- Round1
- Netz Cup Vitz Race 2017 西日本シリーズ
第1戦 オートポリス レポート
スタートダッシュが明暗を分ける。
ライバルの猛追を抑え#505三浦選手が勝利
2017年5月7日(日)、「TOYOTA GAZOO Racing Netz Cup Vitz Race」の西日本シリーズ第1戦が大分県日田市のオートポリスで開催された。西日本シリーズはオートポリスを舞台に全3戦のスケジュールが組まれており、第2戦は7月15日、第3戦は8月27日に行われる。
今回は18台と昨年同様のエントリー台数だが、地元九州勢が大幅に増え、その顔ぶれの大半が新規参加組。昨年は地震後にレースが再開したということもあり、九州を元気づけようと関東や関西からの遠征組が多かったが、今年は地元組の声掛け活動により九州のVitzレーサーが増えた。
レースは1DAY。前日の土曜日(練習日)はオートポリス特有の霧に包まれてしまい、満足に走り込むことができなかったが、日曜日の早朝の気温は10℃前後。路面もかなりクリーニングされた状態で、タイムアタックにはもってこいのコンディション。各選手たちも異口同音に「エンジンがきれいに吹けてくれる」と口にするほどで、次々と好タイムを記録。「決勝レースまでにどれくらい路面温度が上がるか」と心配しつつ、予選で発生したタイヤのダストを取り除くドライバーたちの姿が多く見られた。
予選は昨年の西日本シリーズチャンピオン#505三浦選手が2分24秒637をマークしたが、今回初参加のダークホース#10羽田選手が2分24秒407と、コンマ2秒差をつけ初ポール。ちなみに予選で24秒台をマークしたのはこの2台のみ。後続には1秒以上の差をつけており、決勝は一騎打ちの様相。そのほか#505三浦選手が所属する地元エスエッチアールモータースポーツからエントリーしている#500佐藤選手が予選3番手と続く。
いよいよ決勝スタート時刻の11時25分。18台がグリッドにならび9周の勝負に挑む。スタートダッシュに成功したのは2番グリッドの#505三浦選手。レース後に「スタートを失敗してしまいました」と#10羽田選手は悔しさをにじませていたが、積極的に揺さぶりをかけてトップにプレッシャーをかけていく。#505三浦選手曰く「スタートは大成功しましたが、3周目からタイヤがキツかった」と、必死のディフェンスでトップを死守。
終盤、強い日差しが差し込み路面温度は急上昇。それまできれいに揃っていた車列が、レース中盤以降から徐々に離れていき、先頭グループ、3位争いの4台、そして終盤グループと大きく3つの山が間隔を開けていく。5周を終えるころには、#500佐藤選手、#16橋本選手、#92小島選手、#777野田選手が入れ替わりながら3~6位を形成。
9周を走りきりトップでチェッカーを受けたのは#505三浦選手。「とにかくスタートに集中した」とのことで、#10羽田選手を終始抑え続けた末の勝利となった。最後まで猛攻を見せた#10羽田選手は「少し揺さぶりをする時間が長すぎましたね。そのうちタイヤが厳しくなってついていくのがやっとという状態になってしまった」と、初めてのVitz Raceの悔しさを滲ませていた。とはいえ、羽田選手はファイナルラップでファステストラップとなる2分26秒014をマーク。今後の西日本シリーズを盛り上げていく存在となることは間違いないだろう。普段はパワーのあるツーリングカークラスでサーキット走行を楽しんでいるとのことで、改造範囲の狭いワンメイクレースの難しさに魅力を見出していたようだ。
連休中にもかかわらず関東から自走(!)で参加した#18みなぴよ選手、#86桐生選手、#92小島選手は口々に「途中、東名と広島あたりで事故渋滞があって辛かったです」と、遠方であることを微塵も感じさせないパワフルさ。車載カメラの映像を見ながら和気あいあいの雰囲気で決勝レースを振り返ってくれた。
遠方からの参戦者は皆一様に「九州は横のつながりが強く雰囲気が良い」と語っていたのが印象的だった。今年の西日本シリーズは、それを証明するような地元九州勢のさらなるエントリー増加を願いたいところだ。
Race DataNetz Cup Vitz Race 西日本シリーズ 第1戦 オートポリス
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開催日
2017年5月7日(日)
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サーキット
オートポリス(大分県)
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天候
曇り
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参加台数
18台
特別賞西日本シリーズ第1戦特別賞
特別賞 | No. | Driver |
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ルーキー賞 | 10 | 羽田 隆一郎 |
グッドイヤー賞 | 628 | 松木 知 |
ベストパフォーマンス賞 | 16 | 橋本 元 |
ウェルカム賞 | 10 | 羽田 隆一郎 |
ネッツ・アナザー・ストーリー賞 | 628 | 松木 知 |
"Vitz RS Racing"との、Vitz Race 以外の素敵な付き合い方を語ってくれた選手に授与
ネッツ・アナザー・ストーリー賞 #628 松木 知選手
自宅の駐車場でヴィッツのタイヤ交換や洗車をしていると近所の方によく声を掛けられます。 「今日も洗車して車がピカピカだねぇ」「またレースに出るのかい?」などなど、犬の散歩中のおじさんだったり、買い物帰りの主婦の方だったりと様々です。 なかなかテレビ放送やニュースでヴィッツレースが取り上げられる事が無いのが残念ですが、声を掛けてもらえたり応援してもらえるのはとても励みになり嬉しいです。 時には差し入れを頂いたりと、良い近所付き合いに一役買ってくれているヴィッツです。