- Round2
- Netz Cup Vitz Race 2017 東北シリーズ
第2戦 スポーツランドSUGO レポート
雨のSUGOの攻め方を熟知する#8イシカワ選手がVitz Race最年長で優勝
7月22日(土)~23日(日)、「TOYOTA GAZOO Racing Netz Cup Vitz Race」の東北シリーズ第2戦が宮城県村田町のスポーツランドSUGOで開催された。第2戦以降は舞台をスポーツランドSUGOに移して戦う。第1戦は1DAYレースだったが、今回は予選を土曜日、決勝を日曜日に分けて行う2DAYレース。エントリー台数は18台(第1戦は13台)で、宮城、岩手、山形の東北勢のほか、関東、関西からの遠征組も見られた。また、SUPER GT第4戦との併催ということもあり、日曜日にはたくさんのファンが駆けつけた。
#26川中子選手がドライ重視のタイヤ選択でポール獲得
土曜日の天候は曇り。日曜日は雨の予報で、クルマのセッティングをドライに合わせるか、ウェットに合わせるかの判断が難しく、とりわけ新品とユーズド両方のタイヤを用意した選手は、その選択に頭を悩ませた。
ドライで行われた予選(15分間)。トップタイムをマークしたのは#26川中子選手(1分51秒649)。2位は#244横田選手(1分51秒753)、3位は#8イシカワ選手(1分51秒871)が続く。タイヤは3人ともユーズドを装着。中でも#26川中子選手は、ドライでの速さを重視したようだ。4位はVitz Race初参加となる地元東北(山形)出身の#5阿部選手。SUGOは走行会などで走り込んでおり、その経験が予選に活きた。そして5位は開幕戦ウィナーの#34渡辺選手。雨のレースを見越し、前輪のみ新品タイヤを選択した。
#8イシカワ選手が1周目でトップに立ち逃げ切りで優勝
日曜日は予報通り雨が降り路面はウェット。決勝(10周)は早朝の8時36分にスタート。ポールポジションの#26川中子選手は順調にスタートを決め、1、2コーナーをトップでクリアする。しかし「グリップが不足し、クルマをコースにとどめるのがやっとでした」と#26川中子選手。一方、3位スタートの#8イシカワ選手は2位に順位を上げ、#26川中子選手に迫る。「雨のSUGOは走り込んでいるので自信があります」という#8イシカワ選手は、最終コーナーで#26川中子選手をパスし、トップに立つ。
予選5位から追い上げを狙う#34渡辺選手はタイヤの選択がはまり、オープニングラップで#5阿部選手と#244渡辺選手を抜いて3位に順位を上げる。さらに3周目の馬の背コーナーで、#26川中子選手をパスして、トップの#8イシカワ選手の追い上げを開始。4周目を終えた時点で差は約6秒。ここから#34渡辺選手はペースアップし、差を1周約1秒ずつ縮めて行く。
いよいよ最終ラップ。#34渡辺選手は#8イシカワ選手との差を約3秒まで縮める。しかし、#8イシカワ選手はミスのない走りで10周を走りきり、トップでチェッカーを受けた。「激しい雨ではなかったことが幸運でした。路面と自分のタイヤがマッチしましたね」と#8イシカワ選手。60歳でVitz Raceの最年長優勝記録を更新した。
また3位以下の選手の活躍にも目を向けてみたい。3位チェッカーの#244横田選手は決勝後半、#16橋本選手とテール・トゥ・ノーズの接戦を繰り広げ、僅か0.071秒差で開幕戦に続く表彰台を獲得。惜しくも4位となった#16橋本選手は11位スタートからの怒涛の追い上げを見せ、ファステストラップ(1分59秒059)も記録した。7位チェッカーの#223湯浅選手も、15位スタートから8台抜きの大健闘を見せてくれた。
初参戦の#5阿部選手は4位スタートから9位まで順位を落とすも無事完走。「第3戦も挑戦します」と意気込む。また、関西シリーズの第1戦と関東シリーズ第2戦にも参戦したほか、スーパー耐久でもVitzで戦っている#211大岩選手は、13位スタートから11位でチェッカー。「初めてのSUGOでドライとウェットの両方を走れたことは貴重な経験になりました」と感想を話した。
東北シリーズの第3戦(最終戦)は、9月30日(土)~10月1日(日)、今回と同じスポーツランドSUGOを舞台に、決勝が2回行われるダブルヘッダーでの開催。ポイントランキング1位の#34渡辺選手が昨年からの連覇を飾るか、5ポイント差で2位につける#8イシカワ選手が逆転するか。東北シリーズのラストバトルに注目だ。
Race DataNetz Cup Vitz Race 東北シリーズ 第2戦 スポーツランドSUGO
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開催日
2017年7月22日(土)・23日(日)
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サーキット
スポーツランドSUGO(宮城県)
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天候
曇り
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参加台数
18台
特別賞東北シリーズ第2戦特別賞
特別賞 | No. | Driver |
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ルーキー賞 | 5 | 阿部 友哉 |
グッドイヤー賞 | 56 | 横田 健一郎 |
ベストパフォーマンス賞 | 223 | 湯浅 辰也 |
ウェルカム賞 | 5 | 阿部 友哉 |
ネッツ・アナザー・ストーリー賞 | 211 | 大岩 浩気 |
"Vitz RS Racing"との、Vitz Race 以外の素敵な付き合い方を語ってくれた選手に授与
ネッツ・アナザー・ストーリー賞 #211 大山 浩気選手
幼少期から車が好きでいつかレースに出たいと思い、3年前よりVitz Raceを選んで参加を始めました。自分にとってレースに参加して良かったことは、普段感じたことのない緊張感やプレッシャーを感じながらも、自分の実力を出す機会に恵まれた事です。参戦する前はプライベートでも、緊張やプレッシャーに弱く、思った結果にならない事も多くありましたが、レースに参戦するようになってからは、レース以外の場面でもメンタルが鍛えられたと感じています。
自分の場合は練習やレース以外でVitzを乗る機会は多くありませんが、普段ガレージにあるVitz RS Racingは自分にとって大切なメンタルトレーナーです。