2019年レポート

FIA-F4 2019年 第4大会 富士
猛暑の富士でトヨタ支援の18歳 平良響が第8戦4位フィニッシュ
野中勢太は第8戦最後尾スタートから26台抜きを演じる

2019.08.04(日)- 17:40配信

富士スピードウェイででFIA-F4選手権の第4大会(第7戦、第8戦)が行われ、今季よりトヨタのスカラシップを受けシリーズに参戦する18歳のルーキー平良響(TOM'S SPIRIT)が第8戦で4位フィニッシュ。同じく18歳のルーキー野中誠太(TOM'S SPIRIT)は第8戦、タイヤ交換のペナルティによる最後尾スタートから26台抜きを演じ11位でチェッカーを受けました。

8月3日(土)、4日(日)の両日、静岡県の富士スピードウェイでFIA-F4選手権の第4大会(第7戦、第8戦)が行われました。
 本格的な4輪フォーミュラレースの入門カテゴリーとして、国際自動車連盟(FIA)によって制定された国際規格に則って2015年より日本国内で行われているFIA-F4選手権 (F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP)。毎戦多くのエントリーを集める同シリーズには、昨年までカートで活躍してきた18歳の野中誠太と平良響がFTRS(フォーミュラトヨタ・レーシングスクール)のスカラシップドライバーとしてトヨタの支援を受けて今季から参戦しています。
 SUPER GTの併催レースとして行われている同シリーズ、SUPER GTの前戦がタイラウンドだったこともあり、2か月以上のインターバルを経ての開催となりました。真夏を思わせる猛暑の富士で熱い戦いが繰り広げられました。

 3日(土)朝8時5分、好天の下で30分間の予選が行われました。開始時点で既に気温は26度、路面温度は35度あり、セッションが進むごとに更に上昇していくコンディションとなりました。
 セッション中盤、アタックが本格化する中で平良がその時点でのトップタイムをマーク。その後、ライバル勢もタイムを伸ばし、順位が入れ替わる中、平良はベストタイムで決定される第7戦は3番手グリッド、セカンドベストタイムで決定される第8戦は6番手グリッド。野中はそれぞれ12番手、11番手から決勝レースに挑むこととなりました。

 予選の後、午後1時45分より第7戦の決勝レースが行われました。スタート時にはやや雲がかかったものの、気温は31度、路面温度54度という厳しい暑さでの戦いとなりました。
 3番手スタートの平良は好スタートで2位に並び、サイド・バイ・サイドのバトルの末に2位へ浮上。その直後に他車の接触によりセーフティカーが導入され、4周目に本格戦が再開されました。この再スタ−トで平良は後続の先行を許し3位に後退しますが、翌周2位を奪還。2位でレースを終えましたが、レース後にバトル中ライバルにコースアウトを強いる行為があったとして40秒加算のペナルティを科され、23位という結果となりました。
 野中は12番手スタートから徐々に順位を上げ、5周目には9位へ。その後も激しい順位争いを繰り広げていましたが、11周目のストレートでバトルの相手と接触しクラッシュ。レースはこの時点で赤旗が出され、そのまま終了となりました。

 4日(日)午前8時より第8戦の決勝レース(14周)が行われました。この日も朝から強い日差しがが路面を照らし、気温27度、路面温度34度という暑さでのレースとなりました。
 前日の第7戦でクラッシュした野中は、本来許されないタイヤ交換を余儀なくされたため、最後尾へグリッドを後退してのスタートとなりました。
 6番手スタートの平良は2周目のストレートでスリップストリームを使って4位へ浮上。その後は後続とのバトルとなり、一旦は6位まで順位を落としましたが、後半戦に入ると再びアタックを開始。10周目に5位、12周目のストレートで4位へ復帰しました。終盤も後続からの追撃を受けましたが平良は抑えきり、今季3度目となる4位フィニッシュを果たしました。
 最後尾37番手からのスタートとなった野中は、周回毎にライバルをパスして順位を上げていき、26台抜きの11位でチェッカーを受けました。

第8戦 決勝スタートシーン
第8戦を4位でフィニッシュした平良響(TOM'S SPIRIT)
第8戦最後尾スタートから26台抜きした野中誠太(TOM'S SPIRIT)