15度と肌寒いコンディションでいつもより遅めの午前11時半から30分間の予選が開始されました。各車すぐにコースインしていきましたが、アタックに入ろうかという8分過ぎに赤旗が出されセッションは中断。3分ほどの中断の後に再開されると、坪井がトップタイム、宮田はこれにコンマ05秒ほどの僅差で続きました。
 タイヤを交換して2度目のアタックに入ると、坪井が大きくタイムアップ。宮田もタイムを更新しましたが、坪井には届かず。ベストタイムで決定される第18戦、セカンドベストタイムで決定される第19戦共に、坪井がポールポジションを獲得。9戦連続ポールポジションを獲得しました。宮田は両レースともに2番手で最前列に並ぶこととなりました。

第18戦決勝

第18戦の決勝レース(21周)は、WECの予選が終わった直後、午後3時25分にスタート。2番手スタートの宮田が好ダッシュを決めてポールポジションの坪井に迫りましたが、坪井がインを抑えて首位をキープ。TGRコーナー(1コーナー)進入時にアウト側へとラインを変えて再アタックを試みた宮田でしたが、後続車両に接触されスピン。最後尾へと順位を落とすこととなってしまいました。
 宮田の脱落で楽になった坪井は首位を快走。2位以下の車両に1周あたり1秒ほどの差をつけながらの独走を続け、最終的に24秒もの大差でトップチェッカー。シリーズ新記録となる今季16勝目、11連勝を飾りました。
 1周目にして最後尾に落ちてしまった宮田は、フロントウィングにダメージを負うなど完調な車両ではなかったもののじりじりと順位を取り戻して行き、ポイント圏内の6位でチェッカーを受けました。

第19戦決勝

14日(日)は前夜からの雨で路面は完全にウェット。午前9時5分、雨は止んでいるものの、まだ水煙が立つコンディションで第19戦決勝(15周)のスタートが切られました。
 最前列2番手グリッドの宮田が好ダッシュを決め、坪井にやや先行したままTGRコーナー進入でインを押さえ、首位に立ちました。その後方で2位に後退した坪井は、後続からの猛追を受け防戦。首位に立った宮田は、2位を守る坪井に一時は1.7秒ほどの差をつけました。
 しかし、5周目あたりから坪井がペースアップ。6周目には宮田のすぐ後まで迫ると、ヘアピンで並びかけ、その先のダンロップコーナー進入でパス。首位を奪い返しました。
 宮田はその後、もう一台にもかわされ3位へ。首位に立った坪井は8周目にファステストラップも更新し、後続との差を広げると、約4秒差でトップチェッカー。この富士大会も両レース共にポール・トゥ・ウィン、ファステストラップ獲得の完全勝利を成し遂げ、12連勝、シーズン17勝というシリーズ新記録を達成しました。現行のポイントシステムとなってから、シーズン総得点が200点を越え、2位との差が97点というのも新記録。そして、今季の全日本F3は、全19戦中17戦を坪井、残り2戦を宮田が制したことにより、トムスは史上初めてF3での全戦優勝を達成しました。

圧倒的な強さで今季の全日本F3を席巻した坪井と宮田の2名は、11月15日(木)から18日(日)にかけて中国・マカオで行われる、F3世界一決定戦とも言えるF3マカオGPに参戦する予定となっています。

坪井翔(カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S #36)
決勝レースを戦う坪井翔(カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S #36)と宮田莉朋(カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S #37)

リザルト

第18戦

順位No.F3-Nクラスドライバーチーム周回タイム/差予選予選タイムエンジン
136坪井 翔カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S2133:05.82811:33.309TOYOTA TOM'S TAZ31
22阪口 晴南TODA RACING2124.11051:33.728TODA TR-F301
335河野 駿佑RS FINE2130.49391:34.437Mercedes-Benz 414
493大湯 都史樹TODA RACING2132.29871:34.006TODA TR-F301
55大草 りきHANASHIMA RACING2132.39781:34.310TOYOTA TOM'S TAZ31
637宮田 莉朋カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S2135.26621:33.435TOYOTA TOM'S TAZ31
73三浦 愛B-MAX RACING TEAM2137.051101:34.724VOLKSWAGEN A41(0XY)
828山口 大陸TAIROKU RACING2150.307121:35.473VOLKSWAGEN A41(0XY)
930DRAGONB-MAX ENGINEERING2151.306111:35.089VOLKSWAGEN A41(0XY)
1014太田 達也ALBIREX RACING TEAM201 Lap131:36.354Mercedes-Benz 414
118片山 義章OIRC team YTB201 Lap31:33.640Mercedes-Benz 414
1213吉田 基良B-MAX ENGINEERING201 Lap151:38.519VOLKSWAGEN A41(0XY)
131金丸 悠B-MAX RACING TEAM201 Lap61:33.888VOLKSWAGEN A41(0XY)
1410N-1ジェイク・パーソンズNODA RACING192 Laps141:38.143VOLKSWAGEN A18
12笹原 右京ThreeBond Racing041:33.720ThreeBond TOMEI TB14F3

第19戦

順位No.F3-Nクラスドライバーチーム周回タイム/差予選予選タイムエンジン
136坪井 翔カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S1527:06.47611:33.330TOYOTA TOM'S TAZ31
212笹原 右京ThreeBond Racing153.94931:33.741ThreeBond TOMEI TB14F3
337宮田 莉朋カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S1511.68321:33.464TOYOTA TOM'S TAZ31
493大湯 都史樹TODA RACING1514.67171:34.239TODA TR-F301
535河野 駿佑RS FINE1521.31991:34.442Mercedes-Benz 414
62阪口 晴南TODA RACING1526.71051:33.857TODA TR-F301
714太田 達也ALBIREX RACING TEAM1533.198131:36.680Mercedes-Benz 414
83三浦 愛B-MAX RACING TEAM1540.645101:34.817VOLKSWAGEN A41(0XY)
95大草 りきHANASHIMA RACING1552.41881:34.349TOYOTA TOM'S TAZ31
1030DRAGONB-MAX ENGINEERING1557.554111:35.438VOLKSWAGEN A41(0XY)
1128山口 大陸TAIROKU RACING15+1:00.120121:35.478VOLKSWAGEN A41(0XY)
1210N-1ジェイク・パーソンズNODA RACING15+1:11.496141:38.194VOLKSWAGEN A18
1313吉田 基良B-MAX ENGINEERING15+1:37.488151:38.774VOLKSWAGEN A41(0XY)
1金丸 悠B-MAX RACING TEAM161:33.967VOLKSWAGEN A41(0XY)
8片山 義章OIRC team YTB041:33.767Mercedes-Benz 414

ドライバーズポイント

順位ドライバー名エンジンポイント
1坪井 翔TOYOTA TOM'S TAZ31214
2宮田 莉朋TOYOTA TOM'S TAZ31117
3笹原 右京ThreeBond TOMEI TB14F365
13小高 一斗TOYOTA TOM'S TAZ311