2018年レポート

FIA-F4 2018年 第7,8戦 富士
小高一斗が初勝利から2連勝!
ルーキー小川颯太は追い上げ4位/5位フィニッシュ

2018.08.06(月)- 11:45配信

 富士スピードウェイでFIA-F4選手権の第4大会(第7戦、第8戦)が行われ、19歳の小高一斗(TOM'S SPIRIT)が第7戦で初優勝。第8戦も終盤の逆転で2連勝を飾りました。今季よりシリーズにフル参戦している18歳の小川颯太(TOM'S SPIRIT)は、8/7番手スタートから追い上げ4位/5位と2戦連続トップ5フィニッシュを果たしました。

 8月4日(土)、5日(日)の両日、静岡県の富士スピードウェイでFIA-F4選手権の第4大会(第7戦、第8戦)が行われました。入門フォーミュラシリーズとして高い人気を誇り、毎戦熱戦が繰り広げられている同シリーズには、FTRS(フォーミュラトヨタ・レーシングスクール)のスカラシップドライバーとしてトヨタの支援を受け、小高と小川がフル参戦しています。
 5月に行われた前大会鈴鹿から約2ヶ月半の長いインターバルを経て迎えた第4大会は、日本中を襲う熱波の中で開催されました。

 4日(土)午前8時より30分間の予選セッションが開始。この日も朝からかなりの暑さの中でのセッションとなりました。
 各車少しずつタイムを削り、順位が入れ替わっていく中、小高は8周目にトップタイムをマーク。しかし、ライバルにこれを上回られたあとは、小高はタイム更新ならず、ベストタイムでグリッドを決定する第7戦、セカンドベストタイムで決められる第8戦共に、最前列2番手からスタートを切ることとなりました。
 小川は第7戦が8番手、第8戦は7番手につけました。

 第7戦の決勝レース(15周)は、午前中のSUPER GT公式練習時に出された赤旗の影響を受け、予定より10分遅れの午後1時35分に開始。気温33度、路面温度も50度に達しようかという暑さの中でスタートが切られました。
 最前列イン側2番手グリッドの小高はまずまずのスタートながら、ライバルもやや遅れたことで、首位でTGRコーナー(1コーナー)へと進入。後続が2位争いをしている間に小高は首位をキープ、2周目には約1.5秒差をつけました。
 しかし、その後ペースを上げてきた後続から激しい追撃を受け、9周目のTGRコーナーでライバルの先行を許すことに。これで2位へと後退した小高でしたが、最終コーナーからの立ち上がりでライバルに食らいつくと、スリップストリームを使って首位奪還。このバトルの間にほかの車両も追いつき、4台での首位争いとなりました。
 しかし、小高は首位を守り、その後で2位争いが展開されるようになると差は広がり、終盤は小高の独走態勢に。最後は4秒以上の差を付け、小高がトップチェッカー。シリーズ参戦2年目で、ここまで3戦連続2位に終わっていた小高が、ついにFIA-F4初優勝を飾りました。
 小川は8番手スタートから1周目にひとつポジションを落としましたが、じりじりと順位を上げていき、終盤には2位争い集団に追いつきました。ファイナルラップ、3台での2位争いが激化し、その中の1台がオーバーランを喫した隙を突いて4位へ浮上。更に表彰台を目指し追い上げましたが、僅か100分の5秒届かず、4位でチェッカー。それでも自己最高位フィニッシュを果たすこととなりました。

 明けて5日(日)、強い日差しで既に暑さを感じる朝8時より第8戦決勝(15周)がスタート。第7戦と同じく最前列イン側2番手からスタートを切った小高は、今度は抑えられ、2位でレースを開始。再三にわたって首位の車両を攻めましたが、なかなか逆転には至らず、逆に後続からも猛追を受け、上位勢はお互いにラインを交差させながら、目まぐるしく順位を入れ替える激しいバトルが繰り広げられました。
 小高は5周目のダンロップコーナー進入時にミスし、3位へ後退。一時トップ2との差は1秒以上に広がり、後方からの追い上げも受けましたが、7周目にファステストラップをマークするなど速さを見せ、トップ2との差を詰めていきました。
 10周目のメインストレート、小高はスリップストリームから前の2台に並び、トップ3台が3ワイドでTGRコーナーへ。このバトルで小高は2位へ浮上すると、その後、13周目のストレートでついに首位に立ちました。
 首位に立った小高は、少しずつ2位以下を引き離して行き、最後は約1.5秒差でトップチェッカー。第7戦に続き2連勝を飾りました。小高はこの2連勝でランキングでも2位へと浮上しました。
 小川は7番手スタートから一旦8位に落ちましたが、3周目には5位までポジションを上げ、上位争いの後方で激しく順位を入れ替えながらのバトルを展開。5位でチェッカーを受けました。

No.1 小高一斗(TOM'S SPIRIT)
No.36 小川颯太(TOM'S SPIRIT)
2戦連続の表彰台を獲得した 小高一斗(TOM'S SPIRIT)