WEC 2018-19 プロローグ(公式合同テスト)
TOYOTA GAZOO Racing
WEC公式合同テストで30時間の耐久走行をノートラブルで走破
2018.04.08(日)- 02:00配信
TOYOTA GAZOO Racingは、FIA世界耐久選手権(WEC)の2018-19スーパーシーズンへ向けて最初の公式イベントとなる、南仏ポールリカールサーキットで行われた公式合同テスト(プロローグテスト)に参加し、30時間の連続走行をノートラブルで走破。着実な手応えを得てテストを終了しました。
現地時間6日(金)の午前10時に開始され、翌7日(土)の午後4時まで実施されたこのテストには、今季ノン・ハイブリッドのLMP1クラスに参戦する7台を含む、ほとんどのチームが参加。チームは、今回、異なる2諸元のTS050 HYBRIDをこのテストで評価しました。
このプロローグテストが、TS050 HYBRIDよりも約69%多くの燃料を使用出来、他にも性能に直結する種々の技術的優位性を得ることになったLMP1のライバル勢と同時に走る初めての機会となりました。
2台のTS050 HYBRIDはそれぞれの目的でテストに臨みました。低ダウンフォース仕様の7号車は30時間の連続耐久走行を実施。開幕戦のスパ・フランコルシャンとル・マン24時間にはこの仕様が投入される予定です。今回、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペス、セバスチャン・ブエミ、アンソニー・デビッドソン、アレックス・ブルツの5人が7号車の走行を担当し、839周を走破しました。
この7号車のテストにおける主な目標は、重要な要素部品の信頼性評価と共に、想定外の突発トラブルに見舞われた際の臨機応変な対応を訓練することでした。チームは種々の突発トラブル発生を想定し、メカニック、エンジニア、そしてドライバーも修理や部品交換作業を行い、必ずピットまで車両を戻す方法を確認しました。
高ダウンフォース仕様のTS050 HYBRID 8号車は初日(金曜日)、2日目(土曜日)の日中の時間帯のみテストを行い、コンウェイとブエミが担当して163周を走破。車両のセットアップとタイヤの評価を中心にテストを行いました。今回のテストにおける2台のTS050 HYBRIDの走行は、合計1002周、5802kmに及びました。
また、今回、レギュラードライバーの小林可夢偉、中嶋一貴の2名は日本のSUPER GT出場、フェルナンド・アロンソはF1バーレーンGP出場のため、共に今回のテストには参加しませんでした。
最終的に、チームは今シーズンへ向けた確実な進歩を掴んで、プレシーズンテストを全て完了。今後は5月5日(土)に迫ったシーズン開幕戦、ベルギーでのスパ6時間レースへ向けた準備に集中することとなります。
マイク・コンウェイ:
今回のテストでは、2種類の仕様のTS050 HYBRIDでテストが実施出来たというだけでなく、新たなライバルと、レース同様の混み合ったコース上での走行を試せたのが良かったです。予定通りのプログラムをこなすことが出来、非常に有意義なテストとなりました。チームの誰もがとても良い手応えを感じており、スパ及びル・マンへ向けて充分な準備が出来たと思います。
ホセ・マリア・ロペス:
南仏らしい好天の下で素晴らしい2日間を過ごすことが出来ました。このオフシーズンで初めて多くの車両との混走が出来、良い準備となりました。私自身も楽しみながら周回を重ね、スパへ向けて自信を深めることが出来ました。レースへの準備は出来ています。多くのテストをこなしてきましたが、決して十分という事は無く、準備作業が終わることはありません。
セバスチャン・ブエミ:
再びライバルと共にサーキットで走れたことで、我々が冬の間にやってきたことを確認出来ました。この2日間の結果にはとても満足しています。開幕戦スパへ向けて、充分な準備が出来ていることを願っていますし、良いスタートが切れるはずです。
アンソニー・デビッドソン:
プロローグとして初めての耐久走行を行えたのは良かったです。信頼性がル・マンへのカギになりますが、しっかりそれを確認することが出来ました。また、他の車両との混走は、実際のレースを再現する非常に良いテストになりました。
アレックス・ブルツ:
風が強く難しいコンディションもありましたが、TS050 HYBRIDを再びドライブし、良いラップタイムを刻めてほっとしました。混走の中、多くの車両と走るといろいろな事が起きますが、かつてのチームメイトであるステファン(・サラザン)とバトル出来たのは楽しかったです。