2020年プレスリリース

全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権の第1大会(第1戦、第2戦、第3戦)が8月29日(土)と30日(日)の両日、栃木県のツインリンクもてぎで開催されました。
　40年以上にわたって国内レースでの若手登竜門として行われてきた全日本F3は、今季より全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権として生まれ変わりました。新たな安全基準に沿ったシャシーを採用するこのシリーズに、今季もトヨタのTGRドライバーズ・チャレンジ・プログラム（TGR-DC）育成ドライバーとして、宮田と小高の2名がエントリー。シリーズ初年度のチャンピオンを目指します。
　新型コロナウィルスの影響によりシリーズのスケジュールは大きく延期されることとなりましたが、今大会よりスーパーフォーミュラのサポートイベントとして、毎イベント3レースずつ（第2大会岡山のみ2レース）、全17戦で競われる予定となっています。

予選の後、スーパーフォーミュラの練習走行などを挟み、午後4時15分、まだ気温35度を超える猛烈な暑さの中で、第1戦の決勝レース（20周）がスタートしました。
　ポールポジションの宮田はまずまずのスタート。最前列2番手の小高はスタ－トでやや出遅れ、1コーナーへは2番手で飛びこみましたが、その後、1周目から後続からの激しい追撃を受けることに。3ワイド（3台横並び）でのバトルを繰り広げた小高でしたが、2台にかわされ4位へとポジションダウン。
　小高らが2位争いを繰り広げている間に、首位の宮田は一気に逃げ、1周目を終えた時点で2位との差を3.8秒とすると、翌周以降もどんどんリードを拡げていきました。
　4位に落ちた小高は、3位の車両にぴたりとつけ、毎周プレッシャーを与え続けますが逆転には至らず。レースが折り返しを迎える頃には、さらに5位の車両が追いつき、3台での3位争いとなりました。
　宮田は中盤には10秒ほどに開いた後続との差をコントロールしながら盤石のレースを走り抜き、トップでチェッカー。スーパーフォーミュラ・ライツの記念すべき最初のレースを、ポール・トゥ・ウィンで制しました。宮田はファステストラップもマークし、このレース最多得点の12点を獲得しました。
　小高は後続からの追撃を受けながらも、3位を狙い前車へのプレッシャーをかけ続けましたが、逆転には至らず4位でチェッカーを受けました。

30日（日）、空にはやや雲も見られ、前日のレース1に比べれば涼しさを感じるものの、既に気温は30度を超えた朝9時5分より第2戦の決勝（14周）が行われました。
　ポールポジションの宮田、最前列2番手の小高共に順当なスタートを切り、TGR-DCドライバーの1-2体制でレースを開始。小高はこのレースでは2位のポジションを守り、3位以下との差を広げたものの、首位の宮田は毎周コンマ5秒ずつ後続を引き離していく独走状態に。
　中盤にはライバルが1ポイントを得られるファステストラップを更新することもありましたが、8，9周目には宮田がさらにタイムアップ。宮田はその後も差を広げていき、最終的に2位に9秒以上の大差をつけてトップチェッカー。第1戦に続きポール・トゥ・ウィン、ファステストラップのフルマークで第2戦を制しました。
　小高は2位のポジションを守り切りフィニッシュ。今季初の表彰台を獲得しました。

今大会3レース目の決勝は、スーパーフォーミュラの決勝後に行われました。空には薄く雲がかかって日差しも和らぎましたが、まだまだ気温は30度以上という暑いコンディションで午後4時15分に14周で競われる第3戦決勝レースがスタート。
　ポールポジションの宮田はここでもスタートを決め、4番手グリッドの小高はひとつポジションアップを果たしました。
　首位で逃げる宮田は、3周目には早くも1分45秒台に入れ、またも独走状態に。2位以下が1分46秒台で周回を重ねる中、じりじりと後続との差を広げていきました。
　中盤、3位の小高は後続から差を詰められ、後半戦はテール・トゥ・ノーズでの3位争いを繰り広げることとなりましたが、なんとかポジションをキープ。
　3周目以降、唯一1分45秒台でずっと走り続けた宮田が、今大会3レース目も盤石な戦いで2位に8秒差をつけトップチェッカー。今大会3レースともポール・トゥ・ウィン、ファステストラップをマークする完全制覇を成し遂げました。
　最後まで3位争いを繰り広げた小高は逃げ切り、3位フィニッシュ。レース2に続き2戦連続での表彰台獲得となりました。